「泥漿」の版間の差分
表示
削除された内容 追加された内容
→関連項目: 液状化現象,ダイラタンシー |
m 微修正 |
||
(10人の利用者による、間の12版が非表示) | |||
1行目: | 1行目: | ||
'''泥漿'''(でいしょう)は、'''スラリー''' |
'''泥漿'''(でいしょう)は、'''スラリー''' (''slurry'') や'''[[スライム]]'''とも呼ばれる[[懸濁]]体(けんだくたい)のことで、液体中に[[鉱物]]や[[汚泥]]などが混ざっている[[混合物]]のこと。粘性の強い(ドロドロとした)[[流動物]]であることが多い。 |
||
== 概要 == |
== 概要 == |
||
'''泥漿'''または'''スラリー'''は、主に[[工業]]分野で用いられる言葉で、 |
'''泥漿'''または'''スラリー'''は、主に[[工業]]分野で用いられる言葉で、[[製造業]]や[[土木]]分野で多く使われている。泥漿の"漿"の字は[[重湯]](おもゆ)を指しており、重湯のような「液体に粒子が混ざり込んだ懸濁体」をこのように表している。一般的な濃度は濃厚であり、重湯のように稀薄ではない。ただ、[[土質工学]]の'''スラリー'''だけは含水率がかなり高い液体を指しており、本当にサラサラとした液体を表している。なお、[[生コン]]・[[モルタル]]も泥漿の一種といえるが、これらは一般的には泥漿とされずに、区別されて認識されている。 |
||
なお、[[生コン]]・[[モルタル]]も泥漿の一部といえるが、これらは一般的には泥漿とされずに、区別されて認識されている。 |
|||
泥漿は流動体であるため、型などに流し込んで[[液体]]を |
泥漿は流動体であるため、型などに流し込んで[[液体]]分を取り除けば思い通りに成型することができる。このため[[衛生陶器]]など、複雑な形状の陶器をつくるための[[鋳込み]]に用いられる。 |
||
⚫ | |||
* {{Citation|和書 |
|||
| title = 土木用語大辞典 |
|||
| publisher = [[技報堂出版]] |
|||
| editor = [[社団法人]][[土木学会]] |
|||
| isbn = 4-7655-1004-2 }} |
|||
== 関連項目 == |
== 関連項目 == |
||
{{Commons cat multi|slurry}} |
|||
* [[鉱滓]] |
* [[鉱滓]] |
||
* [[泥 |
* [[汚泥]] |
||
* [[スライム]] |
* [[スライム]] |
||
* [[液状化現象]] |
* [[液状化現象]] |
||
* [[ダイラタンシー]] |
* [[ダイラタンシー]] |
||
* [[二次電池]] - 充電池のうち、[[リチウムイオン二次電池]]や[[ニッケル・カドミウム蓄電池]]に用いられる[[高吸水性高分子|高分子ポリマー]]など[[ゲル]]状の[[電解液]]をスラリーと呼ぶ。 |
|||
* [[含水爆薬]] |
|||
{{DEFAULTSORT:ていさ}} |
|||
⚫ | |||
[[Category:土壌物理学]] |
|||
* 土木用語大辞典 出版:技報堂出版 編者:社団法人 土木学会 ISBN 4765510042 |
|||
[[Category:土質力学]] |
|||
[[Category: |
[[Category:建築構造]] |
||
[[ |
[[Category:地質学]] |
2021年12月20日 (月) 14:53時点における最新版
泥漿(でいしょう)は、スラリー (slurry) やスライムとも呼ばれる懸濁体(けんだくたい)のことで、液体中に鉱物や汚泥などが混ざっている混合物のこと。粘性の強い(ドロドロとした)流動物であることが多い。
概要
[編集]泥漿またはスラリーは、主に工業分野で用いられる言葉で、製造業や土木分野で多く使われている。泥漿の"漿"の字は重湯(おもゆ)を指しており、重湯のような「液体に粒子が混ざり込んだ懸濁体」をこのように表している。一般的な濃度は濃厚であり、重湯のように稀薄ではない。ただ、土質工学のスラリーだけは含水率がかなり高い液体を指しており、本当にサラサラとした液体を表している。なお、生コン・モルタルも泥漿の一種といえるが、これらは一般的には泥漿とされずに、区別されて認識されている。
泥漿は流動体であるため、型などに流し込んで液体分を取り除けば思い通りに成型することができる。このため衛生陶器など、複雑な形状の陶器をつくるための鋳込みに用いられる。
参考文献
[編集]- 社団法人土木学会 編『土木用語大辞典』技報堂出版。ISBN 4-7655-1004-2。