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「カワサキ・Z650」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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{{Otheruses|[[1976年]]に発売された車両|[[2016年]]に発表された車両|カワサキ・ニンジャ400R}}
{{Infobox_オートバイのスペック表
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| 排気量別= 大型
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| フレーム= 鋼管ダブルクレードル
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| 潤滑方式= ウェットサンプ
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| 始動方式= エレクトリック/キック併用
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'''カワサキ・Z650'''(ゼットろっぴゃくごじゅう)とは、[[川崎重工業]]が製造販売していた[[オートバイの種類#オンロードモデル|ロードスポーツタイプ]]の[[大型自動二輪車]]。
'''Z650'''(ゼットろっぴゃくごじゅう)とは、かつて[[川崎重工業]]([[オートバイ]]製造事業部、現・[[カワサキモータース]])が製造販売していた[[オートバイの種類#オンロードモデル|ロードスポーツタイプ]]のオートバイ([[大型自動二輪車]])である。通称「'''ザッパー''' / '''ZAPPER'''」。[[北米]]仕様は'''KZ650'''
通称「'''ザッパー''' / '''ZAPPER'''」。[[北米]]仕様は'''KZ650'''。


== 解説 ==
== 概要 ==
[[カワサキ・Z1/Z900|Z1]] / [[カワサキ・750RS|Z2]]のすぐ下のクラス、[[カワサキ・マッハ|750SSマッハ]] / [[カワサキ・マッハ|500SSマッハ]]の代替車種として[[1976年]]に発売された。開発コードネームは「[[ビーフステーキ#部位|サーロインステーキ]]」(ちなみにZ1は「[[ニューヨーク]][[ビーフステーキ|ステーキ]]」であった)。その優れた運動性能から、後継のZ750FXII・Z750FXIIIが[[1980年]]に発売されるまで、[[ジムカーナ (モータースポーツ)|ジムカーナ]]等の競技では[[ワンメイク]]状態であった。また[[4ストローク機関|4ストローク]]に由来して「[[カワサキ・マッハ|'''4サイクルマッハ''']]」、1クラス上の750ccと互角以上の性能という意味合いで「[[ナナハン|'''750キラー''']]」とも呼ばれた。
[[カワサキ・Z1/Z900|Z1]] / [[カワサキ・750RS|Z2]]のすぐ下のクラス、[[カワサキ・マッハ|750SSマッハ]] / [[カワサキ・マッハ|500SSマッハ]]の代替車種として[[1976年]]に発売された。開発コードネームは「[[ビーフステーキ#部位|サーロインステーキ]]」(ちなみにZ1は「[[ニューヨーク]][[ビーフステーキ|ステーキ]]」であった)。その優れた運動性能から、後継のZ750FXII・Z750FXIIIが[[1980年]]に発売されるまで、[[ジムカーナ (モータースポーツ)|ジムカーナ]]等の競技では[[ワンメイク]]状態であった。また[[4ストローク機関|4ストローク]]に由来して「[[カワサキ・マッハ|'''4サイクルマッハ''']]」、1クラス上の750ccと互角以上の性能という意味合いで「[[ナナハン|'''750キラー''']]」とも呼ばれた。
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== モデルチェンジによる仕様変遷 ==
== ンジ系譜 ==
<!--編注:以下の解説は、本来ならば記事『Z750FX-II/III』で行われるのが妥当かと思われますが、現状では記事未作成につき、暫定的に本記事で解説を行っています。-->
標準仕様のベースモデル。スポークホイール採用。前輪19インチホイール、シングル・ディスクブレーキ後輪18インチホイール、ドラムブレーキ。「1-2/3-4」方式のマフラー。テールカウルあり。
Z650に搭載されたエンジン「KZ650BE型エンジン」は、基本設計をそのままにZ500、Z400FX、Z550FXのベースとなる一方738ccに拡大され、「KZ750EE型エンジン」として後継の多くの機種に搭載し続けられた。Z750FX-II・Z750FX-III、アメリカンモデルZ750LTDをはじめZ750GPからGPz750へと進化(輸出用としてはターボチャージャーを装着して112PSを発する「ZX750EE型エンジン」として[[カワサキ・750ターボ|750ターボ]]にも使用)。<BR>
国内モデルとしては1978年にB2が「Z650」として発売された。<!--外部リンク提示の『Z650の輝かしき系譜』掲載解説に準拠していますが、該当頁の画像はB4である模様。-->
新型の水冷エンジン「ZX750GE型エンジン」を搭載するGPz750Rニンジャへのバトンタッチで、いったんは日本向けモデルの製造が終了するものの、シャフトドライブ化され「KZ750NE型エンジン」としてツアラー指向の海外向け専用モデルGT750等に搭載され製造を継続(Z750スペクターは国内でも販売)。<BR>
水冷、高出力化流れの中まま使命をかにみえたが[[カワサキ・ゼファー|ゼファー(400)]]大成功により1991年に[[カワサキ・ゼファー#ZEPHYR750|ゼファー750]]の搭載機として「ZR750CE型エンジン」となり国内でも復活(輸出用ゼファー750は「KZ750EE」のまま)。[[カワサキ・ZR-7|ZR-7]]用され、派生車種の[[カワサキ・ZR-7|ZR-7S]]にも搭載。1976年のZ650登場からゼファー750最終モデルの2007年まで、四半世紀以上にわたって製造され続けた息のいエンジンとなった。

;KZ750EE搭載車種
* Z750FX-II(1980年)
* Z750FX-III(1980年)
* Z750LTD(KZ750H)
* Z750GP(1982年)
* GPz750F(1983年)
;KZ750NE搭載車種
* KZ750Spectre(KZ750N)
* KZ750LTD(ZN750A)
* GT750 (Z750P)(1982年 - 1988年)
;ZX750EE搭載車種
* [[カワサキ・750ターボ|750Turbo(ZX750E)]](1983年)
;ZR750CE搭載車種
* [[カワサキ・ゼファー#ZEPHYR750|ZEPHYR750]](1992年 - 2007年)<!--実質的には06年モデルの追加カラーですが2007年1月発売のため最終07年になっています-->
* [[カワサキ・ZR-7|ZR-7]](1999年 - 2003年)<!--2003年までHPカタログにラインナップされているため最終03年になっています-->
* [[カワサキ・ZR-7|ZR-7S]](2002年 - 2006年)

== モデル一覧 ==
; Z650B
: 標準仕様のベースモデル。前輪19インチ、後輪18インチ、スポークホイール採用。前輪シングル・ディスクブレーキ後輪ドラムブレーキ。「1-2/3-4」方式の並列2本出しマフラー。テールカウルあり。
: 国内モデルとしては1976年に「'''Z650'''」として発売された。<!--外部リンク提示のバイクブロス・モトライドとウェビック掲載解説とは異なります。-->
*Z650-B1(1976年 - 1977年)
*Z650-B1(1976年 - 1977年)
**1976年9月発売。
**キャンディスーパーレッド {{FullBlock|Crimson}} / キャンディエメラルドグリーン {{FullBlock|Green}}
*Z650-B2(1978年)
*Z650-B2(1978年)
**1978年7月発売。
**ルミナスダークブルー {{FullBlock|Blue}} / ルミナスバーントレッド {{FullBlock|Crimson}}
*Z650-B3(1979年)
*Z650-B3(1979年)
: 国内販売なし
*Z650-B4(1980年)
*Z650-B4(1980年)
: 国内販売なし


; Z650C
輸出仕様の派生モデル「Z650CUSTOM」。キャストホイール採用。前輪19インチホイール、ダブル・ディスクブレーキ後輪18インチホイール、シングル・ディスクブレーキ。「1-2/3-4」方式のマフラー。テールカウルあり。
: Z650Bのキャストホイールモデル。輸出専用車種。
: 前輪19インチ、後輪18インチ、キャストホイール採用。前輪ダブル・ディスクブレーキ後輪シングル・ディスクブレーキ。「1-2/3-4」方式の並列2本出しマフラー。テールカウルあり。
*Z650-C1(1977年)
*Z650-C1(1977年)
*Z650-C2(1978年)
*Z650-C2(1978年)
88行目: 121行目:
*Z650-C4(1980年)
*Z650-C4(1980年)


; Z650D
輸出仕様の派生モデル「Z650SR」。キャストホイール採用。前輪19インチホイール、ダブル・ディスクブレーキ後輪16インチホイール、シングル・ディスクブレーキ。「1-3/2-4」方式のマフラー。厚めのダブルシート。
: 別仕様の派生モデル「'''Z650SR'''」。
国内モデルとしては1979年にトリプルディスク装備の「Z650LTD」として発売された。<!--外部リンク提示の『Z650の輝かしき系譜』掲載の画像と解説に準拠しています-->
: 前輪19インチ、後輪18インチ、キャストホイール採用。前輪ダブル・ディスクブレーキ後輪シングル・ディスクブレーキ。「1-3/2-4」方式の交差2本出しマフラー。厚めのダブルシート。
: 国内モデルとしては1979年にトリプルディスク装備の「'''Z650LTD'''」として発売された。<!--外部リンク提示のバイクブロス・モトライドとウェビック掲載の画像と解説に準拠しています-->
*Z650-D1(1978年)
*Z650-D1(1978年)
*Z650-D2(1979年)
*Z650-D2(1979年)
95行目: 130行目:
*Z650-D4(1981年)
*Z650-D4(1981年)


; Z650E
輸出仕様の派生モデル「Z650LTD」。キャストホイール採用。前輪19インチホイール、シングル・ディスクブレーキ後輪16インチホイール、ドラムブレーキ。「1-3/2-4」方式のマフラー。厚めのダブルシート。
: Z650Dの北米向けモデル「'''Z650LTD'''」。輸出専用車種。
: 前輪19インチ、後輪16インチ、キャストホイール採用。前輪シングル・ディスクブレーキ後輪ドラムブレーキ。「1-3/2-4」方式の交差2本出しマフラー。厚めのダブルシート。
*Z650-E1(1980年)
*Z650-E1(1980年)


; Z650F
輸出仕様の派生モデル「Z650F」。キャストホイール採用。前輪19インチホイール、シングル・ディスクブレーキ後輪18インチホイール、ドラムブレーキ。「1-2/3-4」方式のマフラー。テールカウルあり。
: Z650Bの北米向け廉価版モデル「'''Z650F'''」。輸出専用車種。
: 前輪19インチ、後輪18インチ、キャストホイール採用。前輪シングル・ディスクブレーキ後輪ドラムブレーキ。「1-2/3-4」方式の並列2本出しマフラー。テールカウルあり。
*Z650-F1(1981年)
*Z650-F1(1981年)
*Z650-F2(1982年)
*Z650-F2(1982年)
104行目: 143行目:
*Z650-F4(1984年)
*Z650-F4(1984年)


; Z650H
輸出仕様の派生モデル「Z650CSR」。スポークホイール採用。前輪19インチホイール、シングル・ディスクブレーキ後輪16インチホイール、ドラムブレーキ。「1-2/3-4」方式のマフラー。段つきシート。
: アメリカンスタイルの派生モデル「'''Z650CSR'''」。輸出専用車種。
: 前輪19インチ、後輪16インチ、スポークホイール採用。前輪シングル・ディスクブレーキ後輪ドラムブレーキ。「1-2/3-4」方式の並列2本出しマフラー。段つきシート。
*Z650-H1(1981年)
*Z650-H1(1981年)


なお[[2016年]]に'''Z650'''の名称がつけられたモデルが発表<ref>[http://www.khi.co.jp/news/detail/20161108_1.html ミラノショーに「Z900」など2017年ニューモデル3機種を出展] - 川崎重工業・2016年11月8日</ref>されているが、この車両は水冷の並列2気筒エンジンを搭載しており、本項のZ650とは系統が異なる。
== エンジンの系譜 ==
<!--編注:以下の解説は、本来ならば記事『Z750FX-II/III』で行われるのが妥当すが、現状では記事未作成につき、暫定的に本記事で解説を行っています。-->
Z650に搭載されたエンジンは、基本設計をそのままに738ccに拡大され、「ZR750CE型エンジン」として後継機種に搭載し続けられた。Z750FX-II・Z750FX-IIIをはじめZ750GPからGPz750Fへと進化(輸出用としては[[カワサキ・750ターボ|750ターボ]]にも使用)。
新型の水冷エンジン「ZX750GE」を搭載するGPZ750Rニンジャへバトンタッチ、いったんは日本向けモデル製造が了すの、海外向け専用モデルのZ750P / GT750用として製造を継続。[[カワサキ・ゼファー#ZEPHYR750|ゼファー750]]の登場により国内でも復活。[[カワサキ・ZR-7|ZR-7]]用され、派生車種の[[カワサキ・ZR-7|ZR-7S]]にも搭載。ゼファー750最終モデルの2007年まで、四半世紀以上にわたって製造され息のいエンジンとなった。


== 脚注 ==
;ZR750CE搭載車種
{{脚注ヘルプ}}
* Z750FX-II(1980年)
<div class="references-small"><references /></div>
* Z750FX-III(1980年)

* Z750GP(1982年)
== 関連項目 ==
* GPzZ750F(1983年)
<!--編注:以下の関連項目は、本来ならば記事『Z750FX-II/III』に設置を想定されるものですが、上記の「エンジンの系譜」節の関係上から本記事にて設置されています。-->
* GPzZ750turbo(1983年)
* [[カワサキ・ZFX]] - Zシリーズの後継となるシリーズ
* GT750(1982年 - 1991年)
* [[カワサキ・ZGP]] - ZFXの後継となるシリーズ
* ZEPHYR750(1992年 - 2007年)<!--実質的には06年の追加カラーですが2007年1月発売のため最終07年になっています-->
* [[カワサキ・GPZ]] - ZGPの後継となる空冷「GPzシリーズ」
* ZR-7(1999年 - 2003年)<!--03年までHPカタログにラインナップされているため最終03年になっています-->
* ZR7S(2002年 - 2006年)


== 外部リンク==
== 外部リンク==
* [http://www.bikebros.co.jp/vb/sports/sfeat/sfeat-20100118/ バイクブロス-モト・ライド 特集記事 カワサキ「ザッパー系」至上主義〜Z650の輝かしき系譜〜]
* [http://www.bikebros.co.jp/vb/sports/sfeat/sfeat-20100118/ バイクブロス-モト・ライド 特集記事 カワサキ「ザッパー系」至上主義〜Z650の輝かしき系譜〜]
* [http://www.webike.net/bike/435/ Webike - 車種別カタログ - カワサキ Z650総合情報] ※「1976年式 Z650フォア」「1978年式 Z650フォア」「1979年式 Z650LTD」記載<!--車名「フォア」はWeBikeの表記に準拠-->


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{{Notice|カワサキ・Z650で用いられている車体色は、配色の系統を表しているのであって、色を再現しているわけではありません。|カラーバリエーションに関して|type=content}}
{{kawasaki}}
{{kawasaki}}
{{デフォルトソート:かわさきZ0650}}
[[Category:カワサキのオートバイの車種|Z650]]
[[Category:カワサキのオートバイの車種|Z0650]]

2022年10月5日 (水) 03:41時点における最新版

カスタム車両
基本情報
排気量クラス 大型自動二輪車
メーカー 日本の旗カワサキ
エンジン 652 cm3 
内径×行程 / 圧縮比 62 mm × 54 mm / 9.5:1
最高出力 64ps/8,000rpm
最大トルク 5.8kg-m/6,500rpm
テンプレートを表示

Z650(ゼットろっぴゃくごじゅう)とは、かつて川崎重工業オートバイ製造事業部、現・カワサキモータース)が製造販売していたロードスポーツタイプのオートバイ(大型自動二輪車)である。通称「ザッパー / ZAPPER」。北米仕様はKZ650

概要

[編集]

Z1 / Z2のすぐ下のクラス、750SSマッハ / 500SSマッハの代替車種として1976年に発売された。開発コードネームは「サーロインステーキ」(ちなみにZ1は「ニューヨークステーキ」であった)。その優れた運動性能から、後継のZ750FXII・Z750FXIIIが1980年に発売されるまで、ジムカーナ等の競技ではワンメイク状態であった。また4ストロークに由来して「4サイクルマッハ」、1クラス上の750ccと互角以上の性能という意味合いで「750キラー」とも呼ばれた。

エンジンの系譜

[編集]

Z650に搭載されたエンジン「KZ650BE型エンジン」は、基本設計をそのままにZ500、Z400FX、Z550FXのベースとなる一方738ccに拡大され、「KZ750EE型エンジン」として後継の多くの機種に搭載し続けられた。Z750FX-II・Z750FX-III、アメリカンモデルZ750LTDをはじめZ750GPからGPz750へと進化(輸出用としてはターボチャージャーを装着して112PSを発する「ZX750EE型エンジン」として750ターボにも使用)。
新型の水冷エンジン「ZX750GE型エンジン」を搭載するGPz750Rニンジャへのバトンタッチで、いったんは日本向けモデルの製造が終了するものの、シャフトドライブ化され「KZ750NE型エンジン」としてツアラー指向の海外向け専用モデルGT750等に搭載され製造を継続(Z750スペクターは国内でも販売)。
水冷、高出力化の流れの中でこのまま使命を終えるかにみえたがゼファー(400)の大成功により1991年にゼファー750の搭載機として「ZR750CE型エンジン」となり国内でも復活(輸出用ゼファー750は「KZ750EE」のまま)。ZR-7でも採用され、派生車種のZR-7Sにも搭載。1976年のZ650登場からゼファー750最終モデルの2007年まで、四半世紀以上にわたって製造され続けた息の長いエンジンとなった。

KZ750EE搭載車種
  • Z750FX-II(1980年)
  • Z750FX-III(1980年)
  • Z750LTD(KZ750H)
  • Z750GP(1982年)
  • GPz750F(1983年)
KZ750NE搭載車種
  • KZ750Spectre(KZ750N)
  • KZ750LTD(ZN750A)
  • GT750 (Z750P)(1982年 - 1988年)
ZX750EE搭載車種
ZR750CE搭載車種

モデル一覧

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Z650B
標準仕様のベースモデル。前輪19インチ、後輪18インチ、スポークホイール採用。前輪シングル・ディスクブレーキ、後輪ドラムブレーキ。「1-2/3-4」方式の並列2本出しマフラー。テールカウルあり。
国内モデルとしては1976年に「Z650」として発売された。
  • Z650-B1(1976年 - 1977年)
    • 1976年9月発売。
    • キャンディスーパーレッド / キャンディエメラルドグリーン
  • Z650-B2(1978年)
    • 1978年7月発売。
    • ルミナスダークブルー / ルミナスバーントレッド
  • Z650-B3(1979年)
国内販売なし
  • Z650-B4(1980年)
国内販売なし
Z650C
Z650Bのキャストホイールモデル。輸出専用車種。
前輪19インチ、後輪18インチ、キャストホイール採用。前輪ダブル・ディスクブレーキ、後輪シングル・ディスクブレーキ。「1-2/3-4」方式の並列2本出しマフラー。テールカウルあり。
  • Z650-C1(1977年)
  • Z650-C2(1978年)
  • Z650-C3(1979年)
  • Z650-C4(1980年)
Z650D
別仕様の派生モデル「Z650SR」。
前輪19インチ、後輪18インチ、キャストホイール採用。前輪ダブル・ディスクブレーキ、後輪シングル・ディスクブレーキ。「1-3/2-4」方式の交差2本出しマフラー。厚めのダブルシート。
国内モデルとしては1979年にトリプルディスク装備の「Z650LTD」として発売された。
  • Z650-D1(1978年)
  • Z650-D2(1979年)
  • Z650-D3(1980年)
  • Z650-D4(1981年)
Z650E
Z650Dの北米向けモデル「Z650LTD」。輸出専用車種。
前輪19インチ、後輪16インチ、キャストホイール採用。前輪シングル・ディスクブレーキ、後輪ドラムブレーキ。「1-3/2-4」方式の交差2本出しマフラー。厚めのダブルシート。
  • Z650-E1(1980年)
Z650F
Z650Bの北米向け廉価版モデル「Z650F」。輸出専用車種。
前輪19インチ、後輪18インチ、キャストホイール採用。前輪シングル・ディスクブレーキ、後輪ドラムブレーキ。「1-2/3-4」方式の並列2本出しマフラー。テールカウルあり。
  • Z650-F1(1981年)
  • Z650-F2(1982年)
  • Z650-F3(1983年)
  • Z650-F4(1984年)
Z650H
アメリカンスタイルの派生モデル「Z650CSR」。輸出専用車種。
前輪19インチ、後輪16インチ、スポークホイール採用。前輪シングル・ディスクブレーキ、後輪ドラムブレーキ。「1-2/3-4」方式の並列2本出しマフラー。段つきシート。
  • Z650-H1(1981年)

なお2016年Z650の名称がつけられたモデルが発表[1]されているが、この車両は水冷の並列2気筒エンジンを搭載しており、本項のZ650とは系統が異なる。

脚注

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関連項目

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外部リンク

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