コンテンツにスキップ

「イリマニ」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
ボリビアの山
 
Cewbot (会話 | 投稿記録)
 
(40人の利用者による、間の44版が非表示)
1行目: 1行目:
{{Infobox 山
{{山|イリマニ|<!--[[画像:Illimani.jpg|250px]]-->| 6,462| 南緯 16° 39′| 西経 67° 48′|[[ボリビア]]・[[ラパス|ラパス県]]| [[アンデス山脈]]| | ウィリアム・マルチン・コンウェイ <br/>(イギリス: 1898)}}
|名称 = イリマニ
'''イリマニ'''('''Illimani''')は[[南米]][[ボリビア]]にある[[山]]。ボリビア中央部の[[ラパス|ラパス県]]にあり、[[アンデス山脈]]の東山脈(''Cordillera Oriental'')の最高峰。(アンデス山脈の最高峰は[[アコンカグア]]。ボリビアの最高峰は[[サハマ]]。)4つの鋭峰を持ち、最も高いネバド・イリマニ峰(''Nevado Illimani'' : イリマニ雪山の意)は標高6,462m。標高4,500m以上は万年雪に覆われている。
|画像 = [[Image:ILLIMANI.jpg|300px]]
|画像キャプション = <small>ラパス市からのイリマニ(2001年12月撮影)</small>
|標高 = 6,439
|座標 = {{ウィキ座標2段度分秒|16|39|14|S|67|47|05|W|type:mountain_region:BO|display=inline,title}}
|所在地 = {{BOL}} [[ラパス県 (ボリビア)|ラパス県]]
|山系 = [[アンデス山脈]]レアル山群
|初登頂 = <small>ウィリアム・マルチン・コンウェイ(1898年)</small>
|地図 = {{location map
| Bolivia
| label = イリマニ
| lat_deg = 16 | lat_min = 39 | lat_sec = 14 | lat_dir = S
| lon_deg = 67 | lon_min = 47 | lon_sec = 05 | lon_dir = W
| mark = RedMountain.svg
| marksize = 12
| width = 300
| caption = イリマニの位置([[ボリビア]])
| relief = 1
}}
}}
'''イリマニ'''('''Illimani'''または'''Nevado Del Illimani''')は[[南アメリカ|南米]][[ボリビア]]の[[アンデス山脈]]レアル山群(Cordillera Real)にある[[山]]である。


== 概要 ==
アで最も人口が集まっているラパス市からその姿を大きく眺めることができる。このため、古くから信仰の対象になるなど、重要な意味を持って扱われている。ボリビアではアンデスの[[神話]]の中の最高神[[インティ]]を表すものとしてとらえられている。
ボリビア中央部の[[ラパス|ラパス県]]にあり、レアル山群を含むアンデス山脈の東山脈(''Cordillera Oriental'')の最高峰である<ref>アンデス山脈の最高峰は[[アコンカグア]]。ボリビアの最高峰は[[サハマ]]。</ref>。4つの鋭峰を持ち、最も高い南峰は標高6,439m。標高4,500m以上は万年雪に覆われている。残る3つのピークは、北峰(デ・パリス峰De Paris)6,403m・ライカ・クリュ峰Layca Kullu6,149m・ピコ・デル・インディオ峰Pico Dei Indio6,109mとなっている<ref>標高は、資料によって異なるがボリビア国内で販売されている複数の地図の数字を採用した。</ref>。


「イマニ」とは、[[イマラ|アイマラ語]]「[[金|黄金]]の[[コンドル]]」を意味す。ボリビアの事実上の首都ラパス市の南東約30kmあまりに位置し、晴れていれば市内どこからでもその姿を眺めることができる。このため、古くから信仰の対象になるなど、重要な意味を持って扱われている。ボリビアではアンデスの[[神話]]の中の最高神[[インティ]]を表すものとしてとらえられている。また、山の美しさや偉大な自然を讃える多くのアンデス[[フォルクローレ]]に歌われている。
また、多くのアンデス[[フォルクローレ]]に歌われている。そのほとんどが山の美しさや偉大な自然を讃える歌詞であり、国の誇りとして歌い上げられる。


なお、この山の名を冠した「インティ・イリマニ」(''Inti Illimani'')というフォルクローレの有名なグループがあるが、このグループはボリビアではなく[[チリ]]のグループである。
なお、この山の名を冠した「[[インティ・イリマニ]]」(''Inti-Illimani'')というフォルクローレの有名なグループがあるが、このグループはボリビアではなく[[チリ]]のグループである。


== 歴史 ==
「イリマニ」とは、[[アイマラ|アイマラ語]]で「黄金の[[コンドル]]」を意味する言葉である。
「初登頂」は1898年に英国人とスイス人の登山チームにより記録されるが、このとき6000m付近で、原住民が作ったと思われるロープの切れ端が発見されている。
[[category:ボリビアの地形|いりまに]]

[[Category:メリカの山|いりまに]]
[[1985年]][[1月1日]]、[[パラグアイ]]の首都[[アスンシオン]]から[[エル・アルト国際空港]]に向けて飛行していた[[イースタン航空]]の980便が、標高19,600フィート(約5,970m)付近に衝突した([[イースタン航空980便墜落事故]])<ref name="Aviation Safety Network">{{Cite web|url = http://aviation-safety.net/database/record.php?id=19850101-0|title= ASN Aircraft accident Boeing 727-225 N819EA Nevado Illimani| publisher = Aviation Safety Network|accessdate=2015-06-30}}</ref>。墜落地点が山頂近くであったこと、悪天候のため救助活動が遅れた。乗員乗客29名全員が死亡。[[ボイスレコーダー#コックピットボイスレコーダー (CVR)|コックピットボイスレコーダー]]やフライトデータレコーダーは未だに回収されていない。
[[en:illimani]]

[[de:illimani]]
== 脚注 ==
{{Reflist}}

{{DEFAULTSORT:いりまに}}
[[Category:山岳名目録]]
[[Category:ボリビアの]]
[[Category:アンデス山脈の山]]
[[Category:ラパス県 (ボリビア)]]
[[Category:6000メートル峰]]

2022年11月23日 (水) 12:53時点における最新版

イリマニ
ラパス市からのイリマニ(2001年12月撮影)
標高 6,439 m
所在地 ボリビアの旗 ボリビア ラパス県
位置 南緯16度39分14秒 西経67度47分05秒 / 南緯16.65389度 西経67.78472度 / -16.65389; -67.78472座標: 南緯16度39分14秒 西経67度47分05秒 / 南緯16.65389度 西経67.78472度 / -16.65389; -67.78472
山系 アンデス山脈レアル山群
初登頂 ウィリアム・マルチン・コンウェイ(1898年)
イリマニの位置(ボリビア内)
イリマニ
イリマニ
イリマニの位置(ボリビア
プロジェクト 山
テンプレートを表示

イリマニIllimaniまたはNevado Del Illimani)は南米ボリビアアンデス山脈レアル山群(Cordillera Real)にあるである。

概要[編集]

ボリビア中央部のラパス県にあり、レアル山群を含むアンデス山脈の東山脈(Cordillera Oriental)の最高峰である[1]。4つの鋭峰を持ち、最も高い南峰は標高6,439m。標高4,500m以上は万年雪に覆われている。残る3つのピークは、北峰(デ・パリス峰De Paris)6,403m・ライカ・クリュ峰Layca Kullu6,149m・ピコ・デル・インディオ峰Pico Dei Indio6,109mとなっている[2]

「イリマニ」とは、アイマラ語で「黄金コンドル」を意味する。ボリビアの事実上の首都ラパス市の南東約30kmあまりに位置し、晴れていれば市内どこからでもその姿を眺めることができる。このため、古くから信仰の対象になるなど、重要な意味を持って扱われている。ボリビアではアンデスの神話の中の最高神インティを表すものとしてとらえられている。また、山の美しさや偉大な自然を讃える多くのアンデスフォルクローレに歌われている。

なお、この山の名を冠した「インティ・イリマニ」(Inti-Illimani)というフォルクローレの有名なグループがあるが、このグループはボリビアではなくチリのグループである。

歴史[編集]

「初登頂」は1898年に英国人とスイス人の登山チームにより記録されるが、このとき6000m付近で、原住民が作ったと思われるロープの切れ端が発見されている。

1985年1月1日パラグアイの首都アスンシオンからエル・アルト国際空港に向けて飛行していたイースタン航空の980便が、標高19,600フィート(約5,970m)付近に衝突した(イースタン航空980便墜落事故[3]。墜落地点が山頂近くであったこと、悪天候のため救助活動が遅れた。乗員乗客29名全員が死亡。コックピットボイスレコーダーやフライトデータレコーダーは未だに回収されていない。

脚注[編集]

  1. ^ アンデス山脈の最高峰はアコンカグア。ボリビアの最高峰はサハマ
  2. ^ 標高は、資料によって異なるがボリビア国内で販売されている複数の地図の数字を採用した。
  3. ^ ASN Aircraft accident Boeing 727-225 N819EA Nevado Illimani”. Aviation Safety Network. 2015年6月30日閲覧。