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「カッチ大湿地」の版間の差分

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[[File:Map GujDist Kuchchh.png|thumb|right|200px|[[グジャラート州]]の地図。北側がカッチ大湿地。西側が{{仮リンク|カッチ小湿地|en|Little Rann of Kutch}}。]]
[[File:Map GujDist Kuchchh.png|thumb|right|200px|[[グジャラート州]]の地図。北側がカッチ大湿地。西側が{{仮リンク|カッチ小湿地|en|Little Rann of Kutch}}。]]
[[File:Corydon_sumatranus_2.jpg|thumb|right|250px|固有種であるインドノロバはカッチ湿原で見ることができる。絶滅が危惧されたが生息数は約4,000頭に回復した。]]
[[File:Corydon_sumatranus_2.jpg|thumb|250px|[[固有種]]である{{仮リンク|インドノロバ|en|Indian wild ass}}はカッチ湿原で見ることができる。絶滅が危惧されたが生息数は約4,000頭に回復した。]]
'''カッチ大湿地'''({{lang-en|Great Rann of Kutch}})は[[インド]]北西部[[グジャラート州]]から[[パキスタン]]の[[シンド州]][[インダス川|インダス]]河口に及ぶ広大な塩性の[[湿地]]である。カッチ大湿地と{{仮リンク|カッチ小湿地|en|Little Rann of Kutch}}を合わせた総称として{{仮リンク|カッチ湿地|en|Rann of Kutch}}と呼ばれている。カッチ大湿地の広さは約2,897[[平方マイル]]で、カッチ湿地全体の広さは10,000平方マイルに及ぶ。
'''カッチ大湿地'''({{lang-en|Great Rann of Kutch}})は[[インド]]北西部[[グジャラート州]]から[[パキスタン]]の[[シンド州]][[インダス川|インダス]]河口に及ぶ広大な[[塩性湿地]]である。カッチ大湿地と{{仮リンク|カッチ小湿地|en|Little Rann of Kutch}}を合わせた総称として{{仮リンク|カッチ湿地|en|Rann of Kutch}}と呼ばれている。カッチ大湿地の広さは約2,897[[平方マイル]]で、カッチ湿地全体の広さは10,000平方マイルに及ぶ。


==名称 ==
==名称 ==
Rannとは[[ヒンディー語]]で[[塩沼]]を意味する。Kutchはその場所の地名である。
Rannとは[[ヒンディー語]]・[[ウルドゥー語]]で[[塩沼]]を意味する。Kutchはその場所の地名である。


世界有数の塩砂漠地帯であり白砂漠の異名がある。
世界有数の塩砂漠地帯であり白砂漠の異名がある。
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== 環境 ==
== 環境 ==
シベリアからの[[渡り鳥]]や[[フラミンゴ]]の繁殖地で、13種の[[ヒバリ]]がいる。[[オオカミ]]、[[キツネ]]、[[ジャッカル]]、[[ガゼル]]などが生息する。
[[シベリア]]からの[[渡り鳥]]や[[フラミンゴ]]([[オオフラミンゴ]]、[[コフラミンゴ]])、[[ニシハイイロペリカン]]の繁殖地・[[越冬地]]<ref name=":0">{{Cite web |title=Jubho Lagoon {{!}} Ramsar Sites Information Service |url=https://rsis.ramsar.org/ris/1067 |website=rsis.ramsar.org |access-date=2023-04-09 |date=2001-5-10}}</ref><ref name=":1">{{Cite web |title=Runn of Kutch {{!}} Ramsar Sites Information Service |url=https://rsis.ramsar.org/ris/1285 |website=rsis.ramsar.org |access-date=2023-04-09 |date=2002-11-5}}</ref>、13種の[[ヒバリ]]がいる。[[インドオオノガン]]、[[フサエリショウノガン]]、[[オオヅル]]、[[シマハイエナ]]<ref name=":1" />、[[オオカミ]]、[[キツネ]]、[[ジャッカル]]、[[ガゼル]]などが生息する。[[カッチ湾]]の東の{{仮リンク|カッチ小湿地|en|Little Rann of Kutch}}は野生の[[アジアノロバ]]3種が残っていることで知られる。

[[カッチ湾]]の東の{{仮リンク|カッチ小湿地|en|Little Rann of Kutch}}は野生の[[アジアノロバ]]3種が残っていることで知られる。
パキスタン国内の2ヶ所は[[ラムサール条約]]登録地である<ref name=":0" /><ref name=":1" />。


==脚注==
==脚注==

2023年4月8日 (土) 15:36時点における最新版

インド西部の衛星写真に見るカッチ大湿地
画面左上の青い部分
カッチ湿地英語版
グジャラート州の地図。北側がカッチ大湿地。西側がカッチ小湿地英語版
固有種であるインドノロバ英語版はカッチ湿原で見ることができる。絶滅が危惧されたが生息数は約4,000頭に回復した。

カッチ大湿地英語: Great Rann of Kutch)はインド北西部グジャラート州からパキスタンシンド州インダス河口に及ぶ広大な塩性湿地である。カッチ大湿地とカッチ小湿地英語版を合わせた総称としてカッチ湿地英語版と呼ばれている。カッチ大湿地の広さは約2,897平方マイルで、カッチ湿地全体の広さは10,000平方マイルに及ぶ。

名称[編集]

Rannとはヒンディー語ウルドゥー語塩沼を意味する。Kutchはその場所の地名である。

世界有数の塩砂漠地帯であり白砂漠の異名がある。

地理[編集]

北側にタール砂漠が広がっている。

夏のモンスーン時期には海抜15mの平坦な泥地が海水で覆われる。この海水が引けると後に塩分が残る。

過去には領土問題があったが、第二次印パ戦争終了後の1968年にカッチ大湿地の90%がインド領土、10%がパキスタン領土で確定している[1]

1819年に湿地北縁を震源域とするMw7.7~8.2の大地震カッチ湿地地震英語版)が発生し、1543人以上の死者を生じた。

環境[編集]

シベリアからの渡り鳥フラミンゴオオフラミンゴコフラミンゴ)、ニシハイイロペリカンの繁殖地・越冬地[2][3]、13種のヒバリがいる。インドオオノガンフサエリショウノガンオオヅルシマハイエナ[3]オオカミキツネジャッカルガゼルなどが生息する。カッチ湾の東のカッチ小湿地英語版は野生のアジアノロバ3種が残っていることで知られる。

パキスタン国内の2ヶ所はラムサール条約登録地である[2][3]

脚注[編集]

  1. ^ Indo-Pakistan international border₋[1]
  2. ^ a b Jubho Lagoon | Ramsar Sites Information Service”. rsis.ramsar.org (2001年5月10日). 2023年4月9日閲覧。
  3. ^ a b c Runn of Kutch | Ramsar Sites Information Service”. rsis.ramsar.org (2002年11月5日). 2023年4月9日閲覧。

外部リンク[編集]