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「MOD (ファイルフォーマット)」の版間の差分

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'''MOD'''は、海外の[[コンピュータ]]の[[Amiga]]で生まれた音楽[[ファイルフォーマット]]の1つ、またはファイルフォーマットの種類のこと。soundTrackerがモチーフになっている。MODといったとき、XM(FastTracker2),S3M(Scream Tracker),IT(Implse Tracker)などの複数のフォーマットを指すこともあり、また元祖のフォーマットであるMODを指すこともある。
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'''MOD''' は、[[コモドール]]社のホームコンピューターである [[Amiga]] で生まれた音楽[[ファイルフォーマット]]の1つ、または複数ファイルフォーマットの総称。soundTracker がモチーフになっている。MOD といったとき、XM (FastTracker2), S3M (Scream Tracker), IT (Implse Tracker) などの複数のフォーマットを指すこともあり、また元祖のフォーマットである MOD を指すこともある。


一般的に[[MIDI]]のような特別な[[シンセサイザー]]がなく、ファイル自体に演奏情報が埋め込まれているため、再現性が高いがファイルサイズは大きい。
一般的に [[MIDI]] とは違い[[シンセサイザー]]には音色データがなく、ファイル自体に音色が埋め込まれているため、再現性が高いがMIDIに比べてファイルサイズは大きい。'''Sample''' と呼ばれる [[PCM]] のサウンドを音階・音量の変更、エフェクトをかけるなどして加工し、これを楽器 ('''Inststrument''') のようにして楽譜を入力する。FastTracker 以降では、一つの Instrument に複数の Sample が使用できる、マルチサンプルに対応している
WAVE形式の音を音階・音量の変更、エフェクトをかけるなどして加工し、これを楽器のようにして楽譜を入力する。MIDIのように細かい楽譜が作れない反面、手軽にサンプリングが行える。


MODを作成する[[ソフトウェア|ソフト]]は[[Tracker]]と呼ばれ、多くのものが無料または安価で、また日本語版のものも存在する。
MOD を作成する[[ソフトウェア]]は[[トラッカー]] (Tracker) と呼ばれ、多くのものが無料または安価でリリースされている。日本語版のものも存在する。

==主なMODプレイヤー/トラッカーなど==
;SoundTracker (.mod)
:8-bit[[パルス符号変調|PCM]]サウンドのみがサポートされる。元は[[Amiga]]システム用で、4トラックまで対応(現在は32トラック)。Instrumentsは最大15個まで(後に31個)。パターンは未圧縮。Instrumentの存在は、Sampleの音量調節としての役割のみを果たす。
:もともと[[Amiga]]システムは、拡張子は後ろに付けるものではなかったため、この形式のファイル名はmod.*のような形式になっていた。しかし、その後各種システムにもTrackerなどが移植された際、mod.*では再生できないため、*.modとなった。
;AHX
:この形式はSampleを含まないため、PCMサウンドそのものは含まれないが、シンセサイザーがサウンドを合成するための情報が含まれる。そのため、データ量はとても小さくなり(通常1から4KB)、とても特徴的なサウンドを発する。
:AHXは[[コモドール64]]とできるだけ似た音となるようデザインされている。
;ScreamTracker (.s3m)
:FM音源をサポートする。Instrumentsは最大99個までとなり、Sampleの[[サンプリング周波数]]が固定されなくなった。
;FastTracker (.xm)
:16-bit Sample、マルチサンプル、[[音強|音量]]・[[パン (曖昧さ回避)|パン]]の[[ADSR|エンベロープ]]、パターンの基本的な圧縮に対応。また、最大4GBの音色データを収録できる。
:チップチューンの共通フォーマットとしてよく使用されている。
;Impluse Tracker (.it)
:パターンの行数や、サンプルの音質、エフェクトのパラメータにおける制限が大幅に緩和された。Instrumentsの間でSampleを共有できるようになり、Sampleにもパターン同様圧縮される。
:このフォーマットは世界各地の作曲家により使用されている。
:完全な仕様は、この形式を初めて仕様した[[Impulse Tracker]]の毎バージョンに添付される[[ITTECH.TXT]]に含まれる。
;[[MadTracker]] 2 (.mt2)
:XMを拡張し、VST等のソフト音源にも対応。
;.mo3
:[[MP3]]/[[Vorbis|Ogg Vorbis]]圧縮されたSampleに対応。
;[http://msx.jpn.org/tagoo/s_check.cgi?LINE=1835&REVIEW=2 AMIGA modplayer] for [[MSX]] [[MSXturboR|Turbo-R]] (.mod)
:MSX用のMODプレイヤー。MSXでアミーガのMODデータを再生する事ができる。


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* [http://www.mars.dti.ne.jp/~odaki/ 全日本波形平和会(波平会)MOD(Module)の初めて人へのページ]
* [https://web.archive.org/web/20050405235734/http://www.mars.dti.ne.jp/~odaki/ 全日本波形平和会(波平会)] 2005年4月5日時点[http://www.mars.dti.ne.jp/~odaki/ オリナル]よりアーカイブ。2023年4月26日閲覧。- MODについての詳しい解説がある。
* [http://www.bemod.net/sound/module.html BEMOD: MODとは?]
* [http://www.bemod.net/sound/module.html BEMOD: MODとは?]
* [http://modarchive.org/ The Mod Archive]
* [http://modarchive.org/ The Mod Archive]
{{Computer-stub}}


[[Category:音声ファイルフォーマット|MOD]]
[[Category:音声ファイルフォーマット|MOD]]
[[Category:コンピュータミュージック|MOD]]
[[Category:コンピュータミュージック|MOD]]
[[Category:トラッカー|MOD]]
{{Computer-stub}}
[[Category:Amiga]]

[[cs:MOD]]
[[Category:MSX]]
[[de:Mod (Dateiformat)]]
[[en:MOD (file format)]]
[[es:MOD (formato de archivo)]]
[[it:MOD (formato di file)]]
[[pl:MOD]]
[[ru:MOD]]

2023年4月26日 (水) 02:09時点における最新版

MOD
拡張子.mod
MIMEタイプapplication/soundapp、audio/med、audio/x-mod
開発者Karsten "Obi" Obarski
種別音声ファイルフォーマット

MOD は、コモドール社のホームコンピューターである Amiga で生まれた音楽ファイルフォーマットの1つ、または複数ファイルフォーマットの総称。soundTracker がモチーフになっている。MOD といったとき、XM (FastTracker2), S3M (Scream Tracker), IT (Implse Tracker) などの複数のフォーマットを指すこともあり、また元祖のフォーマットである MOD を指すこともある。

一般的に MIDI とは違いシンセサイザーには音色データがなく、ファイル自体に音色が埋め込まれているため、再現性が高いがMIDIに比べてファイルサイズは大きい。Sample と呼ばれる PCM のサウンドを音階・音量の変更、エフェクトをかけるなどして加工し、これを楽器 (Inststrument) のようにして楽譜を入力する。FastTracker 以降では、一つの Instrument に複数の Sample が使用できる、マルチサンプルに対応している。

MOD を作成するソフトウェアトラッカー (Tracker) と呼ばれ、多くのものが無料または安価でリリースされている。日本語版のものも存在する。

主なMODプレイヤー/トラッカーなど

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SoundTracker (.mod)
8-bitPCMサウンドのみがサポートされる。元はAmigaシステム用で、4トラックまで対応(現在は32トラック)。Instrumentsは最大15個まで(後に31個)。パターンは未圧縮。Instrumentの存在は、Sampleの音量調節としての役割のみを果たす。
もともとAmigaシステムは、拡張子は後ろに付けるものではなかったため、この形式のファイル名はmod.*のような形式になっていた。しかし、その後各種システムにもTrackerなどが移植された際、mod.*では再生できないため、*.modとなった。
AHX
この形式はSampleを含まないため、PCMサウンドそのものは含まれないが、シンセサイザーがサウンドを合成するための情報が含まれる。そのため、データ量はとても小さくなり(通常1から4KB)、とても特徴的なサウンドを発する。
AHXはコモドール64とできるだけ似た音となるようデザインされている。
ScreamTracker (.s3m)
FM音源をサポートする。Instrumentsは最大99個までとなり、Sampleのサンプリング周波数が固定されなくなった。
FastTracker (.xm)
16-bit Sample、マルチサンプル、音量パンエンベロープ、パターンの基本的な圧縮に対応。また、最大4GBの音色データを収録できる。
チップチューンの共通フォーマットとしてよく使用されている。
Impluse Tracker (.it)
パターンの行数や、サンプルの音質、エフェクトのパラメータにおける制限が大幅に緩和された。Instrumentsの間でSampleを共有できるようになり、Sampleにもパターン同様圧縮される。
このフォーマットは世界各地の作曲家により使用されている。
完全な仕様は、この形式を初めて仕様したImpulse Trackerの毎バージョンに添付されるITTECH.TXTに含まれる。
MadTracker 2 (.mt2)
XMを拡張し、VST等のソフト音源にも対応。
.mo3
MP3/Ogg Vorbis圧縮されたSampleに対応。
AMIGA modplayer for MSX Turbo-R (.mod)
MSX用のMODプレイヤー。MSXでアミーガのMODデータを再生する事ができる。

外部リンク

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