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意義と意味（ドイツ語: Sinn und Bedeutung、英語: sense and reference）は、ゴットロープ・フレーゲが1892年の論文「意義と意味について^[1]^[2]^[3]」（Über Sinn und Bedeutung）で提起した言語哲学上の概念の区別。日本語では意義とイミ^[4]、意義と指示対象^[5]^[6]などとも訳される。

フレーゲは同論文で、「明けの明星」（独: Morgenstern）と「宵の明星」（独: Abendstern）という二つの名詞を例にとってこの区別を説明した。すなわち、どちらの名詞も同じ天体（金星）を指すという点で意味（Bedeutung）は同じだが、意義（Sinn）は異なると説明した^[6]。フレーゲはこれを名詞だけでなく文にも拡大適用した^[6]。

脚注

^ 土屋俊訳「意義と意味について」『現代哲学基本論文集 I』坂本百大編、勁草書房、1986年。ISBN 978-4-326-19876-4
^ 藤村竜雄訳「意義と意味について」『フレーゲ哲学論集』岩波書店、1988年。ISBN 4000020064
^ 土屋俊訳「意義と意味について」『フレーゲ著作集4 哲学論集』黒田亘・野本和幸編、勁草書房、1999年。ISBN 978-4-326-14823-3
^ 飯田隆「2.3 意義 Sinn とイミ Bedeutung」『言語哲学大全1』勁草書房、1987年、ISBN 978-4-326-15200-1
^ 森本浩一『デイヴィドソン「言語」なんて存在するのだろうか』NHK出版〈シリーズ・哲学のエッセンス〉、2004年。ISBN 978-4140093146。 17頁。
^ ^a ^b ^c ジュリアン・バッジーニ；ピーター・フォスル著、長滝祥司；廣瀬覚訳『哲学の道具箱』共立出版、2007年。ISBN 978-4320005730。 167ff頁。

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-'''意義と意味'''（{{Lang-de|Sinn und Bedeutung}}、{{Lang-en|Sense and reference}}）の区別は、[[ゴットロープ・フレーゲ]]が[[1892年]]の論文「意義と意味について<ref>[[土屋俊]]訳「意義と意味について」『現代哲学基本論文集 I』[[坂本百大]]編、勁草書房、1986年。ISBN 978-4-326-19876-4</ref><ref>[[藤村竜雄]]訳「意義と意味について」『フレーゲ哲学論集』岩波書店、1988年。ISBN 4000020064</ref><ref>[[土屋俊]]訳「意義と意味について」『フレーゲ著作集4 哲学論集』[[黒田亘]]・[[野本和幸]]編、勁草書房、1999年。ISBN 978-4-326-14823-3</ref>」（{{Lang|de|Über Sinn und Bedeutung}}）で提起した[[言語哲学]]上の概念の区別。日本語では「'''意義とイミ'''」<ref>[[飯田隆 (哲学者)|飯田隆]]「2.3 意義 Sinn とイミ Bedeutung」『言語哲学大全1』勁草書房、1987年、ISBN 978-4-326-15200-1</ref>「'''意義と指示対象'''<ref>{{Citation|和書|title=デイヴィドソン 「言語」なんて存在するのだろうか|year=2004|last=森本|first=浩一|publisher=NHK出版|isbn=978-4140093146|series=シリーズ・哲学のエッセンス}}17頁。</ref><ref name=":0">{{Citation|和書|title=哲学の道具箱|year=2007|publisher=共立出版|isbn=978-4320005730|author=[[ジュリアン・バッジーニ]]；ピーター・フォスル著、長滝祥司；廣瀬覚訳}}167ff頁。</ref>」などとも訳される。
+'''意義と意味'''（{{Lang-de|Sinn und Bedeutung}}、{{Lang-en|sense and reference}}）は、[[ゴットロープ・フレーゲ]]が[[1892年]]の論文「意義と意味について<ref>[[土屋俊]]訳「意義と意味について」『現代哲学基本論文集 I』[[坂本百大]]編、勁草書房、1986年。ISBN 978-4-326-19876-4</ref><ref>[[藤村竜雄]]訳「意義と意味について」『フレーゲ哲学論集』岩波書店、1988年。ISBN 4000020064</ref><ref>[[土屋俊]]訳「意義と意味について」『フレーゲ著作集4 哲学論集』[[黒田亘]]・[[野本和幸]]編、勁草書房、1999年。ISBN 978-4-326-14823-3</ref>」（{{Lang|de|Über Sinn und Bedeutung}}）で提起した[[言語哲学]]上の概念の区別。日本語では'''意義とイミ'''<ref>[[飯田隆 (哲学者)|飯田隆]]「2.3 意義 Sinn とイミ Bedeutung」『言語哲学大全1』勁草書房、1987年、ISBN 978-4-326-15200-1</ref>、'''意義と指示対象'''<ref>{{Citation|和書|title=デイヴィドソン 「言語」なんて存在するのだろうか|year=2004|last=森本|first=浩一|publisher=NHK出版|isbn=978-4140093146|series=シリーズ・哲学のエッセンス}}17頁。</ref><ref name=":0">{{Citation|和書|title=哲学の道具箱|year=2007|publisher=共立出版|isbn=978-4320005730|author=[[ジュリアン・バッジーニ]]；ピーター・フォスル著、長滝祥司；廣瀬覚訳}}167ff頁。</ref>などとも訳される。
-フレーゲは同論文で「[[明けの明星]]」（{{Lang-de-short|Morgenstern}}）と「[[宵の明星]]」（{{Lang-de-short|Abendstern}}）という二つの[[名詞]]を例にとってこの区別を説明した。すなわち、どちらの名詞も同じ天体（[[金星]]）を指すという点で Bedeutung は同じだが、Sinn は異なると説明した<ref name=":0">{{Citation|和書|title=哲学の道具箱|year=2007|publisher=共立出版|isbn=978-4320005730|author=[[ジュリアン・バッジーニ]]；ピーター・フォスル著、長滝祥司；廣瀬覚訳}}167ff頁。</ref>。フレーゲはこれを名詞だけでなく[[文]]にも拡大適用した<ref name=":0">{{Citation|和書|title=哲学の道具箱|year=2007|publisher=共立出版|isbn=978-4320005730|author=[[ジュリアン・バッジーニ]]；ピーター・フォスル著、長滝祥司；廣瀬覚訳}}167ff頁。</ref>。
+フレーゲは同論文で、「[[明けの明星]]」（{{Lang-de-short|Morgenstern}}）と「[[宵の明星]]」（{{Lang-de-short|Abendstern}}）という二つの[[名詞]]を例にとってこの区別を説明した。すなわち、どちらの名詞も同じ天体（[[金星]]）を指すという点で意味（{{Lang|de|Bedeutung}}）は同じだが、意義（{{Lang|de|Sinn}}）は異なると説明した<ref name=":0">{{Citation|和書|title=哲学の道具箱|year=2007|publisher=共立出版|isbn=978-4320005730|author=[[ジュリアン・バッジーニ]]；ピーター・フォスル著、長滝祥司；廣瀬覚訳}}167ff頁。</ref>。フレーゲはこれを名詞だけでなく[[文]]にも拡大適用した<ref name=":0">{{Citation|和書|title=哲学の道具箱|year=2007|publisher=共立出版|isbn=978-4320005730|author=[[ジュリアン・バッジーニ]]；ピーター・フォスル著、長滝祥司；廣瀬覚訳}}167ff頁。</ref>。
 == 脚注 ==
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 [[Category:哲学的論理学]]
 [[Category:意味論 (論理学)]]
+[[Category:ゴットロープ・フレーゲ]]
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カテゴリー Task Force Discussion

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