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「1916年アメリカ合衆国大統領選挙」の版間の差分

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{{Infobox Election
[[画像:President Woodrow Wilson portrait December 2 1912.jpg|thumb|200px|right|大統領当選者<br/>[[ウッドロウ・ウィルソン]]]]
| election_name = 1916年アメリカ合衆国大統領選挙<br/>{{Lang|en|United States presidential election, 1916}}
[[画像:1916_Electoral_Map.png|thumb|300px|right|選挙結果の図。青色がウィルソンとマーシャル、赤色がヒューズとフェアバンクス、が勝利した州を示す。数字は各州の選挙人数。]]
| country = United States
'''1916年アメリカ合衆国大統領選挙'''（1916ねんアメリカがっしゅうこくだいとうりょうせんきょ、英:United States presidential election, 1916）は、[[ヨーロッパ]]が[[第一次世界大戦]]に巻き込まれていたときに行われた。大衆の感情はまだ中立支持だったが、[[ドイツ軍]]が[[ベルギー]]と[[フランス]]北部に侵略して占領し、市民を虐待したために、[[イギリス]]やフランス（[[連合国 (第一次世界大戦)|連合国]]）の側に傾いていた。しかし、連合国側に対する同情にも拘らず、アメリカ人有権者の大半は戦争に巻き込まれないことを望み、中立政策の継続を好んだ。選挙戦では[[民主党 (アメリカ)|民主党]]現職[[アメリカ合衆国大統領|大統領]]の[[ウッドロウ・ウィルソン]]が、[[共和党 (アメリカ)|共和党]]候補で[[合衆国最高裁判所]]判事の[[チャールズ・エヴァンズ・ヒューズ]]と戦った。激しい選挙戦の後で、ウィルソンが僅差でヒューズを破った。
| flag_year = 1912
| type = presidential
| ongoing = no
| previous_election = 1912年アメリカ合衆国大統領選挙
| previous_year = 1912年
| next_election = 1920年アメリカ合衆国大統領選挙
| next_year = 1920年
| turnout= 61.6%<ref>{{URL|http://www.presidency.ucsb.edu/data/turnout.php|Voter Turnout in Presidential Elections}}</ref> {{increase}} 2.8%
| election_date = [[1916年]][[11月7日]]
| image1 = [[Image:Woodrow Wilson-H&E.jpg|154px]]
| nominee1 = '''[[ウッドロウ・ウィルソン]]'''
| party1 = 民主党 (アメリカ){{!}}'''民主党'''
| color1 = 3333FF
| home_state1 = [[ニュージャージー州]]
| running_mate1 = [[File:Thomas Riley Marshall headshot.jpg|100px]]<br/>'''[[トーマス・R・マーシャル]]'''
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| nominee2 = [[チャールズ・エヴァンズ・ヒューズ]]
| party2 = 共和党 (アメリカ){{!}}共和党
| color2 = FF3333
| home_state2 = [[ニューヨーク州]]
| running_mate2 = [[File:Charles W Fairbanks by Harris & Ewing.jpg|98px]]<br/>[[チャールズ・W・フェアバンクス]]
| electoral_vote2 = 254
| states_carried2 = 18
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| percentage2 = 46.1%
| map_image = ElectoralCollege1916.svg
| map_size = 360px
| map_caption = 州別獲得選挙人分布図<br /><small>{{color box|#698DC5}} ウィルソン {{color box|#F07763}} ヒューズ</small>
| title = 大統領
| before_election = [[ウッドロウ・ウィルソン]]
| before_party = 民主党 (アメリカ){{!}}民主党
| after_election = [[ウッドロウ・ウィルソン]]
| after_party = 民主党 (アメリカ){{!}}民主党
}}
'''1916年アメリカ合衆国大統領選挙'''（1916ねんアメリカがっしゅうこくだいとうりょうせんきょ、{{Lang-en|United States presidential election, 1916}}）は、[[1916年]][[11月7日]]に行われた[[アメリカ合衆国大統領選挙]]（第33回）。[[ヨーロッパ]]が[[第一次世界大戦]]に巻き込まれていたときに行われた。

大衆の感情はまだ中立支持だったが、[[ドイツ軍]]が[[ベルギー]]と[[フランス]]北部に侵略して占領し、市民を虐待したために、[[イギリス]]やフランス（[[連合国 (第一次世界大戦)|連合国]]）の側に傾いていた。しかし、連合国側に対する同情にも拘らず、アメリカ人有権者の大半は戦争に巻き込まれないことを望み、中立政策の継続を好んだ。選挙戦では[[民主党 (アメリカ)|民主党]]現職[[アメリカ合衆国大統領|大統領]]の[[ウッドロウ・ウィルソン]]が、[[共和党 (アメリカ)|共和党]]候補で[[合衆国最高裁判所]]判事の[[チャールズ・エヴァンズ・ヒューズ]]と戦った。激しい選挙戦の後で、ウィルソンが僅差でヒューズを破った。


== 候補者の指名 ==
== 候補者の指名 ==
=== 共和党の指名 ===
=== 共和党の指名 ===
共和党の指名候補者
共和党の指名候補者
* [[ウィリアム・E・ボラー]]、[[アイダホ州]]選出[[アメリカ合衆国上院]]議員
* [[ウィリアム・ボーラ|ウィリアム・E・ボーラ]]、[[アイダホ州]]選出[[アメリカ合衆国上院]]議員
* [[マーティン・G・ブランボー]]、[[ペンシルバニア]]州知事
* [[マーティン・G・ブランボー]]、[[ペンシルベニア州]]知事
* [[セオドア・E・バートン]]、[[オハイオ州]]選出アメリカ合衆国上院議員
* [[セオドア・E・バートン]]、[[オハイオ州]]選出アメリカ合衆国上院議員
* [[アルバート・B・カミンズ]]、[[アイオワ州]]選出アメリカ合衆国上院議員
* [[アルバート・B・カミンズ]]、[[アイオワ州]]選出アメリカ合衆国上院議員
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* [[ヘンリー・フォード]]、自動車製造実業家 、[[ミシガン州]]出身
* [[ヘンリー・フォード]]、自動車製造実業家 、[[ミシガン州]]出身
* [[ウォレン・ハーディング]]、オハイオ州選出アメリカ合衆国上院議員
* [[ウォレン・ハーディング]]、オハイオ州選出アメリカ合衆国上院議員
* [[チャールズ・エヴァンズ・ヒューズ]]、[[合衆国最高裁判所]]判事および元[[ニューヨーク州知事]]
* [[チャールズ・エヴァンズ・ヒューズ]]、[[合衆国最高裁判所]]判事および元[[ニューヨーク州知事]]
* [[フィランダー・C・ノックス]]、元[[アメリカ合衆国国務長官]]および1908年大統領選挙の指名候補者 、ペンシルバニア州出身
* [[フィランダー・C・ノックス]]、元[[アメリカ合衆国国務長官]]および1908年大統領選挙の指名候補者 、ペンシルベニア州出身
* [[ロバート・M・ラフォレット・シニア]]、[[ウィスコンシン州]]選出アメリカ合衆国上院議員および1908年と1912年大統領選挙の指名候補者
* [[ロバート・M・ラフォレット・シニア]]、[[ウィスコンシン州]]選出アメリカ合衆国上院議員および1908年と1912年大統領選挙の指名候補者
* [[ヘンリー・カボット・ロッジ]]、[[マサチューセッツ州]]選出アメリカ合衆国上院議員
* [[ヘンリー・カボット・ロッジ]]、[[マサチューセッツ州]]選出アメリカ合衆国上院議員
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* [[ウィリアム・アルデン・スミス]]、ミシガン州選出アメリカ合衆国上院議員
* [[ウィリアム・アルデン・スミス]]、ミシガン州選出アメリカ合衆国上院議員
* [[ウィリアム・タフト]]、元大統領、オハイオ州出身
* [[ウィリアム・タフト]]、元大統領、オハイオ州出身
* [[ジョン・ウォナメイカー]]、元[[アメリカ合衆国郵政長官]]、ペンシルバニア州出身
* [[ジョン・ウォナメイカー]]、元[[アメリカ合衆国郵政長官]]、ペンシルベニア州出身
* [[ジョン・ウィンゲイト・ウィークス (陸軍長官)|ジョン・W・ウィークス]]、マサチューセッツ州選出アメリカ合衆国上院議員
* [[ジョン・ウィンゲイト・ウィークス (陸軍長官)|ジョン・W・ウィークス]]、マサチューセッツ州選出アメリカ合衆国上院議員
* [[フランク・B・ウィリス]]、オハイオ州知事
* [[フランク・B・ウィリス]]、オハイオ州知事
* [[レオナード・ウッド]]、元[[アメリカ陸軍参謀長]] 、[[ニューハンプシャー州]]出身
* [[レオナード・ウッド]]、元[[アメリカ陸軍参謀長]] 、[[ニューハンプシャー州]]出身
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画像:Albert B Cummins.jpg|カミンズ
File:Albert B Cummins.jpg|カミンズ
画像:Charles Fairbanks photo portrait seated.jpg|フェアバンクス
File:Charles Fairbanks photo portrait seated.jpg|フェアバンクス
画像:Henry Ford.jpg|フォード
File:Henry_ford_1919.jpg|フォード
画像:Warren G Harding portrait as senator June 1920.jpg|ハーディング
File:Warren G Harding portrait as senator June 1920.jpg|ハーディング
画像:Chief Justice Charles Evans Hughes.jpg|ヒューズ
File:Governor_Charles_Evans_Hughes.jpg|ヒューズ
画像:Philander Knox, bw photo portrait, 1904.jpg|ノックス
File:Philander Knox, bw photo portrait, 1904.jpg|ノックス
画像:Robert M. La Follette, Sr. .jpg|ラフォレット
File:Robert_M._La_Follette,_Sr.jpg|ラフォレット
画像:President Theodore Roosevelt, 1904.jpg|ルーズベルト
File:T Roosevelt.jpg|ルーズベルト
画像:Elihu Root, bw photo portrait, 1902.jpg|ルート
File:Elihu Root, bw photo portrait, 1902.jpg|ルート
画像:William Howard Taft.jpg|タフト
File:William Howard Taft.jpg|タフト
画像:John Wingate Weeks, Bain bw photo portrait.jpg|ウィークス
File:John Wingate Weeks, Bain bw photo portrait.jpg|ウィークス
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[[画像:ChiRepubConvention.jpg|left|thumb|200px|共和党全国党員集会の会場、シカゴのコリセウム]]
[[ファイル:ChiRepubConvention.jpg|left|thumb|200px|共和党全国党大会の会場、シカゴのコリセウム]]
1916年共和党全国党員集会は[[6月7日]]から10日まで[[シカゴ]]で開催された。集会での党のボス達の主要目的は[[1912年アメリカ合衆国大統領選挙]]で起きた党の辛い分裂を修復することだった。1912年ではセオドア・ルーズベルトが離党して自ら、共和党のリベラルな者大半を糾合して[[進歩党 (アメリカ)|進歩党]]を結党した。当時現職大統領のウィリアム・タフトは通常の共和党候補指名を獲得した。この共和党の分裂で共和党票は分散し、民主党候補ウィルソンの当選に繋がった。1916年の時は幾人かの指名候補が公然と名のりを上げていたが、党のボスである最も著名な保守派上院議員エリフ・ルート（ニューヨーク州）と改革派上院議員ジョン・W・ウィークス（マサチューセッツ州）は、両派に受け入れられる中道の者を望んだ。彼等は合衆国最高裁判所判事チャールズ・エヴァンズ・ヒューズに目を向けた。ヒューズは1910年以降判事を務めており、6年間政治問題について公の場で話していないという利点があった。ヒューズは積極的に指名を求めたわけではなかったが、それを断れないことが分かり、3回目の投票で大統領候補に指名された。元副大統領のチャールズ・W・フェアバンクスが副大統領候補として指名された。ヒューズは主要政党から大統領候補に指名された唯一の最高裁判事である。
1916年[[共和党全国大会]]は[[6月7日]]から10日まで[[シカゴ]]で開催された。大会での党のボス達の主要目的は[[1912年アメリカ合衆国大統領選挙]]で起きた党の辛い分裂を修復することだった。1912年ではセオドア・ルーズベルトが離党して自ら、共和党のリベラルな者大半を糾合して[[進歩党 (アメリカ 1912)|進歩党]]を結党した。当時現職大統領のウィリアム・タフトは通常の共和党候補指名を獲得した。この共和党の分裂で共和党票は分散し、民主党候補ウィルソンの当選に繋がった。1916年の時は幾人かの指名候補が公然と名のりを上げていたが、党のボスである最も著名な保守派上院議員エリフ・ルート（ニューヨーク州）と改革派上院議員ジョン・W・ウィークス（マサチューセッツ州）は、両派に受け入れられる中道の者を望んだ。彼等は合衆国最高裁判所判事チャールズ・エヴァンズ・ヒューズに目を向けた。ヒューズは1910年以降判事を務めており、6年間政治問題について公の場で話していないという利点があった。ヒューズは積極的に指名を求めたわけではなかったが、それを断れないことが分かり、3回目の投票で大統領候補に指名された。元副大統領のチャールズ・W・フェアバンクスが副大統領候補として指名された。ヒューズは主要政党から大統領候補に指名された唯一の最高裁判事である。


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96行目: 137行目:
* [[ウッドロウ・ウィルソン]]、現職大統領、[[ニュージャージー州]]出身
* [[ウッドロウ・ウィルソン]]、現職大統領、[[ニュージャージー州]]出身
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画像:Homer Cummings, Harris & Ewing photo portrait, 1920.jpg|カミングス
File:Homer Cummings, Harris & Ewing photo portrait, 1920.jpg|カミングス
画像:President Woodrow Wilson portrait December 2 1912.jpg|ウィルソン
File:President Woodrow Wilson portrait December 2 1912.jpg|ウィルソン
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1916年民主党全国党員集会は[[6月14日]]から16日まで[[セントルイス]]で開催された。ウィルソンは党内での人気が高く、圧倒的多数で再指名された。その副大統領[[トーマス・R・マーシャル]]も反対無く再指名された。
1916年[[民主党全国大会]]は[[6月14日]]から16日まで[[セントルイス]]で開催された。ウィルソンは党内での人気が高く、圧倒的多数で再指名された。その副大統領[[トーマス・R・マーシャル]]も反対無く再指名された。


=== 進歩党の指名 ===
=== 進歩党の指名 ===
進歩党は元大統領のルーズベルトを再指名したが、ルーズベルトは辞退してヒューズを支持した。ルーズベルトが指名を辞退した時点で党は直ぐに崩壊した。党員の大半は共和党に復党したが、少なからぬ者達が、第一次世界大戦に参戦しないでいるウィルソンを支持した。ルーズベルトは個人的と政治的な理由の両方で進歩等の指名を断った。再度第3の政党公認で選挙に出ることは、民主党に勝たせるだけだと確信するようになった。また、ウィルソン大統領はドイツや他のヨーロッパで戦争をしている国々が合衆国を「脅す」ことを認めていると考えたので、ウィルソンのことをひどく嫌うようになっていた。
進歩党は元大統領のルーズベルトを再指名したが、ルーズベルトは辞退してヒューズを支持した。ルーズベルトが指名を辞退した時点で党は直ぐに崩壊した。党員の大半は共和党に復党したが、少なからぬ者達が、第一次世界大戦に参戦しないでいるウィルソンを支持した。ルーズベルトは個人的と政治的な理由の両方で進歩党の指名を断った。再度第3の政党公認で選挙に出ることは、民主党に勝たせるだけだと確信するようになった。また、ウィルソン大統領はドイツや他のヨーロッパで戦争をしている国々が合衆国を「脅す」ことを認めていると考えたので、ウィルソンのことをひどく嫌うようになっていた。


== 一般選挙 ==
== 一般選挙 ==
115行目: 156行目:
ウィルソンは、出身州（ニュージャージー州）を制することができずに大統領に当選したことでは2人目となった。最初は[[1844年アメリカ合衆国大統領選挙|1844年]]の[[ジェームズ・ポーク]]であり、出身州の[[テネシー州]]だけでなく、出生州の[[ノースカロライナ州]]でも敗れた。
ウィルソンは、出身州（ニュージャージー州）を制することができずに大統領に当選したことでは2人目となった。最初は[[1844年アメリカ合衆国大統領選挙|1844年]]の[[ジェームズ・ポーク]]であり、出身州の[[テネシー州]]だけでなく、出生州の[[ノースカロライナ州]]でも敗れた。


ウィルソンはまた、一般選挙で過半数が取れず2期続けて多数で再選された大統領としては初めての者だった。次に同様な結果になったのは[[ビル・クリントン]]だった。さらに現職大統領として勝利した時の得票率差3.1%は当時の最小であり、[[2004年アメリカ合衆国大統領選挙|2004年]]の選挙で[[ジョージ・W・ブッシュ]]が50.7%を取り、対抗馬[[ジョン・ケリー]]が48.2%を取ったのでその差が2.5%となり、最小差記録を更新した。
ウィルソンはまた、一般選挙で過半数が取れず2期続けて多数で再選された大統領としては初めての者だった。次に同様な結果になったのは[[ビル・クリントン]]だった。さらに現職大統領として勝利した時の得票率差3.1%は当時の最小であり、[[2004年アメリカ合衆国大統領選挙|2004年]]の選挙で[[ジョージ・W・ブッシュ]]が50.7%を取り、対抗馬[[ジョン・フォーブズ・ケリー|ジョン・ケリー]]が48.2%を取ったのでその差が2.5%となり、最小差記録を更新した。


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|align=center colspan=7| '''大統領選の結果'''
|align=center colspan=7| '''大統領選の結果'''
|-
|-
| 大統領候補者 <br> 出身州　|| 党　||　得票数 || 得票率 || 選挙人得票数 || 副大統領候補者 <br> 出身州|| 選挙人得票数　
| 大統領候補者 <br /> 出身州　|| 党　||　得票数 || 得票率 || 選挙人得票数 || 副大統領候補者 <br /> 出身州|| 選挙人得票数　
|-
|-
| [[ウッドロウ・ウィルソン]] <br> [[ニュージャージー州]] || [[民主党 (アメリカ)|民主党]] || 9,126,868 || 49.2% || 277 || [[トーマス・R・マーシャル]] <br> [[インディアナ州]] || 277
| [[ウッドロウ・ウィルソン]] <br /> [[ニュージャージー州]] || [[民主党 (アメリカ)|民主党]] || 9,126,868 || 49.2% || 277 || [[トーマス・R・マーシャル]] <br /> [[インディアナ州]] || 277
|-
|-
| [[チャールズ・エヴァンズ・ヒューズ]] <br> [[ニューヨーク州]] || [[共和党 (アメリカ)|共和党]] || 8,548,728 || 46.1% || 254 || [[チャールズ・W・フェアバンクス]] <br> [[インディアナ州]] || 254
| [[チャールズ・エヴァンズ・ヒューズ]] <br /> [[ニューヨーク州]] || [[共和党 (アメリカ)|共和党]] || 8,548,728 || 46.1% || 254 || [[チャールズ・W・フェアバンクス]] <br /> [[インディアナ州]] || 254
|-
|-
| [[アラン・L・ベンソン]] <br> [[ニューヨーク州]] || [[アメリカ社会党]] || 590,524 || 3.2% || 0 || [[ジョージ・R・カークパトリック]] <br> [[ニュージャージー州]] || 0
| [[アラン・L・ベンソン]] <br /> [[ニューヨーク州]] || [[アメリカ社会党]] || 590,524 || 3.2% || 0 || [[ジョージ・R・カークパトリック]] <br /> [[ニュージャージー州]] || 0
|-
|-
| [[J・フランクリン・ハンリー]] <br> [[インディアナ州]] || 禁酒党 || 221,302 || 1.2% || 0 || [[アイラ・ランドリス]] <br> [[テネシー州]]|| 0
| [[J・フランクリン・ハンリー]] <br /> [[インディアナ州]] || 禁酒党 || 221,302 || 1.2% || 0 || [[アイラ・ランドリス]] <br /> [[テネシー州]]|| 0
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|-
| その他 || - || 49,163 || 0.3% || 0 || - || 0
| その他 || - || 49,163 || 0.3% || 0 || - || 0
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|}
|}


== 接戦州 ==
===州ごとの結果===
<ref>{{cite web|url=http://uselectionatlas.org/RESULTS/data.php?year=1916&datatype=national&def=1&f=0&off=0&elect=0|title=1916 Presidential General Election Data - National|website=Uselectionatlas.org|accessdate=April 15, 2013}}</ref>
赤色は共和党、青色は民主党が制したことを示す。
{|class="wikitable"
#{{Color|red|'''ミネソタ州''', 0.1% }}
|-{{Party shading/Democratic}}
#{{Color|darkblue|'''ニューハンプシャー州''', 0.1% }}
|[[ウッドロウ・ウィルソン|ウィルソン]]/[[トーマス・R・マーシャル|マーシャル]]が勝利した州
#{{Color|darkblue|'''カリフォルニア州''', 0.3% }}
|-{{Party shading/Republican}}
#{{Color|red|'''インディアナ州''', 0.9% }}
|[[チャールズ・エヴァンズ・ヒューズ|ヒューズ]]/[[チャールズ・W・フェアバンクス|フェアバンクス]]が勝利した州
#{{Color|red|'''ウェストバージニア州''', 1.0% }}
|}
#{{Color|darkblue|'''ノースダコタ州''', 1.5% }}
{| class="wikitable sortable" style="text-align:right"
#{{Color|red|'''デラウェア州''', 2.4% }}
|-
#{{Color|red|'''オレゴン州''', 2.6% }}
! colspan=2 |
#{{Color|darkblue|'''ミズーリ州''', 2.7% }}
! style="text-align:center;" colspan="3"| ウッドロウ・ウィルソン<br>民主党
#{{Color|red|'''コネチカット州''', 3.2% }}
! style="text-align:center;" colspan="3"| チャールズ・エヴァンズ・ヒューズ<br>共和党
#{{Color|red|'''サウスダコタ州''', 3.9% }}
! style="text-align:center;" colspan="3"| アラン・ベンソン<br>アメリカ社会党
#{{Color|red|'''マサチューセッツ州''', 3.9% }}
! style="text-align:center;" colspan="3"| フランク・ハンリー<br>禁酒党
#{{Color|red|'''メイン州''', 4.0% }}
! style="text-align:center;" colspan="3"| 候補者なし<br>進歩党
#{{Color|darkblue|'''ワシントン州''', 4.2% }}
! style="text-align:center;" colspan="3"| アーサー・ライマー<br>社会主義労働者党
#{{Color|red|'''ロードアイランド州''', 5.1% }}
! style="text-align:center;" colspan="2"| 票差
#{{Color|darkblue|'''ケンタッキー州''', 5.4% }}
! style="text-align:center;" colspan="2"| 州計
#{{Color|darkblue|'''カンザス州''', 5.8 }}
|-
#{{Color|red|'''ウィスコンシン州''', 6.5% }}
! align=center | 州
#{{Color|red|'''ニューヨーク州''', 7.0% }}
! style="text-align:center; font-size: 60%" data-sort-type="number" | 選挙人数
#{{Color|darkblue|'''オハイオ州''', 7.6% }}
! style="text-align:center;" data-sort- type="number"| #
#{{Color|darkblue|'''メリーランド州''', 8.0% }}
! style="text-align:center;" data-sort- type="number"| %
#{{Color|red|'''ミシガン州''', 8.2% }}
! style="text-align:center; font-size: 60%" data-sort-type="number" | 選挙人数
#{{Color|red|'''イリノイ州''', 9.2% }}
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!
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[アラバマ州]]
| style="text-align:center;" | 12
| 99,409
| 76.04
| 12
| 28,662
| 21.92
| -
| 1,916
| 1.47
| -
| 741
| 0.57
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| 70,747
| 54.12
| 130,728
| style="text-align:center;" | AL
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[アリゾナ州]]
| style="text-align:center;" | 3
| 33,170
| 57.17
| 3
| 20,524
| 35.37
| -
| 3,174
| 5.47
| -
| 1,153
| 1.99
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| 12,646
| 21.80
| 58,021
| style="text-align:center;" | AZ
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[アーカンソー州]]
| style="text-align:center;" | 9
| 112,211
| 65.97
| 9
| 48,879
| 28.73
| -
| 6,999
| 4.11
| -
| 2,015
| 1.18
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| 63,332
| 37.23
| 170,104
| style="text-align:center;" | AR
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[カリフォルニア州]]
| style="text-align:center;" | 13
| 466,289
| 46.65
| 13
| 462,516
| 46.27
| -
| 42,898
| 4.29
| -
| 27,713
| 2.77
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| 3,773
| 0.38
| 999,603
| style="text-align:center;" | CA
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[コロラド州]]
| style="text-align:center;" | 6
| 178,816
| 60.74
| 6
| 102,308
| 34.75
| -
| 10,049
| 3.41
| -
| 2,793
| 0.95
| -
| 409
| 0.14
| -
| -
| -
| -
| 76,508
| 25.99
| 294,375
| style="text-align:center;" | CO
|-{{Party shading/Republican}}
| style="text-align:center;" | [[コネチカット州]]
| style="text-align:center;" | 7
| 99,786
| 46.66
| -
| 106,514
| 49.80
| 7
| 5,179
| 2.42
| -
| 1,789
| 0.84
| -
| -
| -
| -
| 606
| 0.28
| -
| -6,728
| -3.15
| 213,874
| style="text-align:center;" | CT
|-{{Party shading/Republican}}
| style="text-align:center;" | [[デラウェア州]]
| style="text-align:center;" | 3
| 24,753
| 47.78
| -
| 26,011
| 50.20
| 3
| 480
| 0.93
| -
| 566
| 1.09
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -1,258
| -2.43
| 51,810
| style="text-align:center;" | DE
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[フロリダ州]]
| style="text-align:center;" | 6
| 55,984
| 69.34
| 6
| 14,611
| 18.10
| -
| 5,353
| 6.63
| -
| 4,786
| 5.93
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| 41,373
| 51.25
| 80,734
| style="text-align:center;" | FL
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[ジョージア州]]
| style="text-align:center;" | 14
| 127,754
| 79.51
| 14
| 11,294
| 7.03
| -
| 941
| 0.59
| -
| -
| -
| -
| 20,692
| 12.88
| -
| -
| -
| -
| 107,062
| 66.63
| 160,681
| style="text-align:center;" | GA
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[アイダホ州]]
| style="text-align:center;" | 4
| 70,054
| 52.04
| 4
| 55,368
| 41.13
| -
| 8,066
| 5.99
| -
| 1,127
| 0.84
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| 14,686
| 10.91
| 134,615
| style="text-align:center;" | ID
|-{{Party shading/Republican}}
| style="text-align:center;" | [[イリノイ州]]
| style="text-align:center;" | 29
| 950,229
| 43.34
| -
| 1,152,549
| 52.56
| 29
| 61,394
| 2.80
| -
| 26,047
| 1.19
| -
| -
| -
| -
| 2,488
| 0.11
| -
| -202,320
| -9.23
| 2,192,707
| style="text-align:center;" | IL
|-{{Party shading/Republican}}
| style="text-align:center;" | [[インディアナ州]]
| style="text-align:center;" | 15
| 334,063
| 46.47
| -
| 341,005
| 47.44
| 15
| 21,855
| 3.04
| -
| 16,368
| 2.28
| -
| 3,898
| 0.54
| -
| 1,659
| 0.23
| -
| -6,942
| -0.97
| 718,848
| style="text-align:center;" | IN
|-{{Party shading/Republican}}
| style="text-align:center;" | [[アイオワ州]]
| style="text-align:center;" | 13
| 218,699
| 42.55
| -
| 280,439
| 54.57
| 13
| 10,973
| 2.14
| -
| 3,371
| 0.66
| -
| -
| -
| -
| 460
| 0.09
| -
| -61,740
| -12.01
| 513,942
| style="text-align:center;" | IA
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[カンザス州]]
| style="text-align:center;" | 10
| 314,588
| 49.95
| 10
| 277,658
| 44.09
| -
| 24,685
| 3.92
| -
| 12,882
| 2.05
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| 36,930
| 5.86
| 629,813
| style="text-align:center;" | KS
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[ケンタッキー州]]
| style="text-align:center;" | 13
| 269,990
| 51.91
| 13
| 241,854
| 46.50
| -
| 4,734
| 0.91
| -
| 3,039
| 0.58
| -
| 129
| 0.02
| -
| 332
| 0.06
| -
| 28,136
| 5.41
| 520,078
| style="text-align:center;" | KY
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[ルイジアナ州]]
| style="text-align:center;" | 10
| 79,875
| 85.90
| 10
| 6,466
| 6.95
| -
| 292
| 0.31
| -
| -
| -
| -
| 6,349
| 6.83
| -
| -
| -
| -
| 73,409
| 78.95
| 92,982
| style="text-align:center;" | LA
|-{{Party shading/Republican}}
| style="text-align:center;" | [[メイン州]]
| style="text-align:center;" | 6
| 64,033
| 46.97
| -
| 69,508
| 50.99
| 6
| 2,177
| 1.60
| -
| 596
| 0.44
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -5,475
| -4.02
| 136,314
| style="text-align:center;" | ME
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[メリーランド州]]
| style="text-align:center;" | 8
| 138,359
| 52.80
| 8
| 117,347
| 44.78
| -
| 2,674
| 1.02
| -
| 2,903
| 1.11
| -
| -
| -
| -
| 756
| 0.29
| -
| 21,012
| 8.02
| 262,039
| style="text-align:center;" | MD
|-{{Party shading/Republican}}
| style="text-align:center;" | [[マサチューセッツ州]]
| style="text-align:center;" | 18
| 247,885
| 46.61
| -
| 268,784
| 50.54
| 18
| 11,058
| 2.08
| -
| 2,993
| 0.56
| -
| -
| -
| -
| 1,097
| 0.21
| -
| -20,899
| -3.93
| 531,823
| style="text-align:center;" | MA
|-{{Party shading/Republican}}
| style="text-align:center;" | [[ミシガン州]]
| style="text-align:center;" | 15
| 286,775
| 44.05
| -
| 339,097
| 52.09
| 15
| 16,120
| 2.48
| -
| 8,139
| 1.25
| -
| -
| -
| -
| 842
| 0.13
| -
| -52,322
| -8.04
| 650,973
| style="text-align:center;" | MI
|-{{Party shading/Republican}}
| style="text-align:center;" | [[ミネソタ州]]
| style="text-align:center;" | 12
| 179,152
| 46.25
| -
| 179,544
| 46.35
| 12
| 20,117
| 5.19
| -
| 7,793
| 2.01
| -
| 290
| 0.07
| -
| 468
| 0.12
| -
| -392
| -0.10
| 387,364
| style="text-align:center;" | MN
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[ミシシッピ州]]
| style="text-align:center;" | 10
| 80,422
| 92.78
| 10
| 4,253
| 4.91
| -
| 1,484
| 1.71
| -
| -
| -
| -
| 520
| 0.60
| -
| -
| -
| -
| 76,169
| 87.87
| 86,679
| style="text-align:center;" | MS
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[ミズーリ州]]
| style="text-align:center;" | 18
| 398,032
| 50.59
| 18
| 369,339
| 46.94
| -
| 14,612
| 1.86
| -
| 3,884
| 0.49
| -
| -
| -
| -
| 902
| 0.11
| -
| 28,693
| 3.65
| 786,769
| style="text-align:center;" | MO
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[モンタナ州]]
| style="text-align:center;" | 4
| 101,063
| 56.88
| 4
| 66,750
| 37.57
| -
| 9,564
| 5.38
| -
| -
| -
| -
| 302
| 0.17
| -
| -
| -
| -
| 34,313
| 19.31
| 177,679
| style="text-align:center;" | MT
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[ネブラスカ州]]
| style="text-align:center;" | 8
| 158,827
| 55.28
| 8
| 117,771
| 40.99
| -
| 7,141
| 2.49
| -
| 2,952
| 1.03
| -
| -
| -
| -
| 624
| 0.22
| -
| 41,056
| 14.29
| 287,315
| style="text-align:center;" | NE
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[ネバダ州]]
| style="text-align:center;" | 3
| 17,776
| 53.36
| 3
| 12,127
| 36.40
| -
| 3,065
| 9.20
| -
| 348
| 1.04
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| 5,649
| 16.96
| 33,316
| style="text-align:center;" | NV
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[ニューハンプシャー州]]
| style="text-align:center;" | 4
| 43,781
| 49.12
| 4
| 43,725
| 49.06
| -
| 1,318
| 1.48
| -
| 303
| 0.34
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| 56
| 0.06
| 89,127
| style="text-align:center;" | NH
|-{{Party shading/Republican}}
| style="text-align:center;" | [[ニュージャージー州]]
| style="text-align:center;" | 14
| 211,018
| 42.68
| -
| 268,982
| 54.40
| 14
| 10,405
| 2.10
| -
| 3,182
| 0.64
| -
| -
| -
| -
| 855
| 0.17
| -
| -57,964
| -11.72
| 494,442
| style="text-align:center;" | NJ
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[ニューメキシコ州]]
| style="text-align:center;" | 3
| 33,527
| 50.20
| 3
| 31,152
| 46.64
| -
| 1,996
| 2.99
| -
| 112
| 0.17
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| 2,375
| 3.56
| 66,787
| style="text-align:center;" | NM
|-{{Party shading/Republican}}
| style="text-align:center;" | [[ニューヨーク州]]
| style="text-align:center;" | 45
| 759,426
| 44.51
| -
| 879,238
| 51.53
| 45
| 45,944
| 2.69
| -
| 19,031
| 1.12
| -
| -
| -
| -
| 2,666
| 0.16
| -
| -119,812
| -7.02
| 1,706,305
| style="text-align:center;" | NY
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[ノースカロライナ州]]
| style="text-align:center;" | 12
| 168,383
| 58.10
| 12
| 120,890
| 41.71
| -
| 509
| 0.18
| -
| 55
| 0.02
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| 47,493
| 16.39
| 289,837
| style="text-align:center;" | NC
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[ノースダコタ州]]
| style="text-align:center;" | 5
| 55,206
| 47.84
| 5
| 53,471
| 46.34
| -
| 5,716
| 4.95
| -
| 997
| 0.86
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| 1,735
| 1.50
| 115,390
| style="text-align:center;" | ND
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[オハイオ州]]
| style="text-align:center;" | 24
| 604,161
| 51.86
| 24
| 514,753
| 44.18
| -
| 38,092
| 3.27
| -
| 8,080
| 0.69
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| 89,408
| 7.67
| 1,165,086
| style="text-align:center;" | OH
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[オクラホマ州]]
| style="text-align:center;" | 10
| 148,113
| 50.59
| 10
| 97,233
| 33.21
| -
| 45,527
| 15.55
| -
| 1,646
| 0.56
| -
| 234
| 0.08
| -
| -
| -
| -
| 50,880
| 17.38
| 292,753
| style="text-align:center;" | OK
|-{{Party shading/Republican}}
| style="text-align:center;" | [[オレゴン州]]
| style="text-align:center;" | 5
| 120,087
| 45.90
| -
| 126,813
| 48.47
| 5
| 9,711
| 3.71
| -
| 4,729
| 1.81
| -
| 310
| 0.12
| -
| -
| -
| -
| -6,726
| -2.57
| 261,650
| style="text-align:center;" | OR
|-{{Party shading/Republican}}
| style="text-align:center;" | [[ペンシルベニア州]]
| style="text-align:center;" | 38
| 521,784
| 40.22
| -
| 703,823
| 54.26
| 38
| 42,638
| 3.29
| -
| 28,525
| 2.20
| -
| -
| -
| -
| 419
| 0.03
| -
| -182,039
| -14.03
| 1,297,189
| style="text-align:center;" | PA
|-{{Party shading/Republican}}
| style="text-align:center;" | [[ロードアイランド州]]
| style="text-align:center;" | 5
| 40,394
| 46.00
| -
| 44,858
| 51.08
| 5
| 1,914
| 2.18
| -
| 470
| 0.54
| -
| -
| -
| -
| 180
| 0.20
| -
| -4,464
| -5.08
| 87,816
| style="text-align:center;" | RI
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[サウスカロライナ州]]
| style="text-align:center;" | 9
| 61,846
| 96.71
| 9
| 1,550
| 2.42
| -
| 135
| 0.21
| -
| -
| -
| -
| 162
| 0.25
| -
| -
| -
| -
| 60,296
| 94.28
| 63,952
| style="text-align:center;" | SC
|-{{Party shading/Republican}}
| style="text-align:center;" | [[サウスダコタ州]]
| style="text-align:center;" | 5
| 59,191
| 45.91
| -
| 64,217
| 49.80
| 5
| 3,760
| 2.92
| -
| 1,774
| 1.38
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -5,026
| -3.90
| 128,942
| style="text-align:center;" | SD
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[テネシー州]]
| style="text-align:center;" | 12
| 153,280
| 56.31
| 12
| 116,223
| 42.70
| -
| 2,542
| 0.93
| -
| 145
| 0.05
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| 37,057
| 13.61
| 272,190
| style="text-align:center;" | TN
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[テキサス州]]
| style="text-align:center;" | 20
| 286,514
| 76.92
| 20
| 64,999
| 17.45
| -
| 18,969
| 5.09
| -
| 1,985
| 0.53
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| 221,515
| 59.47
| 372,467
| style="text-align:center;" | TX
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[ユタ州]]
| style="text-align:center;" | 4
| 84,145
| 58.78
| 4
| 54,137
| 37.82
| -
| 4,460
| 3.12
| -
| 149
| 0.10
| -
| 111
| 0.08
| -
| 144
| 0.10
| -
| 30,008
| 20.96
| 143,146
| style="text-align:center;" | UT
|-{{Party shading/Republican}}
| style="text-align:center;" | [[バーモント州]]
| style="text-align:center;" | 4
| 22,708
| 35.22
| -
| 40,250
| 62.43
| 4
| 798
| 1.24
| -
| 709
| 1.10
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -17,542
| -27.21
| 64,475
| style="text-align:center;" | VT
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[バージニア州]]
| style="text-align:center;" | 12
| 101,840
| 66.99
| 12
| 48,384
| 31.83
| -
| 1,056
| 0.69
| -
| 678
| 0.45
| -
| -
| -
| -
| 67
| 0.04
| -
| 53,456
| 35.16
| 152,025
| style="text-align:center;" | VA
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[ワシントン州]]
| style="text-align:center;" | 7
| 183,388
| 48.13
| 7
| 167,208
| 43.89
| -
| 22,800
| 5.98
| -
| 6,868
| 1.80
| -
| -
| -
| -
| 730
| 0.19
| -
| 16,180
| 4.25
| 380,994
| style="text-align:center;" | WA
|-{{Party shading/Republican}}
| style="text-align:center;" | [[ウェストバージニア州]]
| style="text-align:center;" | 8
| 140,403
| 48.44
| 1
| 143,124
| 49.38
| 7
| 6,150
| 2.12
| -
| 175
| 0.06
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -2,721
| -0.94
| 289,852
| style="text-align:center;" | WV
|-{{Party shading/Republican}}
| style="text-align:center;" | [[ウィスコンシン州]]
| style="text-align:center;" | 13
| 191,363
| 42.80
| -
| 220,822
| 49.39
| 13
| 27,631
| 6.18
| -
| 7,318
| 1.64
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -29,459
| -6.59
| 447,134
| style="text-align:center;" | WI
|-{{Party shading/Democratic}}
| style="text-align:center;" | [[ワイオミング州]]
| style="text-align:center;" | 3
| 28,316
| 54.62
| 3
| 21,698
| 41.86
| -
| 1,453
| 2.80
| -
| 373
| 0.72
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| -
| 6,618
| 12.77
| 51,840
| style="text-align:center;" | WY
|-
! 合計:
! 531
! 9,126,868
! 49.24
! 277
! 8,548,728
! 46.12
! 254
! 590,524
! 3.19
! -
! 221,302
! 1.19
! -
! 33,406
! 0.18
! -
! 15,295
! 0.08
! -
! 578,140
! 3.12
! 18,536,585
| style="text-align:center;" | US
|}

==接戦だった州==
[[Image:PostcardPickTheWinnerWilsonHughesPresidentialElection1916.jpg|300px|thumb|大統領選時の広告ポストカード]]
青字は民主党、赤字は共和党が勝利したことを示す。数字は得票率の差。

得票率差1%未満 (選挙人数52):
#<span style="color:blue;">'''ニューハンプシャー州''', 0.06% </span>
#<span style="color:red;">'''ミネソタ州''', 0.10% </span>
#<span style="color:blue;">'''カリフォルニア州''', 0.38% </span>
#<span style="color:red;">'''ウェストバージニア州''', 0.94% </span>
#<span style="color:red;">'''インディアナ州''', 0.97% </span>

得票率差5%未満 (選挙人数77):
#<span style="color:blue;">'''ノースダコタ州''', 1.50% </span>
#<span style="color:red;">'''デラウェア州''', 2.43% </span>
#<span style="color:red;">'''オレゴン州''', 2.57% </span>
#<span style="color:red;">'''コネチカット州''', 3.15% </span>
#<span style="color:blue;">'''ニューメキシコ州''', 3.56% </span>
#<span style="color:blue;">'''ミズーリ州''', 3.65% </span>
#<span style="color:red;">'''サウスダコタ州''', 3.90% </span>
#<span style="color:red;">'''マサチューセッツ州''', 3.93% </span>
#<span style="color:red;">'''メイン州''', 4.02% </span>
#<span style="color:blue;">'''ワシントン州''', 4.25% </span>

得票率差5％以上10％未満 (選挙人数162):
#<span style="color:red;">'''ロードアイランド州''', 5.08% </span>
#<span style="color:blue;">'''ケンタッキー州''', 5.41% </span>
#<span style="color:blue;">'''カンザス州''', 5.86% </span>
#<span style="color:red;">'''ウィスコンシン州''', 6.59% </span>
#<span style="color:red;">'''ニューヨーク州''', 7.02% </span>
#<span style="color:blue;">'''オハイオ州''', 7.67% </span>
#<span style="color:blue;">'''メリーランド州''', 8.02% </span>
#<span style="color:red;">'''ミシガン州''', 8.04% </span>
#<span style="color:red;">'''イリノイ州''', 9.23% </span>


== 関連項目 ==
* [[アメリカ合衆国大統領選挙]]


== 参考文献 ==
== 参考文献 ==
* William M. Leary, Jr. "Woodrow Wilson, Irish Americans, and the Election of 1916," ''The Journal of American History,'' Vol. 54, No. 1. (Jun., 1967), pp. 57-72. [http://links.jstor.org/sici?sici=0021-8723%28196706%2954%3A1%3C57%3AWWIAAT%3E2.0.CO%3B2-T in JSTOR]
* William M. Leary, Jr. "Woodrow Wilson, Irish Americans, and the Election of 1916," ''The Journal of American History,'' Vol. 54, No. 1. (Jun., 1967), pp. 57-72. [http://links.jstor.org/sici?sici=0021-8723%28196706%2954%3A1%3C57%3AWWIAAT%3E2.0.CO%3B2-T in JSTOR]
* Link, Arthur S. ''Wilson: Campaigns For Progressivism and Peace 1916-1917'' (ISBN 0-691-04576-3) (1965)
* Link, Arthur S. ''Wilson: Campaigns For Progressivism and Peace 1916-1917'' ({{ISBN2|0-691-04576-3}}) (1965)
* Link, Arthur Stanley. ''Woodrow Wilson and the Progressive Era, 1910-1917'' (1972)
* Link, Arthur Stanley. ''Woodrow Wilson and the Progressive Era, 1910-1917'' (1972)
* Lovell, S. D. ''The Presidential Election of 1916'' (1980)
* Lovell, S. D. ''The Presidential Election of 1916'' (1980)
* Pusey, Merlo J. ''Charles Evans Hughes'' (1951) vol 1.
* Pusey, Merlo J. ''Charles Evans Hughes'' (1951) vol 1.

==脚注==
{{Reflist}}


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
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[[sv:Presidentvalet i USA 1916]]

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1916年アメリカ合衆国大統領選挙
United States presidential election, 1916
アメリカ合衆国
1912年 ←
 		1916年11月7日
 → 1920年
投票率 61.6%[1] 増加 2.8%
 
候補者 ウッドロウ・ウィルソン チャールズ・エヴァンズ・ヒューズ
政党 民主党 共和党
出身地域 ニュージャージー州 ニューヨーク州
副大統領候補者
トーマス・R・マーシャル
チャールズ・W・フェアバンクス
獲得選挙人 277 254
勝利地域数 30 18
得票数 9,126,868 8,548,728
得票率 49.2% 46.1%

州別獲得選挙人分布図
  ウィルソン   ヒューズ
選挙前大統領

ウッドロウ・ウィルソン
民主党

選出大統領

ウッドロウ・ウィルソン
民主党

1916年アメリカ合衆国大統領選挙（1916ねんアメリカがっしゅうこくだいとうりょうせんきょ、英語: United States presidential election, 1916）は、1916年11月7日に行われたアメリカ合衆国大統領選挙（第33回）。ヨーロッパが第一次世界大戦に巻き込まれていたときに行われた。

大衆の感情はまだ中立支持だったが、ドイツ軍がベルギーとフランス北部に侵略して占領し、市民を虐待したために、イギリスやフランス（連合国）の側に傾いていた。しかし、連合国側に対する同情にも拘らず、アメリカ人有権者の大半は戦争に巻き込まれないことを望み、中立政策の継続を好んだ。選挙戦では民主党現職大統領のウッドロウ・ウィルソンが、共和党候補で合衆国最高裁判所判事のチャールズ・エヴァンズ・ヒューズと戦った。激しい選挙戦の後で、ウィルソンが僅差でヒューズを破った。

候補者の指名[編集]

共和党の指名[編集]

共和党の指名候補者

  • カミンズ
    カミンズ
  • フェアバンクス
    フェアバンクス
  • フォード
    フォード
  • ハーディング
    ハーディング
  • ヒューズ
    ヒューズ
  • ノックス
    ノックス
  • ラフォレット
    ラフォレット
  • ルーズベルト
    ルーズベルト
  • ルート
    ルート
  • タフト
    タフト
  • ウィークス
    ウィークス
共和党全国党大会の会場、シカゴのコリセウム

1916年共和党全国大会は6月7日から10日までシカゴで開催された。大会での党のボス達の主要目的は1912年アメリカ合衆国大統領選挙で起きた党の辛い分裂を修復することだった。1912年ではセオドア・ルーズベルトが離党して自ら、共和党のリベラルな者大半を糾合して進歩党を結党した。当時現職大統領のウィリアム・タフトは通常の共和党候補指名を獲得した。この共和党の分裂で共和党票は分散し、民主党候補ウィルソンの当選に繋がった。1916年の時は幾人かの指名候補が公然と名のりを上げていたが、党のボスである最も著名な保守派上院議員エリフ・ルート（ニューヨーク州）と改革派上院議員ジョン・W・ウィークス（マサチューセッツ州）は、両派に受け入れられる中道の者を望んだ。彼等は合衆国最高裁判所判事チャールズ・エヴァンズ・ヒューズに目を向けた。ヒューズは1910年以降判事を務めており、6年間政治問題について公の場で話していないという利点があった。ヒューズは積極的に指名を求めたわけではなかったが、それを断れないことが分かり、3回目の投票で大統領候補に指名された。元副大統領のチャールズ・W・フェアバンクスが副大統領候補として指名された。ヒューズは主要政党から大統領候補に指名された唯一の最高裁判事である。

投票回 1 2 3
チャールズ・エヴァンズ・ヒューズ 253 326 950
ジョン・W・ウィークス 105 102 2
エリフ・ルート 103 89 9
チャールズ・W・フェアバンクス 89 75 7
アルバート・B・カミンズ 85 77 2
セオドア・ルーズベルト 81 65 19
セオドア・E・バートン 78 69 9
ローレンス・Y・シャーマン 66 59 5
フィランダー・C・ノックス 36 30 6
ヘンリー・フォード 32 29 9
マーティン・G・ブランボー 29 22 2
ロバート・M・ラフォレット・シニア 25 25 23
ウィリアム・タフト 14 4 0
トマス・C・デュポン 7 13 6
ヘンリー・カボット・ロッジ 7 2 0
ジョン・ウォナメイカー 5 1 1
フランク・B・ウィリス 1 2 2
ウィリアム・E・ボラー 2 0 2
ウォレン・ハーディング 1 0 1
サミュエル・W・マコール 0 1 1
レオナード・ウッド 0 1 1

民主党の指名[編集]

民主党の指名候補者

  • カミングス
    カミングス
  • ウィルソン
    ウィルソン

1916年民主党全国大会は6月14日から16日までセントルイスで開催された。ウィルソンは党内での人気が高く、圧倒的多数で再指名された。その副大統領トーマス・R・マーシャルも反対無く再指名された。

進歩党の指名[編集]

進歩党は元大統領のルーズベルトを再指名したが、ルーズベルトは辞退してヒューズを支持した。ルーズベルトが指名を辞退した時点で党は直ぐに崩壊した。党員の大半は共和党に復党したが、少なからぬ者達が、第一次世界大戦に参戦しないでいるウィルソンを支持した。ルーズベルトは個人的と政治的な理由の両方で進歩党の指名を断った。再度第3の政党公認で選挙に出ることは、民主党に勝たせるだけだと確信するようになった。また、ウィルソン大統領はドイツや他のヨーロッパで戦争をしている国々が合衆国を「脅す」ことを認めていると考えたので、ウィルソンのことをひどく嫌うようになっていた。

一般選挙[編集]

秋の選挙運動[編集]

ヨーロッパでの戦争が選挙運動での大きな問題となった。ウィルソンは中立を続けることを訴えて再選を求めた。その選挙スローガン「彼が我々を戦争から離している」が大きな人気を得た。ヒューズは大々的な徴兵と軍備計画を訴えた。ウィルソン寄りの新聞は、ヒューズが選ばれたら、密かにアメリカを参戦させることを考えていると主張した。ウィルソンがドイツに対して無制限の潜水艦攻撃を停止するように圧力を掛けているので、ヒューズがウィルソンの平和綱領を攻撃するのは難しかった。ヒューズは、アメリカがメキシコの内戦で様々な派を支持している軍事干渉を批判した。また、ウイルソンが様々な「労働組合寄り」の法律（例えば1日8時間の労働時間制限）を支持しているが、これは事業の利益には有害であるという根拠で攻撃した。しかし、ヒューズの批判はあまり注目を浴びず、特にそのような法律を支持している工場労働者の間で顕著だった。ヒューズは元大統領ルーズベルトの様々な援助に助けられ、また共和党が当時連邦議会の多数党であるという事実も力があった。ヒューズはカリフォルニア州で重要な誤りを犯した。選挙の直前にカリフォルニア州中を運動して歩いた。ロングビーチにいるときに、強力な共和党州知事ハイラム・ジョンソンと同じホテルに泊まった。ヒューズはジョンソンがそのホテルにいることをたぶん知らないで、そのスイートルームにジョンソンを問うことをしなかった。ジョンソンはこのことを冷遇されたと思い、ヒューズに対する全面的な支持を与えることは無かった。接戦のカリフォルニア州でヒューズが惜敗したことを考えれば、このうっかりが随分高くついたことになった。

結果[編集]

投票日の夜に、ヒューズは東部と中西部の州でリードを奪い、幾つかの新聞はヒューズの勝利を宣言した。しかし、ウィルソンは敗北を認めず、南部と西部の開票で盛り返して最終的にリードを奪い返した。最後の要となった州はカリフォルニア州であり、投票数100万票近い中でわずか3,800票差でウィルソンが制した。選挙人投票でもアメリカ史の中で最も接近したものになった。当選するためには266票が必要だったが、ウィルソンは30州から277票を集め、ヒューズは18州から254票を集めた。もしヒューズがカリフォルニア州を制し、その選挙人票13を得ておれば、当選していた。一般投票ではやはり接戦だったがウィルソンの方が49%で多数となり、ヒューズは46%だった。1916年の選挙戦で民間の伝説となったのは、投票日の夜にヒューズが大統領に選ばれたと思って就寝したということである。翌朝記者が電話でウィルソンの巻き返しに対するヒューズの反応を得ようとしたとき、誰か（話によってこれが彼の息子だったり、執事だったり、従者だったりする）が電話に出て、「大統領は眠っている」と記者に応えた。その記者は「彼が目覚めたときにもはや大統領ではないと伝えてくれ」と反論した。この選挙について興味あることは、やはり接戦だった2000年の選挙結果と比べたときに、7つの州（カリフォルニア州、インディアナ州、メリーランド州、ニューメキシコ州、サウスダコタ州、ワシントン州、およびウェストバージニア州）を除いて結果が全く反対になっているということである。

副大統領のマーシャルは、1828年のジョン・カルフーン以来となる2期目に選ばれた副大統領となった。

ウィルソンは、出身州（ニュージャージー州）を制することができずに大統領に当選したことでは2人目となった。最初は1844年のジェームズ・ポークであり、出身州のテネシー州だけでなく、出生州のノースカロライナ州でも敗れた。

ウィルソンはまた、一般選挙で過半数が取れず2期続けて多数で再選された大統領としては初めての者だった。次に同様な結果になったのはビル・クリントンだった。さらに現職大統領として勝利した時の得票率差3.1%は当時の最小であり、2004年の選挙でジョージ・W・ブッシュが50.7%を取り、対抗馬ジョン・ケリーが48.2%を取ったのでその差が2.5%となり、最小差記録を更新した。

大統領選の結果
大統領候補者
出身州　		 党　 　得票数 得票率 選挙人得票数 副大統領候補者
出身州		 選挙人得票数　
ウッドロウ・ウィルソン
ニュージャージー州		 民主党 9,126,868 49.2% 277 トーマス・R・マーシャル
インディアナ州		 277
チャールズ・エヴァンズ・ヒューズ
ニューヨーク州		 共和党 8,548,728 46.1% 254 チャールズ・W・フェアバンクス
インディアナ州		 254
アラン・L・ベンソン
ニューヨーク州		 アメリカ社会党 590,524 3.2% 0 ジョージ・R・カークパトリック
ニュージャージー州		 0
J・フランクリン・ハンリー
インディアナ州		 禁酒党 221,302 1.2% 0 アイラ・ランドリス
テネシー州		 0
その他 - 49,163 0.3% 0 - 0
合計 18,536,585 100% 531 - 531
選出必要数 266 - 266

州ごとの結果[編集]

[2]

ウィルソン/マーシャルが勝利した州
ヒューズ/フェアバンクスが勝利した州
ウッドロウ・ウィルソン
民主党 		チャールズ・エヴァンズ・ヒューズ
共和党 		アラン・ベンソン
アメリカ社会党 		フランク・ハンリー
禁酒党 		候補者なし
進歩党 		アーサー・ライマー
社会主義労働者党 		票差 州計
州 選挙人数 # % 選挙人数 # % 選挙人数 # % 選挙人数 # % 選挙人数 # % 選挙人数 # % 選挙人数 # % #
アラバマ州 12 99,409 76.04 12 28,662 21.92 - 1,916 1.47 - 741 0.57 - - - - - - - 70,747 54.12 130,728 AL
アリゾナ州 3 33,170 57.17 3 20,524 35.37 - 3,174 5.47 - 1,153 1.99 - - - - - - - 12,646 21.80 58,021 AZ
アーカンソー州 9 112,211 65.97 9 48,879 28.73 - 6,999 4.11 - 2,015 1.18 - - - - - - - 63,332 37.23 170,104 AR
カリフォルニア州 13 466,289 46.65 13 462,516 46.27 - 42,898 4.29 - 27,713 2.77 - - - - - - - 3,773 0.38 999,603 CA
コロラド州 6 178,816 60.74 6 102,308 34.75 - 10,049 3.41 - 2,793 0.95 - 409 0.14 - - - - 76,508 25.99 294,375 CO
コネチカット州 7 99,786 46.66 - 106,514 49.80 7 5,179 2.42 - 1,789 0.84 - - - - 606 0.28 - -6,728 -3.15 213,874 CT
デラウェア州 3 24,753 47.78 - 26,011 50.20 3 480 0.93 - 566 1.09 - - - - - - - -1,258 -2.43 51,810 DE
フロリダ州 6 55,984 69.34 6 14,611 18.10 - 5,353 6.63 - 4,786 5.93 - - - - - - - 41,373 51.25 80,734 FL
ジョージア州 14 127,754 79.51 14 11,294 7.03 - 941 0.59 - - - - 20,692 12.88 - - - - 107,062 66.63 160,681 GA
アイダホ州 4 70,054 52.04 4 55,368 41.13 - 8,066 5.99 - 1,127 0.84 - - - - - - - 14,686 10.91 134,615 ID
イリノイ州 29 950,229 43.34 - 1,152,549 52.56 29 61,394 2.80 - 26,047 1.19 - - - - 2,488 0.11 - -202,320 -9.23 2,192,707 IL
インディアナ州 15 334,063 46.47 - 341,005 47.44 15 21,855 3.04 - 16,368 2.28 - 3,898 0.54 - 1,659 0.23 - -6,942 -0.97 718,848 IN
アイオワ州 13 218,699 42.55 - 280,439 54.57 13 10,973 2.14 - 3,371 0.66 - - - - 460 0.09 - -61,740 -12.01 513,942 IA
カンザス州 10 314,588 49.95 10 277,658 44.09 - 24,685 3.92 - 12,882 2.05 - - - - - - - 36,930 5.86 629,813 KS
ケンタッキー州 13 269,990 51.91 13 241,854 46.50 - 4,734 0.91 - 3,039 0.58 - 129 0.02 - 332 0.06 - 28,136 5.41 520,078 KY
ルイジアナ州 10 79,875 85.90 10 6,466 6.95 - 292 0.31 - - - - 6,349 6.83 - - - - 73,409 78.95 92,982 LA
メイン州 6 64,033 46.97 - 69,508 50.99 6 2,177 1.60 - 596 0.44 - - - - - - - -5,475 -4.02 136,314 ME
メリーランド州 8 138,359 52.80 8 117,347 44.78 - 2,674 1.02 - 2,903 1.11 - - - - 756 0.29 - 21,012 8.02 262,039 MD
マサチューセッツ州 18 247,885 46.61 - 268,784 50.54 18 11,058 2.08 - 2,993 0.56 - - - - 1,097 0.21 - -20,899 -3.93 531,823 MA
ミシガン州 15 286,775 44.05 - 339,097 52.09 15 16,120 2.48 - 8,139 1.25 - - - - 842 0.13 - -52,322 -8.04 650,973 MI
ミネソタ州 12 179,152 46.25 - 179,544 46.35 12 20,117 5.19 - 7,793 2.01 - 290 0.07 - 468 0.12 - -392 -0.10 387,364 MN
ミシシッピ州 10 80,422 92.78 10 4,253 4.91 - 1,484 1.71 - - - - 520 0.60 - - - - 76,169 87.87 86,679 MS
ミズーリ州 18 398,032 50.59 18 369,339 46.94 - 14,612 1.86 - 3,884 0.49 - - - - 902 0.11 - 28,693 3.65 786,769 MO
モンタナ州 4 101,063 56.88 4 66,750 37.57 - 9,564 5.38 - - - - 302 0.17 - - - - 34,313 19.31 177,679 MT
ネブラスカ州 8 158,827 55.28 8 117,771 40.99 - 7,141 2.49 - 2,952 1.03 - - - - 624 0.22 - 41,056 14.29 287,315 NE
ネバダ州 3 17,776 53.36 3 12,127 36.40 - 3,065 9.20 - 348 1.04 - - - - - - - 5,649 16.96 33,316 NV
ニューハンプシャー州 4 43,781 49.12 4 43,725 49.06 - 1,318 1.48 - 303 0.34 - - - - - - - 56 0.06 89,127 NH
ニュージャージー州 14 211,018 42.68 - 268,982 54.40 14 10,405 2.10 - 3,182 0.64 - - - - 855 0.17 - -57,964 -11.72 494,442 NJ
ニューメキシコ州 3 33,527 50.20 3 31,152 46.64 - 1,996 2.99 - 112 0.17 - - - - - - - 2,375 3.56 66,787 NM
ニューヨーク州 45 759,426 44.51 - 879,238 51.53 45 45,944 2.69 - 19,031 1.12 - - - - 2,666 0.16 - -119,812 -7.02 1,706,305 NY
ノースカロライナ州 12 168,383 58.10 12 120,890 41.71 - 509 0.18 - 55 0.02 - - - - - - - 47,493 16.39 289,837 NC
ノースダコタ州 5 55,206 47.84 5 53,471 46.34 - 5,716 4.95 - 997 0.86 - - - - - - - 1,735 1.50 115,390 ND
オハイオ州 24 604,161 51.86 24 514,753 44.18 - 38,092 3.27 - 8,080 0.69 - - - - - - - 89,408 7.67 1,165,086 OH
オクラホマ州 10 148,113 50.59 10 97,233 33.21 - 45,527 15.55 - 1,646 0.56 - 234 0.08 - - - - 50,880 17.38 292,753 OK
オレゴン州 5 120,087 45.90 - 126,813 48.47 5 9,711 3.71 - 4,729 1.81 - 310 0.12 - - - - -6,726 -2.57 261,650 OR
ペンシルベニア州 38 521,784 40.22 - 703,823 54.26 38 42,638 3.29 - 28,525 2.20 - - - - 419 0.03 - -182,039 -14.03 1,297,189 PA
ロードアイランド州 5 40,394 46.00 - 44,858 51.08 5 1,914 2.18 - 470 0.54 - - - - 180 0.20 - -4,464 -5.08 87,816 RI
サウスカロライナ州 9 61,846 96.71 9 1,550 2.42 - 135 0.21 - - - - 162 0.25 - - - - 60,296 94.28 63,952 SC
サウスダコタ州 5 59,191 45.91 - 64,217 49.80 5 3,760 2.92 - 1,774 1.38 - - - - - - - -5,026 -3.90 128,942 SD
テネシー州 12 153,280 56.31 12 116,223 42.70 - 2,542 0.93 - 145 0.05 - - - - - - - 37,057 13.61 272,190 TN
テキサス州 20 286,514 76.92 20 64,999 17.45 - 18,969 5.09 - 1,985 0.53 - - - - - - - 221,515 59.47 372,467 TX
ユタ州 4 84,145 58.78 4 54,137 37.82 - 4,460 3.12 - 149 0.10 - 111 0.08 - 144 0.10 - 30,008 20.96 143,146 UT
バーモント州 4 22,708 35.22 - 40,250 62.43 4 798 1.24 - 709 1.10 - - - - - - - -17,542 -27.21 64,475 VT
バージニア州 12 101,840 66.99 12 48,384 31.83 - 1,056 0.69 - 678 0.45 - - - - 67 0.04 - 53,456 35.16 152,025 VA
ワシントン州 7 183,388 48.13 7 167,208 43.89 - 22,800 5.98 - 6,868 1.80 - - - - 730 0.19 - 16,180 4.25 380,994 WA
ウェストバージニア州 8 140,403 48.44 1 143,124 49.38 7 6,150 2.12 - 175 0.06 - - - - - - - -2,721 -0.94 289,852 WV
ウィスコンシン州 13 191,363 42.80 - 220,822 49.39 13 27,631 6.18 - 7,318 1.64 - - - - - - - -29,459 -6.59 447,134 WI
ワイオミング州 3 28,316 54.62 3 21,698 41.86 - 1,453 2.80 - 373 0.72 - - - - - - - 6,618 12.77 51,840 WY
合計: 531 9,126,868 49.24 277 8,548,728 46.12 254 590,524 3.19 - 221,302 1.19 - 33,406 0.18 - 15,295 0.08 - 578,140 3.12 18,536,585 US

接戦だった州[編集]

大統領選時の広告ポストカード

青字は民主党、赤字は共和党が勝利したことを示す。数字は得票率の差。

得票率差1%未満 (選挙人数52):

  1. ニューハンプシャー州, 0.06%
  2. ミネソタ州, 0.10%
  3. カリフォルニア州, 0.38%
  4. ウェストバージニア州, 0.94%
  5. インディアナ州, 0.97%

得票率差5%未満 (選挙人数77):

  1. ノースダコタ州, 1.50%
  2. デラウェア州, 2.43%
  3. オレゴン州, 2.57%
  4. コネチカット州, 3.15%
  5. ニューメキシコ州, 3.56%
  6. ミズーリ州, 3.65%
  7. サウスダコタ州, 3.90%
  8. マサチューセッツ州, 3.93%
  9. メイン州, 4.02%
  10. ワシントン州, 4.25%

得票率差5％以上10％未満 (選挙人数162):

  1. ロードアイランド州, 5.08%
  2. ケンタッキー州, 5.41%
  3. カンザス州, 5.86%
  4. ウィスコンシン州, 6.59%
  5. ニューヨーク州, 7.02%
  6. オハイオ州, 7.67%
  7. メリーランド州, 8.02%
  8. ミシガン州, 8.04%
  9. イリノイ州, 9.23%


参考文献[編集]

  • William M. Leary, Jr. "Woodrow Wilson, Irish Americans, and the Election of 1916," The Journal of American History, Vol. 54, No. 1. (Jun., 1967), pp. 57-72. in JSTOR
  • Link, Arthur S. Wilson: Campaigns For Progressivism and Peace 1916-1917 (ISBN 0-691-04576-3) (1965)
  • Link, Arthur Stanley. Woodrow Wilson and the Progressive Era, 1910-1917 (1972)
  • Lovell, S. D. The Presidential Election of 1916 (1980)
  • Pusey, Merlo J. Charles Evans Hughes (1951) vol 1.

脚注[編集]

  1. ^ Voter Turnout in Presidential Elections
  2. ^ “1916 Presidential General Election Data - National”. Uselectionatlas.org. 2013年4月15日閲覧。

外部リンク[編集]

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