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「トランスルーセントグラスキャットフィッシュ」の版間の差分

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{{出典の明記|date=2022年7月18日 (月) 13:03 (UTC)}}
'''トランスルーセントグラスキャットフィッシュ'''別名「トランスルーセント」、「トランスルーセントグラスキャット」は(学名 ''Kryptopterus bicirrhis'')[[ナマズ目]]の[[淡水魚]]。全長は最大で15cm程である。体は頭部を除く全体が透けている。市場には5cm程度のものが一般的に出回っている。賞魚としては「グラスキャット」の名で通じる。
{{生物分類表
| 名称 = トランスルーセントグラスキャットフィッシュ
| 画像 = [[ファイル:Kryptopterus_species.jpg|270px]]
|画像キャプション = [[姫路市立水族館]]にて
|色 = 動物界
| 界 = [[動物|動物界]] [[:en:Animalia|Animalia]]
| 門 = [[脊索動物|脊索動物門]] [[:en:Chordata|Chordata]]
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| 上綱 = [[魚類|魚上綱]] [[:en:Pisciformes|Pisciformes]]
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| 目 = [[ナマズ目]] [[:en:Siluriformes|Siluriformes]]
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| 属 =[[クリプトプテルス属]] [[:en:Kryptopterus|Kryptopterus]]
| 種 = '''トランスルーセントグラスキャットフィッシュ'''<br/>''K. bicirrhis''
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| 和名 = トランスルーセントグラスキャットフィッシュ
}}
'''トランスルーセントグラスキャットフィッシュ'''(学名 ''Kryptopterus bicirrhis'')は[[ナマズ目]]の[[淡水魚]]。別名(略称)'''[[トランスルーセント]]'''(半透明の意)、「'''トランスルーセントグラスキャット'''。全長は最大で15[[センチメートル]]程である(大型と小型の二種類が存在するとも言われる)。体は頭部を除く全体が透けている。市場には5センチメートル程度のものが一般的に出回っている。[[観賞魚]]としては「'''グラスキャット'''」の名で通じる。[[メコン川]]、[[チャオプラヤ川]]流域、[[マレー半島]]、[[スマトラ島]]、[[ボルネオ島]]などに分布している。


== 形態 ==
下あごの先端から二本の髭を長く前に伸ばす。背びれは小さく、尾ひれは軽く二つに割れる。一般のナマズのように水底に潜ることはなく、中層に群れをなして、体をくねらせて泳いでいる。
下あごの先端から二本の[[]]を長く前に伸ばす。[[背びれ]]短い糸のような形で目立たず、尾ひれは軽く二つに割れる。一般の[[ナマズ]]のように水底に潜ることはなく、中層に群れをなして、体をくねらせて泳いでいる。


よく観察すると時々胸のあたりに透明の脂肪のような泡のようなものが中にできでいることがある。しかし特に魚体にこれといった影響はない。卵でもないようである。1mm程のものが鰭などにもついていることもある。
よく観察すると時々胸のあたりに透明の脂肪のような泡のようなものが中にできでいることがある他、水温によって背びれが赤く染まるなどする。しかし特に魚体にこれといった影響はない。水中細微なものが鰭などにもついていることもある。水質の悪化などで体調が崩れると透明な体が白く濁る。


同じ様に体全体が透けている魚として[[グラスフィッシュ]]がある。[[泰]]、[[マレー]]に分布する。似た体形の魚に[[オムポック]]がある。比較的おとなしいので他の小型の熱帯魚との泳にも向き、飼育もしやすいが、繁殖は容易でない。
同じ様に体全体が透けている魚として[[タイ王国|タイ]]、[[マレーシア]]に分布する[[グラスフィッシュ]]、[[エンゼルフィッ]]に似たグラスエンゼルがある。似た体形の魚にやや大型になる[[オムポック]]、牙が発達した肉食魚の[[パービャウ]](''Belodontichthys dinema'')がある。比較的おとなしいので他の小型の熱帯魚との泳にも向き、飼育もしやすいが、繁殖は容易でない。


== 生態系への影響 ==
[[Category:熱帯魚|とらんするせんときやつとふいつしゆ]]
[[台湾]]では、[[タイ王国|タイ]]から観賞用として移入され、「玻璃魚(ポーリーユー)」の名で養殖が行われているが、[[日月潭]]などの湖沼で繁殖し、雑食性のため、在来の魚の卵を食べて絶滅の危機に陥れていることが報告されている。
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== 脚注 ==
[[en:Glass catfish]]
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== 関連項目 ==
* [[熱帯魚]]
* [[魚の一覧]]

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[[Category:ナマズ目]]
[[Category:熱帯魚]]

2023年10月24日 (火) 05:59時点における最新版

トランスルーセントグラスキャットフィッシュ
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
上綱 : 魚上綱 Pisciformes
: 硬骨魚綱 Osteichthyes
: ナマズ目 Siluriformes
: ナマズ科 Siluridae
: クリプトプテルス属 Kryptopterus
: トランスルーセントグラスキャットフィッシュ
K. bicirrhis
学名
Kryptopterus bicirrhis
和名
トランスルーセントグラスキャットフィッシュ

トランスルーセントグラスキャットフィッシュ(学名 Kryptopterus bicirrhis)はナマズ目淡水魚。別名(略称)「トランスルーセント」(半透明の意)、「トランスルーセントグラスキャット」。全長は最大で15センチメートル程である(大型と小型の二種類が存在するとも言われる)。体は頭部を除く全体が透けている。市場には5センチメートル程度のものが一般的に出回っている。観賞魚としては「グラスキャット」の名で通じる。メコン川チャオプラヤ川流域、マレー半島スマトラ島ボルネオ島などに分布している。

形態[編集]

下あごの先端から二本のを長く前に伸ばす。背びれは短い糸のような形で目立たず、尾ひれは軽く二つに割れる。一般のナマズのように水底に潜ることはなく、中層に群れをなして、体をくねらせて泳いでいる。

よく観察すると時々胸のあたりに透明の脂肪のような泡のようなものが中にできでいることがある他、水温によって背びれが赤く染まるなどする。しかし特に魚体にこれといった影響はない。水中の細微なものが鰭などにもついていることもある。水質の悪化などで体調が崩れると透明な体が白く濁る。

同じ様に体全体が透けている魚としてタイマレーシアに分布するグラスフィッシュエンゼルフィッシュに似たグラスエンゼルがある。似た体形の魚にやや大型になるオムポック、牙が発達した肉食魚のパービャウ(Belodontichthys dinema)がある。比較的おとなしいので他の小型の熱帯魚との混泳にも向き、飼育もしやすいが、繁殖は容易でない。

生態系への影響[編集]

台湾では、タイから観賞用として移入され、「玻璃魚(ポーリーユー)」の名で養殖が行われているが、日月潭などの湖沼で繁殖し、雑食性のため、在来の魚の卵を食べて絶滅の危機に陥れていることが報告されている。

脚注[編集]

関連項目[編集]