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{{Infobox Musician<!-- Wikipedia:ウィキプロジェクト 音楽家を参照 -->
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| Name = モービッド・エンジェル<br />Morbid Angel
| 名前 = モービッド・エンジェル
| Img = Morbid Angel Saarbrücken 2011.JPG
| 画像 = Morbid Angel Saarbrücken 2011.JPG
| Img_capt = ドイツ・ザールブリュッケン公演 (2011年12月)
| 画像説明 = ドイツ・ザールブリュッケン公演 (2011年12月)
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| 出身地 = {{USA}} [[フロリダ州]][[タンパ]]
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| ジャンル = {{Hlist-comma|[[デスメタル]]<ref name="AM">{{AllMusic |first=Greg |last=Prato |title=Morbid Angel Biography, Songs, & Albums |class=artist |id=morbid-angel-mn0000928351/biography |accessdate=2022-05-16 }}</ref>|[[ヘヴィメタル]]<ref name="AM" />}}
| Origin = {{USA}}<br />[[フロリダ州]] [[タンパ]]
| 活動期間 = [[1983年]] -
| Genre = [[デスメタル]]<ref name="squtnikmusic_Morbid Angel">[http://www.sputnikmusic.com/bands/Morbid-Angel/571/ Morbid Angel reviews, music, news] - sputnikmusic・2015年6月26日閲覧。</ref><ref name="Allmusic">{{citeweb|work=[[オールミュージック]]|url=http://www.allmusic.com/artist/morbid-angel-mn0000928351/biography|title=Morbid Angel|Biography|accessdate=2015-06-26||publisher=All Media Guide}}</ref><br />[[ヘヴィメタル]]<ref name="Allmusic" /><br />[[インダストリアル]]<ref name="squtnikmusic_Morbid Angel" />
| レーベル = {{Plainlist|
| Years_active = [[1983年]] - 現在
| Label = [[イヤーエイク・レコード]]<br />[[ワーナー・ミュージック・グループ|ワーナー]]/Giant Records<br />[[シーズン・オブ・ミスト]]<br />Silver Lining Music<br />(日本)<br />[[トイズファクトリー]]<br />[[ビクターエンタテインメント]]
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| Current_members = トレイ・アザトース ([[ギター]])<br />スティーヴ・タッカー (ボーカル、ベース)<br />スコット・フラー ([[ドラムセット|ドラムス]])<br />ダン・ヴァディム・ヴォン (ギター)
| Past_members = デヴィッド・ヴィンセント ([[ボーカル]]、[[ベース (弦楽器)|ベース]])<br />ダラス・ウォード (ボーカル、ベース)<br />テリー・サミュエルズ (ボーカル)<br />ケニー・バンバー (ボーカル)<br />マイケル・マンソン (ボーカル)<br />ジャレッド・アンダーソン (ボーカル、ベース)<br />リチャード・ブルーネル (ギター)<br />エリック・ルータン (ギター)<br />ジョン・オルテガ (ベース)<br />スターリング・フォン・スキャボロウ (ベース)<br />マイク・ブラウニング (ドラムス、ボーカル)<br />ウェイン・ハートセル (ドラムス)<br />[[ピート・サンドヴァル]] (ドラムス)<br />ティム・イェング(ドラムス)<br />デストラクター (ギター)
}}
}}
| 公式サイト = {{Official website|www.morbidangel.com|MorbidAngel.com}}
'''モービッド・エンジェル''' ('''Morbid Angel''') は、[[アメリカ合衆国]]出身の[[デスメタル]]・[[バンド (音楽)|バンド]]。
| メンバー = {{Plainlist|
* トレイ・アザトース([[ギター]])
* スティーヴ・タッカー([[ボーカル]]・[[ベース (弦楽器)|ベース]])
* スコット・フラー([[ドラムセット|ドラムス]])
* ダン・ヴァディム・ヴォン(ギター)}}
| 旧メンバー = [[#旧メンバー|後述]]を参照
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'''モービッド・エンジェル'''(''{{Lang|en|Morbid Angel}}'')は、[[アメリカ合衆国]]出身の[[デスメタル]]・[[バンド (音楽)|バンド]]<ref>{{Cite web|和書|title=モービッド・エンジェル |url=https://artist.cdjournal.com/a/morbid-angel/132748 |website=CDJournal |publisher=音楽出版社 |accessdate=2022-05-16 }}</ref>。


フロリダ産デスメタルの一つで、同郷の[[デス (バンド)|デス]]」「[[オビチュアリー]]」「[[ディーサイド]]らと共に当分野の草創期から活動。[[1990年代]]初頭以降からのデスメタルシーンに、大きな影響を与えた。
フロリダ産デスメタルの一つで、同郷の[[デス (バンド)|デス]][[オビチュアリー]][[ディーサイド]]らと共に当分野の草創期から活動。[[1990年代]]初頭以降からのデスメタルシーンに、大きな影響を与えた。


==概要==
== 概要 ==
トレイ自身「モービッド・エンジェルはライブバンドである」と公言しており、数多くのライブをこなしている。しかしながら、メンバーに関しては1990年代に入ってからもトレイと[[ピート・サンドヴァル|ピート]]以外のラインナップは安定せず、しばしばメンバー交代が行われてきた。
トレイ・アザトース自身「モービッド・エンジェルはライブバンドである」と公言しており、数多くのライブをこなしている。しかしながら、メンバーに関しては1990年代に入ってからもトレイと[[ピート・サンドヴァル|ピート]]以外のラインナップは安定せず、しばしばメンバー交代が行われてきた。


日本では[[ライナーノーツ]]では「デスメタルの魔王」とも表現されている。
日本[[ライナーノーツ]]では「[[デスメタル]]の魔王」とも表現されている。


イギリスの音楽雑誌『Terrorizor』における「[[デスメタル]]アルバムベスト40」では彼等のアルバム2枚がランクインし、その内「Alters of Madness」は1位に輝いた。また同じく音楽雑誌である『Decibel』においては、トレイが「デスメタルのギタリスト」で1位にランクインしている。
イギリスの音楽雑誌『Terrorizor』における「デスメタルアルバムベスト40」では彼等のアルバム2枚がランクインし、その内『[[狂える聖壇]]』は1位に輝いた。また同じく音楽雑誌である『Decibel』においては、トレイが「デスメタルのギタリスト」で1位にランクインしている。


彼らがレコーディングに使用した[[フロリダ州]][[タンパ]]のモリサウンドとそこを拠点に活躍していた[[音楽プロデューサー|プロデューサー]]のスコット・バーンが作り出すサウンドは世界中のデスメタルバンドの憧れになり、世界中から次々とデスメタルバンドが[[レコーディング]]に訪れるようになった。
彼らがレコーディングに使用した[[フロリダ州]][[タンパ]]のモリサウンドとそこを拠点に活躍していた[[音楽プロデューサー|プロデューサー]]のスコット・バーンが作り出すサウンドは世界中のデスメタルバンドの憧れになり、世界中から次々とデスメタルバンドが[[レコーディング]]に訪れるようになった。


==略歴==
== 略歴 ==
[[File:Trey Azagthoth.jpg|thumb|right|150px|創設者トレイ・アザトース(G) 2009年]]
[[File:Trey Azagthoth.jpg|thumb|right|150px|創設者トレイ・アザトース(G) 2009年]]
* [[1983年]] '''トレイ・アザトース'''(ギター)をリーダーとし、マイク・ブラウニング(ドラム)、ダラス・ウォード(ベース)の人で結成される。メンバーを入れ替えながら活動を続ける。ヴォーカルが不在の場合にはマイクがヴォーカルを兼任することもあった。
[[1983年]]トレイ・アザトース(ギター)をリーダーとし、マイク・ブラウニング(ドラム)、ダラス・ウォード(ベース)の3人で結成される。メンバーを入れ替えながら活動を続ける。ーカルが不在の場合にはマイクがーカルを兼任することもあった。[[1985年]]、リチャード・ブルーネル(ギター)が加入
* [[1985年]] リチャード・ブルーネル(ギター)が加入。
* [[1986年]] '''デヴィッド・ヴィンセント'''のプロデュースにより『'''Abominations of Desolation'''』を録音し、デヴィッドがオーナーの[[レコード会社]]よりリリースする予定であったが、完成度に満足していなかったことに加え、録音後にメンバーが交代したため、結局[[1991年]]までリリースせず[[お蔵入り]]となる(ただしそのうちの数曲は[[リメイク]]され、後のアルバムに収録されることとなる)。その後、デヴィッドがバンドに加入する。
* [[1988年]] 7月4日に[[ロサンゼルス]]のバンド[[テロライザー]]の'''[[ピート・サンドヴァル]]'''が加入する。以降、トレイとピートのみが固定メンバーとなる。
* [[1989年]] 1stアルバム『'''Altars of Madness'''』(邦題:狂える聖壇)をリリース。
* [[1991年]][[7月]] 「病める者は幸いなるかな」を意味するタイトルを冠した2ndアルバム『'''Blessed are the Sick'''』(邦題:病魔を崇めよ)をリリース。
* 同年[[9月]] [[1986年]]に録音していたアルバム『'''Abominations of Desolation'''』をリリース。メンバー曰く「音質の悪い[[海賊盤]](Scream Forth Blasphemies)が出回っていたのを見かねて公式にリリースをした」とのことで、メンバーは公式の1stアルバムではないと否定している。
* [[1993年]] 3rdアルバム『'''Covenant'''』をリリース。
* [[1995年]] セカンドギタリストとしてRipping Corpseで活動していたエリック・ルータンを加え、4人編成で4thアルバム『'''Domination'''』をリリース。
* [[1996年]] ライブアルバム『'''Entangled in Chaos'''』をリリース。デヴィッドが脱退。
* [[1997年]] 後任としてスティーヴ・タッカー(ヴォーカル、ベース)が加入。
* [[1998年]] 5thアルバム『'''Formulas Fatal to the Flesh'''』をリリース。セカンドギタリストは一時的に再加入したリチャード・ブルーネル。
* [[2000年]] 6thアルバム『'''Gateways to Annihilation'''』をリリース。セカンドギタリストはエリック・ルータン。
* [[2001年]] 日本の[[ラウドロック]]フェスティバル[[BEAST FEAST 2001]]に出演。スティーブ・タッカーが脱退し、ジャレッド・アンダーソンが加入。
* [[2002年]] ジャレッドとエリックがHate Eternalでの活動に専念するために脱退。
* [[2003年]] スティーブ・タッカーを呼び戻し、そのまま3人編成で7thアルバム『'''Heretic'''』をリリース。ライブではトニー・ノーマンがヘルプとして参加。長らくセカンドギタリストが不在となる。
* [[2004年]] スティーヴが再び脱退。デヴィッド・ヴィンセントが8年ぶりにバンドに復帰する。
* [[2008年]] '''デストラクター'''(元[[ザイクロン]]、[[ミルスコグ]])がツアー時のセカンドギタリストとしてメンバーに加入<ref name = "members">http://www.morbidangel.com/bandmembers.html 2013年11月21日閲覧。</ref>。
* [[2010年]] ピート・サンドヴァルが長年わずらっていた腰の手術を受けるためバンドから一時離脱。セッションメンバーとしてティム・イェング(元[[ヘイト・エターナル]])を加え、新作のレコーディングを行う<ref name = "members" />。また、これ以降、ティムがツアーにおいてもセッションドラマーを務める<ref name = "members" />。
* [[2011年]] 8thアルバム『'''Illud Divinum Insanus'''』をリリース。10年ぶりの来日も果たす。
* [[2012年]] 11月初旬から年末にかけて、[[クリーター]]らとともに欧州ツアーを行う。
* [[2013年]] デヴィッド・ヴィンセントへのインタビューで、ピート・サンドヴァルが脱退したことが判明する<ref name = " blab131205">[http://www.blabbermouth.net/news/morbid-angels-david-vincent-says-former-drummer-pete-sandoval-has-found-jesus/ MORBID ANGEL's DAVID VINCENT Says Former Drummer PETE SANDOVAL Has 'Found Jesus'](2013年12月5日) BLABBERMOUTH.NET 2013年12月27日閲覧。</ref>。
* [[2015年]]6月19日、トレイ・アザトース以外全員脱退したことを発表<ref name="amass_20150621">[http://amass.jp/58311/ モービッド・エンジェルからメンバー3人が脱退] - amass・2015年6月21日閲覧。</ref>。デヴィッドは反論したが、トレイとの話し合いの結果、今後活動を共にしないことで合意する<ref name="amass_20150621" />。また、トレイはバンドの公式Facebookにて、2004年に脱退したスティーヴ・タッカーが復帰し、共に新作の制作を進めていることも発表している<ref name="amass_20150621" />。
* [[2017年]]1月10日、スコット・フラー (ドラムス)とダン・ヴァディム・ヴォン (ギター)の加入が発表された<ref>https://ja-jp.facebook.com/officialmorbidangelpage/posts/10154887562642748 2017年1月14日閲覧。</ref>。12月、9thアルバム『'''Kingdoms Disdained'''』をリリース<ref>{{Cite web |url=https://gekirock.com/news/2017/11/morbid-angel_for-no-master_audio.php |title=MORBID ANGEL、Steve Tucker(Vo/Ba)復帰作となる6年ぶりのニュー・アルバム『Kingdoms Disdained』より新曲「For No Master」の音源公開! |publisher=激ロック |date=2017-11-30 |accessdate=2018-04-11 }}</ref>。


[[1986年]]、デヴィッド・ヴィンセントのプロデュースにより『[[アボミネーションズ・オブ・ディソレーション|Abominations of Desolation]]』を録音し、デヴィッドがオーナーの[[レコード会社]]よりリリースする予定であったが、完成度に満足していなかったことに加え、録音後にメンバーが交代したため、結局は[[1991年]]までリリースせず[[お蔵入り]]となる(ただしそのうちの数曲は[[リメイク]]され、後のアルバムに収録されることとなる)。その後、デヴィッドがバンドに加入する。
==メンバー==

===現ラインナップ===
[[1988年]]7月4日に[[ロサンゼルス]]のバンド、[[テロライザー]]の[[ピート・サンドヴァル]]が加入する。以降、トレイとピートのみが固定メンバーとなる。[[1989年]]、ファースト・アルバム『[[狂える聖壇]]』をリリース。1991年7月には、「病める者は幸いなるかな」を意味するタイトルを冠したセカンド・アルバム『[[病魔を崇めよ]]』をリリースした。同年9月、1986年に録音していたアルバム『Abominations of Desolation』をリリース。メンバー曰く「音質の悪い[[海賊盤]](Scream Forth Blasphemies)が出回っていたのを見かねて公式にリリースをした」とのことで、メンバーは公式のファースト・アルバムではないと否定している。
* トレイ・アザトース (Trey Azagthoth) - ギター (1983- )

[[1993年]]、サード・アルバム『[[カヴァナント]]』をリリース。[[1995年]]には、セカンド・ギタリストとしてRipping Corpseで活動していたエリック・ルータンを加え、4人編成でアルバム『ドミネイション』をリリースした。[[1996年]]、ライブ・アルバム『インタングルド・イン・ケイオス』をリリース。デヴィッドが脱退。[[1997年]]、後任としてスティーヴ・タッカー(ボーカル、ベース)が加入。[[1998年]]、アルバム『フォーミュラス・フェイタル・トゥ・ザ・フレッシュ』をリリースする。セカンド・ギタリストは一時的に再加入したリチャード・ブルーネル。[[2000年]]、アルバム『ゲイトウェイズ・トゥ・アナイアレイション』をリリース。セカンド・ギタリストはエリック・ルータンが務めた。

[[2001年]]、日本の[[ラウドロック]]・フェスティバル「[[BEAST FEAST 2001]]」に出演。スティーヴ・タッカーが脱退し、ジャレッド・アンダーソンが加入。[[2002年]]、ジャレッドとエリックが[[ヘイト・エターナル]]での活動に専念するために脱退する。[[2003年]]、スティーヴ・タッカーを呼び戻し、そのまま3人編成でアルバム『ヘレティック』をリリース。ライブではトニー・ノーマンがヘルプとして参加。長らくセカンド・ギタリストが不在となる。[[2004年]]、スティーヴが再び脱退。デヴィッド・ヴィンセントが8年ぶりにバンドに復帰する。

[[2008年]]、デストラクター(元[[ザイクロン]]、[[ミルスコグ]])がツアー時のセカンド・ギタリストとしてメンバーに加入<ref name = "members">http://www.morbidangel.com/bandmembers.html 2013年11月21日閲覧。</ref>。[[2010年]]、ピート・サンドヴァルが長年わずらっていた腰の手術を受けるためバンドから一時離脱し、セッション・メンバーとしてティム・イェング(元[[ヘイト・エターナル]])を加え、新作のレコーディングを行う<ref name = "members" />。また、これ以降、ティムがツアーにおいてもセッション・ドラマーを務める<ref name = "members" />。

[[2011年]]、アルバム『狂える神々』をリリース。10年ぶりの来日も果たす。[[2012年]]11月初旬から年末にかけて、[[クリーター]]らとともに欧州ツアーを行う。[[2013年]]、デヴィッド・ヴィンセントへのインタビューで、ピート・サンドヴァルが脱退したことが判明する<ref name = " blab131205">[http://www.blabbermouth.net/news/morbid-angels-david-vincent-says-former-drummer-pete-sandoval-has-found-jesus/ MORBID ANGEL's DAVID VINCENT Says Former Drummer PETE SANDOVAL Has 'Found Jesus'](2013年12月5日) BLABBERMOUTH.NET 2013年12月27日閲覧。</ref>。

[[2015年]]6月19日、トレイ・アザトース以外、メンバー全員が脱退したことを発表<ref name="amass_20150621">[http://amass.jp/58311/ モービッド・エンジェルからメンバー3人が脱退] - amass・2015年6月21日閲覧。</ref>。デヴィッドは反論したが、トレイとの話し合いの結果、今後活動を共にしないことで合意する<ref name="amass_20150621" />。また、トレイはバンドの公式Facebookにて、2004年に脱退したスティーヴ・タッカーが復帰し、共に新作の制作を進めていることも発表している<ref name="amass_20150621" />。

[[2017年]]1月10日、スコット・フラー (ドラムス)とダン・ヴァディム・ヴォン (ギター)の加入が発表された<ref>https://ja-jp.facebook.com/officialmorbidangelpage/posts/10154887562642748 2017年1月14日閲覧。</ref>。12月、アルバム『キングダムズ・ディスデインド』をリリース<ref>{{Cite web|和書|url=https://gekirock.com/news/2017/11/morbid-angel_for-no-master_audio.php |title=MORBID ANGEL、Steve Tucker(Vo/Ba)復帰作となる6年ぶりのニュー・アルバム『Kingdoms Disdained』より新曲「For No Master」の音源公開! |publisher=激ロック |date=2017-11-30 |accessdate=2018-04-11 }}</ref>。

== メンバー ==
=== 現ラインナップ ===
* トレイ・アザトース (Trey Azagthoth) - ギター (1983年- )
*: 本名、ジョージ・エマニュエル・3世(George Emmanuel III)。正確にはアツィグトートと発音する[http://www.unchain.com/july/morbidangel.html]。
*: 本名、ジョージ・エマニュエル・3世(George Emmanuel III)。正確にはアツィグトートと発音する[http://www.unchain.com/july/morbidangel.html]。
*: [[1965年]][[3月26日]]生まれ。MORBID ANGELのリーダー。[[既婚]]者。
*: [[1965年]][[3月26日]]生まれ。モービッド・エンジェルのリーダー。[[既婚]]者。
*:アルバムでは[[シンセサイザー]]も操り、[[ギターシンセサイザー|ギターシンセ]]([[ローランド]]のGK-2A)なども導入していることが写真から確認できる。[[アイバニーズ]]や[[ジャクソン (楽器メーカー)|ジャクソン]]のギターも使用しているが、[[B.C.リッチ]]([[真紅]]のアイアンバード)の愛用者として知られる。ギターテクニックは[[タッピング]]に加え、[[アーミング]]や[[ワウペダル]]の使用を得意とする。これらのテクニックは[[ヴァン・ヘイレン]]や[[ジミ・ヘンドリックス]]に影響を受けているとのこと。また、メロディにおいては[[ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト|モーツァルト]]からの影響を受けている。
*:アルバムでは[[シンセサイザー]]も操り、[[ギターシンセサイザー|ギターシンセ]]([[ローランド]]のGK-2A)なども導入していることが写真から確認できる。[[アイバニーズ]]や[[ジャクソン (楽器メーカー)|ジャクソン]]のギターも使用しているが、[[B.C.リッチ]]([[真紅]]のアイアンバード)の愛用者として知られる。ギターテクニックは[[タッピング]]に加え、[[アーミング]]や[[ワウペダル]]の使用を得意とする。これらのテクニックは[[ヴァン・ヘイレン]]や[[ジミ・ヘンドリックス]]に影響を受けているとのこと。また、メロディにおいては[[ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト|モーツァルト]]からの影響を受けている。
*:好きなギタリストは[[エドワード・ヴァン・ヘイレン]]、[[ジミ・ヘンドリックス]]、フランク・マリノ、[[ロビン・トロワー]]、[[熱気バサラ]]<ref>{{Cite web|url=http://formulas.pensivewaters.com/02_21_98_IRC_Chat.htm|title=Feb. 21/98 IRC Chat with Trey Azagthoth|publisher=The Official Morbid Angel Web Site|accessdate=2019-09-27|language=en}}</ref>。
*:この業界では珍しく、有能なギタリストながらMORBID ANGEL以外での活動を一切行っていない。
*: アザトース''(Azagthoth)'' の名は、1977年にハードバックが出版されたサイモン・ネクロノミコン''(Simon Necronomicon)''ISBN 0380751925に由来し、一部の曲の[[歌詞]]はこの本に由来する。モービッド・エンジェルが[[クトゥルフ神話]]から直接的影響を受けているというのは間違い。
*:この業界では珍しく、有能なギタリストながらモービッド・エンジェル以外での活動を一切行っていない。
*: アザトース (Azagthoth)の名は、1977年にハードが出版されたサイモン・ネクロノミコン (Simon Necronomicon) ISBN 0380751925に由来し、一部の曲の[[歌詞]]はこの本に由来する。モービッド・エンジェルが[[クトゥルフ神話]]から直接的影響を受けているというのは間違い。
*:日本のアニメファンで[[美少女戦士セーラームーン|セーラームーン]][[ガンダムシリーズ|ガンダム]]を好んでいる。特に[[らんま1/2]]はお気に入りらしくアルバムのサンクスリストに入っている。好きな[[テレビゲーム]]は[[ストリートファイター]]」や「[[デビルメイクライ]]」、「[[メタルギアソリッド]]など。
*:日本のアニメファンで『[[らんま1/2]]』『[[美少女戦士セーラームーン|セーラームーン]]』『[[ガンダムシリーズ|ガンダム]]』『[[マクロスシリーズ|マクロス]]』『[[天地無用!]]』などを好んでいる。特にらんま1/2はお気に入りらしくアルバムのサンクスリストに入っている。好きな[[テレビゲーム]]は[[ストリートファイター (ゲーム)|ストリートファイター]]』『[[デビルメイクライ]]』『[[メタルギアソリッド]]』『[[Quake]]』『[[グランド・セフト・オート・バイスシティ]]』『[[DOOM]]』など<ref>{{Cite web|url=https://www.deanguitars.com/trey_azagthoth.php|title=Trey Azagthoth of Morbid Angel|publisher=[[ディーン (楽器メーカー)|ディーン]]|accessdate=2019-09-27|language=en}}</ref><ref>{{Cite web|url=https://www.guitarworld.com/artists/dear-guitar-hero-trey-azagthoth|title=Dear Guitar Hero: Trey Azagthoth|publisher=Guitar World|date=2010-10-04|accessdate=2019-09-27|language=en}}</ref><ref>{{Cite web|url=https://www.blabbermouth.net/news/morbid-angel-guitarist-enters-the-chambers-of-dis/|title=MORBID ANGEL Guitarist Enters The 'Chambers Of Dis'|publisher=Blabbermouth.net|date=2004-02-28|accessdate=2019-09-27|language=en}}</ref>
* スティーヴ・タッカー (Steve Tucker) - ボーカル、ベース (1997-2001, 2003-2004, 2015- )
* スティーヴ・タッカー (Steve Tucker) - ボーカル、ベース (1997-2001年、2003-2004年、2015- )
*:元Ceremony。
*:元Ceremony。
* スコット・フラー (Scott Fuller) - ドラムス (2017- )
* スコット・フラー (Scott Fuller) - ドラムス (2017- )
*:元[[アビスマル・ダウン]]。
*:元[[アビスマル・ダウン]]。
* ダン・ヴァディム・ヴォン (Dan Vadim Vom) - ギター (2017- )
* ダン・ヴァディム・ヴォン (Dan Vadim Vom) - ギター (2017- )


===旧メンバー===
=== 旧メンバー ===
* ダラス・ウォード (Dallas Ward) - ボーカル、ベース (1983-1985)
* ダラス・ウォード (Dallas Ward) - ボーカル、ベース (1983-1985)
* テリー・サミュエルズ (Terri Samuels) - ボーカル (1984)
* テリー・サミュエルズ (Terri Samuels) - ボーカル (1984)
* ケニー・バンバー (Kenny Bamber) - ボーカル (1985)
* ケニー・バンバー (Kenny Bamber) - ボーカル (1985)
* マイケル・マンソン (Michael Manson) - ボーカル (1986)
* マイケル・マンソン (Michael Manson) - ボーカル (1986)
* ジャレッド・アンダーソン (Jared Anderson) - ボーカル、ベース (2001-2002)
* ジャレッド・アンダーソン (Jared Anderson) - ボーカル、ベース (2001-2002)
*: [[1976年]]1月生、[[2006年]][[10月14日]]没
*: [[1976年]]1月生、[[2006年]][[10月14日]]没
*: エリック・ルータンと共に[[ヘイト・エターナル]]でも活動をしていた。元INTERNECINE。
*: [[エリック・ルータン]]と共に[[ヘイト・エターナル]]でも活動をしていた。元INTERNECINE。
* リチャード・ブルーネル (Richard Brunelle) - ギター (1985-1992)
* リチャード・ブルーネル (Richard Brunelle) - ギター (1985-1992)
*:PATHS OF POSSESSIONでも活動していたが、既に脱退している。
*:PATHS OF POSSESSIONでも活動していたが、既に脱退している。
* エリック・ルータン (Erik Rutan) - ギター (1993-1996, 1999-2002)
* [[エリック・ルータン]] (Erik Rutan) - ギター (1993-1996年、1999-2002)
*: モービッド・エンジェル加入以前はRIPPING CORPSEで活動。現在はALAS、[[ヘイト・エターナル]]での活動のほか、フロリダに自分のスタジオMana Recording Studiosを持ち、[[インターナル・サファリング]] 、[[カンニバル・コープス]]、[[ゴートホア]]などのアルバムのプロデュースを行っている。モービッド・エンジェルの2006年のヨーロッパ・ツアーでは2ndギタリストとして、ライブ・サポートを務めた。
*: モービッド・エンジェル加入以前はRIPPING CORPSEで活動。現在はALAS、ヘイト・エターナルでの活動のほか、フロリダに自分のスタジオMana Recording Studiosを持ち、[[インターナル・サファリング]] 、[[カンニバル・コープス]]、[[ゴートホア]]などのアルバムのプロデュースを行っている。モービッド・エンジェルの2006年のヨーロッパ・ツアーではセカンド・ギタリストとして、ライブ・サポートを務めた。
* ジョン・オルテガ (John Ortega) - ベース (1985-1986)
* ジョン・オルテガ (John Ortega) - ベース (1985-1986)
* スターリング・フォン・スキャボロウ (Sterling "Von" Scarborough) - ベース (1986)
* スターリング・フォン・スキャボロウ (Sterling "Von" Scarborough) - ベース (1986)
*:INCUBUS、USURPERでベース兼ヴォーカルとして活動していたが、どちらも既に解散している。
*:INCUBUS、USURPERでベース兼ーカルとして活動していたが、どちらも既に解散している。
* デヴィッド・ヴィンセント (David Vincent) - ヴォーカル、ベース (1986-1996, 2004-2015 )
* デヴィッド・ヴィンセント (David Vincent) - ーカル、ベース (1986-1996年、2004-2015)
*: [[1965年]][[4月22日]]生まれ。4thアルバム『Domination』収録後に脱退し、[[インダストリアル・メタル]]バンドジェニトーチャーズにて''Evil D''の名義でベーシストとして活動していたが、2004年に再びモービッドエンジェルに再加入した。テロライザーの1stアルバム『World Downfall』でもベースを担当していた。
*: [[1965年]][[4月22日]]生まれ。アルバム『ドミネイション』収録後に脱退し、[[インダストリアル・メタル]]バンドジェニトーチャーズにてEvil Dの名義でベーシストとして活動していたが、2004年に再びモービッドエンジェルに再加入した。[[テロライザー]]ファースト・アルバム『ワールド・ダウンフォール』でもベースを担当していた。
* マイク・ブラウニング (Mike Browning) - ドラムス、ボーカル (1983-1986)
* マイク・ブラウニング (Mike Browning) - ドラムス、ボーカル (1983-1986)
*: モービッドエンジェル脱退後、[[ノクターナス]]を結成し[[イヤーエイク・レコード]]より2枚のアルバムをリリースしたが後に脱退している。現在はインディーズにてノクターナスのメンバーとともにデスメタルバンドAFTER DEATHを結成、ヴォーカル兼ドラムとして活動中。
*: モービッドエンジェル脱退後、[[ノクターナス]]を結成し[[イヤーエイク・レコード]]より2枚のアルバムをリリースしたが後に脱退している。現在はインディーズにてノクターナスのメンバーとともにデスメタルバンドAFTER DEATHを結成、ーカル兼ドラムとして活動中。
* ウェイン・ハートセル (Wayne Hartsell) - ドラムス (1986-1988)
* ウェイン・ハートセル (Wayne Hartsell) - ドラムス (1986-1988)
* [[ピート・サンドヴァル]] (Pete Sandoval) - ドラムス (1988-2013)
* [[ピート・サンドヴァル]] (Pete Sandoval) - ドラムス (1988-2013)
*: [[1965年]][[5月21日]]生まれ。南米[[エルサルバドル]]の[[サンタアナ]]出身。テロライザーを経てモービッドエンジェルに加入。ドラムは18歳の時に初めて触れ、ツーバスはモービッドエンジェルに加入してから練習したという(テロライザー時代はワンバスでブラストを叩いていた)。粒揃い、正確さ、スピードなどで圧倒的なテクニックを持ち、デスメタル界を代表するドラマーである。その凄まじいドラムテクニックから、『The CommandoPete the Feetなどの異名を付けられている(最も多い記述はPete“Commando”Sandoval)。その一方で、モービッドエンジェルでは叙情的なインストも数曲書いている。
*: 1965年[[5月21日]]生まれ。南米[[エルサルバドル]]の[[サンタアナ]]出身。テロライザーを経てモービッドエンジェルに加入。ドラムは18歳の時に初めて触れ、ツーバスはモービッドエンジェルに加入してから練習したという(テロライザー時代はワンバスでブラストを叩いていた)。粒揃い、正確さ、スピードなどで圧倒的なテクニックを持ち、デスメタル界を代表するドラマーである。その凄まじいドラムテクニックからThe CommandoPete the Feetなどの異名を付けられている(最も多い記述はPete“Commando”Sandoval)。その一方で、モービッドエンジェルでは叙情的なインストも数曲書いている。
*:6th Album「Gateways to Annihilation」以降、作曲者がDTMで書いたドラムパートを忠実に演奏している。特にその切っ掛けとなった6thアルバムではシンバルの細かなタイミングに至るまで作曲者の意向を尊重した演奏を行ったとされる。来日時のインタビューで「ドラムマシーンだって超えたいよ」と発言している。2010年、腰の手術のため一時離脱。その後、脱退した<ref name = " blab131205" />。
*:アルバム『ゲイトウェイズ・トゥ・アナイアレイション』以降、作曲者がDTMで書いたドラムパートを忠実に演奏している。特にその切っ掛けとなった6枚目のアルバムではシンバルの細かなタイミングに至るまで作曲者の意向を尊重した演奏を行ったとされる。来日時のインタビューで「ドラムマシーンだって超えたいよ」と発言している。2010年、腰の手術のため一時離脱。その後、脱退した<ref name = " blab131205" />。
* デストラクター (Thor Anders "Destructhor" Myhren) - ギター (2008-2015)
* デストラクター (Thor Anders "Destructhor" Myhren) - ギター (2008-2015)
*: 2008年より参加し、後に正式メンバーになる。元[[ザイクロン]]、[[ミルクスコグ]]のギタリスト。[[ブラックメタル]]バンドである[[1349]]ではライブサポートでギターを務めていた。
*: 2008年より参加し、後に正式メンバーになる。元[[ザイクロン]]、[[ミルクスコグ]]のギタリスト。[[ブラックメタル]]バンドである[[1349]]ではライブサポートでギターを務めていた。
* ティム・イェング (Tim Yeung) - ドラムス(2010-2015)
* ティム・イェング (Tim Yeung) - ドラムス(2010-2015年)
*: ピートの代理としてセッションメンバーとして参加し、彼の脱退後は正式メンバーとなる。元[[ヘイト・エターナル]]のメンバーとしても知られる他、Decrepit Birth、[[ディヴァイン・ヘレシー]]、[[ペスティレンス]]などで活動歴がある。
*: ピートの代理としてセッションメンバーとして参加し、彼の脱退後は正式メンバーとなる。元ヘイト・エターナルのメンバーとしても知られる他、Decrepit Birth、[[ディヴァイン・ヘレシー]]、[[ペスティレンス]]などで活動歴がある。


=== セッションメンバー ===
=== セッションメンバー ===
* トニー・ノーマン Tony Norman - ギター (2002-2006)
* トニー・ノーマン (Tony Norman) - ギター (2002-2006)
*: ライブでのヘルプギタリスト。元MONSTROSITY。現在はBELLIGERENT、LOVER OF SIN在籍。再結成した[[テロライザー]]にも参加した。
*: ライブでのヘルプギタリスト。元MONSTROSITY。現在はBELLIGERENT、LOVER OF SIN在籍。再結成したテロライザーにも参加した。


== ディスコグラフィ ==
==アルバム==
[[1989年]]から[[2003年]]までは、[[イヤーエイク・レコード]]に所属していた。北米などでは、ジャイアント・レコードからリリースされたこともある。その後、[[シーズン・オブ・ミスト]]に移籍した。日本盤は初期は[[トイズファクトリー]]、それ以降は[[ビクターエンタテインメント]]より発売されている。
[[1989年]]から[[2003年]]までは、[[イヤーエイク・レコード]]に所属していた。北米などでは、ジャイアント・レコードからリリースされたこともある。その後、[[シーズン・オブ・ミスト]]に移籍した。日本盤は初期は[[トイズファクトリー]]、それ以降は[[ビクターエンタテインメント]]より発売されている。


また彼等のアルバムの売り上げは非常に高く、[[2003年]]の時点で[[カンニバル・コープス]]、[[ディーサイド]]に次いで[[アメリカ]]だけでも(CD,DVDを含め)総合445,147枚を売り上げている。
また彼等のアルバムの売り上げは非常に高く、2003年の時点で[[カンニバル・コープス]]、[[ディーサイド]]に次いで[[アメリカ]]だけでも(CD、DVDを含め総合445,147枚を売り上げている。

アルバム単体で言えば、『[[カヴァナント]]』がデスメタル・アルバムとしては最も売れている(2003年の時点で127,154枚)。


=== アルバム ===
アルバム単体で言えば、『Covenant』がデスメタルアルバムとしては最も売れている(2003年の時点で127,154枚)。
*『[[狂える聖壇]]』 - ''Alters of Madness'' (1989年)
*1989年 [[:en:Altars of Madness|'''A'''ltars of Madness]] (邦題:狂える聖壇) (1st Album、2003年・2006年に再発)
*『[[病魔を崇めよ]]』 - ''Blessed are the Sick'' (1991年)
*1991年 [[:en:Blessed Are the Sick|'''B'''lessed are the Sick]] (邦題:病魔を崇めよ)(2nd Album、2003年に再発)
*『[[アボミネーションズ・オブ・ディソレーション]]』 - ''Abominations of Desolation'' (1991年) ※1986年録音
*1993年 [[:en:Covenant %28Morbid Angel album%29|'''C'''ovenant]] (3rd Album)
*『[[カヴァナント]]』 - ''Covenant'' (1993年)
*1995年 [[:en:Domination %28album%29|'''D'''omination]] (4th Album)
*『ドミネイション』 - ''Domination'' (1995年)
*1996年 '''E'''ntangled in Chaos (ライブアルバム)
*『インタングルド・イン・ケイオス』 - ''Entangled in Chaos'' (1996年) ※ライブ
*1998年 [[:en:Formulas Fatal to the Flesh|'''F'''ormulas Fatal to the Flesh]] (5th Album)
*『フォーミュラス・フェイタル・トゥ・ザ・フレッシュ』 - ''Formulas Fatal to the Flesh'' (1998年)
*2000年 [[:en:Gateways to Annihilation|'''G'''ateways to Annihilation]] (6th Album)
*『ゲイトウェイズ・トゥ・アナイアレイション』 - ''Gateways to Annihilation'' (2000年)
*2003年 [[:en:Heretic %28Morbid Angel album%29|'''H'''eretic]] (7th Album)
*『ヘレティック』 - ''Heretic'' (2003年)
*2011年 [[:en:Illud Divinum Insanus|'''I'''llud Divinum Insanus]] (邦題:狂える神々) (8th Album)
*『狂える神々』 - ''Illud Divinum Insanus'' (2011年)
*2013年 '''J'''uvenilia(ライヴアルバム)
* ''Juvenilia'' (2013年) ※ライブ
*2017年 [[:en:Kingdoms Disdained|'''K'''ingdoms Disdained]] (9th Album)
*『キングダムズ・ディスデインド』 - ''Kingdoms Disdained'' (2017年)
<br />
*1986年 [[:en:Abominations of Desolation|'''A'''bominations of Desolation]] (1986年録音、1991年リリース)


意図的に、アルバム名の最初の文字がリリース毎に「A」からはじまり順に「Z」へ向かっている。なお、1991年リリースの『Abominations of Desolation』は『Blessed are the Sick』リリース後に発売された、ピート加入前のデモ音源の[[リマスター]]である。本人たちは正式なアルバムとして認めていない。
意図的に、アルバム名の最初の文字がリリース毎に「A」から順に「Z」へ向かっている。なお、1991年リリースの『Abominations of Desolation』は『病魔を崇めよ』リリース後に発売された、ピート加入前のデモ音源の[[リマスター]]であり、本人たちは正式なアルバムとして認めていない。


== 脚注 ==
== 脚注 ==
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==外部リンク==
*[http://www.morbidangel.com/ Morbid Angel Official Site]
*[http://angemorbide.free.fr/ Angemorbide : MORBID ANGEL's unofficial website]
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[[Category:アメリカ合衆国のヘヴィメタル・バンド]]
[[Category:アメリカ合衆国のヘヴィメタル・バンド]]

2023年10月31日 (火) 18:36時点における版

モービッド・エンジェル
ドイツ・ザールブリュッケン公演 (2011年12月)
基本情報
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 フロリダ州タンパ
ジャンル
活動期間 1983年 -
レーベル
公式サイト MorbidAngel.com
メンバー
旧メンバー 後述を参照

モービッド・エンジェルMorbid Angel)は、アメリカ合衆国出身のデスメタルバンド[2]

フロリダ産デスメタルの一つで、同郷のデスオビチュアリーディーサイドらと共に当分野の草創期から活動。1990年代初頭以降からのデスメタル・シーンに、大きな影響を与えた。

概要

トレイ・アザトース自身が「モービッド・エンジェルはライブ・バンドである」と公言しており、数多くのライブをこなしている。しかしながら、メンバーに関しては1990年代に入ってからもトレイとピート以外のラインナップは安定せず、しばしばメンバー交代が行われてきた。

日本のライナーノーツでは「デスメタルの魔王」とも表現されている。

イギリスの音楽雑誌『Terrorizor』における「デスメタル・アルバム・ベスト40」では彼等のアルバム2枚がランクインし、その内『狂える聖壇』は1位に輝いた。また同じく音楽雑誌である『Decibel』においては、トレイが「デスメタルのギタリスト」で1位にランクインしている。

彼らがレコーディングに使用したフロリダ州タンパのモリサウンドとそこを拠点に活躍していたプロデューサーのスコット・バーンズが作り出すサウンドは世界中のデスメタル・バンドの憧れになり、世界中から次々とデスメタル・バンドがレコーディングに訪れるようになった。

略歴

創設者トレイ・アザトース(G) 2009年

1983年、トレイ・アザトース(ギター)をリーダーとし、マイク・ブラウニング(ドラム)、ダラス・ウォード(ベース)の3人で結成される。メンバーを入れ替えながら活動を続ける。ボーカルが不在の場合にはマイクがボーカルを兼任することもあった。1985年、リチャード・ブルーネル(ギター)が加入。

1986年、デヴィッド・ヴィンセントのプロデュースにより『Abominations of Desolation』を録音し、デヴィッドがオーナーのレコード会社よりリリースする予定であったが、完成度に満足していなかったことに加え、録音後にメンバーが交代したため、結局は1991年までリリースせずお蔵入りとなる(ただしそのうちの数曲はリメイクされ、後のアルバムに収録されることとなる)。その後、デヴィッドがバンドに加入する。

1988年7月4日にロサンゼルスのバンド、テロライザーピート・サンドヴァルが加入する。以降、トレイとピートのみが固定メンバーとなる。1989年、ファースト・アルバム『狂える聖壇』をリリース。1991年7月には、「病める者は幸いなるかな」を意味するタイトルを冠したセカンド・アルバム『病魔を崇めよ』をリリースした。同年9月、1986年に録音していたアルバム『Abominations of Desolation』をリリース。メンバー曰く「音質の悪い海賊盤(Scream Forth Blasphemies)が出回っていたのを見かねて公式にリリースをした」とのことで、メンバーは公式のファースト・アルバムではないと否定している。

1993年、サード・アルバム『カヴァナント』をリリース。1995年には、セカンド・ギタリストとしてRipping Corpseで活動していたエリック・ルータンを加え、4人編成でアルバム『ドミネイション』をリリースした。1996年、ライブ・アルバム『インタングルド・イン・ケイオス』をリリース。デヴィッドが脱退。1997年、後任としてスティーヴ・タッカー(ボーカル、ベース)が加入。1998年、アルバム『フォーミュラス・フェイタル・トゥ・ザ・フレッシュ』をリリースする。セカンド・ギタリストは一時的に再加入したリチャード・ブルーネル。2000年、アルバム『ゲイトウェイズ・トゥ・アナイアレイション』をリリース。セカンド・ギタリストはエリック・ルータンが務めた。

2001年、日本のラウドロック・フェスティバル「BEAST FEAST 2001」に出演。スティーヴ・タッカーが脱退し、ジャレッド・アンダーソンが加入。2002年、ジャレッドとエリックがヘイト・エターナルでの活動に専念するために脱退する。2003年、スティーヴ・タッカーを呼び戻し、そのまま3人編成でアルバム『ヘレティック』をリリース。ライブではトニー・ノーマンがヘルプとして参加。長らくセカンド・ギタリストが不在となる。2004年、スティーヴが再び脱退。デヴィッド・ヴィンセントが8年ぶりにバンドに復帰する。

2008年、デストラクター(元ザイクロンミルスコグ)がツアー時のセカンド・ギタリストとしてメンバーに加入[3]2010年、ピート・サンドヴァルが長年わずらっていた腰の手術を受けるためバンドから一時離脱し、セッション・メンバーとしてティム・イェング(元ヘイト・エターナル)を加え、新作のレコーディングを行う[3]。また、これ以降、ティムがツアーにおいてもセッション・ドラマーを務める[3]

2011年、アルバム『狂える神々』をリリース。10年ぶりの来日も果たす。2012年11月初旬から年末にかけて、クリーターらとともに欧州ツアーを行う。2013年、デヴィッド・ヴィンセントへのインタビューで、ピート・サンドヴァルが脱退したことが判明する[4]

2015年6月19日、トレイ・アザトース以外、メンバー全員が脱退したことを発表[5]。デヴィッドは反論したが、トレイとの話し合いの結果、今後活動を共にしないことで合意する[5]。また、トレイはバンドの公式Facebookにて、2004年に脱退したスティーヴ・タッカーが復帰し、共に新作の制作を進めていることも発表している[5]

2017年1月10日、スコット・フラー (ドラムス)とダン・ヴァディム・ヴォン (ギター)の加入が発表された[6]。12月、アルバム『キングダムズ・ディスデインド』をリリース[7]

メンバー

現ラインナップ

旧メンバー

  • ダラス・ウォード (Dallas Ward) - ボーカル、ベース (1983年-1985年)
  • テリー・サミュエルズ (Terri Samuels) - ボーカル (1984年)
  • ケニー・バンバー (Kenny Bamber) - ボーカル (1985年)
  • マイケル・マンソン (Michael Manson) - ボーカル (1986年)
  • ジャレッド・アンダーソン (Jared Anderson) - ボーカル、ベース (2001年-2002年)
    1976年1月生、2006年10月14日
    エリック・ルータンと共にヘイト・エターナルでも活動をしていた。元INTERNECINE。
  • リチャード・ブルーネル (Richard Brunelle) - ギター (1985年-1992年)
    PATHS OF POSSESSIONでも活動していたが、既に脱退している。
  • エリック・ルータン (Erik Rutan) - ギター (1993年-1996年、1999年-2002年)
    モービッド・エンジェル加入以前はRIPPING CORPSEで活動。現在はALAS、ヘイト・エターナルでの活動のほか、フロリダに自分のスタジオMana Recording Studiosを持ち、インターナル・サファリングカンニバル・コープスゴートホアなどのアルバムのプロデュースを行っている。モービッド・エンジェルの2006年のヨーロッパ・ツアーではセカンド・ギタリストとして、ライブ・サポートを務めた。
  • ジョン・オルテガ (John Ortega) - ベース (1985年-1986年)
  • スターリング・フォン・スキャボロウ (Sterling "Von" Scarborough) - ベース (1986年)
    INCUBUS、USURPERでベース兼ボーカルとして活動していたが、どちらも既に解散している。
  • デヴィッド・ヴィンセント (David Vincent) - ボーカル、ベース (1986年-1996年、2004年-2015年)
    1965年4月22日生まれ。アルバム『ドミネイション』収録後に脱退し、インダストリアル・メタル・バンドのジェニトーチャーズにて「Evil D」の名義でベーシストとして活動していたが、2004年に再びモービッド・エンジェルに再加入した。テロライザーのファースト・アルバム『ワールド・ダウンフォール』でもベースを担当していた。
  • マイク・ブラウニング (Mike Browning) - ドラムス、ボーカル (1983年-1986年)
    モービッド・エンジェル脱退後、ノクターナスを結成しイヤーエイク・レコードより2枚のアルバムをリリースしたが後に脱退している。現在はインディーズにてノクターナスのメンバーとともにデスメタル・バンド、AFTER DEATHを結成、ボーカル兼ドラムとして活動中。
  • ウェイン・ハートセル (Wayne Hartsell) - ドラムス (1986年-1988年)
  • ピート・サンドヴァル (Pete Sandoval) - ドラムス (1988年-2013年)
    1965年5月21日生まれ。南米エルサルバドルサンタアナ出身。テロライザーを経てモービッド・エンジェルに加入。ドラムは18歳の時に初めて触れ、ツーバスはモービッド・エンジェルに加入してから練習したという(テロライザー時代はワンバスでブラストを叩いていた)。粒揃い、正確さ、スピードなどで圧倒的なテクニックを持ち、デスメタル界を代表するドラマーである。その凄まじいドラムテクニックから「The Commando」や「Pete the Feet」などの異名を付けられている(最も多い記述はPete“Commando”Sandoval)。その一方で、モービッド・エンジェルでは叙情的なインストも数曲書いている。
    アルバム『ゲイトウェイズ・トゥ・アナイアレイション』以降、作曲者がDTMで書いたドラム・パートを忠実に演奏している。特にその切っ掛けとなった6枚目のアルバムではシンバルの細かなタイミングに至るまで作曲者の意向を尊重した演奏を行ったとされる。来日時のインタビューで「ドラムマシーンだって超えたいよ」と発言している。2010年、腰の手術のため一時離脱。その後、脱退した[4]
  • デストラクター (Thor Anders "Destructhor" Myhren) - ギター (2008年-2015年)
    2008年より参加し、後に正式メンバーになる。元ザイクロンミルクスコグのギタリスト。ブラックメタル・バンドである1349ではライブ・サポートでギターを務めていた。
  • ティム・イェング (Tim Yeung) - ドラムス(2010年-2015年)
    ピートの代理としてセッション・メンバーとして参加し、彼の脱退後は正式メンバーとなる。元ヘイト・エターナルのメンバーとしても知られる他、Decrepit Birth、ディヴァイン・ヘレシーペスティレンスなどで活動歴がある。

セッション・メンバー

  • トニー・ノーマン (Tony Norman) - ギター (2002年-2006年)
    ライブでのヘルプ・ギタリスト。元MONSTROSITY。現在はBELLIGERENT、LOVER OF SIN在籍。再結成したテロライザーにも参加した。

ディスコグラフィ

1989年から2003年までは、イヤーエイク・レコードに所属していた。北米などでは、ジャイアント・レコードからリリースされたこともある。その後、シーズン・オブ・ミストに移籍した。日本盤は初期はトイズファクトリー、それ以降はビクターエンタテインメントより発売されている。

また彼等のアルバムの売り上げは非常に高く、2003年の時点でカンニバル・コープスディーサイドに次いでアメリカだけでも(CD、DVDを含め)総合445,147枚を売り上げている。

アルバム単体で言えば、『カヴァナント』がデスメタル・アルバムとしては最も売れている(2003年の時点で127,154枚)。

アルバム

  • 狂える聖壇』 - Alters of Madness (1989年)
  • 病魔を崇めよ』 - Blessed are the Sick (1991年)
  • アボミネーションズ・オブ・ディソレーション』 - Abominations of Desolation (1991年) ※1986年録音
  • カヴァナント』 - Covenant (1993年)
  • 『ドミネイション』 - Domination (1995年)
  • 『インタングルド・イン・ケイオス』 - Entangled in Chaos (1996年) ※ライブ
  • 『フォーミュラス・フェイタル・トゥ・ザ・フレッシュ』 - Formulas Fatal to the Flesh (1998年)
  • 『ゲイトウェイズ・トゥ・アナイアレイション』 - Gateways to Annihilation (2000年)
  • 『ヘレティック』 - Heretic (2003年)
  • 『狂える神々』 - Illud Divinum Insanus (2011年)
  • Juvenilia (2013年) ※ライブ
  • 『キングダムズ・ディスデインド』 - Kingdoms Disdained (2017年)

意図的に、アルバム名の最初の文字がリリース毎に「A」から順に「Z」へ向かっている。なお、1991年リリースの『Abominations of Desolation』は『病魔を崇めよ』リリース後に発売された、ピート加入前のデモ音源のリマスターであり、本人たちは正式なアルバムとして認めていない。

脚注

  1. ^ a b Prato, Greg. Morbid Angel Biography, Songs, & Albums - オールミュージック. 2022年5月16日閲覧。
  2. ^ モービッド・エンジェル”. CDJournal. 音楽出版社. 2022年5月16日閲覧。
  3. ^ a b c http://www.morbidangel.com/bandmembers.html 2013年11月21日閲覧。
  4. ^ a b MORBID ANGEL's DAVID VINCENT Says Former Drummer PETE SANDOVAL Has 'Found Jesus'(2013年12月5日) BLABBERMOUTH.NET 2013年12月27日閲覧。
  5. ^ a b c モービッド・エンジェルからメンバー3人が脱退 - amass・2015年6月21日閲覧。
  6. ^ https://ja-jp.facebook.com/officialmorbidangelpage/posts/10154887562642748 2017年1月14日閲覧。
  7. ^ MORBID ANGEL、Steve Tucker(Vo/Ba)復帰作となる6年ぶりのニュー・アルバム『Kingdoms Disdained』より新曲「For No Master」の音源公開!”. 激ロック (2017年11月30日). 2018年4月11日閲覧。
  8. ^ Feb. 21/98 IRC Chat with Trey Azagthoth” (英語). The Official Morbid Angel Web Site. 2019年9月27日閲覧。
  9. ^ Trey Azagthoth of Morbid Angel” (英語). ディーン. 2019年9月27日閲覧。
  10. ^ Dear Guitar Hero: Trey Azagthoth” (英語). Guitar World (2010年10月4日). 2019年9月27日閲覧。
  11. ^ MORBID ANGEL Guitarist Enters The 'Chambers Of Dis'” (英語). Blabbermouth.net (2004年2月28日). 2019年9月27日閲覧。