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「相対音感」の版間の差分

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{{出典の明記|date=2011年12月}}
'''相対音感'''('''そうたいおんかん''')
'''相対音感'''(そうたいおんかん、{{Lang-en|relative pitch}})は、音程感であり、先に示された音との高度差([[音程]])によって、
一般的に、基準となる他の[[純音]]、[[楽音]]の手助けを借りずに[[音高]]を[[音名]]で認識する[[絶対音感]]という言葉に対して、相対的な音程によって音を識別する能力を指す。
== 概要 ==


今問題としている音の連なりを捉える感覚である。ほとんどすべての人が本質的に保持していると言われる。
「ある音の高さを基準に、他の音の高さを判別する能力」と説明されることも多い。
[[調性]]音楽、[[旋法]]による音楽の演奏を前提とした場合、より実践的には「音階を辿る能力」といえる。


ときに調性や和声に対する感覚、コード感、といった説明もされる。
どちらの音のほうが高い、といった程度の相対音感は一般の人でも多くが持っているが、複数の音の音程を長2度、完全4度などといった具合に正確に把握するとい音楽家に必要な水準において、相対音感が鋭い(鈍い)、といったニュアンスで「相対音感がる(無い)」などという言い方もされる。


[[音楽教育]]の過程で[[ソルフェージュ]][[訓練]]積んだ人は特に鋭敏な音感を身につけている。
== 相対音感を持つ人の特徴 ==


== 概要 ==
* 基準音を提示されないと[[音名]]を答えられない点で[[絶対音感]]と異なる。
大抵のひとは音の高度を感じていないため、音程を音の高さと混同または錯覚している。そういう人が「音の高度に対する感覚、音感」と言っているのは厳密には音程感である。これが「ある音の高さを基準に、他の音の高さを判別する能力」と説明されることも多い。


[[調性]]音楽、[[旋法]]による音楽の[[演奏]]を前提とした場合、より実践的には「音階を辿る能力」といえる。


どちらの音のほうが高い、といった程度の相対音感は多くの人が持っているが、複数の音の音程を[[]][[完全]]などといった具合に瞬時に把握するといった、いわば音楽家によって語られる水準において、相対音感が鋭い(鈍い)、といったニュアンスで「相対音感がる(無い)」などという言い方もされる。


== 相対音感の鋭いひとの特徴 ==
また、こういったことから調性音楽や旋法音楽を表情豊かに演奏することや、転調などが多い曲の演奏などでは相対音感が有利だとされている。
* 基準音をひとつ示されれば、それ以降は[[絶対音感]]と同じように音名を正確無比に答える。
し、[[無調]]音楽など、調性がまったく感じられないような音楽の弦楽器や声楽即興演奏での演奏においては対音感が有利となる。
* 相対音感けを持つ人は[[無調]]音楽など、調性がまったく感じられないような音楽の[[弦楽器]][[声楽]]、即興演奏での演奏においては苦手だとされている(注: ジャズにおいては相対音感が重視され、即興演奏にはかえって有利であ
* 絶対音感にくらべて、年齢を問わずに訓練で鍛え易いと言われる。
* 習得の速さや到達レベルには個人的資質が強く関わる。


== 外部リンク ==
絶対音感を身につけるには幼児期に適切な指導や訓練を受けることが必要であるが、相対音感は訓練を重ねれば年齢を問わずに鍛えられる。習得の速さや到達レベルには個人的資質が強く関わる。
* [http://www.academiaproject.com/education-j-solfege.html 英語式ソルフェージュ音節の記述および佐藤式ソルフェージュ音節システムの説明](作曲家[[佐藤賢太郎]]の公式サイトより)


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[[音楽]]を職業とする人は音楽教育の過程で[[ソルフェージュ]]の訓練を受けることが多いため、身につけているのが一般的である。
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特に即興演奏(インプロヴィゼーション)などをするジャズやフュージョンにおいては必要不可欠な能力である。


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[[no:Relativt gehør]]

2023年11月1日 (水) 15:02時点における最新版

相対音感(そうたいおんかん、英語: relative pitch)は、音程感であり、先に示された音との高度差(音程)によって、

今問題としている音の連なりを捉える感覚である。ほとんどすべての人が本質的に保持していると言われる。

ときに調性や和声に対する感覚、コード感、といった説明もされる。

音楽教育の過程でソルフェージュ等の訓練を積んだ人は、特に鋭敏な音感を身につけている。

概要

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大抵のひとは音の高度を感じていないため、音程を音の高さと混同または錯覚している。そういう人が「音の高度に対する感覚、音感」と言っているのは厳密には音程感である。これが「ある音の高さを基準に、他の音の高さを判別する能力」と説明されることも多い。

調性音楽、旋法による音楽の演奏を前提とした場合、より実践的には「音階を辿る能力」といえる。

どちらの音のほうが高い、といった程度の相対音感は多くの人が持っているが、複数の音の音程を長二度完全四度などといった具合に瞬時に把握するといった、いわば音楽家によって語られる水準において、相対音感が鋭い(鈍い)、といったニュアンスで「相対音感がある(無い)」などという言い方もされる。

相対音感の鋭いひとの特徴

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  • 基準音をひとつ示されれば、それ以降は絶対音感と同じように音名を正確無比に答える。
  • 相対音感だけを持つ人は無調音楽など、調性がまったく感じられないような音楽の弦楽器声楽、即興演奏での演奏においては苦手だとされている(注: ジャズにおいては相対音感が重視され、即興演奏にはかえって有利である)。
  • 絶対音感にくらべて、年齢を問わずに訓練で鍛え易いと言われる。
  • 習得の速さや到達レベルには個人的資質が強く関わる。

外部リンク

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