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'''FLAC'''(フラック、{{lang|en|Free Lossless Audio Codec}})は[[オープン]]の[[フリーソフトウェア]]として開発配布されている[[音声ファイルフォーマット]]である。
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== 概要 ==
== 概要 ==
[[可逆圧縮]]であるため、元の音声データからの音質の[[劣化]]が無い。[[2015年]]現在、[[Ogg|Oggプロジェクト]]の可逆圧縮[[コーデック]]として採用されている。通常のFLACファイル (.flac/.fla) だけでなく、[[Ogg]]ファイル (.oga/.ogg) や[[Matroska]]ファイル (.mkv/.mka) などの[[コンテナフォーマット|メディアコンテナ]]に格納することもできる。
可逆圧縮であるため、元の音声データからの音質の[[劣化]]が無い。[[2015年]]現在、[[Ogg|Oggプロジェクト]]の可逆圧縮[[コーデック]]として採用されている。通常のFLACファイル (.flac/.fla) だけでなく、[[Ogg]]ファイル (.oga/.ogg) や[[Matroska]]ファイル (.mkv/.mka) などの[[コンテナフォーマット|メディアコンテナ]]に格納することもできる。


一部の変換ソフトには、無圧縮形式に変換可能なFLAC Uncompressedというオプションが用意されている。
一部の変換ソフトには、無圧縮形式に変換可能なFLAC Uncompressedというオプションが用意されている。


[[ビット深度 (音響機器)|量子化ビット数]]は'''4bit - 32bit'''<ref>[[浮動小数点]]ストリームはサポートしていない。浮動小数点ストリームに関しては、[https://xiph.org/flac/faq.html#general__samples_fp 将来的な対応の予定もないことが明言]されている。また、32bitに対応たエンコーダも現在存在し</ref>、[[サンプリング周波数]]は'''1Hz - 655.3kHz (655,350Hz)'''、チャンネル数は'''1ch - 8ch'''<ref>ただし、[[サラウンド]]などのマルチチャネル・マッピング方式への対応は限定的で、2.1ch/3.1chなどはサポートされていない(仕様上は将来的な拡張が可能)。<!--対応していないマルチチャネル・マッピング方式に対しては、[https://xiph.org/flac/faq.html#general__channels チャンネル毎に個別のファイルにエンコードし、各種メディアコンテナで多重化することを推奨]している。--></ref>をサポートしている<ref>[https://xiph.org/flac/format.html#metadata_block_streaminfo FLAC - format]</ref>。
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[[オープンソース]]として開発されており、[[ライセンス]]に関しては以前は[[GNU General Public License|GPL]]が適用されていたが、Oggプロジェクトに加わった際にコアライブラリは修正版[[BSDライセンス]]へ変更された。
[[リファレンス実装]]は[[オープンソース]]として開発されており、[[ライセンス]]に関しては以前は[[GNU General Public License|GPL]]が適用されていたが、Oggプロジェクトに加わった際にコアライブラリは修正版[[BSDライセンス]]へ変更された。

[[ハイレゾリューションオーディオ|ハイレゾ]]音源の配信によく使われるが、FLACは前述の通りハイレゾ以外の音声データも格納できるため、CDからのリッピングなど元の音源の種類によってはこの限りではない。


== 特徴 ==
== 特徴 ==
* [[エンコード]]・デコードが速い
* [[エンコード]]・デコードが速い
** エンコード時に圧縮率を高くするとエンコードが遅くなるが、[[WavPack]]とは異なり、デコード(再生)時において、CPUへの負荷の違いはなく高にデコードできる<ref>[http://wiki.hydrogenaud.io/index.php?title=Free_Lossless_Audio_Codec#Frequently_asked_questions]. Free Lossless Audio Codec - Hydrogenaudio Knowledgebase. Retrieved 26 Sep 2015.</ref>
* 非対称なエンコード/デコード速<ref>[http://wiki.hydrogenaud.io/index.php?title=Free_Lossless_Audio_Codec#Frequently_asked_questions]. Free Lossless Audio Codec - Hydrogenaudio Knowledgebase. Retrieved 26 Sep 2015.</ref>
** エンコード時間は圧縮率を上げるほど長くなる<ref name=":0">"encoder settings have a big effect on the encoding time but not the decoding time ... Decoding only requires computing the one chosen function, and the complexity of the function is very stable. This is by design" [https://xiph.org/flac/faq.html#general__asymmetry ''FAQ'']. flac official website. 2024-01-17 閲覧.</ref>
** デコード時間は圧縮率にほとんど影響されない<ref name=":0" />
* シークが速い
* シークが速い
* データ構造がエラーに強い<ref>各フレーム毎に[[巡回冗長検査|CRC]]と[[MD5]]の参照値が記述されており、正当性を確認することが可能。</ref>
* データ構造がエラーに強い{{efn|各フレーム毎に[[巡回冗長検査|CRC]]と[[MD5]]の参照値が記述されており、正当性を確認することが可能。}}
** 前後のフレームに依存しないストリーマブルな構造であり、壊れた不完全なファイルでも実際に破損している箇所以外はデコードすることができる。
** 前後のフレームに依存しないストリーマブルな構造であり、壊れた不完全なファイルでも実際に破損している箇所以外はデコードすることができる。
* オープンの可逆圧縮音声フォーマットとして広く使われており、商用でも採用される例が増えている
* オープンフォマットの可逆圧縮音声フォーマットとして広く使われており、商用でも採用される例が増えている
** 一例として、アメリカの名門オーケストラ・[[フィラデルフィア管弦楽団]]は自らの楽団の演奏音源を[http://www.thephiladelphiaorchestra.com/ オンラインストア]で販売しているが、FLACのファイルも購入が可能になっている。
** 一例として、アメリカの名門オーケストラ・[[フィラデルフィア管弦楽団]]は自らの楽団の演奏音源を[http://www.thephiladelphiaorchestra.com/ オンラインストア]で販売しているが、FLACのファイルも購入が可能になっている。
** メタルバンドである[[メタリカ]]が自らのライヴ演奏音源を販売している[http://www.livemetallica.com/ オンラインストア]も、FLACのファイルの購入が可能になっている。
** メタルバンドである[[メタリカ]]が自らのライヴ演奏音源を販売している[http://www.livemetallica.com/ オンラインストア]も、FLACのファイルの購入が可能になっている。
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** この他にも2009年3月時点では、[[マージ・レコード]]、[http://www.linnrecords.com/ Linn Records]、[http://www2.deutschegrammophon.com/ Deutsche Grammophon]などがFLACファイルのダウンロード販売を行っている。
** この他にも2009年3月時点では、[[マージ・レコード]]、[http://www.linnrecords.com/ Linn Records]、[http://www2.deutschegrammophon.com/ Deutsche Grammophon]などがFLACファイルのダウンロード販売を行っている。
** [[ビートルズ]]の2009年リマスターCD発売の際、USBメモリ版も発売され、FLAC形式の24bit高音質版が収録された。
** [[ビートルズ]]の2009年リマスターCD発売の際、USBメモリ版も発売され、FLAC形式の24bit高音質版が収録された。
** 2010年7月7日より[[オンキヨー]](のち[[オンキヨー&パイオニア|オンキヨー&パイオニアイノベーションズ]]に移管)が運営するe-onkyo musicでFLAC形式の楽曲の配信が始まった<ref>{{cite news|url=http://www.jp.onkyo.com/news/newproducts/topics/20100707eonkyomusic.htm|title=オンキヨー株式会社:高品質音楽配信サービス「e-onkyo music」がDRMフリーコンテンツの配信を開始 国内初!24bit/192kHzの楽曲データも品揃え!|publisher=オンキヨー|date=2010-07-07|accessdate=2013-05-29}}</ref>。
** 2010年7月7日より[[オンキヨー]]が運営(後にXandrie Japanへ譲渡)するe-onkyo musicでFLAC形式の楽曲の配信が始まった<ref>{{cite news|url=http://www.jp.onkyo.com/news/newproducts/topics/20100707eonkyomusic.htm|title=オンキヨー株式会社:高品質音楽配信サービス「e-onkyo music」がDRMフリーコンテンツの配信を開始 国内初!24bit/192kHzの楽曲データも品揃え!|publisher=オンキヨー|date=2010-07-07|accessdate=2013-05-29}}</ref>。
** [[携帯音楽プレーヤー]]では、[[Cowon]]製品、[[Creative Zen]]、[[ソニー]]・[[ウォークマン]]の2012年以降の国内及び欧米モデルの一部<ref>{{cite news|url=http://japan.cnet.com/mobile/35019388/|title=ソニー、「Android」搭載「Walkman F800」シリーズを発表|publisher=[[CNET]] Japan|date=2012-07-19|accessdate=2012-08-27}}</ref>などが対応している。据え置き型のネットワークメディアプレーヤー、一部の[[AVアンプ]]、高機能な[[BDプレーヤー]]などにも対応する製品がある。
** [[携帯音楽プレーヤー]]では、[[Cowon]]製品、[[Creative Zen]]、[[ソニー]]・[[ウォークマン]]の2012年以降の国内及び欧米モデルの一部<ref>{{cite news|url=https://japan.cnet.com/article/35019388/|title=ソニー、「Android」搭載「Walkman F800」シリーズを発表|publisher=[[CNET]] Japan|date=2012-07-19|accessdate=2012-08-27}}</ref>などが対応している。据え置き型のネットワークメディアプレーヤー、一部の[[AVアンプ]]、高機能な[[BDプレーヤー]]などにも対応する製品がある。
** [[Microsoft Windows 10|Windows 10]]以降の[[Microsoft Windows|Windows]]より、[[Windows Media Player]]や[[Grooveミュージック]]では競合規格である[[Apple Lossless]] と共に再生がサポートされている。<ref>{{Cite web|和書|title=Windows Media Player でサポートされているファイルの種類 |url=https://support.microsoft.com/ja-jp/topic/windows-media-player-%E3%81%A7%E3%82%B5%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%81%AE%E7%A8%AE%E9%A1%9E-32d9998e-dc8f-af54-7ba1-e996f74375d9 |website=support.microsoft.com |accessdate=2022-02-20}}</ref>
**2017年現在{{いつ|date=2018-1-7}}市販されている[[カーオーディオ]]では対応しているものが多い。
**2017年現在{{いつ|date=2018-1-7}}市販されている[[カーオーディオ]]では対応しているものが多い。
** 2013年10月17日より[[ソニーグループ]]の[[レーベルゲート]]が運営する[[mora]]でFLAC形式の楽曲の配信が始まった<ref>{{cite news|url=http://labelgate.com/press/pdf/LAG_PR_130926_FINAL.pdf|title=「mora ~WALKMAN®公式ミュージックストア~」「ハイレゾ音源」のダウンロードサービスを10月17日より開始|publisher=レーベルゲート|date=2013-09-26|accessdate=2013-12-17}}</ref>。
** 2013年10月17日より[[ソニーグループ]]の[[レーベルゲート]]が運営する[[mora]]でFLAC形式の楽曲の配信が始まった<ref>{{cite news|url=http://labelgate.com/press/pdf/LAG_PR_130926_FINAL.pdf|title=「mora ~WALKMAN®公式ミュージックストア~」「ハイレゾ音源」のダウンロードサービスを10月17日より開始|publisher=レーベルゲート|date=2013-09-26|accessdate=2013-12-17}}</ref>。
**20194月現在、[[オリンパス]]から発売されている携帯型[[リニアPCMレコーダー]]「LS-P4」は一連のリニアPCMレコーダーとしては唯一、'''FLACを用いた自己録音・再生に対応'''している。
**20232月現在、[[OMデジタルソリューションズ]](旧・[[オリンパス]] 映像事業部)から発売され携帯型[[リニアPCMレコーダー]]「'''OLYMPUS LS-P4'''(希望小売価格19,800円、2022年7月販売終了)、および「'''[https://jp.omsystem.com/product/audio/lsp5/index.html OM SYSTEM LS-P5]'''」(希望小売価格26,400円、2022年9月9日販売開始)いずれも一連のリニアPCMレコーダーとしては有数の'''FLACを用いた自己録音・再生に対応'''している。
*[[WAV|Wave64]], [[:en:RF64|RF64]]フォーマットのサポートにより、4GB以上のリニアPCMデータに対応
*[[WAV|Wave64]], [[RF64]] ([[:en:RF64|RF64]]) フォーマットのサポートにより、4GB以上のリニアPCMデータに対応


== 利用例 ==
== 利用例 ==
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== 脚注 ==
== 脚注 ==
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=== 注釈 ===
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=== 出典 ===
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[[Category:音声処理]]
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[[Category:可逆圧縮アルゴリズム]]
[[Category:可逆圧縮アルゴリズム]]
[[Category:アクロニム]]

2024年1月17日 (水) 14:35時点における最新版

FLAC
開発元 Xiph.Org Foundation, Josh Coalson
最新版
1.4.3 / 2023年6月23日 (14か月前) (2023-06-23)
リポジトリ ウィキデータを編集
対応OS WindowsmacOSLinux、他
プラットフォーム クロスプラットフォーム
種別 オーディオコーデック音声ファイルフォーマット
ライセンス コマンドラインツール: GNU GPL
ライブラリ: BSDライセンス
公式サイト xiph.org/flac ウィキデータを編集
テンプレートを表示
FLAC
拡張子.flac
MIMEタイプaudio/x-flac[注釈 1]
マジック
ナンバー
fLaC[1]
種別オーディオ
国際標準format
オープン
フォーマット
Yes

FLAC(フラック、Free Lossless Audio Codec)は、オープンフォーマット可逆圧縮音声ファイルフォーマットである。

概要

[編集]

可逆圧縮であるため、元の音声データからの音質の劣化が無い。2015年現在、Oggプロジェクトの可逆圧縮コーデックとして採用されている。通常のFLACファイル (.flac/.fla) だけでなく、Oggファイル (.oga/.ogg) やMatroskaファイル (.mkv/.mka) などのメディアコンテナに格納することもできる。

一部の変換ソフトには、無圧縮形式に変換可能なFLAC Uncompressedというオプションが用意されている。

量子化ビット数4bit - 32bit[注釈 2]サンプリング周波数1Hz - 1048575Hz、チャンネル数は1ch - 8ch[注釈 3]をサポートしている[2]

リファレンス実装オープンソースとして開発されており、ライセンスに関しては以前はGPLが適用されていたが、Oggプロジェクトに加わった際にコアライブラリは修正版BSDライセンスへ変更された。

ハイレゾ音源の配信によく使われるが、FLACは前述の通りハイレゾ以外の音声データも格納できるため、CDからのリッピングなど元の音源の種類によってはこの限りではない。

特徴

[編集]

利用例

[編集]
  • 音楽CDを一つのMKAファイルにまとめる(アルバム化)
  • (FLAC).flac
  • (FLAC).fla
  • (FLAC).oga
  • (FLAC).mka

FLAC Uncompressed

[編集]

FLACには無圧縮形式への変換がオプションとして用意されている。可逆圧縮形式のFLACと区別するために、無圧縮形式のFLACをFLAC Uncompressedとしている。

変換にはdBpowerAmpやXrecode II、Xrecode 3などの変換ソフトが必要。

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ Registration being sought as audio/flac
  2. ^ 浮動小数点ストリームはサポートしていない。浮動小数点ストリームに関しては、将来的な対応の予定もないことが明言されている。なお、FLAC 1.3.4までは32bitエンコードには非対応だったが、FLAC 1.4.0から32bitエンコードに対応するようになった。
  3. ^ ただし、サラウンドなどのマルチチャネル・マッピング方式への対応は限定的で、2.1ch/3.1chなどはサポートされていない(仕様上は将来的な拡張が可能)。
  4. ^ 各フレーム毎にCRCMD5の参照値が記述されており、正当性を確認することが可能。

出典

[編集]
  1. ^ Josh Coalson. “FLAC - format”. 2014年11月29日閲覧。 “"fLaC", the FLAC stream marker in ASCII, meaning byte 0 of the stream is 0x66, followed by 0x4C 0x61 0x43”
  2. ^ FLAC - format
  3. ^ [1]. Free Lossless Audio Codec - Hydrogenaudio Knowledgebase. Retrieved 26 Sep 2015.
  4. ^ a b "encoder settings have a big effect on the encoding time but not the decoding time ... Decoding only requires computing the one chosen function, and the complexity of the function is very stable. This is by design" FAQ. flac official website. 2024-01-17 閲覧.
  5. ^ “オンキヨー株式会社:高品質音楽配信サービス「e-onkyo music」がDRMフリーコンテンツの配信を開始 国内初!24bit/192kHzの楽曲データも品揃え!”. オンキヨー. (2010年7月7日). http://www.jp.onkyo.com/news/newproducts/topics/20100707eonkyomusic.htm 2013年5月29日閲覧。 
  6. ^ “ソニー、「Android」搭載「Walkman F800」シリーズを発表”. CNET Japan. (2012年7月19日). https://japan.cnet.com/article/35019388/ 2012年8月27日閲覧。 
  7. ^ Windows Media Player でサポートされているファイルの種類”. support.microsoft.com. 2022年2月20日閲覧。
  8. ^ “「mora ~WALKMAN®公式ミュージックストア~」「ハイレゾ音源」のダウンロードサービスを10月17日より開始”. レーベルゲート. (2013年9月26日). http://labelgate.com/press/pdf/LAG_PR_130926_FINAL.pdf 2013年12月17日閲覧。 

関連項目

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外部リンク

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