「バス代行」の版間の差分
m 外部リンクの修正 http:// -> https:// (www.mlit.go.jp) (Botによる編集) |
|||
(20人の利用者による、間の31版が非表示) | |||
1行目: | 1行目: | ||
{{出典の明記|date=2020年10月|ソートキー=バス}} |
{{出典の明記|date=2020年10月|ソートキー=バス}} |
||
[[ファイル:Kanachu-LED-JR-Daikou.jpg|thumb|250px|right|代行バスの表示例]] |
[[ファイル:Kanachu-LED-JR-Daikou.jpg|thumb|250px|right|代行バスの表示例]] |
||
'''バス代行'''(バスだいこう)とは、[[鉄道]]が何らかの事情で |
'''バス代行'''(バスだいこう)とは、[[鉄道]]が[[災害]]や[[交通事故|事故]]、大規模[[工事]]など何らかの事情で[[輸送]]機能を途絶された場合に、[[バス (交通機関)|バス]]により[[列車]]としての輸送を代行し補完すること。その輸送の任に当たるバスを「'''代行バス'''」と呼ぶ。 |
||
[[鉄道路線]]の廃止([[廃線]])や既存[[バス路線]]の廃止により、恒常的な運行を前提として設定される「'''[[廃止代替バス]]'''」とは異なるものとして区別される。 |
|||
その輸送の任に当たるバスを、「'''代行バス'''」あるいは「'''代替バス'''」と呼ぶことがある。ただし、この2つの語は意味が異なる。「代行バス」は、あくまで営業は鉄道線として行うが何らかの事情で輸送だけバスによるものをいい、鉄道の運賃体系がそのまま適用される(鉄道の乗車券でそのまま乗車できるなど)が、「代替バス」とは鉄道の営業とは別に行う輸送によって鉄道の役目を肩代わりするものであり、運賃体系もバス事業者のものが使われる(鉄道の乗車券では乗車できない)。 |
|||
⚫ | |||
[[道路運送法]]21条に「国土交通大臣の許可を受けた場合等における、貸切バス事業者、タクシー事業者による乗合旅客の運送」が規定されており、鉄道代行バスはこの規定を利用して運行される<ref>[https://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/content/000164269.pdf 道路運送法の基礎知識について] -[[関東運輸局]] 自動車交通部 旅客第一課 </ref>。 |
|||
⚫ | |||
[[JRバス]]各社([[ジェイアール四国バス]]を除く)は主要業務の一つにこの列車代行輸送がある。車庫が鉄道路線とかなり離れていても代行する場合があるのは、このためである。JRバス、[[鉄道事業者]]直営およびその系列のバス事業者、鉄道事業者と代行輸送契約しているバス事業者が所有する車両の[[方向幕]]には「列車代行」の表示が用意されていることが多い<ref group="注">貸切バス会社が運行を行う場合はサボなどで列車代行であることを示している。</ref>。 |
|||
[[道路運送法]]第21条は以下のような記述となっている。 |
|||
{{Quotation| |
|||
; 第21条(乗合旅客の運送) |
|||
: [[貸切バス|一般貸切旅客自動車運送事業者]]及び[[日本のタクシー|一般乗用旅客自動車運送事業者]]は、次に掲げる場合に限り、乗合旅客の運送をすることができる。 |
|||
:# 災害の場合その他緊急を要するとき。 |
|||
:# 一般乗合旅客自動車運送事業者によることが困難な場合において、一時的な需要のために国土交通大臣の許可を受けて地域及び期間を限定して行うとき。 |
|||
|}} |
|||
バス代行(タクシー代行)はこの規定に基づいて運行されるものであり<ref>{{Cite web|和書|url=https://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/content/000164269.pdf |title=道路運送法の基礎知識について |pages=5, 9 |publisher=[[関東運輸局]]自動車交通部旅客第一課 |date=2019-06-21|accessdate=2022-09-22}}</ref>、鉄道路線の機能を一時的にバス([[貸切バス]])又は[[日本のタクシー|タクシー]]で代替するものである。鉄道機能の代替であるため、路線バスのように[[運賃]]の認可を必要とせず、運賃は鉄道利用時と同等に設定される。 |
|||
[[JRバス]]各社([[ジェイアール四国バス]]を除く<ref group="注">ジェイアール四国バスは2017年に貸切事業を廃止したため</ref>)は、主要業務の一つにこの鉄道代行輸送がある。車庫が鉄道路線とかなり離れていてもバス代行を行う場合があるのはこのためである。 |
|||
このほか、歩道の通行止めにより車道への迂回が必要な場合にも、代行バスが運行されることがある。 |
|||
特殊なバス代行の事例として、[[関門トンネル (国道2号)|関門国道トンネル]]のバス代行が挙げられる。これは関門国道トンネルの大規模補修工事に伴い通行止めにせざるを得ず、迂回路が[[自動車専用道路]]の[[関門橋]]しかないことから通常の道路工事で行われるような([[車道]]を規制した)[[歩道]]の確保が困難なため、トンネルの人道入口同士を結ぶ代行バス・トラックを運行したものである<ref>{{Cite web|和書|url=https://corp.w-nexco.co.jp/corporate/release/kyushu/h21/0717a/ |title=関門トンネルの大規模リフレッシュ工事を実施します― 開通後50年経過したトンネルの老朽化対策 ― |publisher=[[西日本高速道路]]九州支社 |date=2009-07-17 |accessdate=2022-05-18}}</ref>。 |
|||
⚫ | |||
[[ファイル:Nohibus Furukawa 05a8037.jpg|thumb|200px|right|<small>[[濃飛乗合自動車]](濃飛バス)が運行した[[高山本線]]不通区間の列車代行バス、[[飛騨古川駅|飛騨古川]]発[[猪谷駅|猪谷]]行(2005年9月9日)</small>]] |
|||
[[ファイル:JR bus chugoku tuyama daikou.jpg|thumb|200px|right|<small>[[中国ジェイアールバス|中国JRバス]]が運行した[[津山線]]不通区間の列車代行バス。[[金川駅]]にて(2006年11月25日)</small>]] |
|||
[[ファイル:TokeiBus0021.JPG|thumb|200px|right|[[新潟県中越沖地震|中越沖地震]]による代行バス([[東頸バス]])]] |
|||
[[ファイル:Urashuku-stn-train and bus.jpg|thumb|200px|right|<small>[[ジェイアールバス東北|JRバス東北]]が運行した[[東日本大震災]]による[[石巻線]]不通区間の列車代行バス。[[浦宿駅]]にて(2013年4月1日)</small>]] |
|||
⚫ | |||
{{出典の明記|date=2020年10月|section=1}} |
|||
鉄道輸送の途絶によるバス代行の発生には、一般的に次の事情が考えられる。 |
鉄道輸送の途絶によるバス代行の発生には、一般的に次の事情が考えられる。 |
||
* 鉄道が[[災害]]や[[鉄道事故|事故]]などにより不通になった場合 |
* 鉄道が[[災害]]や[[鉄道事故|事故]]などにより不通になった場合。なお、この例では、不通区間の距離や時間帯及び乗客数によっては、バスだけではなく[[タクシー]]や[[ワンボックスカー]]による代行輸送を行う場合もある。 |
||
* 大規模工事などにより鉄道路線の営業が休止される場合。 |
* 大規模工事などにより鉄道路線の営業が休止される場合。 |
||
* 経営状態の悪化により鉄道路線の営業が休止される場合。 |
* 経営状態の悪化により鉄道路線の営業が休止される場合。 |
||
24行目: | 28行目: | ||
=== 災害や事故などによる鉄道の不通 === |
=== 災害や事故などによる鉄道の不通 === |
||
{{出典の明記|date=2020年10月|section=1}} |
|||
⚫ | 災害や事故、[[不発弾処理 (自衛隊)|不発弾処理]]など不測の事態の発生により列車の運行が不可能になった場合、その区間で代行バスが運行されることがある。鉄道が不通になった場合、その区間を経由・発着する切符はすべて発売が中止<ref group="注">区間限定で運行再開となった場合などにおいて、事前予約などで発券済みの普通席の指定券は一度無効扱いとなり通常は自由席として開放されるほか、[[グリーン車]]に関しては事前発券した場合は状況により有効の場合もある。状況や鉄道会社によって異なるため、細部は駅窓口などで確認が必要。</ref> |
||
[[ファイル:Nishinihon-JR-Bus 531-6911I.jpg|thumb|right|[[平成16年7月福井豪雨]]により[[越美北線#2004年の水害およびその状況|越美北線が水害で不通]]となった際の[[西日本ジェイアールバス|西日本JRバス]]による列車代行バスの例。代走区間や種別の表示が掲げられている(2005年11月5日)]] |
|||
⚫ | 災害や事故、[[不発弾処理 (自衛隊)|不発弾処理]]など不測の事態の発生により列車の運行が不可能になった場合、その区間で代行バスが運行されることがある。鉄道が不通になった場合、その区間を経由・発着する切符はすべて発売が中止されるが<ref group="注">{{要出典範囲|区間限定で運行再開となった場合などにおいて、事前予約などで発券済みの普通席の指定券は一度無効扱いとなり通常は自由席として開放されるほか、[[グリーン車]]に関しては事前発券した場合は状況により有効の場合もある。状況や鉄道会社によって異なるため、細部は駅窓口などで確認が必要。|date=2022-05}}</ref>、代行バスが運行されるようになった場合には切符の発売が再開される。この場合、代行バス輸送はあくまで鉄道輸送の臨時代替とみなされ、[[運賃]]・料金は鉄道と同様に計算される。JRの場合、[[特別急行列車|特急列車]]の代行バスに乗車するには[[特別急行券|特急券]]が必要である<ref group="注">{{要出典範囲|ただし、事故の代行バスの場合は現場も混乱していることから基本的に改札や運賃計算はその場で行うことは無く、到着駅などで精算される例が多いほか、大幅遅延の処理は別途1年以内を基準とする期間内に最寄りの駅で処理されるよう手配される。また、特急列車の代行バスで全行程の所要時間が2時間を超える場合、特急乗車券の払い戻し条件である2時間の遅れが最初から見込まれるなどの事情から、普通乗車券のみで目的地まで輸送する例もある。|date=2022-05}}</ref>。[[急行列車]]の場合も同様である。 |
||
[[1998年]]([[平成]]10年)の水害による[[四国旅客鉄道]](JR四国)[[土讃線]][[大杉駅]] - [[高知駅]]間長期不通時の例では、不通区間の所要時間が[[高知自動車道]]を経由する代行バスの方が短く列車と同一[[ダイヤグラム|ダイヤ]]での運行が可能だったため、大杉駅止まりの特急列車と高知駅で接続する[[宿毛駅]]方面の特急列車は代行バスを挟んで同一の列車とみなされ、通しの特急券が発行された。一方で[[土佐山田駅]]・[[後免駅]]方面は代行バス経路が鉄道と異なるため、高知駅で接続する別の代行バス([[土佐電気鉄道]](現在の[[とさでん交通]])と共同の代行バス)に乗り換えとなった。 |
[[1998年]]([[平成]]10年)の水害による[[四国旅客鉄道]](JR四国)[[土讃線]][[大杉駅]] - [[高知駅]]間長期不通時の例では、不通区間の所要時間が[[高知自動車道]]を経由する代行バスの方が短く列車と同一[[ダイヤグラム|ダイヤ]]での運行が可能だったため、大杉駅止まりの特急列車と高知駅で接続する[[宿毛駅]]方面の特急列車は代行バスを挟んで同一の列車とみなされ、通しの特急券が発行された。一方で[[土佐山田駅]]・[[後免駅]]方面は代行バス経路が鉄道と異なるため、高知駅で接続する別の代行バス([[土佐電気鉄道]](現在の[[とさでん交通]])と共同の代行バス)に乗り換えとなった。 |
||
30行目: | 36行目: | ||
[[2000年]](平成12年)の[[有珠山]]噴火の際、不通となった[[室蘭本線]]を迂回する形で[[札幌駅]]方面と[[函館駅]]方面を結ぶ特急列車や[[貨物列車]]が[[函館本線]]で運転された。函館本線のうち[[長万部駅]] - [[小樽駅]]間では[[線路容量]]の不足を補うために迂回の特急や貨物列車を優先し、[[普通列車]]はバス代行輸送で対応したことがあったほか、室蘭本線の普通列車なども代行バスでの運行がされている。 |
[[2000年]](平成12年)の[[有珠山]]噴火の際、不通となった[[室蘭本線]]を迂回する形で[[札幌駅]]方面と[[函館駅]]方面を結ぶ特急列車や[[貨物列車]]が[[函館本線]]で運転された。函館本線のうち[[長万部駅]] - [[小樽駅]]間では[[線路容量]]の不足を補うために迂回の特急や貨物列車を優先し、[[普通列車]]はバス代行輸送で対応したことがあったほか、室蘭本線の普通列車なども代行バスでの運行がされている。 |
||
[[2001年]](平成13年)に[[京福電鉄越前本線列車衝突事故|列車衝突事故]]で[[京福電気鉄道]]の[[福井県]]の路線(現・[[えちぜん鉄道]])をバス代行にした時には、[[観光バス]]などを代行バスに使用したことがある。 |
[[2001年]](平成13年)に[[京福電鉄越前本線列車衝突事故|列車衝突事故]]で[[京福電気鉄道]]の[[福井県]]の路線(現・[[えちぜん鉄道]])をバス代行にした時には、[[観光バス]]車両などを代行バスに使用したことがある。 |
||
[[2005年]](平成17年)[[4月25日]]に発生した[[福知山線]](JR宝塚線)[[JR福知山線脱線事故|脱線事故]]では、[[阪急バス]]の[[尼崎駅 (JR西日本)|尼崎駅(JR尼崎)]] - [[川西能勢口駅]]間の路線では、通常1時間に片道1本から2本の運行のところ、他営業所の応援により増発する対応がされた。深夜帯における代行輸送は[[大阪駅]] - [[宝塚駅]]間の直通バスが[[西日本ジェイアールバス|西日本JRバス]]、[[JR東西線]]対応で尼崎駅 - 宝塚駅間の各駅停車バスをエリア外の[[神姫バス]]・[[山陽バス|山陽電気鉄道および神戸山陽バス]]が担当した。 |
[[2005年]](平成17年)[[4月25日]]に発生した[[福知山線]](JR宝塚線)[[JR福知山線脱線事故|脱線事故]]では、[[阪急バス]]の[[尼崎駅 (JR西日本)|尼崎駅(JR尼崎)]] - [[川西能勢口駅]]間の路線では、通常1時間に片道1本から2本の運行のところ、他営業所の応援により増発する対応がされた。深夜帯における代行輸送は[[大阪駅]] - [[宝塚駅]]間の直通バスが[[西日本ジェイアールバス|西日本JRバス]]、[[JR東西線]]対応で尼崎駅 - 宝塚駅間の各駅停車バスをエリア外の[[神姫バス]]・[[山陽バス|山陽電気鉄道および神戸山陽バス]]が担当した。 |
||
[[ファイル:Nishinihon-JR-Bus 531-6911I.jpg|サムネイル|200x200ピクセル|越美北線災害時の代行バス]] |
|||
[[2009年]](平成21年)の[[平成21年台風第18号|台風18号]]によって大きな被害を受けた[[名松線]]では[[家城駅]] - [[伊勢奥津駅]]間が6年半もの間バス代行となっていたが、[[2016年]](平成28年)[[3月26日]]に復旧したためバス代行を終了している。また、2010年(平成22年)[[7月12日]]からの大雨により、[[呉線]][[竹原駅]] - [[安浦駅]]間と[[美祢線]]全線が被害を受けバス代行となったが、呉線は同年11月1日に復旧し美祢線も[[2011年]](平成23年)[[9月26日]]に全線が復旧したことでバス代行は終了している。 |
[[2009年]](平成21年)の[[平成21年台風第18号|台風18号]]によって大きな被害を受けた[[名松線]]では[[家城駅]] - [[伊勢奥津駅]]間が6年半もの間バス代行となっていたが、[[2016年]](平成28年)[[3月26日]]に復旧したためバス代行を終了している。また、2010年(平成22年)[[7月12日]]からの大雨により、[[呉線]][[竹原駅]] - [[安浦駅]]間と[[美祢線]]全線が被害を受けバス代行となったが、呉線は同年11月1日に復旧し美祢線も[[2011年]](平成23年)[[9月26日]]に全線が復旧したことでバス代行は終了している。 |
||
[[2017年]](平成29年)には、[[飯山市]]内の井出川山腹崩落の影響で避難指示が発令され、[[飯山線]]の[[戸狩野沢温泉駅]] - [[森宮野原駅]]間が長期の不通となった。当初は二次災害を懸念してバス代行は行わなかったが、避難指示が解除された結果、6月5日からバス代行を行うこととなった<ref>[http://www.jrniigata.co.jp/top/170602.pdf 「飯山市照岡 井出川流域で発生した山腹崩落」に伴う飯山線の運転見合わせ及びバス代行について] JR東日本新潟支社 2017年6月2日</ref>。 |
[[2017年]](平成29年)には、[[飯山市]]内の井出川山腹崩落の影響で避難指示が発令され、[[飯山線]]の[[戸狩野沢温泉駅]] - [[森宮野原駅]]間が長期の不通となった。当初は二次災害を懸念してバス代行は行わなかったが、避難指示が解除された結果、6月5日からバス代行を行うこととなった<ref>[http://www.jrniigata.co.jp/top/170602.pdf 「飯山市照岡 井出川流域で発生した山腹崩落」に伴う飯山線の運転見合わせ及びバス代行について] JR東日本新潟支社 2017年6月2日</ref>。 |
||
同年7月の[[平成29年7月九州北部豪雨]]では[[久大本線]]光岡駅 - 日田駅間の[[花月川]]に架かる鉄橋が流失し、2018年7月13日まで同区間でバス代行輸送を行った<ref name="milt20170706">{{PDFlink|1=[https://www.mlit.go.jp/common/001192370.pdf#page=26 6月30日からの梅雨前線に伴う大雨及び台風第3号による被害状況等について(第7報) ]}} - 国土交通省 災害情報、2017年7月6日 12:00現在</ref><ref name="jrkyuushu20170711">{{PDFlink|[http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2017/07/11/170711higai.pdf 7 月 5 日からの大雨による日田彦山線・久大本線の被災状況について]}} - 九州旅客鉄道株式会社(2017年7月11日)</ref>。また、日田彦山線も同時に[[添田駅]] - [[夜明駅]]間が不通となり、バス代行輸送を行ってい |
同年7月の[[平成29年7月九州北部豪雨]]では[[久大本線]]光岡駅 - 日田駅間の[[花月川]]に架かる鉄橋が流失し、2018年7月13日まで同区間でバス代行輸送を行った<ref name="milt20170706">{{PDFlink|1=[https://www.mlit.go.jp/common/001192370.pdf#page=26 6月30日からの梅雨前線に伴う大雨及び台風第3号による被害状況等について(第7報) ]}} - 国土交通省 災害情報、2017年7月6日 12:00現在</ref><ref name="jrkyuushu20170711">{{PDFlink|[http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2017/07/11/170711higai.pdf 7 月 5 日からの大雨による日田彦山線・久大本線の被災状況について]}} - 九州旅客鉄道株式会社(2017年7月11日)</ref>。また、日田彦山線も同時に[[添田駅]] - [[夜明駅]]間が不通となり、バス代行輸送を行っていたが、[[2023年]](令和5年)[[8月28日]]に[[日田彦山線BRT]]([[バス・ラピッド・トランジット|バス高速輸送システム(BRT)]])開業により、<!---事実上--->'''バス代行輸送'''は終了した<ref>{{PDFlink|[https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2023/04/26/230426_brt_kaigyoyotei_1.pdf 日田彦山線BRTひこぼしライン開業予定日について]}} - 九州旅客鉄道・2023年4月26日リリース</ref><ref>[https://www.city.hita.oita.jp/soshiki/kikakushinko/machi/machi_kotsu/seikatu/doro_kotsu/kotsu/15194.html JR日田彦山線BRT「ひこぼしライン」開業!] - 日田市・2023年8月28日更新</ref>。 |
||
[[2022年]]([[令和]]4年)[[8月]]の東北北部の大雨で、青森県内・秋田県内のJR線で、土砂流入や路盤流出などの被害が出た影響で、バス代行輸送を行っているが、時間帯によっては、「<!---JR線と平行する--->一般[[路線バス]](or[[高速バス]])を利用してください」と案内している<ref>{{PDFlink|[https://www.jreast.co.jp/press/2022/akita/20220928_a07.pdf 10月1日(土)以降のJR秋田支社管内における列車運行計画について]}} - JR東日本秋田支社・2022年9月28日</ref><ref>{{PDFlink|[https://www.jreast.co.jp/press/2022/akita/20220928_a09.pdf 五能線深浦~五所川原間の代行バス時刻表(2022年10月1日以降)]}} - 「10月1日(土)以降のJR秋田支社管内における列車運行計画について」(JR東日本秋田支社・2022年9月28日リリース)の別表3</ref><ref>{{PDFlink|[https://www.jreast.co.jp/press/2022/akita/20220917_a01.pdf 花輪線 鹿角花輪~大館間の代行バス時刻表(2022年8月22日以降)※秋北バスへの振替輸送も並行して実施]}}- 「10月1日(土)以降のJR秋田支社管内における列車運行計画について」(JR東日本秋田支社・2022年9月28日リリース)の別表4</ref>。 |
|||
==== 阪神・淡路大震災時の事例 ==== |
==== 阪神・淡路大震災時の事例 ==== |
||
{{出典の明記|date=2020年10月|section=1}} |
|||
[[ファイル:Kyushu-JR-Bus 534-4976 by-mikage.jpg|thumb |
[[ファイル:Kyushu-JR-Bus 534-4976 by-mikage.jpg|thumb|right|阪神・淡路大震災で[[JR神戸線]]の代行輸送にあたるJR九州バス。御影にて]] |
||
<!-- 節名称変更時は注意:他記事からのリンク |
<!-- 節名称変更時は注意:他記事からのリンクあり --> |
||
大規模なバス代行輸送としては、[[1995年]](平成7年)[[1月17日]]の[[兵庫県南部地震]]([[阪神・淡路大震災]])発生に伴う鉄道不通区間の鉄道代替バスの運行があげられる。震災発生当日から阪急電鉄や[[神戸電鉄]]が一部の区間で鉄道代替バスの運行を開始したが、当時[[ |
大規模なバス代行輸送としては、[[1995年]](平成7年)[[1月17日]]の[[兵庫県南部地震]]([[阪神・淡路大震災]])発生に伴う鉄道不通区間の鉄道代替バスの運行があげられる。震災発生当日から阪急電鉄や[[神戸電鉄]]が一部の区間で鉄道代替バスの運行を開始したが、当時[[阪神間]]の不通区間の東端であった[[西宮市]]内と[[神戸市]]内の[[ターミナル駅|ターミナル]]とを結ぶ路線では、路面を含む道路設備の多くが被災した影響もあり、西日本旅客鉄道(JR西日本)、阪急電鉄、阪神電気鉄道の各社とも、震災発生から約1週間後(1月23日)の[[国道2号]]の開通を待っての運行開始とした。 |
||
阪急電鉄は阪急バスと[[阪急観光バス]]を基本にした代行輸送、阪神電気鉄道は阪神 |
阪急電鉄は阪急バスと[[阪急観光バス]]を基本にした代行輸送、阪神電気鉄道は同社の自動車部(現・[[阪神バス]])と名古屋阪神観光バス(現・[[大阪バス#名古屋特急ニュースター号|名古屋バス]])を基本にした代行輸送体制を取り、JR西日本は主に西日本JRバス、[[九州旅客鉄道]](JR九州)自動車事業部(現・[[JR九州バス]])、神姫バスの3社を基本に、震災によって[[観光バス]]需要が枯渇したことから貸切バス会社を加えた輸送体勢であった<ref group="注">{{要出典範囲|座席は豪華であったが、乗降口が前部1か所のみであるため、鉄道駅に相当する停留所に到着する度、乗客の乗降に多くの時間を要するなど不評であった。|date=2022-05}}</ref>。 |
||
西宮市内から神戸市内までは、いずれの鉄道路線でも本来15 - 20分程度、国道2号を利用したバス路線でも本来50 - 60分程度の所要時間という距離関係であるが、震災直後は停滞とも言える[[渋滞|大渋滞]]が発生した<ref group="注">被災により車両の通行ルートが限定される中、緊急車両・復興支援用車両・物資輸送車両に加え、親戚や知人を心配して駆けつけた一般車両が殺到したことにより慢性的な大渋滞が発生した。</ref>影響もあり、代替バスでは片道が軒並み3時間以上かかる状況であった。このため、各社の代替バス運行開始から数日後(1月28日)には、国道2号と[[国道43号]]の各一車線を[[阪神・淡路大震災#道路|緊急車両・代替バス専用車線]]とする緊急対応が取られた。JR西日本はこれを利用して[[芦屋駅 (JR西日本)|芦屋駅]] - [[三ノ宮駅]]間の「直行バス」の路線を設定、あわせて[[山手幹線 (兵庫県)|山手幹線]]と国道2号を路線とする各駅停車便([[シャトルバス]])を運行し、既存の[[鉄道駅]]近くの仮設[[バス停留所]]で乗降扱いをした。いずれの会社も車内での運賃収受を行わず、停留所に配置された鉄道事業者の社員が運賃収受を行った<ref group="注">運行開始当初、[[三宮]]の降車場(国道2号 新生田川橋交差点付近)では、JR・阪急・阪神の社員がバス到着時にいずれの会社のバスであっても運賃収受、定期券確認、回数券回収を行うなど、混乱回避のための協力がみられた。</ref><ref group="注">代行輸送区間の変更やその後のシステム簡略化に伴い、小型の[[ごみ箱|ゴミ箱]]を流用した簡易[[運賃箱]]をバス車内に設置した例もある。</ref>。 |
西宮市内から神戸市内までは、いずれの鉄道路線でも本来15 - 20分程度、国道2号を利用したバス路線でも本来50 - 60分程度の所要時間という距離関係であるが、震災直後は停滞とも言える[[渋滞|大渋滞]]が発生した<ref group="注">{{要出典範囲|被災により車両の通行ルートが限定される中、緊急車両・復興支援用車両・物資輸送車両に加え、親戚や知人を心配して駆けつけた一般車両が殺到したことにより慢性的な大渋滞が発生した。|date=2022-05}}</ref> 影響もあり、代替バスでは片道が軒並み3時間以上かかる状況であった。このため、各社の代替バス運行開始から数日後(1月28日)には、国道2号と[[国道43号]]の各一車線を[[阪神・淡路大震災#道路|緊急車両・代替バス専用車線]]とする緊急対応が取られた。JR西日本はこれを利用して[[芦屋駅 (JR西日本)|芦屋駅]] - [[三ノ宮駅]]間の「直行バス」の路線を設定、あわせて[[山手幹線 (兵庫県)|山手幹線]]と国道2号を路線とする各駅停車便([[シャトルバス]])を運行し、既存の[[鉄道駅]]近くの仮設[[バス停留所]]で乗降扱いをした。いずれの会社も車内での運賃収受を行わず、停留所に配置された鉄道事業者の社員が運賃収受を行った<ref group="注">{{要出典範囲|運行開始当初、[[三宮]]の降車場(国道2号 新生田川橋交差点付近)では、JR・阪急・阪神の社員がバス到着時にいずれの会社のバスであっても運賃収受、定期券確認、回数券回収を行うなど、混乱回避のための協力がみられた。|date=2022-05}}</ref><ref group="注">{{要出典範囲|代行輸送区間の変更やその後のシステム簡略化に伴い、小型の[[ごみ箱|ゴミ箱]]を流用した簡易[[運賃箱]]をバス車内に設置した例もある。|date=2022-05}}</ref>。 |
||
また、[[山陽新幹線]]も被災し[[高架橋]]が落下するなどしたため、[[中国自動車道]]・[[播但連絡道路]]経由とする[[新大阪駅]] - [[姫路駅]]間の鉄道代替バスが西日本JRバスと神姫バスの2社を基本に運行されたが、中国道[[宝塚インターチェンジ|宝塚IC]] - [[西宮北インターチェンジ|西宮北IC]]間が大渋滞となり<ref group="注">[[宝塚東・宝塚西トンネル]]を[[ボトルネック#交通や河川|ボトルネック]]とする渋滞が慢性的に発生する区間で |
また、[[山陽新幹線]]も被災し[[高架橋]]が落下するなどしたため、[[中国自動車道]]・[[播但連絡道路]]経由とする[[新大阪駅]] - [[姫路駅]]間の鉄道代替バスが西日本JRバスと神姫バスの2社を基本に運行されたが、中国道[[宝塚インターチェンジ|宝塚IC]] - [[西宮北インターチェンジ|西宮北IC]]間が大渋滞となり<ref group="注">{{要出典範囲|平時から[[宝塚東・宝塚西トンネル]]を[[ボトルネック#交通や河川|ボトルネック]]とする渋滞が慢性的に発生する区間である。|date=2022-05}}</ref>、運行翌日からは[[三田駅 (兵庫県)|三田駅]]⇔姫路間に区間変更され、新大阪駅 - 三田駅間は福知山線(JR宝塚線)を用いる代行ルートとなった。この代行期間中は西日本JRバスの車両が[[神姫バス三田営業所]]・姫路営業所に配置されていた。 |
||
鉄道復旧に伴い、バスでの輸送区間は次第に縮小され、震災による鉄道代替バスの運行は同年8月22日までにすべて終了している。 |
鉄道復旧に伴い、バスでの輸送区間は次第に縮小され、震災による鉄道代替バスの運行は同年8月22日までにすべて終了している。 |
||
([[#外部リンク|外部リンク]]の『平成7年度 運輸白書』第1章第2節も参照のこと) |
|||
=== 大規模工事による鉄道営業の中止 === |
=== 大規模工事による鉄道営業の中止 === |
||
{{出典の明記|date=2020年10月|section=1}} |
|||
[[ファイル:JRbuskanto H648-87431 mitoline-daiko.jpg|thumb|200px|right|[[ジェイアールバス関東|JRバス関東]]が運行した[[水戸線]]リフレッシュ工事区間の列車代行バス。[[岩瀬駅]]付近にて(2002年2月5日)]] |
|||
[[ファイル:Tokyubus M346 yokosuka-line bustitution.jpg|thumb|200px|right|[[東急バス]]が運行した[[横須賀線]][[武蔵小杉駅]]新設工事に伴う[[西大井駅]]行き代行バス。西大井駅は運休区間内にあるが、このときは並行する[[京浜東北線]][[大井町駅]]から代行連絡バスを運行した。大井町駅にて(2009年9月12日)]] |
|||
[[ファイル:ressyadaikou-asahikawa-sapporo.JPG|thumb|200px|right|[[ジェイ・アール北海道バス]]が運行した[[函館本線]][[旭川駅]]の高架化工事に伴う代行バス。旭川駅にて(2010年10月9日)]] |
|||
主に地上設備の改良工事で当該区間に列車を運行させることができない場合に計画的に行われる。並行する他の鉄道・バス事業者への[[振替輸送]]を併せて行うことが多い。 |
主に地上設備の改良工事で当該区間に列車を運行させることができない場合に計画的に行われる。並行する他の鉄道・バス事業者への[[振替輸送]]を併せて行うことが多い。 |
||
; ミニ新幹線化 |
; ミニ新幹線化 |
||
: [[ファイル:JR-Bus-Tohoku 641-6939.jpg|thumb |
: [[ファイル:JR-Bus-Tohoku 641-6939.jpg|thumb|right|山形新幹線工事代行バス([[ジェイアールバス東北|JRバス東北]])]] |
||
: [[東日本旅客鉄道]](JR東日本)[[田沢湖線]]を[[東北新幹線]]と直通させるために[[標準軌]]に[[改軌]]する際、同線は長期にわたり運行を休止した。その際補完としてバスによる輸送を行った。この輸送は、[[大曲駅 (秋田県)|大曲駅]] - [[盛岡駅]]間の直通便を[[ジェイアールバス東北|JRバス東北]]が、その他区間便を[[秋田県]]側(大曲駅 - [[田沢湖駅]]間)は[[羽後交通]]、[[岩手県]]側(田沢湖駅 - 盛岡駅間)は[[国際興業]]系列の[[岩手観光バス]](のちに[[岩手県交通]]に合併)、および[[岩手県北自動車]]が請け負った。[[お盆]]・[[年末年始]]にはJRバス東北と[[秋田中央交通]]が[[秋田駅]] - 盛岡駅間の直行便を運行した。 |
: [[東日本旅客鉄道]](JR東日本)[[田沢湖線]]を[[東北新幹線]]と直通させるために[[標準軌]]に[[改軌]]する際、同線は長期にわたり運行を休止した。その際補完としてバスによる輸送を行った。この輸送は、[[大曲駅 (秋田県)|大曲駅]] - [[盛岡駅]]間の直通便を[[ジェイアールバス東北|JRバス東北]]が、その他区間便を[[秋田県]]側(大曲駅 - [[田沢湖駅]]間)は[[羽後交通]]、[[岩手県]]側(田沢湖駅 - 盛岡駅間)は[[国際興業]]系列の[[岩手観光バス]](のちに[[岩手県交通]]に合併)、および[[岩手県北自動車]]が請け負った。[[お盆]]・[[年末年始]]にはJRバス東北と[[秋田中央交通]]が[[秋田駅]] - 盛岡駅間の直行便を運行した。 |
||
; 線路切り替え・改良 |
; 線路切り替え・改良 |
||
72行目: | 79行目: | ||
; リフレッシュ工事 |
; リフレッシュ工事 |
||
: [[ローカル線]]では日中の閑散時に列車の運行を休止して工事を行い、バス代行が行われることがある。 |
: [[ローカル線]]では日中の閑散時に列車の運行を休止して工事を行い、バス代行が行われることがある。 |
||
: [[ |
: [[西日本旅客鉄道広島支社|JR西日本広島支社]]の管轄する山口地区の各路線では、昼間に一部区間の列車を数時間運休させて保守工事を行うことがあり、その場合バス代行が行われる。また、[[山陽新幹線]]による振替輸送が実施される場合もある。 |
||
===利用者の減少による |
=== 利用者の減少による営業の効率化 === |
||
{{出典の明記|date=2020年10月|section=1}} |
|||
[[日本国有鉄道]](国鉄)[[士幌線]]において、[[1978年]]([[昭和]]53年)から、末端部の[[糠平駅]] - [[十勝三股駅]]間において、鉄道営業を休止しバス輸送を行った。この例では、同区間の鉄道営業は「休止」扱いであり、廃止はされていなかった。 |
[[日本国有鉄道]](国鉄)[[士幌線]]において、[[1978年]]([[昭和]]53年)から、末端部の[[糠平駅]] - [[十勝三股駅]]間において、鉄道営業を休止しバス輸送を行った。この例では、同区間の鉄道営業は「休止」扱いであり、廃止はされていなかった。 |
||
[[私鉄]]においても、閑散路線がバス代行になる例が多かった。私鉄の場合[[ラッシュ時]]のみ列車を運行し、その他の時間帯はバス代行とする例が見られた。該当例として、 |
[[私鉄]]においても、閑散路線がバス代行になる例が多かった。私鉄の場合[[ラッシュ時]]のみ列車を運行し、その他の時間帯はバス代行とする例が見られた。該当例として、[[有田鉄道線]](2002年廃止)、[[北陸鉄道]][[北陸鉄道能美線|能美線]](1980年廃止)・[[北陸鉄道金名線|金名線]](1984年に休止後、1987年廃止)、[[北恵那鉄道線]](1978年廃止)などが挙げられる。[[有田鉄道]]の最末期は、休日は列車を全便運休としバス代行便のみとした。つまり、曜日によるバス代行と言える。また、[[京福電気鉄道永平寺線]]末期の[[東古市駅]] - [[永平寺駅]]間(2001年休止後、2002年廃止)では、1時間間隔で運行される電車の間に、1時間間隔でのバスが運行されるというダイヤであった。東古市で接続する越前本線(現・[[えちぜん鉄道勝山永平寺線]])が30分間隔での運行であったので、永平寺線への接続は電車とバスの両方があった。これらの例では、営業路線での代行バスという扱いであり、定期券・回数券などではバス便・列車便のいずれも乗車が可能であった。現状としては路線末期に単発的に行う傾向にあるため、2022年現在は閑散時間帯のみのバス代行路線は存在しない。 |
||
== 日本国外の例 == |
|||
⚫ | |||
{{出典の明記|date=2020年10月|section=1}} |
|||
⚫ | |||
=== 鉄道廃止に伴う代替交通機関の確保 === |
|||
[[ファイル:Nishitetsu-Bus-Kitakyushu 6768 by-kokura.jpg|thumb|200px|right|電車代替バス([[西日本鉄道]])]] |
|||
鉄道が廃止されたのちに、当該鉄道営業区間に開設されたバス路線が挙げられる。'''代替バス'''、'''転換バス'''とも称する。鉄道の代替という位置づけではあるが、[[#バス代行を行う例|上記の例(災害や事故、工事、営業効率化)]]とは異なり、鉄道営業は廃止されているため、運賃・料金は路線バス事業者の通常料金体制をそのまま適用する。また、道路運送法が改正される2006年以前では、[[地方公共団体|自治体]]の事業者選定の過程で[[廃止代替バス#21条バス|21条バス]]や[[廃止代替バス#80条バス|80条バス]]として運転される場合もあった。なお、既存の路線バスが並行して運行されている場合にはその路線が代替となることもある。しかし、鉄道に比べ運賃が高くなる傾向が強く、また代替路線が実際の沿線住民の需要と異なるなどのために、利用者の[[自家用自動車|自家用車]]への逸走が著しい場合もあり、代替路線バスですら廃止になってしまう場合も存在する([[名鉄谷汲線]]の廃止に伴う、[[名阪近鉄バス]]の代替路線など)。このため、路線バスの定期運賃と鉄道時代の定期運賃の差額を自治体が補助するなどの激変緩和措置が取られることもある<ref group="注">[[深名線]]の廃止に伴い沿線から乗車する学生への便宜を図る観点から定期券代の差額を沿線自治体が補助する形式が取られた</ref>。 |
|||
[[1960年代]]から[[1970年代]]にかけては、[[路面電車]]の廃止に伴う代替バスが各地で見受けられた。 |
|||
東日本大震災で被災した[[大船渡線]]([[気仙沼駅]] - [[盛駅]]間)と[[気仙沼線]]([[柳津駅 (宮城県)|柳津駅]] - 気仙沼駅間)は、当初通常のバスで振替輸送が行われていたが、代替バスとしての[[気仙沼線・大船渡線BRT]]に移行し、鉄道路線としては2020年4月1日に後追いで廃止されている。 |
|||
== その他 == |
|||
[[テレビ東京]]で過去に[[土曜スペシャル (テレビ東京)|土曜スペシャル]]の鉄道旅では路線バスが使用禁止となる際、バス代行も路線バスと扱いになるため利用できないルールとなっている。 |
|||
== 脚注 == |
== 脚注 == |
||
{{脚注ヘルプ}} |
{{脚注ヘルプ}} |
||
=== 注釈 === |
=== 注釈 === |
||
{{Notelist2}} |
|||
{{Reflist|group="注"}} |
|||
=== 出典 === |
=== 出典 === |
||
{{Reflist}} |
{{Reflist}} |
||
102行目: | 100行目: | ||
== 関連項目 == |
== 関連項目 == |
||
{{Commonscat|Rail substitute bus transport}} |
{{Commonscat|Rail substitute bus transport}} |
||
⚫ | |||
* [[振替輸送]] |
* [[振替輸送]] |
||
* [[バス・ラピッド・トランジット]] |
|||
* [[シャトルバス]] |
|||
* [[シャトルバス]] - バス代行と同じ法的根拠で運行される。 |
|||
* [[コミュニティバス#21条バス|21条バス]] - バス代行と同じ法的根拠で運行されていたが、法改正により2006年以降運行できなくなった。 |
|||
⚫ | |||
* [[天竜川バス転落事故]] - 1951年に発生したバス代行運行時の災害。 |
* [[天竜川バス転落事故]] - 1951年に発生したバス代行運行時の災害。 |
||
== 外部リンク == |
== 外部リンク == |
||
{{脚注の不足|date=2020年10月|section=1}} |
|||
* [https://www.mlit.go.jp/hakusyo/transport/heisei07/7INDEX.HTM 運輸省(現・国土交通省) |
* [https://www.mlit.go.jp/hakusyo/transport/heisei07/7INDEX.HTM 平成7年度 運輸白書] - 運輸省(現・国土交通省) |
||
** [https://www.mlit.go.jp/hakusyo/transport/heisei07/1/71-1-2.HTM 第1章第2節 地震発生後の対応] - 阪神・淡路大震災発生当時の鉄道代替バスに関して詳細な記述がある。 |
** [https://www.mlit.go.jp/hakusyo/transport/heisei07/1/71-1-2.HTM 第1章第2節 地震発生後の対応] - 阪神・淡路大震災発生当時の鉄道代替バスに関して詳細な記述がある。 |
||
{{公共交通}} |
|||
⚫ | |||
{{Rail-stub}} |
|||
⚫ | |||
[[Category:バス事業]] |
[[Category:バス事業]] |
||
[[Category:バス路線]] |
[[Category:バス路線]] |
||
[[Category:過疎]] |
|||
⚫ | |||
⚫ |
2024年1月18日 (木) 09:20時点における版
バス代行(バスだいこう)とは、鉄道が災害や事故、大規模工事など何らかの事情で輸送機能を途絶された場合に、バスにより列車としての輸送を代行し補完すること。その輸送の任に当たるバスを「代行バス」と呼ぶ。
鉄道路線の廃止(廃線)や既存バス路線の廃止により、恒常的な運行を前提として設定される「廃止代替バス」とは異なるものとして区別される。
概要
道路運送法第21条は以下のような記述となっている。
- 第21条(乗合旅客の運送)
- 一般貸切旅客自動車運送事業者及び一般乗用旅客自動車運送事業者は、次に掲げる場合に限り、乗合旅客の運送をすることができる。
- 災害の場合その他緊急を要するとき。
- 一般乗合旅客自動車運送事業者によることが困難な場合において、一時的な需要のために国土交通大臣の許可を受けて地域及び期間を限定して行うとき。
バス代行(タクシー代行)はこの規定に基づいて運行されるものであり[1]、鉄道路線の機能を一時的にバス(貸切バス)又はタクシーで代替するものである。鉄道機能の代替であるため、路線バスのように運賃の認可を必要とせず、運賃は鉄道利用時と同等に設定される。
JRバス各社(ジェイアール四国バスを除く[注 1])は、主要業務の一つにこの鉄道代行輸送がある。車庫が鉄道路線とかなり離れていてもバス代行を行う場合があるのはこのためである。
特殊なバス代行の事例として、関門国道トンネルのバス代行が挙げられる。これは関門国道トンネルの大規模補修工事に伴い通行止めにせざるを得ず、迂回路が自動車専用道路の関門橋しかないことから通常の道路工事で行われるような(車道を規制した)歩道の確保が困難なため、トンネルの人道入口同士を結ぶ代行バス・トラックを運行したものである[2]。
バス代行を行う例
鉄道輸送の途絶によるバス代行の発生には、一般的に次の事情が考えられる。
- 鉄道が災害や事故などにより不通になった場合。なお、この例では、不通区間の距離や時間帯及び乗客数によっては、バスだけではなくタクシーやワンボックスカーによる代行輸送を行う場合もある。
- 大規模工事などにより鉄道路線の営業が休止される場合。
- 経営状態の悪化により鉄道路線の営業が休止される場合。
- 鉄道廃止による代替交通機関を確保する場合。
災害や事故などによる鉄道の不通
災害や事故、不発弾処理など不測の事態の発生により列車の運行が不可能になった場合、その区間で代行バスが運行されることがある。鉄道が不通になった場合、その区間を経由・発着する切符はすべて発売が中止されるが[注 2]、代行バスが運行されるようになった場合には切符の発売が再開される。この場合、代行バス輸送はあくまで鉄道輸送の臨時代替とみなされ、運賃・料金は鉄道と同様に計算される。JRの場合、特急列車の代行バスに乗車するには特急券が必要である[注 3]。急行列車の場合も同様である。
1998年(平成10年)の水害による四国旅客鉄道(JR四国)土讃線大杉駅 - 高知駅間長期不通時の例では、不通区間の所要時間が高知自動車道を経由する代行バスの方が短く列車と同一ダイヤでの運行が可能だったため、大杉駅止まりの特急列車と高知駅で接続する宿毛駅方面の特急列車は代行バスを挟んで同一の列車とみなされ、通しの特急券が発行された。一方で土佐山田駅・後免駅方面は代行バス経路が鉄道と異なるため、高知駅で接続する別の代行バス(土佐電気鉄道(現在のとさでん交通)と共同の代行バス)に乗り換えとなった。
2000年(平成12年)の有珠山噴火の際、不通となった室蘭本線を迂回する形で札幌駅方面と函館駅方面を結ぶ特急列車や貨物列車が函館本線で運転された。函館本線のうち長万部駅 - 小樽駅間では線路容量の不足を補うために迂回の特急や貨物列車を優先し、普通列車はバス代行輸送で対応したことがあったほか、室蘭本線の普通列車なども代行バスでの運行がされている。
2001年(平成13年)に列車衝突事故で京福電気鉄道の福井県の路線(現・えちぜん鉄道)をバス代行にした時には、観光バス車両などを代行バスに使用したことがある。
2005年(平成17年)4月25日に発生した福知山線(JR宝塚線)脱線事故では、阪急バスの尼崎駅(JR尼崎) - 川西能勢口駅間の路線では、通常1時間に片道1本から2本の運行のところ、他営業所の応援により増発する対応がされた。深夜帯における代行輸送は大阪駅 - 宝塚駅間の直通バスが西日本JRバス、JR東西線対応で尼崎駅 - 宝塚駅間の各駅停車バスをエリア外の神姫バス・山陽電気鉄道および神戸山陽バスが担当した。
2009年(平成21年)の台風18号によって大きな被害を受けた名松線では家城駅 - 伊勢奥津駅間が6年半もの間バス代行となっていたが、2016年(平成28年)3月26日に復旧したためバス代行を終了している。また、2010年(平成22年)7月12日からの大雨により、呉線竹原駅 - 安浦駅間と美祢線全線が被害を受けバス代行となったが、呉線は同年11月1日に復旧し美祢線も2011年(平成23年)9月26日に全線が復旧したことでバス代行は終了している。
2017年(平成29年)には、飯山市内の井出川山腹崩落の影響で避難指示が発令され、飯山線の戸狩野沢温泉駅 - 森宮野原駅間が長期の不通となった。当初は二次災害を懸念してバス代行は行わなかったが、避難指示が解除された結果、6月5日からバス代行を行うこととなった[3]。
同年7月の平成29年7月九州北部豪雨では久大本線光岡駅 - 日田駅間の花月川に架かる鉄橋が流失し、2018年7月13日まで同区間でバス代行輸送を行った[4][5]。また、日田彦山線も同時に添田駅 - 夜明駅間が不通となり、バス代行輸送を行っていたが、2023年(令和5年)8月28日に日田彦山線BRT(バス高速輸送システム(BRT))開業により、バス代行輸送は終了した[6][7]。
2022年(令和4年)8月の東北北部の大雨で、青森県内・秋田県内のJR線で、土砂流入や路盤流出などの被害が出た影響で、バス代行輸送を行っているが、時間帯によっては、「一般路線バス(or高速バス)を利用してください」と案内している[8][9][10]。
阪神・淡路大震災時の事例
大規模なバス代行輸送としては、1995年(平成7年)1月17日の兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)発生に伴う鉄道不通区間の鉄道代替バスの運行があげられる。震災発生当日から阪急電鉄や神戸電鉄が一部の区間で鉄道代替バスの運行を開始したが、当時阪神間の不通区間の東端であった西宮市内と神戸市内のターミナルとを結ぶ路線では、路面を含む道路設備の多くが被災した影響もあり、西日本旅客鉄道(JR西日本)、阪急電鉄、阪神電気鉄道の各社とも、震災発生から約1週間後(1月23日)の国道2号の開通を待っての運行開始とした。
阪急電鉄は阪急バスと阪急観光バスを基本にした代行輸送、阪神電気鉄道は同社の自動車部(現・阪神バス)と名古屋阪神観光バス(現・名古屋バス)を基本にした代行輸送体制を取り、JR西日本は主に西日本JRバス、九州旅客鉄道(JR九州)自動車事業部(現・JR九州バス)、神姫バスの3社を基本に、震災によって観光バス需要が枯渇したことから貸切バス会社を加えた輸送体勢であった[注 4]。
西宮市内から神戸市内までは、いずれの鉄道路線でも本来15 - 20分程度、国道2号を利用したバス路線でも本来50 - 60分程度の所要時間という距離関係であるが、震災直後は停滞とも言える大渋滞が発生した[注 5] 影響もあり、代替バスでは片道が軒並み3時間以上かかる状況であった。このため、各社の代替バス運行開始から数日後(1月28日)には、国道2号と国道43号の各一車線を緊急車両・代替バス専用車線とする緊急対応が取られた。JR西日本はこれを利用して芦屋駅 - 三ノ宮駅間の「直行バス」の路線を設定、あわせて山手幹線と国道2号を路線とする各駅停車便(シャトルバス)を運行し、既存の鉄道駅近くの仮設バス停留所で乗降扱いをした。いずれの会社も車内での運賃収受を行わず、停留所に配置された鉄道事業者の社員が運賃収受を行った[注 6][注 7]。
また、山陽新幹線も被災し高架橋が落下するなどしたため、中国自動車道・播但連絡道路経由とする新大阪駅 - 姫路駅間の鉄道代替バスが西日本JRバスと神姫バスの2社を基本に運行されたが、中国道宝塚IC - 西宮北IC間が大渋滞となり[注 8]、運行翌日からは三田駅⇔姫路間に区間変更され、新大阪駅 - 三田駅間は福知山線(JR宝塚線)を用いる代行ルートとなった。この代行期間中は西日本JRバスの車両が神姫バス三田営業所・姫路営業所に配置されていた。
鉄道復旧に伴い、バスでの輸送区間は次第に縮小され、震災による鉄道代替バスの運行は同年8月22日までにすべて終了している。
(外部リンクの『平成7年度 運輸白書』第1章第2節も参照のこと)
大規模工事による鉄道営業の中止
主に地上設備の改良工事で当該区間に列車を運行させることができない場合に計画的に行われる。並行する他の鉄道・バス事業者への振替輸送を併せて行うことが多い。
- ミニ新幹線化
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)田沢湖線を東北新幹線と直通させるために標準軌に改軌する際、同線は長期にわたり運行を休止した。その際補完としてバスによる輸送を行った。この輸送は、大曲駅 - 盛岡駅間の直通便をJRバス東北が、その他区間便を秋田県側(大曲駅 - 田沢湖駅間)は羽後交通、岩手県側(田沢湖駅 - 盛岡駅間)は国際興業系列の岩手観光バス(のちに岩手県交通に合併)、および岩手県北自動車が請け負った。お盆・年末年始にはJRバス東北と秋田中央交通が秋田駅 - 盛岡駅間の直行便を運行した。
- 線路切り替え・改良
- 既存の線路を高架線や地下線などの別のルートに切り替えたり、線路の増設など配線を変更する、あるいはこれらの工事の過程で列車の運休を必要とする工事が行われる場合、当日に運休区間の前後をバスで連絡することがある。土曜・休日の深夜から早朝のように多くの利用客に影響の少ない時間帯が選ばれるが、工事の内容や規模によっては日中でも代行が行われる。一方、名古屋鉄道常滑線や南海電気鉄道高師浜線のように1年以上全面運休して、その間に高架化工事をするという事例も存在する。
- 駅新設・改良工事
- 既存の区間に新たに駅を設置する場合や、既存の駅の配線変更など、駅の工事の関係で当該駅の前後の区間でバス代行が行われることがある。
- 橋の架け替え
- 鉄道橋を架け替える場合は橋の前後の区間で列車の運行を休止して工事を行うため、当該区間でバス代行が行われることがある。
- 跨線道路橋の新設、架け替えも同様である。(広島高速交通広島新交通1号線(アストラムライン)工事中の落橋事故以降、橋の下の交通は原則通行止めとなった。)
- リフレッシュ工事
- ローカル線では日中の閑散時に列車の運行を休止して工事を行い、バス代行が行われることがある。
- JR西日本広島支社の管轄する山口地区の各路線では、昼間に一部区間の列車を数時間運休させて保守工事を行うことがあり、その場合バス代行が行われる。また、山陽新幹線による振替輸送が実施される場合もある。
利用者の減少による営業の効率化
日本国有鉄道(国鉄)士幌線において、1978年(昭和53年)から、末端部の糠平駅 - 十勝三股駅間において、鉄道営業を休止しバス輸送を行った。この例では、同区間の鉄道営業は「休止」扱いであり、廃止はされていなかった。
私鉄においても、閑散路線がバス代行になる例が多かった。私鉄の場合ラッシュ時のみ列車を運行し、その他の時間帯はバス代行とする例が見られた。該当例として、有田鉄道線(2002年廃止)、北陸鉄道能美線(1980年廃止)・金名線(1984年に休止後、1987年廃止)、北恵那鉄道線(1978年廃止)などが挙げられる。有田鉄道の最末期は、休日は列車を全便運休としバス代行便のみとした。つまり、曜日によるバス代行と言える。また、京福電気鉄道永平寺線末期の東古市駅 - 永平寺駅間(2001年休止後、2002年廃止)では、1時間間隔で運行される電車の間に、1時間間隔でのバスが運行されるというダイヤであった。東古市で接続する越前本線(現・えちぜん鉄道勝山永平寺線)が30分間隔での運行であったので、永平寺線への接続は電車とバスの両方があった。これらの例では、営業路線での代行バスという扱いであり、定期券・回数券などではバス便・列車便のいずれも乗車が可能であった。現状としては路線末期に単発的に行う傾向にあるため、2022年現在は閑散時間帯のみのバス代行路線は存在しない。
日本国外の例
日本国外では、フランス国鉄 (SNCF) のローカル線にバス代行便が多い。完全に休止してバス代行のみにした路線もあれば、閑散時間帯のみバス代行とする路線(走るのは優等列車のみで、普通列車はバス代行とする、など)もある。列車代行なのでユーレイルパスなどのパスで乗車することができる。
脚注
注釈
- ^ ジェイアール四国バスは2017年に貸切事業を廃止したため
- ^ 区間限定で運行再開となった場合などにおいて、事前予約などで発券済みの普通席の指定券は一度無効扱いとなり通常は自由席として開放されるほか、グリーン車に関しては事前発券した場合は状況により有効の場合もある。状況や鉄道会社によって異なるため、細部は駅窓口などで確認が必要。[要出典]
- ^ ただし、事故の代行バスの場合は現場も混乱していることから基本的に改札や運賃計算はその場で行うことは無く、到着駅などで精算される例が多いほか、大幅遅延の処理は別途1年以内を基準とする期間内に最寄りの駅で処理されるよう手配される。また、特急列車の代行バスで全行程の所要時間が2時間を超える場合、特急乗車券の払い戻し条件である2時間の遅れが最初から見込まれるなどの事情から、普通乗車券のみで目的地まで輸送する例もある。[要出典]
- ^ 座席は豪華であったが、乗降口が前部1か所のみであるため、鉄道駅に相当する停留所に到着する度、乗客の乗降に多くの時間を要するなど不評であった。[要出典]
- ^ 被災により車両の通行ルートが限定される中、緊急車両・復興支援用車両・物資輸送車両に加え、親戚や知人を心配して駆けつけた一般車両が殺到したことにより慢性的な大渋滞が発生した。[要出典]
- ^ 運行開始当初、三宮の降車場(国道2号 新生田川橋交差点付近)では、JR・阪急・阪神の社員がバス到着時にいずれの会社のバスであっても運賃収受、定期券確認、回数券回収を行うなど、混乱回避のための協力がみられた。[要出典]
- ^ 代行輸送区間の変更やその後のシステム簡略化に伴い、小型のゴミ箱を流用した簡易運賃箱をバス車内に設置した例もある。[要出典]
- ^ 平時から宝塚東・宝塚西トンネルをボトルネックとする渋滞が慢性的に発生する区間である。[要出典]
出典
- ^ “道路運送法の基礎知識について”. 関東運輸局自動車交通部旅客第一課. pp. 5, 9 (2019年6月21日). 2022年9月22日閲覧。
- ^ “関門トンネルの大規模リフレッシュ工事を実施します― 開通後50年経過したトンネルの老朽化対策 ―”. 西日本高速道路九州支社 (2009年7月17日). 2022年5月18日閲覧。
- ^ 「飯山市照岡 井出川流域で発生した山腹崩落」に伴う飯山線の運転見合わせ及びバス代行について JR東日本新潟支社 2017年6月2日
- ^ 6月30日からの梅雨前線に伴う大雨及び台風第3号による被害状況等について(第7報) (PDF) - 国土交通省 災害情報、2017年7月6日 12:00現在
- ^ 7 月 5 日からの大雨による日田彦山線・久大本線の被災状況について (PDF) - 九州旅客鉄道株式会社(2017年7月11日)
- ^ 日田彦山線BRTひこぼしライン開業予定日について (PDF) - 九州旅客鉄道・2023年4月26日リリース
- ^ JR日田彦山線BRT「ひこぼしライン」開業! - 日田市・2023年8月28日更新
- ^ 10月1日(土)以降のJR秋田支社管内における列車運行計画について (PDF) - JR東日本秋田支社・2022年9月28日
- ^ 五能線深浦~五所川原間の代行バス時刻表(2022年10月1日以降) (PDF) - 「10月1日(土)以降のJR秋田支社管内における列車運行計画について」(JR東日本秋田支社・2022年9月28日リリース)の別表3
- ^ 花輪線 鹿角花輪~大館間の代行バス時刻表(2022年8月22日以降)※秋北バスへの振替輸送も並行して実施 (PDF) - 「10月1日(土)以降のJR秋田支社管内における列車運行計画について」(JR東日本秋田支社・2022年9月28日リリース)の別表4
関連項目
- 振替輸送
- バス・ラピッド・トランジット
- シャトルバス - バス代行と同じ法的根拠で運行される。
- 21条バス - バス代行と同じ法的根拠で運行されていたが、法改正により2006年以降運行できなくなった。
- 廃止代替バス - 鉄道路線やバス路線の廃止に伴うもので、バス代行とは異なる。
- 天竜川バス転落事故 - 1951年に発生したバス代行運行時の災害。
外部リンク
- 平成7年度 運輸白書 - 運輸省(現・国土交通省)
- 第1章第2節 地震発生後の対応 - 阪神・淡路大震災発生当時の鉄道代替バスに関して詳細な記述がある。