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「メリーさんの電話」の版間の差分

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ある少女が[[引越し]]の際、古くなった外国製の[[人形]]、「メリー」を捨てていく。
ある少女が[[引越し]]の際、古くなった外国製の[[人形]]、「メリー」を捨てていく。


その夜、少女に電話がかかってくる。
その夜、少女に電話がかかってくる。その内容は以下のようなもの


「あたしメリーさん。今ゴミ捨て場にいるの…」
「あたしメリーさん。今ゴミ捨て場にいるの…」
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そしてついに「あたしメリーさん。今あなたの家の前にいるの」という電話が。
そしてついに「あたしメリーさん。今あなたの家の前にいるの」という電話が。






怖くなった少女は思い切って玄関のドアを開けたが、誰もいない。やはり誰かのいたずらかとホッと胸を撫で下ろした直後、またもや電話が…
怖くなった少女は思い切って玄関のドアを開けたが、誰もいない。やはり誰かのいたずらかとホッと胸を撫で下ろした直後、またもや電話が…
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* 上記の派生が複合されたものも存在する。
* 上記の派生が複合されたものも存在する。
* [[チェーンメール]]でも伝播され、「メールを送らなければあなたも死ぬ」とされた。「彼女は[[大阪府]][[岸和田市]]に住んでいる」、としたものもあった。
* [[チェーンメール]]でも伝播され、「メールを送らなければあなたも死ぬ」とされた。「彼女は[[大阪府]][[岸和田市]]に住んでいる」、としたものもあった。

; 基本のオチを踏襲したジョーク
* 少女は電話を意に介さず、後ろにいると言われても無視して出掛けてしまい、少女の後ろを半泣きでついて行くメリーさんの姿が目撃される。
* 舞台が超高層ビルで、少女はその147階に住んでいる。その上、メリーさんはエレベーターを使わずに階段で上がってくるため、それによる疲労のためか、1階上るごとにかけてくる電話の声がだんだん息も絶え絶えになり、家にたどり着く前にメリーさんはダウンしてしまう。
* 電話の相手の下に向かうはずだったが、通り過ぎてしまうor目的を忘れて観光を始めてしまう。何年後かに「[[ロシア]]の[[ハバロフスク]]にいる」という便りがくる。
* 扉を開けてもらえず、涙声で「開けてよ…」と電話をかけてくる。マンション住まいのためオートロックによって扉が開かないというオチになるパターンもある。
* 携帯にかかってきた際に電車の扉を背に乗り込んでいたため、メリーさんがホームで必死に電車を追いかけて転び「きっと貴方の所に行くから~!」と泣き叫ぶと言う1970-90年代の恋愛ドラマのようなラストで終わる。
* 携帯がかかってきた際に壁に凭れかかって座っていたため壁に埋まってしまい「お願い、出してぇ……」と泣く、または潰されて消滅する。
* 大阪・梅田駅付近に居るという設定で、メリーさんがJR線や私鉄・地下鉄を乗り継いで近づいてくるのだが途中で迷ってしまい「ふえぇ出口どこぉ」と泣きながらに電話を入れてくる。構造が複雑な事で有名な新宿の地下道で道に迷うというパターンも存在する。
* ここでは男性が主人公。電話で「テレビを見ている、後ろに立たれると気が散る」と彼に一蹴されたメリーさんが悲しみに暮れていると、見かねた男性がメリーさんを自らの膝に招き、2人で仲良くテレビを見る。
* 相手の方が強くて返り討ちに遭いそうな「余韻のジョーク」。「電話の相手が[[ゴルゴ13]](背後に立った者を条件反射的に攻撃する暗殺者)だった」というパターンが有名。
* 住所を間違える。「あなたのマンションの前にいるの」と電話を掛けるが、その電話で「自分が住んでいるのは平屋建ての一軒家だ」と指摘されて意気消沈するというパターンが有名。
* 実は捨てられた人形とは[[ラブドール]]の事で、[[童貞]]相手に[[デリヘル]]としてやってくる。
* その場に居合わせた「[[寺生まれのTさん]]」(別の都市伝説の登場人物)によって撃退(除霊)されてしまう。


== 元ネタらしきもの ==
== 元ネタらしきもの ==
* 捨てた日本人形がいつの間にか戻ってくる話
* 捨てた日本人形がいつの間にか家や部屋に戻ってくる話
* 死んだ恋人や知らない人(幽霊)が公衆電話から電話をかけてきて、だんだん家に近づいて来る話。最後に家にたどり着いてインターフォンを鳴らす。
* 死んだ恋人や知らない人(幽霊)が公衆電話から電話をかけてきて、だんだん家に近づいて来る話。最後に家にたどり着いてインターフォンを鳴らす。
* リカちゃん電話というサービスがあり、リカちゃん電話に電話をかけるとテープが流れてリカちゃんの声が聞ける。そのリカちゃんから電話がかかって来るという怖い噂があった。この噂に上記二つの噂の要素が加わったのち、商標権を気にした人達がリカちゃん人形をメリーさん人形に変更したらしい。
* リカちゃん電話というサービスがあり、リカちゃん電話に電話をかけるとテープが流れてリカちゃんの声が聞ける。そのリカちゃんから電話がかかって来るという怖い噂があった。この噂に上記二つの噂の要素が加わったのち、商標権を気にした人達がリカちゃん人形をメリーさん人形に変更したらしい。
* 「指輪」というスペインの昔話。ある男が骸骨の指に付いていた指輪を持ち去り家に帰ったが、その骸骨が家まで追ってくる。その際、怪談のメリーさんと同じように段々と近づいて来る描写となっている。時代的に電話は出てこないものの、基本的な構成としてはほぼ同じと考えられる(東京こども図書館編『おはなしのろうそく』27巻に収録)。


== 映画 ==
== 映画 ==
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2024年1月24日 (水) 14:35時点における最新版

メリーさんの電話』(メリーさんのでんわ)は、怪談都市伝説の一種。

概要

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ある少女が引越しの際、古くなった外国製の人形、「メリー」を捨てていく。

その夜、少女に電話がかかってくる。その内容は以下のようなもの。

「あたしメリーさん。今ゴミ捨て場にいるの…」

少女が恐ろしくなって電話を切ってもすぐまたかかってくる。

「あたしメリーさん。今タバコ屋さんの角にいるの…」

そしてついに「あたしメリーさん。今あなたの家の前にいるの」という電話が。

怖くなった少女は思い切って玄関のドアを開けたが、誰もいない。やはり誰かのいたずらかとホッと胸を撫で下ろした直後、またもや電話が…

「あたしメリーさん。今 あなたの後ろにいるの」

類話

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その後どうなったかを語らず、「あなたの後ろにいるの」で締め、「余韻の恐怖」を演出するのが基本形であるが、派生として以下のようなパターンもある。

  • 振り向いたら殺される。
  • 少女が刃物で刺される。少女の生死、怪我の具合は様々。
  • マンションが舞台で、電話の度に自分の住む階に近付いてくる。
  • 轢き逃げをしたタクシーの運転手に、被害女性から電話がかかるパターン。名前はメアリー、メリーなど様々で日本人の場合もある。
  • リカちゃん人形の怪奇譚と複合されたパターン[1][2]
  • 上記の派生が複合されたものも存在する。
  • チェーンメールでも伝播され、「メールを送らなければあなたも死ぬ」とされた。「彼女は大阪府岸和田市に住んでいる」、としたものもあった。

元ネタらしきもの

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  • 捨てた日本人形がいつの間にか家や部屋に戻ってくる話
  • 死んだ恋人や知らない人(幽霊)が公衆電話から電話をかけてきて、だんだん家に近づいて来る話。最後に家にたどり着いてインターフォンを鳴らす。
  • リカちゃん電話というサービスがあり、リカちゃん電話に電話をかけるとテープが流れてリカちゃんの声が聞ける。そのリカちゃんから電話がかかって来るという怖い噂があった。この噂に上記二つの噂の要素が加わったのち、商標権を気にした人達がリカちゃん人形をメリーさん人形に変更したらしい。
  • 「指輪」というスペインの昔話。ある男が骸骨の指に付いていた指輪を持ち去り家に帰ったが、その骸骨が家まで追ってくる。その際、怪談のメリーさんと同じように段々と近づいて来る描写となっている。時代的に電話は出てこないものの、基本的な構成としてはほぼ同じと考えられる(東京こども図書館編『おはなしのろうそく』27巻に収録)。

映画

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メリーさんの電話
監督 三原光尋
脚本 三原光尋
製作 三宅容介
佐伯寛之
出演者 紗綾
菊地あやか
音楽 遠藤浩二
主題歌 Lay「RED」
撮影 西村博光
編集 佐藤崇
製作会社 ポニーキャニオン
アールグレイフィルム
公開 日本の旗 2011年2月12日
上映時間 62分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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2011年2月12日に公開された。監督は三原光尋。主演は紗綾菊地あやか

あらすじ

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女子高の空手部に所属している美奈子と真由子、そして他の部員達は強化合宿の為に山奥の合宿施設へと向かった。

合宿の終盤、部員の一人沙織が突然発狂してしまう。その事件を境に一人また一人と消えて行く部員達。

美奈子は原因を探るべく30年前に起きたというある事件の謎を調べ始めた。すると圏外のはずの美奈子の携帯電話が突然鳴り響く。

電話に出た美奈子に受話器の向こうから

「もしもし、あたしメリー、今、向かってる」

と少女の声が聞こえて来る。

キャスト

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スタッフ

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  • 監督 - 三原光尋
  • 脚本 - 三原光尋
  • 製作 - 三宅容介、佐伯寛之
  • プロデューサー - 大垣修也、村田亮
  • 撮影 - 西村博光
  • 音楽 - 遠藤浩二
  • 主題歌 - Lay「RED」
  • 録音 - 良井真一
  • 整音 - 飯森雅允
  • 照明 - 疋田淳
  • 編集 - 佐藤崇
  • 衣裳 - 山ヵ忍
  • ヘアメイク - 坂本美由紀
  • 製作担当 - 井手上拓哉
  • 助監督 - 武正晴
  • スチール - 西永智成
  • 特殊メイク - 藤原カクセイ
  • 造形 - 藤原カクセイ

脚注

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  1. ^ 松山ひろし 『3本足のリカちゃん人形―真夜中の都市伝説』 イースト・プレス、2003年、84-87頁。
  2. ^ 木原浩勝・岡島正晃・市ヶ谷ハジメ 『都市の穴』 双葉社〈双葉文庫〉、2003年、218-219頁。

外部リンク

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