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| 3枚目画像の説明=室内
| 3枚目画像の説明=室内
| 3枚目画像名=Mitsubishi i interior.jpg
| 3枚目画像名=Mitsubishi i interior.jpg
| 販売期間=[[2006年]][[1月]] - [[2013年]][[9月]]
| 販売期間=[[2006年]][[1月]] - [[2014年]][[3月]]<br/>(2013年6月6日生産終了)
| 設計統括= 福井紀王(プロダクトエグゼクティブ)
| 設計統括= 福井紀王(プロダクトエグゼクティブ)
| デザイン= 竹屋正道(エキスパート・プロジェクトマネージャー)
| デザイン= 竹屋正道(エキスパート・プロジェクトマネージャー)
| ボディタイプ=5ドア[[ハッチバック]]
| ボディタイプ=5ドア[[ハッチバック]]
| エンジン=[[三菱・3B2型エンジン|3B20型]]:0.66 L [[直列3気筒|直3]] [[MIVEC]]
| エンジン=[[三菱・3B2型エンジン|3B20型]]:0.66 L [[直列3気筒|直3]] [[MIVEC]]
| 最高出力=52 PS([[自然吸気|NA]]) / 64 PS([[ターボチャージャー|ターボ]])
| 最高出力=52 PS([[自然吸気|NA]])<br>64 PS([[ターボチャージャー|ターボ]])
| トランスミッション=4速[[オートマチックトランスミッション|AT]]
| トランスミッション=4速[[オートマチックトランスミッション|AT]]
| サスペンション=:[[マクファーソンストラット]]式<br />:3リンク[[ド・ディオンアクスル|ド・ディオン式]]
| 駆動方式=[[ミッドシップ|MR]]<br />ビスカスカップリング式フルタイム4WD
| 駆動方式=[[ミッドシップ|MR]]<br />ビスカスカップリング式フルタイム4WD
| 全長=3,395 mm
| 全長=3,395 mm
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| ホイールベース=2,550 mm
| ホイールベース=2,550 mm
| 車両重量=890 - 960 kg
| 車両重量=890 - 960 kg
| 乗車定員=4
| 乗車定員=4人
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| 自由項目1(項目名)=タイヤサイズ
| 自由項目1(内容)=
| 自由項目1(内容)=前:145/65R15<br>後:175/55R15
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'''i'''(アイ)は、[[三菱自動車工業]]が[[2006年]]から[[2013年]]にかけて製造・販売していた[[軽自動車]]である。[[2003年]]の[[フランクフルトモーターショー]]に出展した同社の[[コンセプトカー]]が原型となっている。
'''i'''(アイ)は、[[三菱自動車工業]]が[[2006年]]から[[2014年]]にかけて販売([[2013年]]生産終了)していた[[軽自動車]]である。[[2003年]]の[[フランクフルトモーターショー]]に出展した同社の[[コンセプトカー]]が原型となっている。


== 概要 ==
== 概要 ==
近年の軽乗用車としては珍しく、5ドアボディでありながらエンジンをリア・ミッドシップマウントし、高効率なパッケージングを採りながら、重量配分の最適化により操縦安定性走行性能を高めている。かつて経営の提携関係にあった[[ダイムラー・クライスラー]]の[[スマート (自動車)|スマート]]の技術ノウハウが活かされていると思われがちが、[[プラットフォーム (自動車)|プラットフォーム]]は三菱自動車の独自開発である。先行開発は2000年、正式な開発は2001年1月から始まっている。途中2度も開発が停止する事態に陥りながらも、2004年のダイムラー・クライスラーとの提携解消後の再建計画の中で、最終的に商品化に向けての開発が認められることになったという経歴を持つ<ref>[[モーターマガジン]]社「MITSUBISHI i」</ref>。
近年の軽乗用車としては珍しく、5ドアボディでありながらエンジンを[[ミッドシップ|リア・ミッド]]に搭載し、高効率な[[パッケージ#工学|パッケージング]]を採りながら、{{仮リンク|重量配分|en|Weight distribution}}の最適化により操縦安定性走行性能を高めている。かつて経営の提携関係にあった[[ダイムラー・クライスラー]]の[[スマート (自動車)|スマート]]の設計[[手続き的知識|ノウハウ]]が活かされていると思われがちであるが、[[プラットフォーム (自動車)|プラットフォーム]]は三菱自動車の独自開発である。先行開発は[[2000年]]([[平成]]12年)、正式な開発は[[2001年]](平成13年)1月から始まっている。途中2度も開発が中断する事態に陥りながらも、[[2004年]](平成16年)のダイムラー・クライスラーとの提携解消後の再建計画の中で、最終的に商品化に向けての開発が認められることになったという経歴を持つ<ref>[[モーターマガジン]]社「MITSUBISHI i」</ref>。


三菱自動車の軽自動車では、派生車を除くと[[三菱・eKワゴン|eKワゴン]]以来4年3ヶ月ぶりのニューモデルである。
三菱自動車の軽自動車では、派生車を除くと[[三菱・eKワゴン|eKワゴン]]以来4年3ヶ月ぶりのニューモデルである。


iの開発を指揮したのは、2代目[[三菱・パジェロ|パジェロ]]でプロジェクトエンジニア、プロジェクトエグゼクティブである福井紀王。
iの開発は、2代目[[三菱・パジェロ|パジェロ]]でプロジェクトエンジニア、後にプロジェクトエグゼクティブとなる福井紀王が手掛けた


コンセプトは「居住性」「衝突安全性」「斬新なデザイン」を統合した'''プレミアムスモール'''。三菱が[[三菱・パジェロミニ|パジェロミニ]]で先鞭を付けた「プレミアム付加価値を持つ軽自動車」を発展させたものである。ダイムラー・クライスラーとの提携以前より企画され、2001年から開発がスタートしたが、そもそも競合車種が無いゆえに需要があるのか、市場はあるのかを経営陣に納得させることに苦労したとされる。2003年頃には経営難から開発が一旦停止されたものの、半年後に開発を再開した際のモーターショーでの発表において手応えを得たことから、開発は加速したという。しかし、提携先であるダイムラー・クライスラーの商品であるスマートの市場とバッティングするという理由から、2004年初頭に開発が再度停止されてしまう。当時、提携関係にあったダイムラー・クライスラーの企画本部長を、1日中軽自動車に乗せて東京を案内し、狭い路地に入っていける利便性や軽自動車の意義を理解してもらうことなど、商品性を理解してもらうよう努力が払われたが、それがかえって仇となった格好である。その後、ダイムラー・クライスラーとの提携解消後の再建計画の中、同年5月に新しい三菱を象徴する先進的なクルマとして商品化が認められることとなった。自動車業の傾向として新車開発期間が大幅に短縮される中トヨタや日産は従来で4年とされていた開発期間を、全くの新規プラットフォームでも24ヶ月、あるいは18ヶ月とすることを目標としていた途中2回も開発が停止したこともあり、5年の開発期間を掛けての発売となった。
コンセプトは「居住性」「[[衝突安全ボディー|衝突安全性]]」「斬新な[[インダストリアルデザイン|デザイン]]」を統合した'''プレミアムスモール'''。三菱が[[三菱・パジェロミニ|パジェロミニ]]で先鞭を付けた「[[プレミアム]]を[[付加価値]]とする軽自動車」を発展させたものである。ダイムラー・クライスラーとの提携以前より企画され、2001年(平成13年)から開発がスタートしたが、そもそも競合車種が無いゆえに需要があるのか、市場はあるのかを[[経営者|経営陣]]に納得させることに苦労したとされている。[[2003年]](平成15年)頃には経営難から開発が一旦停止されたものの、半年後に開発を再開した際のモーターショーでの発表において手応えを得たことから、開発は加速したという。しかし、提携先であるダイムラー・クライスラーの商品であるスマートの市場とバッティングするという理由から、2004年(平成16年)初頭に開発が再度停止されてしまう。当時、提携関係にあったダイムラー・クライスラーの企画本部長を、1日中軽自動車に乗せて[[東京]]を案内し、狭い[[路地]]に入っていける利便性や軽自動車の意義を理解してもらうことなど、商品性を理解してもらうよう努力が払われたが、それがかえって仇となった格好である。その後、ダイムラー・クライスラーとの提携解消後の再建計画の中、同年5月に新しい三菱を象徴する先進的なクルマとして商品化が認められることとなった。自動車製造業の傾向として新車開発期間が大幅に短縮される中<ref group="注釈">トヨタや日産は従来で4年とされていた開発期間を、全くの新規[[プラットフォーム (自動車)|プラットフォーム]]でも24ヶ月、あるいは18ヶ月とすることを目標としていた。</ref>、2回の中断を挟んだこともあり、5年の開発期間を要しての発売となった。


発売当初はターボエンジン搭載モデルのみをラインナップし、車両本体価格は128万円以上だった。2006年10月に自然吸気エンジンモデルが登場し、2009年8月発売の最廉価「Limited 2WD」は99.8万円から購入できるようになった。元々高価なモデルではあるが、エンジン形式、駆動方を別とすると、メーカーオプションの範囲が狭く、グレード間での差異の少ない車である。こと安全装備に関しては、全グレードがほぼ共通であり、唯一フロントディスクブレーキの径だけ、Tグレが1インチ大きいのみとなっている。
発売当初は[[ターボチャージャー|ターボ]]エンジン搭載モデルのみをラインナップし、車両本体価格は128万円以上だった。[[2006年]](平成18年)10月に[[自然吸気]]エンジン搭載モデルが登場し、[[2009年]](平成21年)8月発売の[[ローエンド|最廉価]]「Limited 2WD」は99.8万円から購入できるようになった。元々高価なモデルではあるが、[[過給機|過給]]の有無や駆動方を別とすると、メーカーオプションの範囲が狭く、グレード間での差異の少ない車である。こと安全装備に関しては、全グレードがほぼ共通であり、唯一フロントディスクブレーキのローター径だけ、ボエンジン搭載モデルが1インチ大きいのみとなっている。


生産は、[[岡山県]][[倉敷市]]の三菱自動車工業 水島製作所で行われていた。
生産は、[[岡山県]][[倉敷市]]の三菱自動車工業水島製作所で行われていた。


== スタイル・機構 ==
== スタイル・機構 ==
[[ファイル:Mitsubishi_i_2.JPG|thumb|250px|right|2台のi]]
[[ファイル:Mitsubishi_i_2.JPG|thumb|250px|right|2台のi]]
===エンジン===
===エンジン===
に開発された[[直列3気筒]][[DOHC]]12バルブ、[[可変バルブ機構]]"[[MIVEC]]"付き'''[[三菱・3B2型エンジン|3B20型]]'''。[[自然吸気]]、または[[インタークーラー]]付[[ターボ]]エンジンを搭載する。ターボは低回転域からトルクが発生するようチューンされている。
に開発された[[直列3気筒]][[DOHC]]12バルブ、[[可変バルブ機構]][[MIVEC]]付き'''[[三菱・3B2型エンジン|3B20型]]'''を搭載。[[自然吸気]]、または[[インタークーラー]]付[[ターボ]]仕様がある。ターボは低回転域からトルクが発生するようチューンされている。


このエンジンダイムラーへの供給契約が締結されており、排気量を999ccに変更し2007年モデルチェンジの次期型スマートに搭載てい
エンジンダイムラーへの供給契約が締結されており、排気量を999ccに変更した上で、2007年モデルチェンジした[[スマート・フォーツー#2代目 W451 (2007 – 2014年)|スマート]]に搭載されてい


===レイアウト===
=== レイアウト ===
リア・ミッドシップを採用することで[[ホイールベース]]は2012年12月現在、既存の軽自動車としては最長の2,550mmである(次点で[[ホンダ・N BOX]]、および[[ホンダ・N-ONE]]の各2,520mm)。フロントにエンジンが無いことからステアリングの切れ角を大きく取、ロングホイールベースにもわらず最小回転半径は4.5mとなっている。
リア・ミッドシップを採用することで[[ホイールベース]]は2012年12月現在、既存の軽自動車としては最長の2,550 mmである。フロントにエンジンと[[トランスアクスル]]が無いため、ステアリングの切れ角を大きく取ることができ、ロングホイールベースにもかかわらず最小回転半径は4.5 mとなっている。


国内の軽自動車では唯一、後面オフセット衝突にも対応している。
国内の軽自動車では唯一、後面オフセット衝突にも対応している。


エンジンを45度傾させた上でリア・アクスルに載せるような形でマウントすることで広い室内空間を実現している。独特のエンジン配置によって荷の地上高は約70センチ他車よりめである。そのため、積載空間は他車より若干狭い。荷室の床には熱対策が手厚く施してあり、エンジンの熱が荷物に影響すことはない
シリダーを45度傾させた上でリア・アクスルに載せるような形することで広い室内空間を実現している。のエンジン配置によって地上からの荷室床高は約70 cmやや総合的な積載空間は他車より若干狭いが、横幅と奥行きは長くとられている。荷室の床には熱対策が施してある。


エンジンのリア・ミッドシップレイアウト、同じ三菱製の小型乗用車[[三菱・コルト|コルト]]よりも長いロングホイールベース、大径の15インチホイールの採用によって、従来の軽自動車に比べてシャープなハンドリング特性を持つ。2006年10月のマイナーチェンジで、フロントに[[ネガティブキャンバー]]を付加したセッティングになり、さらに軽快なハンドリングが体感できる。自動車評論家の中にもこの独特のハンドリングを評価する声が多い。
エンジンのリア・ミッドシップレイアウト、自社の小型乗用車[[三菱・コルト|コルト]]よりも長いロングホイールベース、大径の15インチホイールの採用によって、従来の軽自動車に比べてシャープなハンドリング特性を持つ。2006年10月のマイナーチェンジで、フロントに[[キャンバ角|ネガティブキャンバー]]を付加したセッティングになり、さらに軽快なハンドリングが体感できる。自動車評論家の中にもこの独特のハンドリングを評価する声が多い。


エンジンがリアにある事で、構造上ブレーキング時にノーズダイブが起こりにくく、四輪に均等に荷重のかかった非常に安定したブレーキングを可能としている。
エンジンがリアにある事で、原理上ブレーキング時にノーズダイブが起こりにくく、四輪に均等に荷重のかかった非常に安定したブレーキングを可能としている。


関連特許を持つ[[本田技研工業|ホンダ]]からの技術供与により、運転席下に燃料タンクを置く[[センタータンクレイアウト]]を採用している(カタログに記載)。
関連特許を持つ[[本田技研工業|ホンダ]]からの技術供与により、運転席下に燃料タンクを置く[[センタータンクレイアウト]]を採用している(カタログに記載)。


全高は1.60m。の[[立体駐車場|機械式立体駐車場]]に多い、1.55mが上限の場合は進入することができない。
全高は1.60 mで、市部に多い1.55 mが上限の[[立体駐車場|機械式立体駐車場]]には進入することができない。


ミッドシップの[[後輪駆動]]というレイアウトの都合上、フロントに[[プロペラシャフト]]を通すためのセンタートンネルを設ける必要があったため、他の軽自動車と比較してやや小振りなシートで、前席の居住空間が若干犠牲になっていた。
===駆動===
二輪駆動モデルは後輪駆動。四輪駆動モデルはオンデマンド方式フルタイム4WDシステムでビスカスカップリング式フルタイム4WDを採用し、路面や走行状況に応じて後輪から前輪に駆動力を最適配分、すべりやすい路面でのスムーズな発進・加速と優れた走行安定性を得ている。


=== 駆動 ===
後輪荷重が多くかかる為に安定性を重視し、ミッドシップらしい軽快なハンドリングの両立の為、前輪145/65R15、後輪175/55R15と、後輪に大径ワイドタイヤを採用している。タイヤ径がなる為に[[スペアタヤ]]は搭載されずパンク修理キットが搭載されており、[[スタッドレスタイヤ]]も前後2本ずつ購入する(本車専用の組み合わせ)となる。
二輪駆動モデルは後輪駆動、四輪駆動モデルはビスカスカップリングを用いたオンデマンド式フルタイム4WDを採用している。

後輪荷重の大きさ、操縦安定性、ミッドシップらしい軽快なハンドリングのバランスをとるため、前輪145/65R15、後輪175/55R15と、タイヤは前後ズで、[[スタッドレスタイヤ]]も前後2本ずつ購入(本車専用の組み合わせ)となる。[[スペアタイヤ]]は搭載されず、パンク修理キットで対応する。


== 特別仕様車 ==
== 特別仕様車 ==
* i-Play Edition(2006517日 - 9月)
** Mをベースに、[[Apple]]のオーディオプレイヤー「[[iPod nano]]」専用スロットなどを装備するほか、アイのロゴマークが刻印されたiPod nanoを進呈。
* Limited(初代)(2006年7月1日 - 10月)
** S(初期)をベースに、専用AM/FMラジオ付CDプレーヤー+4スピーカー、UVカット機能付プライバシーガラスを標準装着化。Sよりも低価格。
* i倉敷(2006年12月14日 - 2007年3月)
** S(NA)をベースに、ジーンズ柄シート生地、専用AM/FMラジオ付CDプレーヤー+4スピーカー、UVカットプライバシーガラス、“i倉敷”専用デカールを装備。岡山三菱自動車のみで100台限定販売。
* 1st Anniversary Edition(2007年116日 - 9月)
** LとMをベースに、インテリアではブラックのドット柄を採用したシート、インパネ、トリム、カーゴルームカーペットや後席用シートポケット、専用キーホルダーなどを、エクステリアでは水滴防止ドアミラー、左右フロントドアガラスの撥水コーティングと[[UV&ヒートプロテクトガラス]]フロントウィンドウなどを追加装備する。
* Casual Edition(2007年619日 - 12月)
** S (NA) をベースに、バニティミラー(運転席・チケットホルダー付)、プライバシーガラス(リヤドア・テールゲート)、[[UV&ヒートプロテクトガラス]](フロントウィンドウ)を追加装備する。
* Sport Style Edition(2007年920日 - 12月)
** LXまたはGをベースとして、外装にROAR製のグリル一体型フロントエアロバンパーやルーフスポイラー、マフラーカッターを装飾。内蔵には、専用色センターパネルや本革巻きのステアリング、シフトノブを装備する。
* Bloom Edition(2007年12月25日 - 2008年12月)
** Lをベースに、UV&ヒートプロテクトガラス、ボディと同色の電動格納式リモコンドアミラー、助手席側バニティミラーなどを追加装備。インテリアには、同仕様車専用のミント&ブラウンインテリアを採用。
{{Double image aside|right|Mitsubishi i Bloom Edition.jpg|200|Mitsubishi i Bloom Edition rear.jpg|200|Bloom Edition}}
{{Double image aside|right|Mitsubishi i Bloom Edition.jpg|200|Mitsubishi i Bloom Edition rear.jpg|200|Bloom Edition}}
*i-Play Edition(2006517日 - 9月
* Limited(2代目)(2009819日 - )
** Sをベースに、装備を厳選。スタイリッシュなエクステリアと便利機能をパッケージしたコンフォートパックも設定。ベースグレードの「S」は2009年11月の一部改良で廃止されたものの、本グレードは一部改良を受け、販売を継続。
**Mをベースに、[[アップル (企業)|アップルコンピュータ]]のオーディオプレイヤー「[[iPod nano]]」専用スロットなどを装備するほか、アイのロゴマークが刻印されたiPod nanoを進呈。
*Limited(初代)(2006年7月1日 - 10月)
**S(初期)をベースに、専用AM/FMラジオ付CDプレーヤー+4スピーカー、UVカット機能付プライバシーガラスを標準装着化。Sよりも低価格。
*i倉敷(2006年12月14日 - 2007年3月)
**S (NA) をベースに、ジーンズ柄シート生地、専用AM/FMラジオ付CDプレーヤー+4スピーカー、UVカットプライバシーガラス、“i倉敷”専用デカールを装備。岡山三菱自動車のみで100台限定販売。
*1st Anniversary Edition(2007116日 - 9月)
**LとMをベースに、インテリアではブラックのドット柄を採用したシート、インパネ、トリム、カーゴルームカーペットや後席用シートポケット、専用キーホルダーなどを、エクステリアでは水滴防止ドアミラー、左右フロントドアガラスの撥水コーティングと[[UV&ヒートプロテクトガラス]](フロントウィンドウ)などを追加装備する。
*Casual Edition(2007年619日 - 12月)
**S (NA) をベースに、バニティミラー(運転席・チケットホルダー付)、プライバシーガラス(リヤドア・テールゲート)、[[UV&ヒートプロテクトガラス]](フロントウィンドウ)を追加装備する。
*Sport Style Edition(2007年920日 - 12月)
**LXまたはGをベースとして、外装にROAR製のグリル一体型フロントエアロバンパーやルーフスポイラー、マフラーカッターを装飾。内蔵には、専用色センターパネルや本革巻きのステアリング、シフトノブを装備する。
*Bloom Edition(2007年1225日 - 2008年12月)
**Lをベースに、UV&ヒートプロテクトガラス、ボディと同色の電動格納式リモコンドアミラー、助手席側バニティミラーなどを追加装備。インテリアには、同仕様車専用のミント&ブラウンインテリアを採用。
*Limited(2代目)(2009年8月19日 - )
**Sをベースに、装備を厳選。スタイリッシュなエクステリアと便利機能をパッケージしたコンフォートパックも設定。ベースグレードの「S」は2009年11月の一部改良で廃止されたものの、本グレードは一部改良を受け、販売を継続。


== コンセプトカー・i ==
== コンセプトカー・i ==
[[ファイル:プロト i フロント.jpg|サムネイル|prototype i フロント]]
市販型のiの原型となった同名のコンセプトカーは、2003年の第60回フランクフルトモーターショーにおいて初公開されている。エンジンレイアウト、サスペンション機構は市販型と同一であるが、軽自動車ではなく排気量1000ccのコンパクトカーとして発表されていた。(軽自動車である市販型iが開発中であったにもかかわらず、コンセプトカーは寸法を拡大されコンパクトカーとして発表された
[[ファイル:プロト i 解体.jpg|サムネイル|prototype i 解体中]]



市販型のiの原型となった同名のコンセプトカーは、2003年の第60回フランクフルトモーターショーにおいて初公開されている。エンジンレイアウト、サスペンション機構は市販型と同一であるが、軽自動車ではなく排気量1,000 cc[[コンパクトカー]]として発表されていた<ref group="注釈">軽自動車である市販型iが開発中であったにもかかわらず、コンセプトカーは寸法を拡大されコンパクトカーとして発表された。</ref>。

エクステリアデザインは、リヤ・ウインドがルーフ側にまで回り込んでいることと、細部が幾分未来的なデザインにされていることを除けば市販型とほぼ同一のイメージであるが、外寸は全長3,516×全幅1,505×全高1,514 mmと一回り大きく、低い。車体構造もコンセプトカーらしく、[[アルミニウム合金|アルミ]][[フレーム形式 (自動車)#マルチチューブラーフレーム|スペースフレーム]]に樹脂製のパネルを組み合わせて、さらにサスペンションやブレーキローターとキャリパーまでもアルミ化することにより、リッターカーながら790 kgの軽量ボディを実現している。空気抵抗削減にも気を配り、[[Cd値]]は0.24に達している。


エンジンは、[[三菱・3B2型エンジン#3B21|アルミブロックの1,000 cc直列3気筒DOHC12バルブ]]。吸排気とも可変バルブタイミング機構[[MIVEC]]を採用しており、さらに[[アイドリングストップ]]機構を備えている。最高出力は68 ps/6,000 rpm、最大トルクは9.4 kgm/3,500 rpmを発生する。これにCVTを組み合わせて、3リッターカーの基準を満たすCO{{sub|2}}排出量89 g/km(燃費3.8 L/100 km)を達成するとともに、[[自動車排出ガス規制|排出ガス規制]]EURO 4を達成することにより、排出ガス・燃費とも[[国際自動車連盟|FIA]] Eco Test史上初の5つ星を取得している。
エクステリアデザインは、リヤ・ウインドがルーフ側にまで回り込んでいることと、細部が幾分未来的なデザインにされていることを除けば市販型とほぼ同一のイメージであるが、外寸は全長3516×全幅1505×全高1514mmと一回り大きく、低い。車体構造もコンセプトカーらしく、アルミ製スペースフレームに樹脂製のパネルを組み合わせて、さらにサスペンションやブレーキローターとキャリパーまでもアルミ化することにより、リッターカーながら790kgの軽量ボディを実現している。空気抵抗削減にも気を配り、[[Cd値]]は0.24に達している。


[[グランツーリスモ4]]にも収録されており、レースやフリーランで走行すること、フォトモードにおいて撮影することが可能。
エンジンは、[[三菱・3B2型エンジン#3B21|アルミブロックの1000cc3気筒DOHC12バルブ]]。吸排気とも可変バルブタイミング機構[[MIVEC]]を採用しており、さらにアイドリングストップ機構を備えている。最高出力は68ps/6000rpm、最大トルクは9.4kgm/3500rpmを発生する。これにCVTを組み合わせて、[[3リッターカー]]の基準を満たすCO2排出量89g/km(燃費3.8L/100km)を達成するとともに、排出ガス規制でEURO4を達成することにより、排出ガス・燃費ともFIA Eco Test史上初の5つ星を取得している。


==初代 HA1W(2006年-2013年)==
==型式 HA1W(2006年-2013年)==
;2003年9月
;2003年9月11日
: [[フランクフルトモーターショー]]に、コンセプトテストカー『i』を出品<ref>[https://www.mitsubishi-motors.com/jp/corporate/pressrelease/motorshow/detail19.html 三菱自動車、第60回フランクフルトモーターショーにコンセプトテストカー『 i 』(アイ)と『グランディス』(欧州仕様車)などを出品].プレスリリース.三菱自動車工業株式会社.2003-08-29.(参照 2019-05-03).</ref>。
: フランクフルトモーターショーで、コンセプトテストカー『i』を出品。


;2003年10月
;2003年10月24日
: 第37回[[東京モーターショー]]に出品<ref>[https://www.mitsubishi-motors.com/jp/corporate/pressrelease/motorshow/detail905.html 第37回東京モーターショー 三菱自動車の出品内容].プレスリリース.三菱自動車工業株式会社.2003-08-29.(参照 2019-10-15).</ref>。
: 第37回[[東京モーターショー]]に出品。


;2005年5月
;2005年5月
: 車種名を『i(アイ)』に正式決定<ref>[https://www.mitsubishi-motors.com/jp/corporate/pressrelease/corporate/detail1276.html 三菱自動車、新型SUVの車名を『OUTLANDER(アウトランダー)』、新型軽自動車を『 i (アイ)』に決定].プレスリリース.三菱自動車工業株式会社.2005-05-23.(参照 2019-05-03).</ref>。
: 車種名を『i(アイ)』に正式決定。


;2005年11月
;2005年11月
: [[KFCコーポレーション|ケンタッキーフライドチキン]](KFC)の[[コマーシャルメッセージ|CM]]『[[2005年]]クリスマスキャンペーンパーティバーレル篇』に発売前であるが「出演」。これは[[日本ケンタッキー・フライド・チキン|日本KFC]]が[[三菱商事]]の関連会社のため。
: [[KFCコーポレーション|ケンタッキーフライドチキン]](KFC)の[[コマーシャルメッセージ|CM]]『[[2005年]]クリスマスキャンペーンパーティバーレル篇』に発売前であるが「出演」。これは[[日本ケンタッキー・フライド・チキン|日本KFC]]が[[三菱商事]]の関連会社のため。


;2006年1月5日
;2006年1月5日
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;2006年1月24日
;2006年1月24日
: 販売開始。当初はターボエンジン搭載グレードのみを用意。目標月間販売台数は5,000台表されている
: 販売開始。ターボエンジン搭載。目標月間販売台数は5,000台<ref>[https://www.mitsubishi-motors.com/jp/corporate/pressrelease/products/detail1407.html 三菱自動車、新コンセプトの未来形スモール『i(アイ)』を新売].プレスリリース.三菱自動車工業株式会社.2006-01-24.(参照 2019-05-03).</ref>


;2006年5月17日
;2006年5月17日
: 特別仕様車「i-Play Edition」を発売<ref>[https://www.mitsubishi-motors.com/jp/corporate/pressrelease/products/detail1459.html 三菱自動車、未来形スモール『i(アイ)』の特別仕様車「i Play Edition」を発売].プレスリリース.三菱自動車工業株式会社.2006-05-17.(参照 2019-05-03).</ref>。
: 特別仕様車「i-Play Edition」を発売。


;2006年7月1日
;2006年7月1日
: 特別仕様車「Limited」を発売<ref>[https://www.mitsubishi-motors.com/jp/corporate/pressrelease/products/detail1478.html 三菱自動車、未来形スモール『i(アイ)』の特別仕様車「Limited(リミテッド)」を発売].プレスリリース.三菱自動車工業株式会社.2006-06-27.(参照 2019-05-03).</ref>。
: 特別仕様車「Limited」を発売。


;2006年7月25日
;2006年7月25日
: [[ハローキティ]]特別仕様車「PrincessKitty i」限定1台を[[日本橋 (東京都中央区)|日本橋]][[三越]]で販売。
: [[ハローキティ]]特別仕様車「PrincessKitty i」限定1台を[[日本橋 (東京都中央区)|日本橋]][[三越]]で販売<ref>[https://www.mitsubishi-motors.com/jp/corporate/pressrelease/products/detail1483.html 三菱自動車の未来形スモール『i(アイ)』のハローキティ特別仕様車 日本橋三越本店にて開催予定のイベント「さんりお in 江戸」で、1台限定販売].プレスリリース.三菱自動車工業株式会社.2006-07-07.(参照 2019-05-03).</ref>


;2006年10月11日
;2006年10月11日
: 本車をベースに、[[電気自動車]]の研究車両『[[三菱・i-MiEV|i MiEV]]』を制作<ref>[https://www.mitsubishi-motors.com/jp/corporate/pressrelease/corporate/detail1533.html 三菱自動車、電気自動車の研究車両『i MiEV』を製作し、電力会社との共同研究を開始].プレスリリース.三菱自動車工業株式会社.2006-10-11.(参照 2019-05-03).</ref>。
: [[電気自動車]]「[[三菱・i-MiEV|i-MiEV]]」を開発。


;2006年10月17日
;2006年10月17日
: J.D.パワーによる「2006年日本軽自動車初期品質調査」において1位を記録([[ダイハツ・ムーヴラテ]]と同点の61PP100)[http://www.jdpower.co.jp/]
: J.D.パワーによる「2006年日本軽自動車初期品質調査」において1位を記録([[ダイハツ・ムーヴラテ]]と同点の61PP100)[http://www.jdpower.co.jp/]


;2006年10月24日
;2006年10月24日
: マイナーチェンジ。[[自然吸気]]エンジン(NA)搭載グレード発売。ターボ車一部改良。ネガティブキャンバーをつけたことによりハンドリングが向上。
: マイナーチェンジ。[[自然吸気]](NA)エンジン搭載車を追加、ターボ車一部改良<ref>[https://www.mitsubishi-motors.com/jp/corporate/pressrelease/products/detail1536.html 三菱自動車、未来形スモール『i(アイ)』の自然吸気(N/A)エンジン搭載モデルを発売].プレスリリース.三菱自動車工業株式会社.2006-10-24.(参照 2019-05-03).</ref>。ネガティブキャンバーをつけたことによりハンドリングが向上。


;2006年10月25日
;2006年10月25日
: [[グッドデザイン賞|グッドデザイン大賞]]受賞(軽自動車としては初。[[乗用車]]としては、[[トヨタ・プリウス|プリウス]]以来2度目)。[http://www.g-mark.org/library/2006/award-best15.html]
: [[グッドデザイン賞|グッドデザイン大賞]]受賞<ref>[https://www.mitsubishi-motors.com/jp/corporate/pressrelease/products/detail1478.html 2006年度グッドデザイン大賞].年度別アーカイブ.公益財団法人日本デザイン振興会.(参照 2019-05-03).</ref>。(軽自動車としては初。[[乗用車]]としては、[[トヨタ・プリウス|プリウス]]以来2度目)。


;2006年10月31日
;2006年10月31日
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;2006年10月31日
;2006年10月31日
: 2007 日本自動車殿堂カーデザインオブザイヤー受賞[http://www.jahfa.jp/]
: [[日本自動車殿堂]]カーデザインオブザイヤー受賞<ref>[http://www.jahfa.jp/category/car-design-of-the-year/ カーデザインオブザイヤーリスト].イヤー賞.特定非営利活動法人日本自動車殿堂.(参照 2019-05-03).</ref>。


;2006年11月1日
;2006年11月1日
: カービュー・カー・オブ・ザ・イヤー2006~2007 国産部門受賞[http://www.carview.co.jp/magazine/special/2006/cvcoty/]
: カービュー・カー・オブ・ザ・イヤー2006年度「国産部門受賞<ref>[https://www.carview.co.jp/blog/cat_carview/1147/ 「カービュー・カー・オブ・ザ・イヤー」結果発表].プレスリリース.株式会社カービュー.2006-11-01.(参照 2019-05-03).</ref>。


;2006年11月14日
;2006年11月14日
: 2007年次[[RJCカー・オブ・ザ・イヤー]]受賞<ref>[https://www.mitsubishi-motors.com/jp/corporate/pressrelease/corporate/detail1550.html 三菱自動車、『i(アイ)』が2007年次RJCカーオブザイヤーを受賞].プレスリリース.三菱自動車工業株式会社.2006-11-15.(参照 2019-05-03).</ref>。
: 2007年次 [[RJCカー・オブ・ザ・イヤー]]受賞。


;2006年11月18日
;2006年11月18日
: 第27回[[日本カー・オブ・ザ・イヤー]]特別賞「Most Advanced Technology」受賞。
: 第27回2006-2007[[日本カー・オブ・ザ・イヤー]]特別賞「Most Advanced Technology」受賞<ref>[https://www.mitsubishi-motors.com/jp/corporate/pressrelease/corporate/detail1553.html 三菱自動車、『i(アイ)』が2006-2007日本カー・オブ・ザ・イヤー特別賞「Most Advanced Technology」を受賞].プレスリリース.三菱自動車工業株式会社.2006-11-20.(参照 2019-05-03).</ref>


;2006年11月30日
;2006年11月30日
: 第1回[[あなたが選ぶカー・オブ・ザ・イヤー]]大賞を受賞。
: 第1回[[あなたが選ぶカー・オブ・ザ・イヤー]]大賞を受賞<ref>[https://www.mitsubishi-motors.com/jp/corporate/pressrelease/corporate/detail1562.html 三菱自動車 『i(アイ)』が「2006-2007あなたが選ぶカー・オブ・ザ・イヤー大賞」を受賞].プレスリリース.三菱自動車株式会社.2006-12-01.(参照 2019-05-03).</ref>


;2006年12月14日
;2006年12月14日
: 「[[倉敷市|倉敷]]ナンバー」の[[ご当地ナンバー]]認証を記念した特別仕様車「i倉敷」を発売。
: 「[[倉敷市|倉敷]]ナンバー」の[[ご当地ナンバー]]認証を記念した特別仕様車「i倉敷」を発売<ref>[https://www.mitsubishi-motors.com/jp/corporate/pressrelease/products/detail1566.html 三菱自動車、『i(アイ)』の地域限定特別仕様車『i(アイ)倉敷』を発売].プレスリリース.三菱自動車工業株式会社.2006-12-14.(参照 2019-05-03).</ref>


;2007年1月16日
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;2009年6月5日
;2009年6月5日
: 電気自動車[[三菱・i-MiEV|i-MiEV]]の法人向け販売を同年7月下旬から開始すると発表。一般向け販売も2010年4月から開始する計画と発表された[http://www.mitsubishi-motors.co.jp/publish/mmc/pressrelease/news/detail1940.html]。
: 電気自動車[[三菱・i-MiEV|i-MiEV]]の法人向け販売を同年7月下旬から開始すると発表。一般向け販売も2010年4月から開始する計画と発表された[http://www.mitsubishi-motors.co.jp/publish/mmc/pressrelease/news/detail1940.html]。


;2009年7月30日
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;2013年9月27日
;2013年9月27日
:販売終了ホームページの掲載終了した
:販売終了、およびホームページの掲載終了。

;2014年3月
:ごく僅かに残っていた在庫分の未登録車の車両登録を全て完了し販売終了。

;2021年2月22日(補足)
:i-MiEVが販売終了、およびホームページへの掲載を終了。iの商標は15年の歴史に幕を下ろす事となった。


== 受賞歴 ==
== 受賞歴 ==
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== 車名の由来 ==
== 車名の由来 ==
『I([[自分]])』、『[[愛]]』、および『innovation([[革新]])』、『imagination([[想像]])』、『intelligence([[知性]])』の頭文字から。
『I([[wikt:自分|自分]])』、『[[愛]]』、および『innovation([[革新]])』、『imagination([[想像]])』、『intelligence([[知性]])』の頭文字から。


2008年12月から追加された新グレード「Vivace」とは、[[イタリア語]]で『いきいきと、活発に』を意味する。
2008年12月から追加された新グレード「Vivace」とは、[[イタリア語]]で『いきいきと、活発に』を意味する。


== 備考 ==
== その他 ==
[[インド]]の[[バンガロール]]にある鉛電池搭載電動マイクロカーのメーカーである「REVA」(リーバ)が「i」という車名のマイクロカーを製造販売しているが、完全に無関係である。
*[[インド]]の[[バンガロール]]にある鉛電池搭載電動マイクロカーのメーカーである「REVA」(リーバ)が「i」という車名のマイクロカーを製造販売しているが、一切無関係である。


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
*[[三菱・i-MiEV]] - 派生車
*[[三菱・i-MiEV]] - 派生車
*[[三菱・i-MiEVエボリューション]] - 上記車ベースのラリーカー
*[[三菱・eK]]
*[[三菱・eK]]
*[[三菱・ミニカ]]
*[[三菱・ミニカ]]
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*[[三菱・3B2型エンジン]]
*[[三菱・3B2型エンジン]]


== 脚注・出典 ==
== 脚注 ==
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=== 注釈 ===
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== 外部リンク ==
=== 出典 ===
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* [http://www.mitsubishi-motors.com/jp/spirit/history/year/2000/00_21.html i(アイ)] - [http://www.mitsubishi-motors.com/ 三菱自動車のグローバルウェブサイト]内のページ
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2024年3月18日 (月) 13:07時点における最新版

三菱・i
HA1W型
フロント(前期型)
リア(前期型)
室内
概要
製造国 日本の旗 日本岡山県倉敷市
販売期間 2006年1月 - 2014年3月
(2013年6月6日生産終了)
設計統括 福井紀王(プロダクトエグゼクティブ)
デザイン 竹屋正道(エキスパート・プロジェクトマネージャー)
ボディ
乗車定員 4人
ボディタイプ 5ドアハッチバック
駆動方式 MR
ビスカスカップリング式フルタイム4WD
パワートレイン
エンジン 3B20型:0.66 L 直3 MIVEC
最高出力 52 PS(NA
64 PS(ターボ
変速機 4速AT
サスペンション
マクファーソンストラット
3リンクド・ディオン式
車両寸法
ホイールベース 2,550 mm
全長 3,395 mm
全幅 1,475 mm
全高 1,600 mm
車両重量 890 - 960 kg
その他
タイヤサイズ 前:145/65R15
後:175/55R15
系譜
後継 既存の三菱・i MiEVに統合
テンプレートを表示

i(アイ)は、三菱自動車工業2006年から2014年にかけて販売(2013年生産終了)していた軽自動車である。2003年フランクフルトモーターショーに出展した同社のコンセプトカーが原型となっている。

概要

[編集]

近年の軽乗用車としては珍しく、5ドアボディでありながらエンジンをリア・ミッドに搭載し、高効率なパッケージングを採りながら、重量配分英語版の最適化により操縦安定性と走行性能を高めている。かつて経営の提携関係にあったダイムラー・クライスラースマートの設計ノウハウが活かされていると思われがちであるが、プラットフォームは三菱自動車の独自開発である。先行開発は2000年平成12年)、正式な開発は2001年(平成13年)1月から始まっている。途中2度も開発が中断する事態に陥りながらも、2004年(平成16年)のダイムラー・クライスラーとの提携解消後の再建計画の中で、最終的に商品化に向けての開発が認められることになったという経歴を持つ[1]

三菱自動車の軽自動車では、派生車を除くとeKワゴン以来4年3ヶ月ぶりのニューモデルである。

iの開発は、2代目パジェロでプロジェクトエンジニア、後にプロジェクトエグゼクティブとなる福井紀王が手掛けた。

コンセプトは「居住性」「衝突安全性」「斬新なデザイン」を統合したプレミアムスモール。三菱がパジェロミニで先鞭を付けた「プレミアム付加価値とする軽自動車」を発展させたものである。ダイムラー・クライスラーとの提携以前より企画され、2001年(平成13年)から開発がスタートしたが、そもそも競合車種が無いゆえに需要があるのか、市場はあるのかを経営陣に納得させることに苦労したとされている。2003年(平成15年)頃には経営難から開発が一旦停止されたものの、半年後に開発を再開した際のモーターショーでの発表において手応えを得たことから、開発は加速したという。しかし、提携先であるダイムラー・クライスラーの商品であるスマートの市場とバッティングするという理由から、2004年(平成16年)初頭に開発が再度停止されてしまう。当時、提携関係にあったダイムラー・クライスラーの企画本部長を、1日中軽自動車に乗せて東京を案内し、狭い路地に入っていける利便性や軽自動車の意義を理解してもらうことなど、商品性を理解してもらうよう努力が払われたが、それがかえって仇となった格好である。その後、ダイムラー・クライスラーとの提携解消後の再建計画の中、同年5月に新しい三菱を象徴する先進的なクルマとして商品化が認められることとなった。自動車製造業の傾向として新車開発期間が大幅に短縮される中[注釈 1]、2回の中断を挟んだこともあり、5年の開発期間を要しての発売となった。

発売当初はターボエンジン搭載モデルのみをラインナップし、車両本体価格は128万円以上だった。2006年(平成18年)10月に自然吸気エンジン搭載モデルが登場し、2009年(平成21年)8月発売の最廉価「Limited 2WD」は99.8万円から購入できるようになった。元々高価なモデルではあるが、過給の有無や駆動方式を別とすると、メーカーオプションの範囲が狭く、グレード間での差異の少ない車である。こと安全装備に関しては、全グレードがほぼ共通であり、唯一フロントディスクブレーキのローター径だけ、ターボエンジン搭載モデルが1インチ大きいのみとなっている。

生産は、岡山県倉敷市の三菱自動車工業水島製作所で行われていた。

スタイル・機構

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2台のi

エンジン

[編集]

新たに開発された直列3気筒DOHC12バルブ、可変バルブ機構MIVEC付き3B20型を搭載。自然吸気、またはインタークーラーターボ仕様がある。ターボは低回転域からトルクが発生するようチューンされている。

本エンジンはダイムラーへの供給契約が締結されており、排気量を999ccに変更した上で、2007年にモデルチェンジしたスマートに搭載されていた。

レイアウト

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リア・ミッドシップを採用することでホイールベースは2012年12月現在、既存の軽自動車としては最長の2,550 mmである。フロントにエンジンとトランスアクスルが無いため、ステアリングの切れ角を大きく取ることができ、ロングホイールベースにもかかわらず最小回転半径は4.5 mとなっている。

国内の軽自動車では唯一、後面オフセット衝突にも対応している。

シリンダーを45度後傾させた上でリア・アクスルに載せるような形とすることで広い室内空間を実現している。このエンジン配置によって地上からの荷室床面高は約70 cmとやや高く、総合的な積載空間は他車より若干狭いが、横幅と奥行きは長くとられている。荷室の床には遮熱対策が施してある。

エンジンのリア・ミッドシップレイアウト、自社の小型乗用車コルトよりも長いロングホイールベース、大径の15インチホイールの採用によって、従来の軽自動車に比べてシャープなハンドリング特性を持つ。2006年10月のマイナーチェンジで、フロントにネガティブキャンバーを付加したセッティングになり、さらに軽快なハンドリングが体感できる。自動車評論家の中にもこの独特のハンドリングを評価する声が多い。

エンジンがリアにある事で、原理上ブレーキング時にノーズダイブが起こりにくく、四輪に均等に荷重のかかった非常に安定したブレーキングを可能としている。

関連特許を持つホンダからの技術供与により、運転席下に燃料タンクを置くセンタータンクレイアウトを採用している(カタログに記載)。

全高は1.60 mで、都市部に多い1.55 mが上限の機械式立体駐車場には進入することができない。

ミッドシップの後輪駆動というレイアウトの都合上、フロントにプロペラシャフトを通すためのセンタートンネルを設ける必要があったため、他の軽自動車と比較してやや小振りなシートで、前席の居住空間が若干犠牲になっていた。

駆動

[編集]

二輪駆動モデルは後輪駆動、四輪駆動モデルはビスカスカップリングを用いたオンデマンド式フルタイム4WDを採用している。

後輪荷重の大きさ、操縦安定性、ミッドシップらしい軽快なハンドリングのバランスをとるため、前輪145/65R15、後輪175/55R15と、タイヤは前後異サイズで、スタッドレスタイヤも前後2本ずつの購入(本車専用の組み合わせ)となる。スペアタイヤは搭載されず、パンク修理キットで対応する。

特別仕様車

[編集]
  • i-Play Edition(2006年5月17日 - 9月)
    • Mをベースに、Appleのオーディオプレイヤー「iPod nano」専用スロットなどを装備するほか、アイのロゴマークが刻印されたiPod nanoを進呈。
  • Limited(初代)(2006年7月1日 - 10月)
    • S(初期)をベースに、専用AM/FMラジオ付CDプレーヤー+4スピーカー、UVカット機能付プライバシーガラスを標準装着化。Sよりも低価格。
  • i倉敷(2006年12月14日 - 2007年3月)
    • S(NA)をベースに、ジーンズ柄シート生地、専用AM/FMラジオ付CDプレーヤー+4スピーカー、UVカットプライバシーガラス、“i倉敷”専用デカールを装備。岡山三菱自動車のみで100台限定販売。
  • 1st Anniversary Edition(2007年1月16日 - 9月)
    • LとMをベースに、インテリアではブラックのドット柄を採用したシート、インパネ、トリム、カーゴルームカーペットや後席用シートポケット、専用キーホルダーなどを、エクステリアでは水滴防止ドアミラー、左右フロントドアガラスの撥水コーティングとUV&ヒートプロテクトガラス(フロントウィンドウ)などを追加装備する。
  • Casual Edition(2007年6月19日 - 12月)
    • S (NA) をベースに、バニティミラー(運転席・チケットホルダー付)、プライバシーガラス(リヤドア・テールゲート)、UV&ヒートプロテクトガラス(フロントウィンドウ)を追加装備する。
  • Sport Style Edition(2007年9月20日 - 12月)
    • LXまたはGをベースとして、外装にROAR製のグリル一体型フロントエアロバンパーやルーフスポイラー、マフラーカッターを装飾。内蔵には、専用色センターパネルや本革巻きのステアリング、シフトノブを装備する。
  • Bloom Edition(2007年12月25日 - 2008年12月)
    • Lをベースに、UV&ヒートプロテクトガラス、ボディと同色の電動格納式リモコンドアミラー、助手席側バニティミラーなどを追加装備。インテリアには、同仕様車専用のミント&ブラウンインテリアを採用。
Bloom Edition Bloom Edition
Bloom Edition
  • Limited(2代目)(2009年8月19日 - )
    • Sをベースに、装備を厳選。スタイリッシュなエクステリアと便利機能をパッケージしたコンフォートパックも設定。ベースグレードの「S」は2009年11月の一部改良で廃止されたものの、本グレードは一部改良を受け、販売を継続。

コンセプトカー・i

[編集]
prototype i フロント
prototype i 解体中


市販型のiの原型となった同名のコンセプトカーは、2003年の第60回フランクフルトモーターショーにおいて初公開されている。エンジンレイアウト、サスペンション機構は市販型と同一であるが、軽自動車ではなく排気量1,000 ccのコンパクトカーとして発表されていた[注釈 2]

エクステリアデザインは、リヤ・ウインドウがルーフ側にまで回り込んでいることと、細部が幾分未来的なデザインにされていることを除けば市販型とほぼ同一のイメージであるが、外寸は全長3,516×全幅1,505×全高1,514 mmと一回り大きく、低い。車体構造もコンセプトカーらしく、アルミスペースフレームに樹脂製のパネルを組み合わせて、さらにサスペンションやブレーキローターとキャリパーまでもアルミ化することにより、リッターカーながら790 kgの軽量ボディを実現している。空気抵抗削減にも気を配り、Cd値は0.24に達している。

エンジンは、アルミブロックの1,000 cc直列3気筒DOHC12バルブ。吸排気とも可変バルブタイミング機構MIVECを採用しており、さらにアイドリングストップ機構を備えている。最高出力は68 ps/6,000 rpm、最大トルクは9.4 kgm/3,500 rpmを発生する。これにCVTを組み合わせて、3リッターカーの基準を満たすCO2排出量89 g/km(燃費3.8 L/100 km)を達成するとともに、排出ガス規制でEURO 4を達成することにより、排出ガス・燃費ともFIA Eco Test史上初の5つ星を取得している。

グランツーリスモ4にも収録されており、レースやフリーランで走行すること、フォトモードにおいて撮影することが可能。

型式 HA1W(2006年-2013年)

[編集]
2003年9月11日
フランクフルトモーターショーに、コンセプトテストカー『i』を出品[2]
2003年10月24日
第37回東京モーターショーに出品[3]
2005年5月
車種名を『i(アイ)』に正式決定[4]
2005年11月
ケンタッキーフライドチキン(KFC)のCM2005年クリスマスキャンペーンパーティバーレル篇』に、発売前であるが「出演」。これは日本KFC三菱商事の関連会社のため。
2006年1月5日
TBSのドラマ「一週間の恋」に登場。
2006年1月24日
販売開始。ターボエンジン搭載車。目標月間販売台数は5,000台[5]
2006年5月17日
特別仕様車「i-Play Edition」を発売[6]
2006年7月1日
特別仕様車「Limited」を発売[7]
2006年7月25日
ハローキティ特別仕様車「PrincessKitty i」限定1台を日本橋三越で販売[8]
2006年10月11日
本車をベースに、電気自動車の研究車両『i MiEV』を制作[9]
2006年10月17日
J.D.パワーによる「2006年日本軽自動車初期品質調査」において1位を記録(ダイハツ・ムーヴラテと同点の61PP100)[1]
2006年10月24日
マイナーチェンジ。自然吸気(NA)エンジン搭載車を追加、ターボ車は一部改良[10]。ネガティブキャンバーをつけたことによりハンドリングが向上。
2006年10月25日
グッドデザイン大賞受賞[11]。(軽自動車としては初。乗用車としては、プリウス以来2度目)。
2006年10月31日
J.D.パワーによる「2006年日本軽自動車商品性評価調査」において調査開始以来最高得点で1位を記録。[2]
2006年10月31日
日本自動車殿堂カーデザインオブザイヤー受賞[12]
2006年11月1日
カービュー・カー・オブ・ザ・イヤー2006年度「国産」部門受賞[13]
2006年11月14日
2007年次RJCカー・オブ・ザ・イヤー受賞[14]
2006年11月18日
第27回2006-2007日本カー・オブ・ザ・イヤー特別賞「Most Advanced Technology」受賞[15]
2006年11月30日
第1回あなたが選ぶカー・オブ・ザ・イヤー大賞を受賞[16]
2006年12月14日
倉敷ナンバー」のご当地ナンバー認証を記念した特別仕様車「i倉敷」を発売[17]
2007年1月16日
特別仕様車「1st Anniversary Edition」を発売。
2007年6月19日
特別仕様車「Casual Edition」を発売。
2007年9月6日
特別仕様車「Sport Style Edition」を発売。
2007年12月20日
マイナーチェンジ。UV&ヒートプロテクトガラスや、電動格納式リモコンドアミラー、キーレスオペレーションシなどで装備グレードを拡大。ボディーカラーに「サクラピンクメタリック」と「ドーンシルバー」を追加するほか、ターボ搭載グレードのバンパーをボディ同色に変更。このほか、前席シート形状の改良やシート生地の変更、パワーステアリング「EPS+」追加装備、など。
2007年12月25日
特別仕様車「Bloom Edition」を発売。
2008年12月24日
マイナーチェンジ。グレード体系を見直し、廉価グレード「S」、充実グレード「Vivace(ビバーチェ)」、ターボ車「T」の3グレードに集約。上級グレードにあったドアサッシュのブラックアウト処理を廃止し、ボディ同色とする。ボディカラーは「ライトブルーメタリック」「ライトイエローソリッド」「ペールベージュソリッド」を廃止し「オーシャンブルーメタリック」「ラズベリーレッドパール」「サンフラワーイエローソリッド」を新たに追加。インテリアカラーは「レッドインテリア」を廃止し、「グレーインテリア」「ミント&ブラウンインテリア」「ブラックインテリア」に整理。
2009年6月5日
電気自動車『i-MiEV』の法人向け販売を同年7月下旬から開始すると発表。一般向け販売も2010年4月から開始する計画と発表された[3]
2009年7月30日
特別仕様車「Limited」を発表(8月19日発売)。
2009年11月5日
マイナーチェンジ。走行抵抗の低減を行い、さらにNAエンジン車はエンジンの改良とオートマチックトランスミッションの制御見直しを行い、全グレードで燃費を向上。これにより、「Vivace」の2WD車で平成22年度燃費基準+15%を達成。このほか、ステアリングホイール下にETCユニットの装着スペースとしても使用できるアンダートレイを追加し、シート地をニットに変更。「Vivace」で選択可能だった「ミント&ブラウンインテリア」を廃止し、「グレーインテリア」に統一。「i-MiEV」で採用されているエアロワイパーブレードを装備し、カタロググレードではオートライトコントロールシステムも装備。メーカーオプションのMMESは省電力性・耐衝撃性に優れたSSDに変更し、SDカードスロットやUSB端子を装備した。ボディカラーは「ジンジャーブラウン」と「ドーンシルバーメタリック」を廃止し、「ミスティックバイオレットパール」を新たに追加。グレード体系は廉価グレードの「S」を廃止し、「Vivace」と「T」のシンプルな構成となった。なお、特別仕様車の「Limited」は好評につき、ベース車に準じる一部改良を受け販売を継続する。
2010年8月5日
マイナーチェンジ。メーター部分に低燃費運転をサポートするECOランプを追加。充実グレードの「Vivace」をベースにSSD方式のMMES(三菱マルチエンターティメントシステム)とリアドアスピーカーを標準装備した新グレード「Vivace+navi」を新設。これにより、「Vivace」に設定されていたMMESのメーカーオプション設定を廃止した。さらに、5年目以降の車検入庫時に保証延長点検(24ヶ月定期点検相当)を受けることを条件に適用される「最長10年10万km特別保証延長」の対象車種となった。
2011年12月
仕様変更。グレード体系の整理に伴い、「Vivace+navi」を廃止。
2012年7月6日
マイナーチェンジ。安全に関する法規制強化に対応し、ヘッドレストを大型化するとともに、ISO-FIXチャイルドシートアンカーを標準装備。さらに、ドアミラーを大型化して視認性を向上させた。
2013年2月27日
スポーツモデル「ロアコンプリート」生産終了。
2013年6月6日
車種整理、eKシリーズのフルモデルチェンジに伴うラインアップ集約の為、トッポと共に生産終了[18][19]。なお、本車種をベースとした電気自動車のi-MiEVは継続生産される[19]
2013年9月27日
販売終了、およびホームページへの掲載を終了。
2014年3月
ごく僅かに残っていた在庫分の未登録車の車両登録を全て完了し販売終了。
2021年2月22日(補足)
i-MiEVが販売終了、およびホームページへの掲載を終了。iの商標は15年の歴史に幕を下ろす事となった。

受賞歴

[編集]

車名の由来

[編集]

『I(自分)』、『』、および『innovation(革新)』、『imagination(想像)』、『intelligence(知性)』の頭文字から。

2008年12月から追加された新グレード「Vivace」とは、イタリア語で『いきいきと、活発に』を意味する。

その他

[編集]
  • インドバンガロールにある鉛電池搭載電動マイクロカーのメーカーである「REVA」(リーバ)が「i」という車名のマイクロカーを製造販売しているが、一切無関係である。

関連項目

[編集]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ トヨタや日産は従来で4年とされていた開発期間を、全くの新規プラットフォームでも24ヶ月、あるいは18ヶ月とすることを目標としていた。
  2. ^ 軽自動車である市販型iが開発中であったにもかかわらず、コンセプトカーは寸法を拡大されコンパクトカーとして発表された。

出典

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  1. ^ モーターマガジン社「MITSUBISHI i」
  2. ^ 三菱自動車、第60回フランクフルトモーターショーにコンセプトテストカー『 i 』(アイ)と『グランディス』(欧州仕様車)などを出品.プレスリリース.三菱自動車工業株式会社.2003-08-29.(参照 2019-05-03).
  3. ^ 第37回東京モーターショー 三菱自動車の出品内容.プレスリリース.三菱自動車工業株式会社.2003-08-29.(参照 2019-10-15).
  4. ^ 三菱自動車、新型SUVの車名を『OUTLANDER(アウトランダー)』、新型軽自動車を『 i (アイ)』に決定.プレスリリース.三菱自動車工業株式会社.2005-05-23.(参照 2019-05-03).
  5. ^ 三菱自動車、新コンセプトの未来形スモール『i(アイ)』を新発売.プレスリリース.三菱自動車工業株式会社.2006-01-24.(参照 2019-05-03).
  6. ^ 三菱自動車、未来形スモール『i(アイ)』の特別仕様車「i Play Edition」を発売.プレスリリース.三菱自動車工業株式会社.2006-05-17.(参照 2019-05-03).
  7. ^ 三菱自動車、未来形スモール『i(アイ)』の特別仕様車「Limited(リミテッド)」を発売.プレスリリース.三菱自動車工業株式会社.2006-06-27.(参照 2019-05-03).
  8. ^ 三菱自動車の未来形スモール『i(アイ)』のハローキティ特別仕様車 日本橋三越本店にて開催予定のイベント「さんりお in 江戸」で、1台限定販売.プレスリリース.三菱自動車工業株式会社.2006-07-07.(参照 2019-05-03).
  9. ^ 三菱自動車、電気自動車の研究車両『i MiEV』を製作し、電力会社との共同研究を開始.プレスリリース.三菱自動車工業株式会社.2006-10-11.(参照 2019-05-03).
  10. ^ 三菱自動車、未来形スモール『i(アイ)』の自然吸気(N/A)エンジン搭載モデルを発売.プレスリリース.三菱自動車工業株式会社.2006-10-24.(参照 2019-05-03).
  11. ^ 2006年度グッドデザイン大賞.年度別アーカイブ.公益財団法人日本デザイン振興会.(参照 2019-05-03).
  12. ^ カーデザインオブザイヤーリスト.イヤー賞.特定非営利活動法人日本自動車殿堂.(参照 2019-05-03).
  13. ^ 「カービュー・カー・オブ・ザ・イヤー」結果発表.プレスリリース.株式会社カービュー.2006-11-01.(参照 2019-05-03).
  14. ^ 三菱自動車、『i(アイ)』が2007年次RJCカーオブザイヤーを受賞.プレスリリース.三菱自動車工業株式会社.2006-11-15.(参照 2019-05-03).
  15. ^ 三菱自動車、『i(アイ)』が2006-2007日本カー・オブ・ザ・イヤー特別賞「Most Advanced Technology」を受賞.プレスリリース.三菱自動車工業株式会社.2006-11-20.(参照 2019-05-03).
  16. ^ 三菱自動車 『i(アイ)』が「2006-2007あなたが選ぶカー・オブ・ザ・イヤー大賞」を受賞.プレスリリース.三菱自動車株式会社.2006-12-01.(参照 2019-05-03).
  17. ^ 三菱自動車、『i(アイ)』の地域限定特別仕様車『i(アイ)倉敷』を発売.プレスリリース.三菱自動車工業株式会社.2006-12-14.(参照 2019-05-03).
  18. ^ 三菱自動車「eKワゴン」の内なる敵 日産との共同開発、新型軽自動車を投入(3/3) - 東洋経済オンライン 2013年6月7日
  19. ^ a b ホーム > 自動車 ニューモデル > 新型車 > 【三菱 eK 新型発売】益子社長「新型軽開発はNMKVに一本化」…トッポと i は生産終了 【三菱 eK 新型発売】益子社長「新型軽開発はNMKVに一本化」…トッポと i は生産終了 - レスポンス 2013年6月6日