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「D.C.4 〜ダ・カーポ4〜」の版間の差分

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前作『[[D.C.III 〜ダ・カーポIII〜]]』から7年ぶりのナンバリング作品である本作は、これまでの作品の舞台であった初音島から香々見島に舞台が移った<ref name="Gamer20191218"/>。地方のみならず、世界そのものもI~IIIまでの世界とは鏡映しとなる別の世界となっている。ナンバリングも世界が移った事を示すようにローマ数字から算用数字となっている。
前作『[[D.C.III 〜ダ・カーポIII〜]]』から7年ぶりのナンバリング作品である本作は、これまでの作品の舞台であった初音島から香々見島に舞台が移った<ref name="Gamer20191218"/>。地方のみならず、世界そのものもI~IIIまでの世界とは鏡映しとなる別の世界となっている。ナンバリングも世界が移った事を示すようにローマ数字から算用数字となっている。

プロローグである「生誕のアルティメットパーティ!」開始日は2018年12月13日で本編開始日は2019年4月2日。


== 歴史 ==
== 歴史 ==
;2019年
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* 4月12日:プロローグを収録した体験版「生誕のアルティメットパーティ!」をWindows向けに公開<ref>{{Cite web |title=『D.C.4 ~ダ・カーポ4~』本編が始まる前のストーリーを収録した体験版公開! 伊藤彩沙さんら、出演声優のサイン入り色紙が当たるキャンペーンも開催 {{!}} ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com |url=https://www.famitsu.com/news/201904/12174734.html |website=ファミ通.com |date=2019-04-12 |access-date=2023-12-30 |language=ja}}</ref>。
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;2021年
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* 2月26日:ファンディスク『D.C.4 Fortunate Departures 〜ダ・カーポ4〜 フォーチュネイトデパーチャーズ』(PC)発売<ref>{{Cite web|和書|date=|url=https://circus-co.jp/product/dc4fd/|title=公式サイト Departures ~ダ・カーポ4~ フォーチュネイトデパーチャーズ|publisher=CIRCUS|accessdate=2021-04-29}}</ref>。
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* 8月27日:『D.C.4 〜ダ・カーポ4〜』のダルトゲーム版にあたる『D.C.4 Plus Harmony 〜ダ・カーポ4〜 プラスハーモニー』発売<ref>{{Cite web|和書|date=|url=https://circus-co.jp/product/dc4ph/|title=公式サイト D.C.4 Plus Harmony ~ダ・カーポ4~ プラスハーモニー|publisher=CIRCUS|accessdate=2021-12-24}}</ref>。
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;2022年
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* 4月28日:『D.C.4 Fortunate Departures 〜ダ・カーポ4〜 フォーチュネイトデパーチャーズ』のアダルトゲーム版にあたるD.C.4 Sweet Harmony 〜ダ・カーポ4〜 スイートハーモニー』(18禁)発売<ref>{{Cite web|和書|date=|url=https://circus-co.jp/product/dc4sh/|title=公式サイト D.C.4 Sweet Harmony 〜ダ・カーポ4〜 スイートハーモニー|publisher=CIRCUS|accessdate=2022-04-26}}</ref>
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* 10月27日:『D.C.4 Fortunate Departures 〜ダ・カーポ4〜 フォーチュネイトデパーチャーズ』(PS4/Switch)発売<ref name="famitsu20220702"/>。
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== あらすじ ==
== あらすじ ==
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ところで、香々見島にある香々見学園に通う常坂 一登には、鏡越しに覗くと笑顔に見えるという能力を持っていた。彼は同級生の'''白河 ひより'''が請け負った恋愛相談への協力をきっかけに、“SSR(Special Smile Realize、特別な笑顔に気づくの意)”という同好会の発起人となる<ref name="Gamer20191218"/>。
ところで、香々見島にある香々見学園に通う常坂 一登には、鏡越しに覗くと笑顔に見えるという能力を持っていた。彼は同級生の'''白河 ひより'''が請け負った恋愛相談への協力をきっかけに、“SSR(Special Smile Realize、特別な笑顔に気づくの意)”という同好会の発起人となる<ref name="Gamer20191218"/>。

プロローグである「生誕のアルティメットパーティ!」開始日は2018年12月13日で本編開始日は2019年4月2日。


=== フォーチュネイトデパーチャーズ ===
=== フォーチュネイトデパーチャーズ ===
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:テーマパーク「ワンダーランド」のメインキャストである人工知能で、有里栖をモデルとしている<ref name="BugBug20210825"/>。
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:『フォーチュネイトデパーチャーズ』の時点では有里栖の遠縁・有里咲として香々見学園本校に編入している<ref name="famitsu20220702"/>。
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;謎の少女
;謎の少女
:声:小岩井ことり
:声:小岩井ことり



== 作品背景 ==
== 作品背景 ==
=== 開発(プラスハーモニー) ===
=== 開発(プラスハーモニー) ===
;キャスティング
;キャスティング
:『プラスハーモニー』における諳子役には、『[[D.S. -Dal Segno-]]』にも出演経験のある [[結城ほのか]]が起用された<ref name="BugBug20231226"/>。結城はアダルトゲーム「BugBug」による2023年のインタビューの中で、自分の大好きな『[[D.C. 〜ダ・カーポ〜]]』シリーズのナンバリング作品に出演することに加え、一般版では[[加藤英美里]]が諳子を演じていたこともプレッシャーだったと明かしており、自分の声になったことで諳子のファンから違和感を感じたどうしようという不安があったと振り返っている<ref name="BugBug20231226"/>。結城によると、収録に際しては一般版の声を意識するような指示はなく、自由に演じてくれと言われたため、自分なりの諳子を演じたが、無意識のうちに寄せてしまったかもしれないという<ref name="BugBug20231226"/>。
:『プラスハーモニー』における諳子役には、『[[D.S. -Dal Segno-]]』にも出演経験のある [[結城ほのか]]が起用された<ref name="BugBug20231226"/>。結城はアダルトゲーム「BugBug」による2023年のインタビューの中で、自分の大好きな『[[D.C. 〜ダ・カーポ〜]]』シリーズのナンバリング作品に出演することに加え、一般版では[[加藤英美里]]が諳子を演じていたこともプレッシャーだったと明かしており、自分の声になったことで諳子のファン違和感を感じたどうしようという不安があったと振り返っている<ref name="BugBug20231226"/>。結城によると、収録に際しては一般版の声を意識するような指示はなく、自由に演じてくれと言われたため、自分なりの諳子を演じたが、無意識のうちに寄せてしまったかもしれないという<ref name="BugBug20231226"/>。


== スタッフ ==
== スタッフ ==
* 原画:[[たにはらなつき]]、[[鷹乃ゆき]]、[[蜜桃まむ]]、[[如月ゆう]]、しゃゆり
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* シナリオ統括:[[愛羽]]
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* シナリオ構成:緒乃ワサビ(Laplacian)
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* シナリオ:ハサマ、相良中通、日富美信吾、保住圭、夕凪和泉、満腹亭白米
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== 主題歌 ==
== 主題歌 ==
'''D.C.4~ダ・カーポ4~ / D.C.4 Plus Harmony 〜ダ・カーポ4〜 プラスハーモニー'''
; D.C.4~ダ・カーポ4~ / D.C.4 Plus Harmony 〜ダ・カーポ4〜 プラスハーモニー
:* オープニングテーマ『D.C.4 ~新しい世界~』

:** [[作詞]]・[[作曲]]:[[tororo]]、[[編曲]]:chokix、[[歌]]:Rin'ca
* オープニングテーマ『D.C.4 ~新しい世界~』
:* グランドエンディングテーマ『サクラ日和』
** [[作詞]]・[[作曲]]:[[tororo]]、[[編曲]]:chokix、[[歌]]:Rin'ca
:** 作詞:tororo<ref name="dengeki20190329">{{Cite web |title=『ダ・カーポ4』yozuca*さんが歌う『サクラ日和』に注目。フルバージョンのムービーをチェック |url=https://dengekionline.com/elem/000/001/902/1902128/ |website=電撃オンライン |access-date=2023-12-30 |date=2019年3月29日}}</ref>、作曲:[[yozuca*]]<ref name="dengeki20190329"/>、編曲:lotta、歌:yozuca*<ref name="dengeki20190329"/>
* グランドエンディングテーマ『サクラ日和』
:* エンディングテーマ『君を探してた』
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:** 作詞・作曲:[[rino]]、編曲:chokix、歌:[[CooRie]]
* エンディングテーマ『君を探してた』
:* 挿入歌『恋するMODE』
** 作詞・作曲:[[rino]]、編曲:chokix、歌:[[CooRie]]
:** 作詞:yozuca*、作曲・編曲:Nekusam、歌:Rin'ca
* 挿入歌『恋するMODE』
:* 挿入歌『始まりのキセキ』
** 作詞:yozuca*、作曲・編曲:Nekusam、歌:Rin'ca
:** 作詞・作曲:rino、編曲:ANZIE、歌:Rin'ca
* 挿入歌『始まりのキセキ』
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** 作詞・作曲:rino、編曲:ANZIE、歌:Rin'ca
; D.C.4 Fortunate Departures 〜ダ・カーポ4〜 フォーチュネイトデパーチャーズ / D.C.4 Sweet Harmony 〜ダ・カーポ4〜 スイートハーモニー

:* オープニングテーマ『Darling-go-round』
'''D.C.4 Fortunate Departures 〜ダ・カーポ4〜 フォーチュネイトデパーチャーズ / D.C.4 Sweet Harmony 〜ダ・カーポ4〜 スイートハーモニー'''
:** 作詞:yozuca*、作曲:Rin'ca、編曲:chokix、歌:Rin'ca
:* エンディングテーマ『アイノコドウ』
:** 作詞・作曲:rino、編曲:chokix、歌:CooRie
:* 挿入歌『DREAM CHANCE!』
:** 作詞:yozuca*、作曲:rino、編曲:chokix、歌:M.A.R.Y. 4 TUNES
:* 挿入歌『My sweet memory』
:** 作詞・作曲:yozuca*、編曲:lotta、歌:yozuca*
:* 挿入歌『めぐり逢えたね』
:** 作詞:rino、作曲・編曲:ANZIE、歌:東山奈央


== 反響 ==
* オープニングテーマ『Darling-go-round』
=== 売り上げ(PC版) ===
** 作詞:yozuca*、作曲:Rin'ca、編曲:chokix、歌:Rin'ca
本作PC版は、その発売月の売り上げにおいて、『BugBug』の集計では4位であった<ref>『BugBug』2019年8月号、6頁。</ref>。
* エンディングテーマ『アイノコドウ』
** 作詞・作曲:rino、編曲:chokix、歌:CooRie
* 挿入歌『DREAM CHANCE!』
** 作詞:yozuca*、作曲:rino、編曲:chokix、歌:M.A.R.Y. 4 TUNES
* 挿入歌『My sweet memory』
** 作詞・作曲:yozuca*、編曲:lotta、歌:yozuca*
* 挿入歌『めぐり逢えたね』
** 作詞:rino、作曲・編曲:ANZIE、歌:東山奈央


== 評価 ==
=== 評価(PC版) ===
=== 評価(PC版) ===
『BugBug』2019年8月号に本作のレビューが掲載されている。レビュアーのタナカツは、主人公の魔法が従来作におけるような和菓子を生み出すものではなかったことに「あれ?和菓子じゃないの!?」とまず驚いたとし、シリーズ作品ではありつつも新しいテーマの物語でもあるという作り手のメッセージを受け取ったと述べている。7人いるヒロインのルートはいずれでも「ダ・カーポらしい、笑えて、甘酸っぱくて、そして最後は泣ける」という質の高い物語が展開されるとし、とりわけルートロックがかけられている鷺澤有里栖のシナリオにおいて、張り巡らされた伏線が一気に回収されていく爽快感と、感動が味わえたと肯定的に評価している<ref>『BugBug』2019年8月号、141頁。</ref>。
『BugBug』2019年8月号に本作のレビューが掲載されている。レビュアーのタナカツは、主人公の魔法が従来作におけるような和菓子を生み出すものではなかったことに「あれ?和菓子じゃないの!?」とまず驚いたとし、シリーズ作品ではありつつも新しいテーマの物語でもあるという作り手のメッセージを受け取ったと述べている。7人いるヒロインのルートはいずれでも「ダ・カーポらしい、笑えて、甘酸っぱくて、そして最後は泣ける」という質の高い物語が展開されるとし、とりわけルートロックがかけられている鷺澤有里栖のシナリオにおいて、張り巡らされた伏線が一気に回収されていく爽快感と、感動が味わえたと肯定的に評価している<ref name="bugbug_201908">『BugBug』2019年8月号、141頁。</ref>。


=== 評価(コンシューマ版) ===
=== 評価(コンシューマ版) ===
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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* {{Official|https://circus-co.jp/product/dc4/|D.C.4 ダ・カーポ4~}} - Circus
* {{Official|https://circus-co.jp/product/dc4/|D.C.4 ダ・カーポ4〜}} - Circus
* {{Official|https://circus-co.jp/product/dc4ph/|D.C.4 Plus Harmony 〜ダ・カーポ4〜 プラスハーモニー}} - Circus
* {{Official|https://circus-co.jp/product/dc4ph/|D.C.4 Plus Harmony 〜ダ・カーポ4〜 プラスハーモニー}} - Circus
* [https://www.entergram.co.jp/dc4/ D.C.4 〜ダ・カーポ4〜 PS4/Switch版] - エンターグラム


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2024年3月21日 (木) 13:48時点における最新版

D.C. 〜ダ・カーポ〜 > D.C.4 〜ダ・カーポ4〜
D.C.4 〜ダ・カーポ4〜

ジャンル 学園恋愛
ゲーム
ゲームジャンル こそばゆい学園恋愛アドベンチャー
対応機種 Windows 7/8/10[1]
PlayStation 4
Nintendo Switch
発売元 CIRCUS NORTHERN (PC)
エンターグラム (PS4/Switch)
メディア DVD-ROM[1]
ディスクレス起動 可能
プレイ人数 1人
発売日 Win:2019年5月31日(初回限定版)[1]
PS4/Switch:2019年12月19日
レイティング 全年齢対象(PC)
CEROD(17才以上対象)(PS4/Switch)
キャラクター名設定 不可
画面サイズ 1280×720
キャラクターボイス フルボイス
テンプレート - ノート
プロジェクト ゲーム
ポータル ゲーム

D.C.4 〜ダ・カーポ4〜』(ダ・カーポ フォー)は、2019年5月31日CIRCUS NORTHERNから発売された恋愛アドベンチャーゲーム[2]。『D.C. 〜ダ・カーポ〜シリーズ』のナンバリング4作目の作品であり、家庭用ゲーム機への移植版や、性的要素を加えたバージョンなども発売されている。

キャッチコピーは「この恋は、世界を変える」。

前作『D.C.III 〜ダ・カーポIII〜』から7年ぶりのナンバリング作品である本作は、これまでの作品の舞台であった初音島から香々見島に舞台が移った[2]。地方のみならず、世界そのものもI~IIIまでの世界とは鏡映しとなる別の世界となっている。ナンバリングも世界が移った事を示すようにローマ数字から算用数字となっている。

歴史

[編集]
2019年
  • 4月12日:プロローグを収録した体験版「生誕のアルティメットパーティ!」をWindows向けに公開[3]
  • 5月31日:『D.C.4 〜ダ・カーポ4〜』(PC)発売[1][2]
  • 12月19日:『D.C.4 〜ダ・カーポ4〜』(PS4/Switch) 発売[2]
2021年
  • 2月26日:ファンディスク『D.C.4 Fortunate Departures 〜ダ・カーポ4〜 フォーチュネイトデパーチャーズ』(PC)発売[4]
  • 8月27日:『D.C.4 〜ダ・カーポ4〜』のアダルトゲーム版にあたる『D.C.4 Plus Harmony 〜ダ・カーポ4〜 プラスハーモニー』発売[5]
2022年
  • 4月28日:『D.C.4 Fortunate Departures 〜ダ・カーポ4〜 フォーチュネイトデパーチャーズ』のアダルトゲーム版にあたる『D.C.4 Sweet Harmony 〜ダ・カーポ4〜 スイートハーモニー』(18禁)発売[6]
  • 10月27日:『D.C.4 Fortunate Departures 〜ダ・カーポ4〜 フォーチュネイトデパーチャーズ』(PS4/Switch)発売[7]

あらすじ

[編集]

プロローグ

[編集]

香々見島にある水鏡湖は空が鏡のように映るのが特徴であり、その中央に生える大きな桜は「天空に浮かぶ桜」と呼ばれていた。

ある日、大財閥・鷺澤グループはこの島に不思議の国をモチーフにしたテーマパーク「香々見ワンダーランド」を作り、総帥の一人娘・ 鷺澤 有里栖をモデルとした少女型人工知能・アリスをメインキャストに据える。

ところで、香々見島にある香々見学園に通う常坂 一登には、鏡越しに覗くと笑顔に見えるという能力を持っていた。彼は同級生の白河 ひよりが請け負った恋愛相談への協力をきっかけに、“SSR(Special Smile Realize、特別な笑顔に気づくの意)”という同好会の発起人となる[2]

プロローグである「生誕のアルティメットパーティ!」開始日は2018年12月13日で本編開始日は2019年4月2日。

フォーチュネイトデパーチャーズ

[編集]

秋、香々見学園は、秋の学園祭「カガサイ」が近づいていた。

登場人物

[編集]

担当声優は全年齢版 / 18禁版の順に表記。

常坂 一登(ときさか いちと)
『4』の主人公[8]。香々見学園付属の3年1組→本校1年。SSR所属。誰にでも優しい性格で、困っている人を見ると放っておけない[2]。ノリの良い部分もあり、杉並の活動にも積極的に協力する面もある。本編開始前の12月にひよりの恋愛請負活動を手伝って以来、「他人の笑顔を増やしたい」という理由で同好会SSR(Special Smile Realize(特別な笑顔に気づく))を立ち上げた[注 1]。杉並やひよりの調査によると、多くの女子からは恋愛対象として見られていないらしい[注 2]
鷺澤 有里栖(さぎさわ ありす)
声:東山奈央[2]/ 遥そら[8]
誕生日:12月8日 / 身長:150cm / 体重:41kg / 好きなもの:鏡の国のアリス 先の読めない推理小説 / 苦手なもの:大きな音(雷とか)
テーマソング「穏やかなお日様のように」「穏やかに舞うサクラのように」
香々見学園付属の3年1組→本校1年。SSR所属。大財閥・鷺澤グループの一人娘。天然で明るく、飾らない人柄で学園のアイドル的存在である[8]。男子の間では「抜け駆けして告白する者は裏切り者」という暗黙の協定が結ばれているが、アリスの影響で崩れ始めている。本編開始前の12月にひよりの恋愛請負活動がひより一人で請け負いきれないのを見かねて一登達に協力を依頼し、SSR発足のきっかけを作った。ひよりや未羽とは幼馴染であり、それぞれ「ひよりん」「みうたん」の愛称で呼んでいる。自身のブログで食レポをやっており、見ている人からは好評な模様。
『フォーチュネイトデパーチャーズ』の時点では、男子の間で「陰から幸せを祈ろう」という協定が結ばれている[7]
常坂 二乃(ときさか にの)
声:伊藤彩沙[2] / くすはらゆい[8]
誕生日:6月2日 / 身長:152cm / 体重:41kg / 好きなもの:猫(猫アレルギーで触れないのでぬいぐるみで我慢) 事前準備 / 苦手なもの:料理 笑顔(作り笑いは得意な方)
テーマソング「小悪魔?裏モード?」
香々見学園付属の3年1組→本校1年。一登の義妹で、血縁的には従妹にあたる。学園では優等生としてふるまうが、一登には小悪魔的な誘惑をする[8]。一登の実妹である三美とは妹という関係を取り合った仲で、トレードマークの帽子は三美からもらった。料理を作るの苦手[8]。朝にも弱く、いつも一登に起こされている。機嫌が悪くなるといつも鏡の魔法で誤魔化されるのが不満の種。
『フォーチュネイトデパーチャーズ』の時点では、仲間内でも砕けた一面を見せるようになり、周囲から良い変化として受け入れられている[7]
逢見 諳子(おうみ そらね)
声:加藤英美里[2] / 結城ほのか[9]
誕生日:7月7日 / 身長:159cm / 体重:49kg / 好きなもの:いっちゃんと二乃ちゃん 料理(二人に食べてもらう為) / 苦手なもの:電化製品の取説(機械オンチ) 旅行(方向オンチ)
テーマソング「甘くて美味しいのはいかが?」
香々見学園本校の1年2組→本校2年。一登の家の隣に住むお姉さんで、一登と二乃のことが大好きだが、それ以外への関心が薄い[8]。研究で多忙な常坂夫妻と料理下手な二乃に代わって、常坂家の料理一切を賄っている反面、機械の操作が苦手なため料理以外の家事はしていない[8]。なお、作中に登場する携帯端末「TAB」の操作方法は何とかマスターしている。
『フォーチュネイトデパーチャーズ』の時点では、一登と二乃以外の者に対しても関心を示している[7]
白河 ひより(しらかわ ひより)
声:阿澄佳奈 / 白雪碧[8]
誕生日:9月16日 / 身長:157cm / 体重:47kg / 好きなもの:頼られること 動物モノの映画(内緒にしている) / 苦手なもの:動きの速い虫 じめっとしたところ
テーマソング「恋愛請負、執行致します」
香々見学園付属の3年1組→本校1年。香々見学園の寮生の一人。一登のクラスメイトかつトラブルメイカー[8]一人称はボク。他人の恋愛を幇助する恋愛請負人として活動しており、その成功率の高さが校内では評判である[8]。型破りな性格故に恋愛経験はないが、本人は気にしていない[8]。「恋愛執行」には専用の二丁拳銃で光を発射し、五七五で締める。執行には一定の美学を持っており、あくまで助けるだけで強要はしないを基本としている。制服を改造してマントのようなものを羽織っている。実家は旧来からの武家の名家で茶道、華道や武道等なんでもこなす。名家の繋がりで有里栖や未羽とは幼馴染だが、風紀委員である未羽(+風紀委員ズ)にはいつも追い掛け回されており、校内の風物詩になっている。
『フォーチュネイトデパーチャーズ』の時点では恋愛請負人を引退している一方、自分に対する評価が上がっていることを認識している[7]
鳳城 詩名(ほうじょう しいな)
声:水瀬いのり [2]/ 杏子御津[8]
誕生日:8月29日 / 身長:144cm / 体重:37kg / 好きなもの:ゲーム(デジタルもアナログも得意) 小動物 / 苦手なもの:早口言葉 努力自慢
テーマソング「少しだけ譲れないもの」
香々見学園付属の3年2組→本校1年。2月という季節外れな時期に転入してきた[8]。無口で近寄りがたい雰囲気がある為、一人でいる事が多いことに加え、毒舌家でもある[8]。季節外れな転校生という事で杉並や一登の興味を引くが、毒舌をはいて迷惑がっている。唯一些細な事から話しかけたちよ子のみ友達として付き合っている。一登も認めるほどのピアノの腕を持つ。ゲームが好き。一人暮らしであり、バイト先で住み込みしている。
美嶋 未羽(みしま みう)
声:前川涼子[2] / 歩サラ [8]
誕生日:2月26日 / 身長:156cm / 体重:49kg / 好きなもの:日記を書くこと / 苦手なもの:大きな声 目立つこと
テーマソング「これでも風紀委員ですから」
香々見学園付属の2年2組→付属3年。風紀委員長代行[8]。引っ込み思案で目立つ事も苦手だが、真面目な性格なので押し付けられた風紀委員長代行を請け負っている[8]。ひより同様に白いマントを羽織っている。風紀委員長の仕事としてひよりの恋愛執行や杉並の問題行動を日々追いかけている[8]が、運動音痴がたたって全く成果は上がっていない。ひよりとは学園では追うもの追われるものの立場だが、白河家とは分家筋にあたる為、プライベートでの仲はむしろ良い。
『フォーチュネイトデパーチャーズ』の時点ではひよりが恋愛請負人を引退したことに伴い、恋人同士の時間が取りやすくなったと感じている[7]
日野原 ちよ子(ひのはら ちよ子)
声:尾崎由香 / 奏雨[8]
誕生日:1月19日 / 身長:153cm / 体重:46kg / 好きなもの:目立つこと 楽しいこと / 苦手なもの:我慢すること エレベーターの中の沈黙
テーマソング「ちょこっと自分らしく」
香々見学園付属の2年3組。香々見学園の寮生の一人であり、愛称は「ちょこ」[8]。何事も前向きで当たって砕けろ、思い立ったが吉日がモットー[2]。「CHOCO」の名で生放送を配信するマイチューバーであり、常にビデオカメラを持ち歩いているほか、マイチューバーとしてKotoRIを目標としている[2]。動画配信のネタはゲーム実況が多いが、あまり得意ではないらしくクリア報告は稀。他人のことは何かしらの愛称で呼ぶ。
『フォーチュネイトデパーチャーズ』の時点では自然体で配信を行えるようになり、ファンが増えたと感じている[7]
杉並
声:岸尾だいすけ[2]/阿佐ヶ谷方南[8]
一登の同級生[8]。名探偵を自称しているが、周囲からは変人扱いされている[2]
叶方
声:森嶋秀太[2]/おおしたこうた[8]
一登の同級生[8]。女子用の制服を着ているが、性自認は男である[8][2]
十河 泉
声:石黒千尋[2]/青山ゆかり[8]
香々見学園付属の保険医で、一登のクラスの担任[8]
KotoRI
声:堀江由衣[2]/花澤さくら[8]
お悩み相談室を運営しているバーチャルマイチューバー[8]。穏やかな歌声からファンが多く、一登もその一人である[2]
アリス
声:東山奈央[2]/遥そら[8]
テーマパーク「ワンダーランド」のメインキャストである人工知能で、有里栖をモデルとしている[8]
『フォーチュネイトデパーチャーズ』の時点では有里栖の遠縁・有里咲として香々見学園本校に編入している[7]
ちぇし
声:田村ゆかり[2]/北都南[8]
一登が出会う謎の生物[2]
常坂 元
声:杉田智和[2]/黒瀬鷹[8]
一登の祖父である魔法使い[8]で、作中では故人である[2]
謎の少女
声:小岩井ことり

作品背景

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開発(プラスハーモニー)

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キャスティング
『プラスハーモニー』における諳子役には、『D.S. -Dal Segno-』にも出演経験のある 結城ほのかが起用された[9]。結城はアダルトゲーム「BugBug」による2023年のインタビューの中で、自分の大好きな『D.C. 〜ダ・カーポ〜』シリーズのナンバリング作品に出演することに加え、一般版では加藤英美里が諳子を演じていたこともプレッシャーだったと明かしており、自分の声になったことで諳子のファンが違和感を感じたらどうしようという不安があったと振り返っている[9]。結城によると、収録に際しては一般版の声を意識するような指示はなく、自由に演じてくれと言われたため、自分なりの諳子を演じたが、無意識のうちに寄せてしまったかもしれないという[9]

スタッフ

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主題歌

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D.C.4~ダ・カーポ4~ / D.C.4 Plus Harmony 〜ダ・カーポ4〜 プラスハーモニー
  • オープニングテーマ『D.C.4 ~新しい世界~』
  • グランドエンディングテーマ『サクラ日和』
  • エンディングテーマ『君を探してた』
    • 作詞・作曲:rino、編曲:chokix、歌:CooRie
  • 挿入歌『恋するMODE』
    • 作詞:yozuca*、作曲・編曲:Nekusam、歌:Rin'ca
  • 挿入歌『始まりのキセキ』
    • 作詞・作曲:rino、編曲:ANZIE、歌:Rin'ca
D.C.4 Fortunate Departures 〜ダ・カーポ4〜 フォーチュネイトデパーチャーズ / D.C.4 Sweet Harmony 〜ダ・カーポ4〜 スイートハーモニー
  • オープニングテーマ『Darling-go-round』
    • 作詞:yozuca*、作曲:Rin'ca、編曲:chokix、歌:Rin'ca
  • エンディングテーマ『アイノコドウ』
    • 作詞・作曲:rino、編曲:chokix、歌:CooRie
  • 挿入歌『DREAM CHANCE!』
    • 作詞:yozuca*、作曲:rino、編曲:chokix、歌:M.A.R.Y. 4 TUNES
  • 挿入歌『My sweet memory』
    • 作詞・作曲:yozuca*、編曲:lotta、歌:yozuca*
  • 挿入歌『めぐり逢えたね』
    • 作詞:rino、作曲・編曲:ANZIE、歌:東山奈央

反響

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売り上げ(PC版)

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本作PC版は、その発売月の売り上げにおいて、『BugBug』の集計では4位であった[11]

評価(PC版)

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『BugBug』2019年8月号に本作のレビューが掲載されている。レビュアーのタナカツは、主人公の魔法が従来作におけるような和菓子を生み出すものではなかったことに「あれ?和菓子じゃないの!?」とまず驚いたとし、シリーズ作品ではありつつも新しいテーマの物語でもあるという作り手のメッセージを受け取ったと述べている。7人いるヒロインのルートはいずれでも「ダ・カーポらしい、笑えて、甘酸っぱくて、そして最後は泣ける」という質の高い物語が展開されるとし、とりわけルートロックがかけられている鷺澤有里栖のシナリオにおいて、張り巡らされた伏線が一気に回収されていく爽快感と、感動が味わえたと肯定的に評価している[1]

評価(コンシューマ版)

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ニュースサイト「Gamer」のTOKENはオーソドックスなテキストアドベンチャーゲームながらも、実際遊んでみると予想以上の細かな演出によって物語に没入できると評している[2]。TOKENは没入感をほかの増す要素として、会話の中でもキャラクターの表情や立ち振る舞いが変化することや、前作『D.C.III ~ダ・カーポIII~』でも採用されていた、一登と他のキャラクターとの距離感や立ち位置の表現も挙げており、ヒロインたちの表情や仕草を楽しむだけでもあっという間に読み進めることができたと述べている。

また、TOKENは世界観の面白さも評価しており、過去作でも近未来感はあったものの、本作においてはテーマパーク「香々見ワンダーランド」におけるVR・ARを活用したアトラクションやそのメインキャストであるアリス、さらにはヴァーチャルマイチューバーのKotoRIといった、今(2019年時点)のプレイヤーでも認識しやすいアプローチが取られており、わくわくしたと話している[2]。それでいて、キャラクターたちの暮らしは現実と変わりがなく、定番感のあるやり取りが楽しめるのも嬉しい点として挙げている[2]

脚注

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注釈

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  1. ^ 名称は一登が最近で特に笑顔になったのがガチャのSSRが出た時だったことに由来する。
  2. ^ 変人である杉並や叶方と友人であることに加え、二乃や諳子などの美少女が周りにいるため、つまり自身の人間関係が原因。

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i 『BugBug』2019年8月号、141頁。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab TOKEN (2019年12月18日). “【ギャルゲー一本釣り!!】第46回は「D.C.4 ~ダ・カーポ4~」を紹介! | Gamer”. Gamer. 2023年12月30日閲覧。
  3. ^ 『D.C.4 ~ダ・カーポ4~』本編が始まる前のストーリーを収録した体験版公開! 伊藤彩沙さんら、出演声優のサイン入り色紙が当たるキャンペーンも開催 | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com”. ファミ通.com (2019年4月12日). 2023年12月30日閲覧。
  4. ^ 公式サイト Departures ~ダ・カーポ4~ フォーチュネイトデパーチャーズ”. CIRCUS. 2021年4月29日閲覧。
  5. ^ 公式サイト D.C.4 Plus Harmony ~ダ・カーポ4~ プラスハーモニー”. CIRCUS. 2021年12月24日閲覧。
  6. ^ 公式サイト D.C.4 Sweet Harmony 〜ダ・カーポ4〜 スイートハーモニー”. CIRCUS. 2022年4月26日閲覧。
  7. ^ a b c d e f g h PS4/Switch『ダ・カーポ4 フォーチュネイトデパーチャーズ』10月27日発売。公式サイトオープン&予約受付スタート | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com”. ファミ通.com (2022年7月2日). 2023年12月30日閲覧。
  8. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai 20周年に突入する「D.C. ~ダ・カーポ~」シリーズ最新作!! R18化したCIRCUS『D.C.4 Plus Harmony ~ダ・カーポ4~ プラスハーモニー』”. www.bugbug.news (2021年8月25日). 2023年12月30日閲覧。
  9. ^ a b c d 【BugBug】人気美少女ゲーム声優の素顔に迫る「BugBug声優STATION」に結城ほのかさんが登場!! 7ページに渡る濃厚インタビューからダイジェスト紹介★”. www.bugbug.news (2023年12月26日). 2023年12月27日閲覧。
  10. ^ a b c 『ダ・カーポ4』yozuca*さんが歌う『サクラ日和』に注目。フルバージョンのムービーをチェック”. 電撃オンライン (2019年3月29日). 2023年12月30日閲覧。
  11. ^ 『BugBug』2019年8月号、6頁。

外部リンク

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