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「Marionette (BOØWYの曲)」の版間の差分

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{{Infobox Single <!-- Wikipedia:ウィキプロジェクト 楽曲 をご覧ください -->
{{Infobox Single <!-- Wikipedia:ウィキプロジェクト 楽曲 をご覧ください -->
| Name = Marionette -マリオネット-
| Name = Marionette -マリオネット-
| Artist = [[BOØWY]]
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| Album = [[PSYCHOPATH]]
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| Recorded = 1987年6月<br />セディックAスタジオ
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| Length = 3分37秒
| Length = 3分37秒
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| Label = [[EMIミュージック・ジャパン|東芝EMI]]/イーストワールド
| Writer =
| Writer = 作詞:[[氷室京介]]<br />作曲:[[布袋寅泰]]
| Lyricist = [[氷室京介]]
| Producer = [[糟谷銑司]]<br />布袋寅泰
| Composer = [[布袋寅泰]]
| Certification = *プラチナ([[音楽配信#デジタル・ダウンロード|シングルトラック]]、[[日本レコード協会]])<ref>[https://www.riaj.or.jp/f/data/cert/hs.html 日本レコード協会 ダウンロード認定] (2020年4月)</ref>
| Producer = {{Hlist-comma|[[糟谷銑司]]|布袋寅泰}}
| Chart position = *週間1位([[オリコンチャート|オリコン]])
| Certification = *プラチナ([[音楽配信#音楽ダウンロード配信|シングルトラック]]、[[日本レコード協会]])<ref>{{Cite web|和書 |url=https://www.riaj.or.jp/f/data/cert/hs.html |title=日本レコード協会 ダウンロード認定 |website=日本レコード協会公式サイト |publisher=[[日本レコード協会]] |language=ja |accessdate=2020-09-16}}</ref>
| Chart position = *週間1位([[オリコンチャート|オリコン]]){{Sfn|オリコンチャートブック アーティスト編|1988|p=290}}
*1987年8月度月間1位(オリコン)
*1987年8月度月間1位(オリコン)
*1987年度年間20位(オリコン)
*1987年度年間20位(オリコン)
*1位([[ザ・ベストテン]])
*週間1位([[ザ・ベストテン]])
*1987年度年間17位([[ザ・ベストテン]])
| Last single = 「[[ONLY YOU (BOØWYの曲)|ONLY YOU]]」<br />([[1987]]
| This single = 「'''Marionette -マリオネット-'''」<br />(1987年)
| Last single = 「[[ONLY YOU (BOØWYの曲)|ONLY YOU]]」<br />(1987年)
| Next single = 「[[季節が君だけを変える]]」<br />(1987年)
| This single = 「'''Marionette -マリオネット-'''」<br />(1987年)
| Next single = 「[[季節が君だけを変える]]」<br />(1987年)
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| Album = [[PSYCHOPATH]]
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| Type = Studio
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|4 = 4.「GIGOLO & GIGOLET」
|4 = 4.「GIGOLO & GIGOLET」
|5 = 5.「RENDEZ-VOUS (LIVE IN HAMBURG JULY 1987)」
|5 = 5.「RENDEZ-VOUS (LIVE IN HAMBURG JULY 1987)」
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{{External music video|1=[http://www.youtube.com/watch?v=8GKnkRVUjKk BOØWY「MARIONETTE」〜 『BOØWY 1224 -THE ORIGINAL-』より] (UNIVERSAL MUSIC JAPAN公式YouTube)}}
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「'''Marionette -マリオネット-'''」は、[[日本]]の[[バンド (音楽)|ロックバンド]]である[[BOØWY]]の6枚目の[[シングル]]
「'''Marionette -マリオネット-'''」は、[[日本]]の[[バンド (音楽)|ロックバンド]]である[[BOØWY]]の楽曲


[[1987年]][[7月22日]]に[[EMIミュージック・ジャパン|東芝EMI]]のイーストワールドレーベルからリリースされた。作詞は[[氷室京介]]、作曲・編曲は[[布袋寅泰]]、プロデュースは布袋および[[糟谷銑司]]が担当している。
[[1987年]][[7月22日]]に[[EMIミュージック・ジャパン|東芝EMI]]のイーストワールドレーベルから6枚目の[[シングル]]としてリリースされた。作詞は[[氷室京介]]、作曲・編曲は[[布袋寅泰]]、プロデュースは布袋および[[糟谷銑司]]が担当している。


前作「[[ONLY YOU (BOØWYの曲)|ONLY YOU]]」(1987年)よりおよそ3か月ぶりにリリースされたシングルであり、6枚目のアルバム『[[PSYCHOPATH]]』(1987年)からの先行シングルとなった。後の[[ヴィジュアル系]]に先駆けた世界観や[[日本のロック|J-ROCK]]を確立したサウンドを特徴としている。解散までの全てのライブで演奏され、同バンドの代表曲となった。
前作「[[ONLY YOU (BOØWYの曲)|ONLY YOU]]」(1987年)よりおよそ3か月ぶりにリリースされたシングルであり、6枚目のアルバム『[[PSYCHOPATH]]』(1987年)からの先行シングルとなった。後の[[ヴィジュアル系]]に先駆けた世界観や[[日本のロック|J-ROCK]]を確立したサウンドを特徴としている。解散までの全てのライブで演奏され、同バンドの代表曲となった。


[[オリコンチャート]]ではバンド初の1位を獲得し、BOØWYとしては最も売り上げの高いシングルとなった。後に氷室によってセルフカバーされた他、[[GELUGUGU]]、蛸殴総本山、[[アカツキ.]]、[[甲斐よしひろ]]によってカバーされている
[[オリコンチャート|オリコンシングルチャート]]ではバンド初の1位を獲得し、BOØWYとしては最も売り上げの高いシングルとなった。


== 背景 ==
== 背景 ==
「ROCK'N ROLL CIRCUS TOUR」最終日となった1987年[[2月24日]]の[[日本武道館]]公演終了後、BOØWYの解散が決定事項となった{{Sfn|高橋まこと|2017|p=188|ps= - 「3章 酒とバラの日々(1982年~1993年)」より}}。解散が決定事項となって以降、[[氷室京介]]と[[布袋寅泰]]は直接対話する事がなくなり全て土屋を通してコミュニケーションをとる形となり、高橋は関係の修復を試みようとしたが不発に終わる事となった{{Sfn|高橋まこと|2017|p=194|ps= - 「3章 酒とバラの日々(1982年~1993年)」より}}。その後氷室は休養を取り[[ロンドン]]に滞在、布袋および[[松井常松|松井恒松]]は[[山下久美子]]のコンサートツアーに帯同していた{{Sfn|B to Y|2004|p=137|ps= - 「HISTORY」より}}。その際に東芝EMIから「ONLY YOU」のシングルカットの要望が出され、東京には[[高橋まこと]]しかいなかったために高橋は1人でプロモーション活動を行う事となった{{Sfn|高橋まこと|2017|p=191|ps= - 「3章 酒とバラの日々(1982年~1993年)」より}}。同時期にレコーディング・ディレクターであった子安次郎はプロデューサーである[[糟谷銑司]]と共にロンドンに滞在中だった氷室の元へ赴き、1枚だけ新しいアルバムを制作する約束を取り付けた{{Sfn|B to Y|2004|p=96|ps= - 「WORKS」より}}。
「ROCK'N ROLL CIRCUS TOUR」最終日となった1987年2月24日の[[日本武道館]]公演終了後、BOØWYの解散が決定事項となった{{Sfn|高橋まこと|2017|p=188|ps= - 「3章 酒とバラの日々(1982年~1993年)」より}}。解散が決定事項となって以降、[[氷室京介]]と[[布袋寅泰]]は直接対話する事がなくなり全て土屋を通してコミュニケーションをとる形となり、高橋は関係の修復を試みようとしたが不発に終わる事となった{{Sfn|高橋まこと|2017|p=194|ps= - 「3章 酒とバラの日々(1982年~1993年)」より}}。その後氷室は休養を取り[[ロンドン]]に滞在、布袋および[[松井常松|松井恒松]]は[[山下久美子]]のコンサートツアーに帯同していた{{Sfn|B to Y|2004|p=137|ps= - 「HISTORY」より}}。その際に東芝EMIから「ONLY YOU」のシングルカットの要望が出され、東京には[[高橋まこと]]しかいなかったために高橋は1人でプロモーション活動を行う事となった{{Sfn|高橋まこと|2017|p=191|ps= - 「3章 酒とバラの日々(1982年~1993年)」より}}。同時期にレコーディング・ディレクターであった子安次郎はプロデューサーである[[糟谷銑司]]と共にロンドンに滞在中だった氷室の元へ赴き、1枚だけ新しいアルバムを制作する約束を取り付けた{{Sfn|B to Y|2004|p=96|ps= - 「WORKS」より}}。


== 録音、音楽性 ==
== 録音、音楽性 ==
レコーディングは1987年6月に[[六本木]]にあるセディックAスタジオにて行われた{{Sfn|高橋まこと|2017|p=196|ps= - 「3章 酒とバラの日々(1982年~1993年)」より}}。アルバム『PSYCHOPATH』のレコーディング中に本作がシングルとしてリリースされる事が決定し、シングル用の[[ミキシング|トラック・ダウン]]がテイクワン・スタジオでエンジニアの坂元達也によって行われた{{Sfn|B to Y|2004|p=86|ps= - 「WORKS」より}}。当時一般のリスナーが所有していたのは[[ラジオカセットレコーダー|ラジカセ]]や[[カーオーディオ|カーステレオ]]、[[ウォークマン]]などであったため、本作もトラック・ダウン終了後の確認はロビーに設置されたラジカセで行われた{{Sfn|B to Y|2004|p=86|ps= - 「WORKS」より}}。全員がOKを出した後も布袋だけはイントロだけを再度再生し念を入れて確認していたという{{Sfn|B to Y|2004|p=86|ps= - 「WORKS」より}}。
レコーディングは1987年6月に[[六本木]]にあるセディックAスタジオにて行われた{{Sfn|高橋まこと|2017|p=196|ps= - 「3章 酒とバラの日々(1982年~1993年)」より}}。アルバム『PSYCHOPATH』のレコーディング中に本作がシングルとしてリリースされる事が決定し、シングル用の[[ミキシング|トラック・ダウン]]がテイクワン・スタジオでエンジニアの坂元達也によって行われた{{Sfn|B to Y|2004|p=86|ps= - 「WORKS」より}}。当時一般のリスナーが所有していたのは[[ラジオカセットレコーダー|ラジカセ]]や[[カーオーディオ|カーステレオ]]、[[ウォークマン]]などであったため、本作もトラック・ダウン終了後の確認はロビーに設置されたラジカセで行われた{{Sfn|B to Y|2004|p=86|ps= - 「WORKS」より}}。全員がOKを出した後も布袋だけはイントロだけを再度再生し念を入れて確認していたという{{Sfn|B to Y|2004|p=86|ps= - 「WORKS」より}}。


本作は当初シングルとしてリリースする予定はなく{{Sfn|別冊宝島|2006|p=117|ps= - 「BOØWY 全79曲 勝手にライナーノーツ」より}}、氷室は「BOØWYの楽曲な何でも売れるというこれでも食らえという意識で書いた曲」と述べている。布袋は特にシングルとして意識した曲ではないと述べた他、アルバム全体のニュアンスを意識してアレンジは決定していると述べている{{Sfn|ARENA37℃|2001|p=54|ps= - 紺待人「1987年9月号 ALBUM『PSYCHOPATH』インタビュー」より}}。歌詞は氷室が長年温めていたテーマであり、曲に合っていたために歌詞として採用された{{Sfn|ARENA37℃|2001|p=54|ps= - 紺待人「1987年9月号 ALBUM『PSYCHOPATH』インタビュー」より}}。『音楽誌が書かないJポップ批評43 21世紀のBOØWY伝説』にて[[社会学者]]の木島由晶は、歌詞の韻を踏むセンスや日本語と英語のコンビネーションが絶妙であると述べ、後の[[ヴィジュアル系]]の嚆矢となった事や日本語ロックを[[日本のロック|J-ROCK]]として確立した事に貢献した事などを主張した{{Sfn|別冊宝島|2006|p=117|ps= - 「BOØWY 全79曲 勝手にライナーノーツ」より}}。
本作は当初シングルとしてリリースする予定はなく{{Sfn|別冊宝島|2006|p=117|ps= - 「BOØWY 全79曲 勝手にライナーノーツ」より}}、氷室は「これ以前に売れちゃってる実績があるか、どうせ売れちゃうんだったらこれも売れるって実験的なことをした。“これでも食らえ!”的な(笑)」と述べている{{Sfn|月刊カドカワ|1991|p=49|ps= - 「本人自身による全作品解説」より}}。布袋は特にシングルとして意識した曲ではないと述べた他、アルバム全体のニュアンスを意識してアレンジは決定していると述べている{{Sfn|ARENA37℃|2001|p=54|ps= - 紺待人「1987年9月号 ALBUM『PSYCHOPATH』インタビュー」より}}。歌詞は氷室が長年温めていたテーマであり、曲に合っていたために歌詞として採用された{{Sfn|ARENA37℃|2001|p=54|ps= - 紺待人「1987年9月号 ALBUM『PSYCHOPATH』インタビュー」より}}。『音楽誌が書かないJポップ批評43 21世紀のBOØWY伝説』にて[[社会学者]]の木島由晶は、歌詞の韻を踏むセンスや日本語と英語のコンビネーションが絶妙であると述べ、後の[[ヴィジュアル系]]の嚆矢となった事や日本語ロックを[[日本のロック|J-ROCK]]として確立した事に貢献した事などを主張した{{Sfn|別冊宝島|2006|p=117|ps= - 「BOØWY 全79曲 勝手にライナーノーツ」より}}。


B面曲の「ワイルド・ワン (THE WILD ONE)」は[[アメリカ合衆国]]のミュージシャンである[[スージー・クアトロ]]のカバー曲。本作のシングルカットが決定された際に、会議においてアルバムには収録しないカバー曲を制作する事が決定し、様々な候補の中から「ワイルド・ワン」が選定される事となった{{Sfn|B to Y|2004|p=86|ps= - 「WORKS」より}}。お遊び的な要素が強い事からクアトロ本人との共演が望ましいとの結論が出されたが、シングルのリリース日は既に決定していたため緊急工程が組まれる事となった{{Sfn|B to Y|2004|p=86|ps= - 「WORKS」より}}。スタッフはすぐにクアトロ側にレコーディング依頼を行い、翌週の月曜日にはロンドンにてクアトロのボーカル部分のみのレコーディングが行われる運びとなったために、子安は1人でBOØWYの演奏が収録されたマルチテープを持参して[[ロンドン]]へと向かう事となった{{Sfn|B to Y|2004|p=86|ps= - 「WORKS」より}}。レコーディングは2、3テイクでOKとなり、水曜日に日本に帰国した子安は[[成田国際空港]]から六本木のセディックAスタジオまで駆けつけ、氷室の歌入れが終了した後にすぐトラック・ダウンを完了させた{{Sfn|B to Y|2004|p=86|ps= - 「WORKS」より}}。[[完全パッケージメディア|完パケ]]が完成したのが木曜日の早朝となり、子安は「Marionette」と「ワイルド・ワン」のマスターテープを[[御殿場市|御殿場]]にある東芝EMIのプレス工場に持ち込みぎりぎりでリリースに漕ぎつける形となった{{Sfn|B to Y|2004|p=86|ps= - 「WORKS」より}}。ちなみにクアトロは歌声も[[ギャランティー]]も全盛期と変わらなかったという{{Sfn|別冊宝島|2002|p=117|ps= - 不二雄、江口崇、編集部「『BOØWY COMPLETE』全114曲完全楽曲解説!」より}}。また、「ワイルド・ワン」は1987年夏のイベントライブにおいて数回演奏されている{{Efn|[[1987年]][[8月22日]][[8月23日|23日]]に熊本阿蘇の野外音楽堂[[アスペクタ]]でおこなわれたオールナイト・ロックフェスティバル「[[BEAT CHILD]](ビートチャイルド)」での演奏が公式映像として、ライブ・ビデオボックス『[[“GIGS” BOX]]』([[2007]])のDisc4に収録されている。}}{{Sfn|別冊宝島|2002|p=117|ps= - 不二雄、江口崇、編集部「『BOØWY COMPLETE』全114曲完全楽曲解説!」より}}。
B面曲の「ワイルド・ワン (THE WILD ONE)」は[[アメリカ合衆国]]のミュージシャンである[[スージー・クアトロ]]のカバー曲。本作のシングルカットが決定された際に、会議においてアルバムには収録しないカバー曲を制作する事が決定し、様々な候補の中から「ワイルド・ワン」が選定される事となった{{Sfn|B to Y|2004|p=86|ps= - 「WORKS」より}}。お遊び的な要素が強い事からクアトロ本人との共演が望ましいとの結論が出されたが、シングルのリリース日は既に決定していたため緊急工程が組まれる事となった{{Sfn|B to Y|2004|p=86|ps= - 「WORKS」より}}。スタッフはすぐにクアトロ側にレコーディング依頼を行い、翌週の月曜日にはロンドンにてクアトロのボーカル部分のみのレコーディングが行われる運びとなったために、子安は1人でBOØWYの演奏が収録されたマルチテープを持参して[[ロンドン]]へと向かう事となった{{Sfn|B to Y|2004|p=86|ps= - 「WORKS」より}}。レコーディングは2、3テイクでOKとなり、水曜日に日本に帰国した子安は[[成田国際空港]]から六本木のセディックAスタジオまで駆けつけ、氷室の歌入れが終了した後にすぐトラック・ダウンを完了させた{{Sfn|B to Y|2004|p=86|ps= - 「WORKS」より}}。[[完全パッケージメディア|完パケ]]が完成したのが木曜日の早朝となり、子安は「Marionette」と「ワイルド・ワン」のマスターテープを[[御殿場市|御殿場]]にある東芝EMIのプレス工場に持ち込みぎりぎりでリリースに漕ぎつける形となった{{Sfn|B to Y|2004|p=86|ps= - 「WORKS」より}}。ちなみにクアトロは歌声も[[ギャランティー]]も全盛期と変わらなかったという{{Sfn|別冊宝島|2002|p=117|ps= - 不二雄、江口崇、編集部「『BOØWY COMPLETE』全114曲完全楽曲解説!」より}}。また、「ワイルド・ワン」は1987年夏のイベントライブにおいて数回演奏されている{{Efn|1987年8月22日、23日に熊本阿蘇の野外音楽堂[[アスペクタ]]でおこなわれたオールナイト・ロックフェスティバル「[[BEAT CHILD]](ビートチャイルド)」での演奏が公式映像として、ライブ・ビデオボックス『[[“GIGS” BOX]]』(2007年)のDisc4に収録されている。}}{{Sfn|別冊宝島|2002|p=117|ps= - 不二雄、江口崇、編集部「『BOØWY COMPLETE』全114曲完全楽曲解説!」より}}。


== リリース ==
== リリース、チャート成績 ==
[[1987年]][[4月6日]]に[[EMIミュージック・ジャパン|東芝EMI]]のイーストワールドレーベルから[[レコード|7インチレコード]]の形態でリリースされた。アートワークはペーパースリーブジャケット。同年[[10月26日]]には[[ミュジック・ビデオ]]が収録された[[CDビデオ]]がリリースされた。CDビデオCDプレイヤー音声部分20分、LDプレイヤで映像部分が5分再生が可能なメデアでBOØWYしては唯一リリースされたもの。ビデ部分は「Marionette」のビデオ・クップ(アニメーショが入っているバージョン)、オーディオ部分アルバム『PSYCHOPATH』以外東芝EMIか発売されたアルバムから各1ずつ、ライブの定番曲「[[NO. NEW YORK]]加えものであり、NO. NEW YORKはこのCDビデオにて初CD化となった
[[1987年]][[4月6日]]に[[EMIミュージック・ジャパン|東芝EMI]]のイーストワールドレーベルから[[レコード|7インチレコード]]の形態でリリースされた。アートワークはペーパースリーブジャケット。シングル盤は[[オリコンチャト|リコンシングルチャート]]において最高位第1位となり、リリース当初登場週数13回売り上げ枚数は23.0万枚であった{{Sfn|オリコンチャトブック アーテスト編|1988|p=290}}最終的には登場週数18回で売り上げ枚数は24.4万枚なった<ref name="oricon">{{Cite web |url=https://www.oricon.co.jp/prof/3001/products/312768/1/ |title=Marionette|BOΦWY |website=オコンニュース |publisher=[[オリ]] |language=ja |accessdate=2023-01-29}}</ref>。氷室ライブにおいて「お前が俺達を日本一にしてくれた曲と[[司会|MC]]を行っ{{Sfn|別冊宝島|2006|p=117|ps= - BOØWY 全79曲 勝手にライナーノーツより}}


[[1989年]][[5月24日]]には[[8センチCD]]の形態で再リリースされた。[[2013年]][[2月27日]]には[[CD-BOX]]『[[BOØWY SINGLE COMPLETE]]』に収録されて再リリースされた<ref>{{Cite web |author= |date= 2012-11-28 |url= https://natalie.mu/music/news/80673 |title= BOOWYシングルコンプリート7枚組、伝説の書籍復刻も |website= [[ナタリー (ニュースサイト)|音楽ナタリー]] |publisher= ナターシャ |accessdate=2021-08-01}}</ref><ref>{{Cite web |author= |date=2012-11-28 |url=https://tower.jp/article/news/2012/11/28/n03 |title=BOφWY、復刻版シングル収めた限定生産ボックスが2013年2月に登場 |website=TOWER RECORDS ONLINE |publisher=[[タワーレコード]] |accessdate=2021-08-01}}</ref><ref>{{Cite web |author= |date= 2012-11-28 |url=https://www.cdjournal.com/main/news/boowy/48539 |title=BOΦWY“SINGLE COMPLETE”が来年2月に発売決定! |website=CDジャーナル |publisher=音楽出版 |accessdate=2021-08-01}}</ref><ref>{{Cite web |author= |date=2012-12-19 |url=https://www.barks.jp/news/?id=1000085659 |title=BO&Oslash;WY、30周年を記念したタワレコ渋谷店とのコラボ企画『T&Oslash;WER×BO&Oslash;WY』開催 |website=[[BARKS]] |publisher=ジャパンミュージックネットワーク |accessdate=2021-08-01}}</ref>。
同年[[10月26日]]には[[ミュージック・ビデオ]]が収録された[[CDビデオ]]がリリースされた。CDビデオはCDプレイヤーで音声部分が20分、LDプレイヤーで映像部分が5分再生が可能なメディアで、BOØWYとしては唯一リリースされたもの。ビデオ部分は「Marionette」のビデオ・クリップ(アニメーションが入っているバージョン)、オーディオ部分はアルバム『PSYCHOPATH』以外の東芝EMIから発売されたアルバムから各1曲ずつと、ライブの定番曲「[[NO. NEW YORK]]」を加えたものであり、「NO. NEW YORK」はこのCDビデオにて初CD化となった。[[1989年]][[5月24日]]には[[8センチCD]]の形態で再リリースされた。[[2013年]][[2月27日]]には[[CD-BOX]]『[[BOØWY SINGLE COMPLETE]]』に収録されて再リリースされた<ref>{{Cite web |url= https://natalie.mu/music/news/80673 |title= BOOWYシングルコンプリート7枚組、伝説の書籍復刻も |author= |date= 2012-11-28 |website= [[ナタリー (ニュースサイト)|音楽ナタリー]] |publisher= ナターシャ |language=ja |accessdate=2021-08-01}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://tower.jp/article/news/2012/11/28/n03 |title=BOφWY、復刻版シングル収めた限定生産ボックスが2013年2月に登場 |author= |date=2012-11-28 |website=TOWER RECORDS ONLINE |publisher=[[タワーレコード]] |language=ja |accessdate=2021-08-01}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.cdjournal.com/main/news/boowy/48539 |title=BOΦWY“SINGLE COMPLETE”が来年2月に発売決定! |author= |date= 2012-11-28 |website=CDジャーナル |publisher=[[音楽出版社 (企業)|音楽出版社]] |language=ja |accessdate=2021-08-01}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.barks.jp/news/?id=1000085659 |title=BO&Oslash;WY、30周年を記念したタワレコ渋谷店とのコラボ企画『T&Oslash;WER×BO&Oslash;WY』開催 |author= |date=2012-12-19 |website=[[BARKS]] |publisher=ジャパンミュージックネットワーク |language=ja |accessdate=2021-08-01}}</ref>。

== チャート成績 ==
[[オリコンチャート]]において、最高位1位の登場回数18回で売り上げ枚数は24.4万枚となった。氷室は後のライブにおいて「お前らが俺達を日本一にしてくれた曲」と[[司会|MC]]を行った{{Sfn|別冊宝島|2006|p=117|ps= - 「BOØWY 全79曲 勝手にライナーノーツ」より}}。


== ミュージック・ビデオ ==
== ミュージック・ビデオ ==
アニメーションを使用したミュージック・ビデオが制作された。制作は[[ガイナックス]]{{Sfn|別冊宝島|2006|p=117|ps= - 「BOØWY 全79曲 勝手にライナーノーツ」より}}(監督は[[北久保弘之]]が担当)。構成としてはアニメーションによる寸劇の途中でメンバーの演奏しているモノクロの映像が差し込まれるものとなっている。アニメーションのストーリーは、近未来のような世界で脱走し追われている主人公が、謎の組織につかまってしまうが、組織のリーダーの仮面を取ると自分自身だったという内容となっている。主なスタッフは監督の北久保と作画監督の[[前田真宏 (アニメ監督)|前田真宏]]だが、当時アニメスタッフはクレジットされておらず、ほとんど関わっていない関係者のみがビデオに表示されており、これを見た会社の同僚であった[[岡田斗司夫]]は批判している{{Sfn|岡田斗司夫|2010|}}。
アニメーションを使用したミュージック・ビデオが制作された。制作は[[ガイナックス]]<ref>{{Cite web |和書 |url=http://www.gainax.co.jp/museum/history.html |title=GAINAX CHRONICLE |website=ガイナックス公式サイト |publisher=[[ガイナックス]] |language=ja |accessdate=2022-09-14 |archiveurl=https://web.archive.org/web/19961018230528/http://www.gainax.co.jp/museum/history.html |archivedate=1996-10-18}}</ref>{{Sfn|別冊宝島|2006|p=117|ps= - 「BOØWY 全79曲 勝手にライナーノーツ」より}}(監督は[[北久保弘之]]が担当)。構成としてはアニメーションによる寸劇の途中でメンバーの演奏しているモノクロの映像が差し込まれるものとなっている。アニメーションのストーリーは、近未来のような世界で脱走し追われている主人公が、謎の組織につかまってしまうが、組織のリーダーの仮面を取ると自分自身だったという内容となっている。主なスタッフは監督の北久保と作画監督の[[前田真宏 (アニメ監督)|前田真宏]]だが、当時アニメスタッフはクレジットされておらず、ほとんど関わっていない関係者のみがビデオに表示されており、これを見た会社の同僚であった[[岡田斗司夫]]は自著にて批判している{{Sfn|岡田斗司夫|2010|}}。


またメイキングバージョンのミュージック・ビデオも制作されているが、これはアニメーションの制作に時間が掛かり、本編の完成が遅れプロモーションに間に合わなくなるために取られた「窮余の策」であると子安は述べている{{Sfn|B to Y|2004|p=86|ps= - 「WORKS」より}}。リリース当時、都内にある[[ジュークボックス]]では5分置きに本作がリクエストされていたという{{Sfn|別冊宝島|2002|p=117|ps= - 不二雄、江口崇、編集部「『BOØWY COMPLETE』全114曲完全楽曲解説!」より}}。
またメイキングバージョンのミュージック・ビデオも制作されているが、これはアニメーションの制作に時間が掛かり、本編の完成が遅れプロモーションに間に合わなくなるために取られた「窮余の策」であると子安は述べている{{Sfn|B to Y|2004|p=86|ps= - 「WORKS」より}}。リリース当時、都内にある[[ジュークボックス]]では5分置きに本作がリクエストされていたという{{Sfn|別冊宝島|2002|p=117|ps= - 不二雄、江口崇、編集部「『BOØWY COMPLETE』全114曲完全楽曲解説!」より}}。


== メディアでの使用 ==
== メディアでの使用 ==
[[日本テレビ系列|日本テレビ系]]バラエティ番組『[[ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!]]』([[1989]] - )に登場する[[遠藤章造]]([[ココリコ]])扮する覆面レスラー「[[ダイナマイト四国]]」の入場テーマ曲として使用されている。
[[日本テレビ系列|日本テレビ系]]バラエティ番組『[[ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!]]』(1989年 - )に登場する[[遠藤章造]]([[ココリコ]])扮する覆面レスラー「[[ダイナマイト四国]]」の入場テーマ曲として使用されている。


「ツボな選曲」を[[コンセプト]]にしている[[エフエム東京]]ラジオドラマ『[[NISSAN あ、安部礼司〜BEYOND THE AVERAGE]]』([[2006]] - )では頻繁にこの楽曲がかかり、主人公の携帯の着メロになっている(ただし自作であるため音程がずれている部分がある)。また、[[MBSラジオ]]のスポーツ番組『[[亀山つとむのかめ友 Sports Man Day]]』([[2009]] - [[2016年]])および『[[MBSとらぐみタイガースライブ!]]』([[2010]] - [[2011年]])の1コーナー「かめ友(とらぐみ)スポーツジャーナル」で[[ジングル (ラジオ)|ジングル]]として使用されている。
「ツボな選曲」を[[概念|コンセプト]]にしている[[エフエム東京]]ラジオドラマ『[[NISSAN あ、安部礼司〜BEYOND THE AVERAGE]]』(2006年 - )では頻繁にこの楽曲がかかり、主人公の携帯の着メロになっている(ただし自作であるため音程がずれている部分がある)。また、[[MBSラジオ]]のスポーツ番組『[[亀山つとむのかめ友 Sports Man Day]]』(2009年 - 2016年)および『[[MBSとらぐみタイガースライブ!]]』(2010年 - 2011年)の1コーナー「かめ友(とらぐみ)スポーツジャーナル」で[[ジングル (ラジオ)|ジングル]]として使用されている。


== 別バージョン ==
== 別バージョン ==
アルバム『PSYCHOPATH』収録時にはミックスが変更され、演奏時間が長くなりフェードアウト時間も長くなっている。シングルバージョンは坂元達也によってミックス作業が行われ、アルバムバージョンは[[ハンザ・スタジオ]]所属のトーマス・シュティーラーによってミックス作業が行われた{{Sfn|B to Y|2004|p=86|ps= - 「WORKS」より}}。ミュージック・ビデオではメイキングバージョン、アニメーションバージョン共にアルバムバージョンが使用されている{{Sfn|別冊宝島|2002|p=117|ps= - 不二雄、江口崇、編集部「『BOØWY COMPLETE』全114曲完全楽曲解説!」より}}。また後にリリースされた初のベスト・アルバム『[[“SINGLES”]]』([[1988]])にはアルバムバージョンが収録され、[[CD-BOX]]『[[BOØWY COMPLETE|BOØWY COMPLETE 21st CENTURY 20th ANNIVERSARY EDITION]]』([[2002]])収録の『“SINGLES”』において初めてシングルバージョンが収録される事となった{{Sfn|B to Y|2004|p=86|ps= - 「WORKS」より}}。また、バンド初期に演奏された同名未発表曲(作曲・諸星アツシ)があるが全くの別曲である。
アルバム『PSYCHOPATH』収録時にはミックスが変更され、演奏時間が長くなりフェードアウト時間も長くなっている。シングルバージョンは坂元達也によってミックス作業が行われ、アルバムバージョンは[[ハンザ・スタジオ]]所属のトーマス・シュティーラーによってミックス作業が行われた{{Sfn|B to Y|2004|p=86|ps= - 「WORKS」より}}。ミュージック・ビデオではメイキングバージョン、アニメーションバージョン共にアルバムバージョンが使用されている{{Sfn|別冊宝島|2002|p=117|ps= - 不二雄、江口崇、編集部「『BOØWY COMPLETE』全114曲完全楽曲解説!」より}}。また後にリリースされた初のベスト・アルバム『[[“SINGLES”]]』(1988年)にはアルバムバージョンが収録され、[[CD-BOX]]『[[BOØWY COMPLETE|BOØWY COMPLETE 21st CENTURY 20th ANNIVERSARY EDITION]]』(2002年)収録の『“SINGLES”』において初めてシングルバージョンが収録される事となった{{Sfn|B to Y|2004|p=86|ps= - 「WORKS」より}}。また、バンド初期に演奏された同名未発表曲(作曲・諸星アツシ)があるが全くの別曲である。


== カバー ==
== カバー ==
*[[アカツキ.]] - [[トリビュート・アルバム]]『[[BOØWY Respect]]』(2003年)に収録<ref>{{Cite web|和書 |url=https://www.barks.jp/news/?id=52332797 |title=解散から15年を経ても減衰しないBOOWYのトリビュート&リスペクト・アルバム |author= |date=2003-12-15 |website=[[BARKS]] |publisher=ジャパンミュージックネットワーク |language=ja |accessdate=2021-08-09}}</ref>
*[[GELUGUGU]] - 『誰がバカやねん ロックンロールショウ』([[2002]]
*[[甲斐よしひろ]] - [[カバー|カバー・アルバム]]『[[TEN STORIES 2]]』(2008年)に収録<ref>{{Cite web|和書 |url=https://natalie.mu/music/news/4971 |title=甲斐よしひろ、福山・CKBらをカバーしたアルバム第2弾 |author= |date=2008-01-15 |website= [[ナタリー (ニュースサイト)|音楽ナタリー]] |publisher= ナターシャ |language=ja |accessdate=2021-08-12}}</ref>。
*蛸殴総本山 - 『大熊小鹿馬場鶴田山田康雄』([[2003]]
*[[GELUGUGU]] - アルバム『誰がバカやねん ロックンロールショウ』(2002年)に収録。
*[[アカツキ.]] - 『[[BOØWY Respect]]』(2003年)<ref>{{Cite web |author= |date=2003-12-15 |url=https://www.barks.jp/news/?id=52332797 |title=解散から15年を経ても減衰しないBOOWYのトリビュート&リスペクト・アルバム |website=[[BARKS]] |publisher=ジャパンミュージックネットワーク |accessdate=2021-08-09}}</ref>
* [[SHOW-YA]] - カバー・アルバム『[[Glamorous Show〜Japanese Legendary Rock Covers]]』(2014年)に収録<ref>{{Cite web|和書 |url=https://www.oricon.co.jp/news/2040245/full/ |title=SHOW-YA、30周年記念カバーアルバム収録曲決定 |author= |date=2014-07-28 |website=オリコンニュース |publisher=[[オリコン]] |language=ja |accessdate=2021-11-20}}</ref>。
*氷室京介 - 『[[21st Century Boøwys Vs Himuro]]』([[2004年]])
*[[甲斐よしひろ]] - 『[[TEN STORIES 2]]([[2008]])<ref>{{Cite web |author= |date=2008-01-15 |url=https://natalie.mu/music/news/4971 |title=甲斐よしひろ福山CKBらをカバしたアルバム第2弾 |website= [[ナタリー (ニュースサイト)|音楽ナタリー]] |publisher= ナターシャ |accessdate=2021-08-12}}</ref>
*[[装置メガネ]] - アルバム青春メガネ(2006年)に収録<ref>{{Cite web |url=https://www.cdjournal.com/main/news/-/11619 |title=噂の“装置メガネ”メジャーデビュ! |author= |date= 2006-05-10 |website=CDジャーナル |publisher=[[音楽出版社 (企業)|音楽出版社]] |language=ja |accessdate=2024-01-08}}</ref>
*蛸殴総本山 - アルバム『大熊小鹿馬場鶴田山田康雄』(2003年)に収録。


== 収録曲 ==
== 収録曲 ==
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154行目: 163行目:
== スタッフ・クレジット ==
== スタッフ・クレジット ==
=== BOØWY ===
=== BOØWY ===
*氷室京介 - [[ボーカル]]
*氷室京介 [[ボーカル]]
*布袋寅泰 - [[ギター]]、[[コーラス (ポピュラー音楽)|コーラス]]
*布袋寅泰 [[ギター]]、[[コーラス (ポピュラー音楽)|コーラス]]
*[[松井常松|松井恒松]] - [[ベース (弦楽器)|ベース]]
*[[松井常松|松井恒松]] [[ベース (弦楽器)|ベース]]
*[[高橋まこと]] - [[ドラムセット|ドラムス]]
*[[高橋まこと]] [[ドラムセット|ドラムス]]
=== スタッフ ===
=== スタッフ ===
*布袋寅泰 - [[音楽プロデューサー|サウンド・プロデューサー]]
*布袋寅泰 [[音楽プロデューサー|サウンド・プロデューサー]]
*トーマス・シュティーラー - [[レコーディング・エンジニア]]
*トーマス・シュティーラー [[レコーディング・エンジニア]]
*坂元達也 - ミックス・ダウン・エンジニア
*坂元達也 ミックス・ダウン・エンジニア
*永石勝 - クリエイティブ・ディレクション
*永石勝 クリエイティブ・ディレクション
*小笠原琢己 - アートディレクション
*小笠原琢己 アートディレクション
*STUDIO TOY'S - デザイン
*STUDIO TOY'S デザイン


*[[糟谷銑司]](ユイ・ロック・プロジェクト) - プロデューサー
*[[糟谷銑司]](ユイ・ロック・プロジェクト) プロデューサー
*子安次郎(東芝EMI) - ディレクター
*子安次郎(東芝EMI) ディレクター
*土屋浩(ユイ・ロック・プロジェクト) - マネージャー
*土屋浩(ユイ・ロック・プロジェクト) マネージャー
*ゾンビ鈴木 - ロード・マネージャー
*ゾンビ鈴木 ロード・マネージャー
*ワンワン関口 - アシスタント・エンジニア
*ワンワン関口 アシスタント・エンジニア


*[[後藤由多加]](ユイ音楽工房) - エグゼクティブ・プロデューサー
*[[後藤由多加]](ユイ音楽工房) エグゼクティブ・プロデューサー
*[[石坂敬一]](東芝EMI) - エグゼクティブ・プロデューサー
*[[石坂敬一]](東芝EMI) エグゼクティブ・プロデューサー


== 収録アルバム ==
== 収録アルバム ==
182行目: 191行目:
*『[[BOØWY THE BEST "STORY"]]』(2013年)
*『[[BOØWY THE BEST "STORY"]]』(2013年)
; ライブ音源
; ライブ音源
*『[[“LAST GIGS”]]』 - 1988年[[4月5日]]の[[東京ドーム]]公演から収録。
*『[[“LAST GIGS”]]』(1988年) - 1988年4月5日の[[東京ドーム]]公演から収録。
*『[[“GIGS” CASE OF BOØWY]]』 - 1987年[[7月31日]]の[[ワールド記念ホール]]、1987年[[8月7日]]の[[横浜文化体育館]]公演から収録。
*『[[“GIGS” CASE OF BOØWY]]』(2001年) - 1987年7月31日の[[ワールド記念ホール]]、1987年8月7日の[[横浜文化体育館]]公演から収録。
*『[[“GIGS” CASE OF BOØWY COMPLETE]]』(2007年)
*『[[“GIGS” CASE OF BOØWY#“GIGS” CASE OF BOØWY COMPLETE|“GIGS” CASE OF BOØWY COMPLETE]]』(2007年)
*『[[“LAST GIGS” COMPLETE]]』([[2008]]
*『[[“LAST GIGS”#“LAST GIGS” COMPLETE|“LAST GIGS” COMPLETE]]』(2008年)


== リリース履歴 ==
== リリース日一覧 ==
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! No.
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! 日
! リリース
! [[レコードレーベル|レーベル]]
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! 規格
! 規格
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! 最高順位
! 最高順位
! 備考
! 備考
! 出典
|-
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| [[1987年]][[7月22日]]
| 1987年7月22日
| [[EMIミュージック・ジャパン|東芝EMI]]/イーストワールド
| [[EMIミュージック・ジャパン|東芝EMI]]/イーストワールド
| [[レコード|EP]]
| [[レコード|EP]]
205行目: 215行目:
| 1位
| 1位
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|
| {{Sfn|オリコンチャートブック アーティスト編|1988|p=290}}{{Sfn|加藤正憲|1989|p=191|ps= - 「ALL OF ALL」より}}
|-
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| 1987年10月26日
| [[EMIミュージック・ジャパン|東芝EMI]]/イーストワールド
| [[EMIミュージック・ジャパン|東芝EMI]]/イーストワールド
| [[CDビデオ|CDV]]
| [[CDビデオ|CDV]]
213行目: 224行目:
| -
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| ジャケット、カップリング曲がシングル版と異なる
| ジャケット、カップリング曲がシングル版と異なる
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| [[1989年]][[5月24日]]
| 1989年5月24日
| 東芝EMI/イーストワールド
| 東芝EMI/イーストワールド
| [[8センチCD]]
| [[8センチCD]]
| XT10-2357
| XT10-2357
| -
| -
| シングルのCD化
| シングルのCD化
| <ref>{{Cite web |url=https://artist.cdjournal.com/d/-/1190004637 |title=BOφWY / マリオネット <nowiki>[廃盤]</nowiki> |website=CDジャーナル |publisher=[[音楽出版社 (企業)|音楽出版社]] |accessdate=2021-08-01}}</ref>
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| EMIミュージック・ジャパン/イーストワールド
| EMIミュージック・ジャパン/イーストワールド
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| [[ブルースペックCD|ブルースペックCD2]]
229行目: 242行目:
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| 『BOØWY SINGLE COMPLETE』収録
| 『BOØWY SINGLE COMPLETE』収録
| <ref>{{Cite web |和書 |url=https://artist.cdjournal.com/d/boowy-single-complete/4112111872 |title=BOφWY / BOφWY SINGLE COMPLETE <nowiki>[紙ジャケット仕様] [7CD] [Blu-spec CD] [限定]</nowiki> |website=CDジャーナル |publisher=[[音楽出版社 (企業)|音楽出版社]] |language=ja |accessdate=2024-01-08}}</ref><ref>{{Cite web |和書 |url=https://tower.jp/item/3188780/BOOWY-SINGLE-COMPLETE-%5b7Blu-spec-CD2%EF%BC%8BBO%C3%98WY-IMAGE-DICTIONARY-%E7%B8%AE%E5%88%B7%E5%BE%A9%E5%88%BB%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%AF%5d%EF%BC%9C%E5%AE%8C%E5%85%A8%E9%99%90%E5%AE%9A%E7%9B%A4%EF%BC%9E |title=BOΦWY/BOOWY SINGLE COMPLETE [7Blu-spec CD2+BOØWY IMAGE DICTIONARY 縮刷復刻ブック]<完全限定盤> |website=TOWER RECORDS ONLINE |publisher=[[タワーレコード]] |language=ja |accessdate=2024-01-08}}</ref>
|}
|}


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== 参考文献 ==
== 参考文献 ==
* {{Cite book|和書 |author = |title = オリコンチャート・ブック アーティスト編 全シングル作品 昭和43年-昭和62年<20年> |date = 1988-10-08 |publisher = [[オリコン]] |isbn = 9784871310215 |page = 290 |ref = {{SfnRef|オリコンチャートブック アーティスト編|1988}}}}
* {{Cite book|和書 |author = 加藤正憲 |authorlink = 加藤正憲 |title = BOØWY写真集 RENDEZ-VOUS |date = 1989-07-31 |publisher = [[ソニー・マガジンズ|CBSソニー出版]] |page = 191 |isbn = 9784789704663 |ref = harv}}
* {{Cite journal|和書 |journal = [[月刊カドカワ]] 1991年4月号 |volume = 9 |issue = 4 |date = 1991-04-01 |publisher = [[角川書店]] |id = 雑誌13533-4 |page = 49 |ref = {{SfnRef|月刊カドカワ|1991}}}}
* {{Cite journal|和書 |title = ARENA37℃ SPECIAL vol.3 BOØWY |journal = [[ARENA37℃]] |volume = |number = 2001年12月号増刊 |date = 2001-12-04 |publisher = [[音楽専科社]] |page = 54 |isbn = 9784872791686 |id = 雑誌01594-12 |ref = {{SfnRef|ARENA37℃|2001}}}}
* {{Cite journal|和書 |title = ARENA37℃ SPECIAL vol.3 BOØWY |journal = [[ARENA37℃]] |volume = |number = 2001年12月号増刊 |date = 2001-12-04 |publisher = [[音楽専科社]] |page = 54 |isbn = 9784872791686 |id = 雑誌01594-12 |ref = {{SfnRef|ARENA37℃|2001}}}}
* {{Cite journal|和書 |title = 音楽誌が書かないJポップ批評18 BOØWYと「日本のロック」 |journal = [[別冊宝島]] |volume = |number = 653 |date = 2002-06-07 |publisher = [[宝島社]] |page = 117 |isbn = 9784796627245 |ref = {{SfnRef|別冊宝島|2002}}}}
* {{Cite journal|和書 |title = 音楽誌が書かないJポップ批評18 BOØWYと「日本のロック」 |journal = [[別冊宝島]] |volume = |number = 653 |date = 2002-06-07 |publisher = [[宝島社]] |page = 117 |isbn = 9784796627245 |ref = {{SfnRef|別冊宝島|2002}}}}
* {{Cite book|和書 |author = |title = BOØWY B to Y <small>THERE'S NO BEGINNING AND THE ENDS.</small> |date = 2004-09-20 |publisher = [[宝島社]] |pages = 86 - 137 |isbn = 9784796642408 |ref = {{SfnRef|B to Y|2004}}}}
* {{Cite book|和書 |author = |title = BOØWY B to Y <small>THERE'S NO BEGINNING AND THE ENDS.</small> |date = 2004-09-20 |publisher = [[宝島社]] |pages = 86 - 137 |isbn = 9784796642408 |ref = {{SfnRef|B to Y|2004}}}}
* {{Cite book|和書 |author = 布袋寅泰 |authorlink = 布袋寅泰 |title = 秘密 |date = 2006-02-10 |publisher = [[幻冬舎]] |page = 174 |isbn = 9784344011083 |ref = harv}}
* {{Cite journal|和書 |title = 音楽誌が書かないJポップ批評43 21世紀のBOØWY伝説 |journal = [[別冊宝島]] |volume = |number = 1322 |date = 2006-07-27 |publisher = [[宝島社]] |page = 117 |isbn = 9784796653497 |ref = {{SfnRef|別冊宝島|2006}}}}
* {{Cite journal|和書 |title = 音楽誌が書かないJポップ批評43 21世紀のBOØWY伝説 |journal = [[別冊宝島]] |volume = |number = 1322 |date = 2006-07-27 |publisher = [[宝島社]] |page = 117 |isbn = 9784796653497 |ref = {{SfnRef|別冊宝島|2006}}}}
* {{Cite book|和書 |author = 岡田斗司夫 |authorlink = 岡田斗司夫 |title = 遺言 |date = 2010-10-23 |publisher = [[筑摩書房]] |page = |isbn = 9784480864055 |ref = harv}}
* {{Cite book|和書 |author = 岡田斗司夫 |authorlink = 岡田斗司夫 |title = 遺言 |date = 2010-10-23 |publisher = [[筑摩書房]] |page = |isbn = 9784480864055 |ref = harv}}
* {{Cite book|和書 |author = 高橋まこと |authorlink = 高橋まこと |title = スネア(立東舎文庫) |date = 2017-08-21 |publisher = [[リットーミュージック|立東舎]] |origdate = 2007-04 |pages = 188 - 196 |isbn = 9784845630424 |ref = harv}}
* {{Cite book|和書 |author = 高橋まこと |authorlink = 高橋まこと |title = スネア(立東舎文庫) |edition = 書籍『スネア』(ISBN 9784123901550) 文庫版 |date = 2017-08-21 |publisher = [[リットーミュージック|立東舎]] |origdate = 2007-04-04 |pages = 188 - 196 |isbn = 9784845630424 |ref = harv}}


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* [https://sp.boowyhunt.com/discography/?id=8&category=2 ユイミュージック公式『MARIONETTE』]
*{{Discogs master|type=single|886201|name=Marionette = マリオネット / The Wild One}}
*{{Discogs master|type=single|886201|name=Marionette = マリオネット / The Wild One}}
*{{Discogs release|type=album|7072348|name=Boøwy – Marionette (1987, CDV)}}
*{{Discogs release|type=album|7072348|name=Boøwy – Marionette (1987, CDV)}}
263行目: 280行目:
[[Category:BOØWYの楽曲]]
[[Category:BOØWYの楽曲]]
[[Category:イーストワールドのシングル]]
[[Category:イーストワールドのシングル]]
[[Category:オリコン月間シングルチャート1位獲得作品]]
[[Category:鏡を題材とした楽曲]]
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BOØWY > BOØWYの作品 > Marionette (BOØWYの曲)
「Marionette -マリオネット-」
BOØWYシングル
初出アルバム『PSYCHOPATH
B面 「ワイルド・ワン (THE WILD ONE)」
リリース
規格 7インチレコード
録音
  • 1987年6月
  • セディックAスタジオ
ジャンル
時間
レーベル 東芝EMI/イーストワールド
作詞 氷室京介
作曲 布袋寅泰
プロデュース
ゴールドディスク
チャート最高順位
  • 週間1位(オリコン[2]
  • 1987年8月度月間1位(オリコン)
  • 1987年度年間20位(オリコン)
  • 週間1位(ザ・ベストテン
  • 1987年度年間17位(ザ・ベストテン
  • BOØWY シングル 年表
    ONLY YOU
    (1987年)
    Marionette -マリオネット-
    (1987年)
    季節が君だけを変える
    (1987年)
    PSYCHOPATH 収録曲
    ミュージックビデオ
    BOØWY「MARIONETTE」〜 『BOØWY 1224 -THE ORIGINAL-』より (UNIVERSAL MUSIC JAPAN公式YouTube)
    EANコード
    JAN 4988006015937(1987年・7")
    JAN 4988006050846(1989年・CD)
    テンプレートを表示

    Marionette -マリオネット-」は、日本ロックバンドであるBOØWYの楽曲。

    1987年7月22日東芝EMIのイーストワールドレーベルから6枚目のシングルとしてリリースされた。作詞は氷室京介、作曲・編曲は布袋寅泰、プロデュースは布袋および糟谷銑司が担当している。

    前作「ONLY YOU」(1987年)よりおよそ3か月ぶりにリリースされたシングルであり、6枚目のアルバム『PSYCHOPATH』(1987年)からの先行シングルとなった。後のヴィジュアル系に先駆けた世界観やJ-ROCKを確立したサウンドを特徴としている。解散までの全てのライブで演奏され、同バンドの代表曲となった。

    オリコンシングルチャートではバンド初の第1位を獲得し、BOØWYとしては最も売り上げの高いシングルとなった。

    背景[編集]

    「ROCK'N ROLL CIRCUS TOUR」最終日となった1987年2月24日の日本武道館公演終了後、BOØWYの解散が決定事項となった[3]。解散が決定事項となって以降、氷室京介布袋寅泰は直接対話する事がなくなり全て土屋を通してコミュニケーションをとる形となり、高橋は関係の修復を試みようとしたが不発に終わる事となった[4]。その後氷室は休養を取りロンドンに滞在、布袋および松井恒松山下久美子のコンサートツアーに帯同していた[5]。その際に東芝EMIから「ONLY YOU」のシングルカットの要望が出され、東京には高橋まことしかいなかったために高橋は1人でプロモーション活動を行う事となった[6]。同時期にレコーディング・ディレクターであった子安次郎はプロデューサーである糟谷銑司と共にロンドンに滞在中だった氷室の元へ赴き、1枚だけ新しいアルバムを制作する約束を取り付けた[7]

    録音、音楽性[編集]

    レコーディングは1987年6月に六本木にあるセディックAスタジオにて行われた[8]。アルバム『PSYCHOPATH』のレコーディング中に本作がシングルとしてリリースされる事が決定し、シングル用のトラック・ダウンがテイクワン・スタジオでエンジニアの坂元達也によって行われた[9]。当時一般のリスナーが所有していたのはラジカセカーステレオウォークマンなどであったため、本作もトラック・ダウン終了後の確認はロビーに設置されたラジカセで行われた[9]。全員がOKを出した後も布袋だけはイントロだけを再度再生し念を入れて確認していたという[9]

    本作は当初シングルとしてリリースする予定はなく[10]、氷室は「これ以前に売れちゃってる実績があるから、どうせ売れちゃうんだったらこれも売れるかなって実験的なことをした。“これでも食らえ!”的な(笑)」と述べている[11]。布袋は特にシングルとして意識した曲ではないと述べた他、アルバム全体のニュアンスを意識してアレンジは決定していると述べている[12]。歌詞は氷室が長年温めていたテーマであり、曲に合っていたために歌詞として採用された[12]。『音楽誌が書かないJポップ批評43 21世紀のBOØWY伝説』にて社会学者の木島由晶は、歌詞の韻を踏むセンスや日本語と英語のコンビネーションが絶妙であると述べ、後のヴィジュアル系の嚆矢となった事や日本語ロックをJ-ROCKとして確立した事に貢献した事などを主張した[10]

    B面曲の「ワイルド・ワン (THE WILD ONE)」はアメリカ合衆国のミュージシャンであるスージー・クアトロのカバー曲。本作のシングルカットが決定された際に、会議においてアルバムには収録しないカバー曲を制作する事が決定し、様々な候補の中から「ワイルド・ワン」が選定される事となった[9]。お遊び的な要素が強い事からクアトロ本人との共演が望ましいとの結論が出されたが、シングルのリリース日は既に決定していたため緊急工程が組まれる事となった[9]。スタッフはすぐにクアトロ側にレコーディング依頼を行い、翌週の月曜日にはロンドンにてクアトロのボーカル部分のみのレコーディングが行われる運びとなったために、子安は1人でBOØWYの演奏が収録されたマルチテープを持参してロンドンへと向かう事となった[9]。レコーディングは2、3テイクでOKとなり、水曜日に日本に帰国した子安は成田国際空港から六本木のセディックAスタジオまで駆けつけ、氷室の歌入れが終了した後にすぐトラック・ダウンを完了させた[9]完パケが完成したのが木曜日の早朝となり、子安は「Marionette」と「ワイルド・ワン」のマスターテープを御殿場にある東芝EMIのプレス工場に持ち込みぎりぎりでリリースに漕ぎつける形となった[9]。ちなみにクアトロは歌声もギャランティーも全盛期と変わらなかったという[13]。また、「ワイルド・ワン」は1987年夏のイベントライブにおいて数回演奏されている[注釈 1][13]

    リリース、チャート成績[編集]

    1987年4月6日東芝EMIのイーストワールドレーベルから7インチレコードの形態でリリースされた。アートワークはペーパースリーブジャケット。シングル盤はオリコンシングルチャートにおいて最高位第1位となり、リリース当初は登場週数13回で売り上げ枚数は23.0万枚であったが[2]、最終的には登場週数18回で売り上げ枚数は24.4万枚となった[14]。氷室は後のライブにおいて「お前らが俺達を日本一にしてくれた曲」とMCを行った[10]

    同年10月26日にはミュージック・ビデオが収録されたCDビデオがリリースされた。CDビデオはCDプレイヤーで音声部分が20分、LDプレイヤーで映像部分が5分再生が可能なメディアで、BOØWYとしては唯一リリースされたもの。ビデオ部分は「Marionette」のビデオ・クリップ(アニメーションが入っているバージョン)、オーディオ部分はアルバム『PSYCHOPATH』以外の東芝EMIから発売されたアルバムから各1曲ずつと、ライブの定番曲「NO. NEW YORK」を加えたものであり、「NO. NEW YORK」はこのCDビデオにて初CD化となった。1989年5月24日には8センチCDの形態で再リリースされた。2013年2月27日にはCD-BOXBOØWY SINGLE COMPLETE』に収録されて再リリースされた[15][16][17][18]

    ミュージック・ビデオ[編集]

    アニメーションを使用したミュージック・ビデオが制作された。制作はガイナックス[19][10](監督は北久保弘之が担当)。構成としてはアニメーションによる寸劇の途中でメンバーの演奏しているモノクロの映像が差し込まれるものとなっている。アニメーションのストーリーは、近未来のような世界で脱走し追われている主人公が、謎の組織につかまってしまうが、組織のリーダーの仮面を取ると自分自身だったという内容となっている。主なスタッフは監督の北久保と作画監督の前田真宏だが、当時のアニメスタッフはクレジットされておらず、ほとんど関わっていない関係者のみがビデオに表示されており、これを見た会社の同僚であった岡田斗司夫は自著にて批判している[20]

    またメイキングバージョンのミュージック・ビデオも制作されているが、これはアニメーションの制作に時間が掛かり、本編の完成が遅れプロモーションに間に合わなくなるために取られた「窮余の策」であると子安は述べている[9]。リリース当時、都内にあるジュークボックスでは5分置きに本作がリクエストされていたという[13]

    メディアでの使用[編集]

    日本テレビ系バラエティ番組『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(1989年 - )に登場する遠藤章造ココリコ)扮する覆面レスラー「ダイナマイト四国」の入場テーマ曲として使用されている。

    「ツボな選曲」をコンセプトにしているエフエム東京ラジオドラマ『NISSAN あ、安部礼司〜BEYOND THE AVERAGE』(2006年 - )では頻繁にこの楽曲がかかり、主人公の携帯の着メロになっている(ただし自作であるため音程がずれている部分がある)。また、MBSラジオのスポーツ番組『亀山つとむのかめ友 Sports Man Day』(2009年 - 2016年)および『MBSとらぐみタイガースライブ!』(2010年 - 2011年)の1コーナー「かめ友(とらぐみ)スポーツジャーナル」でジングルとして使用されている。

    別バージョン[編集]

    アルバム『PSYCHOPATH』収録時にはミックスが変更され、演奏時間が長くなりフェードアウト時間も長くなっている。シングルバージョンは坂元達也によってミックス作業が行われ、アルバムバージョンはハンザ・スタジオ所属のトーマス・シュティーラーによってミックス作業が行われた[9]。ミュージック・ビデオではメイキングバージョン、アニメーションバージョン共にアルバムバージョンが使用されている[13]。また後にリリースされた初のベスト・アルバム『“SINGLES”』(1988年)にはアルバムバージョンが収録され、CD-BOXBOØWY COMPLETE 21st CENTURY 20th ANNIVERSARY EDITION』(2002年)収録の『“SINGLES”』において初めてシングルバージョンが収録される事となった[9]。また、バンド初期に演奏された同名未発表曲(作曲・諸星アツシ)があるが全くの別曲である。

    カバー[編集]

    収録曲[編集]

    シングル[編集]

    #タイトル作詞作曲編曲時間
    1.Marionette -マリオネット-氷室京介布袋寅泰布袋寅泰
    2.ワイルド・ワン(THE WILD ONE)ニッキー・チン英語版マイク・チャップマンニッキー・チン、マイク・チャップマン布袋寅泰
    合計時間:

    CDビデオ[編集]

    Audio Part
    #タイトル作詞作曲編曲時間
    1.RUNAWAY TRAIN氷室京介布袋寅泰布袋寅泰
    2.CLOUDY HEART氷室京介氷室京介布袋寅泰
    3.NO. NEW YORK深沢和明布袋寅泰布袋寅泰
    4.JUST A HERO氷室京介布袋寅泰布袋寅泰
    合計時間:
    Video Part
    #タイトル作詞作曲編曲時間
    5.Marionette氷室京介布袋寅泰布袋寅泰
    合計時間:

    スタッフ・クレジット[編集]

    BOØWY[編集]

    スタッフ[編集]

    • 糟谷銑司(ユイ・ロック・プロジェクト) – プロデューサー
    • 子安次郎(東芝EMI) – ディレクター
    • 土屋浩(ユイ・ロック・プロジェクト) – マネージャー
    • ゾンビ鈴木 – ロード・マネージャー
    • ワンワン関口 – アシスタント・エンジニア
    • 後藤由多加(ユイ音楽工房) – エグゼクティブ・プロデューサー
    • 石坂敬一(東芝EMI) – エグゼクティブ・プロデューサー

    収録アルバム[編集]

    スタジオ音源(アルバムバージョン)
    ライブ音源

    リリース日一覧[編集]

    No. リリース日 レーベル 規格 カタログ番号 最高順位 備考 出典
    1 1987年7月22日 東芝EMI/イーストワールド EP WTP-17980 1位 [2][25]
    2 1987年10月26日 東芝EMI/イーストワールド CDV CTV24-101 - ジャケット、カップリング曲がシングル版と異なる
    3 1989年5月24日 東芝EMI/イーストワールド 8センチCD XT10-2357 - シングル盤のCD化 [26]
    4 2013年2月27日 EMIミュージック・ジャパン/イーストワールド ブルースペックCD2 TOCT-98025 - 『BOØWY SINGLE COMPLETE』収録 [27][28]

    脚注[編集]

    注釈[編集]

    1. ^ 1987年8月22日、23日に熊本阿蘇の野外音楽堂アスペクタでおこなわれたオールナイト・ロックフェスティバル「BEAT CHILD(ビートチャイルド)」での演奏が公式映像として、ライブ・ビデオボックス『“GIGS” BOX』(2007年)のDisc4に収録されている。

    出典[編集]

    1. ^ 日本レコード協会 ダウンロード認定”. 日本レコード協会公式サイト. 日本レコード協会. 2020年9月16日閲覧。
    2. ^ a b c オリコンチャートブック アーティスト編 1988, p. 290.
    3. ^ 高橋まこと 2017, p. 188- 「3章 酒とバラの日々(1982年~1993年)」より
    4. ^ 高橋まこと 2017, p. 194- 「3章 酒とバラの日々(1982年~1993年)」より
    5. ^ B to Y 2004, p. 137- 「HISTORY」より
    6. ^ 高橋まこと 2017, p. 191- 「3章 酒とバラの日々(1982年~1993年)」より
    7. ^ B to Y 2004, p. 96- 「WORKS」より
    8. ^ 高橋まこと 2017, p. 196- 「3章 酒とバラの日々(1982年~1993年)」より
    9. ^ a b c d e f g h i j k B to Y 2004, p. 86- 「WORKS」より
    10. ^ a b c d 別冊宝島 2006, p. 117- 「BOØWY 全79曲 勝手にライナーノーツ」より
    11. ^ 月刊カドカワ 1991, p. 49- 「本人自身による全作品解説」より
    12. ^ a b ARENA37℃ 2001, p. 54- 紺待人「1987年9月号 ALBUM『PSYCHOPATH』インタビュー」より
    13. ^ a b c d 別冊宝島 2002, p. 117- 不二雄、江口崇、編集部「『BOØWY COMPLETE』全114曲完全楽曲解説!」より
    14. ^ Marionette|BOΦWY”. オリコンニュース. オリコン. 2023年1月29日閲覧。
    15. ^ BOOWYシングルコンプリート7枚組、伝説の書籍復刻も”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2012年11月28日). 2021年8月1日閲覧。
    16. ^ BOφWY、復刻版シングル収めた限定生産ボックスが2013年2月に登場”. TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード (2012年11月28日). 2021年8月1日閲覧。
    17. ^ BOΦWY“SINGLE COMPLETE”が来年2月に発売決定!”. CDジャーナル. 音楽出版社 (2012年11月28日). 2021年8月1日閲覧。
    18. ^ BOØWY、30周年を記念したタワレコ渋谷店とのコラボ企画『TØWER×BOØWY』開催”. BARKS. ジャパンミュージックネットワーク (2012年12月19日). 2021年8月1日閲覧。
    19. ^ GAINAX CHRONICLE”. ガイナックス公式サイト. ガイナックス. 1996年10月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月14日閲覧。
    20. ^ 岡田斗司夫 2010.
    21. ^ 解散から15年を経ても減衰しないBOOWYのトリビュート&リスペクト・アルバム”. BARKS. ジャパンミュージックネットワーク (2003年12月15日). 2021年8月9日閲覧。
    22. ^ 甲斐よしひろ、福山・CKBらをカバーしたアルバム第2弾”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2008年1月15日). 2021年8月12日閲覧。
    23. ^ SHOW-YA、30周年記念カバーアルバム収録曲決定”. オリコンニュース. オリコン (2014年7月28日). 2021年11月20日閲覧。
    24. ^ 噂の“装置メガネ”、メジャー・デビュー!”. CDジャーナル. 音楽出版社 (2006年5月10日). 2024年1月8日閲覧。
    25. ^ 加藤正憲 1989, p. 191- 「ALL OF ALL」より
    26. ^ BOφWY / マリオネット [廃盤]”. CDジャーナル. 音楽出版社. 2021年8月1日閲覧。
    27. ^ BOφWY / BOφWY SINGLE COMPLETE [紙ジャケット仕様] [7CD] [Blu-spec CD] [限定]”. CDジャーナル. 音楽出版社. 2024年1月8日閲覧。
    28. ^ BOΦWY/BOOWY SINGLE COMPLETE [7Blu-spec CD2+BOØWY IMAGE DICTIONARY 縮刷復刻ブック]<完全限定盤>”. TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード. 2024年1月8日閲覧。

    参考文献[編集]

    外部リンク[編集]