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{{Infobox 学者
[[Image:Bruno Latour conférence théâtrale anthropocène 01947.jpgthumb|200px|ブルーノ・ラトゥール(2015年)]]
|名前= ブルーノ・ラトゥール
'''ブルーノ・ラトゥール''' ('''Bruno Latour'''、[[1947年]][[6月22日]] - ) は、[[フランス]]の[[社会学者]]。専門は、[[科学社会学]]、[[科学人類学]]。{{仮リンク|アクター・ネットワーク理論|en|Actor–network theory}}(Actor–network theory、ANT)に代表される独自の科学社会学の構想によって知られる。[[パリ国立高等鉱業学校]]での教授経験を経て、[[2006年]]から[[パリ政治学院]]教授。翌2007年から同学院の副学長を務める。なお、その名前は英語圏ではブルーノと発音されるが、本来はブリュノ・ラトゥールである。
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|主要な作品= 『実験室の生活』<br>『科学が作られているとき』<br>『虚構の近代』<br>『社会的なものを組み直す』<br>『存在様態の探究』
|影響を受けた人物= [[ミシェル・セール]]<BR>[[アルジルダス・ジュリアン・グレマス|A・J・グレマス]]<br>[[ハロルド・ガーフィンケル]]<br>[[ガブリエル・タルド]]<br>[[アルフレッド・ノース・ホワイトヘッド|A・N・ホワイトヘッド]]<br>[[エリック・フェーゲリン]]<br>[[リチャード・パワーズ]]
|影響を与えた人物= [[ダナ・ハラウェイ]]<br>[[グレアム・ハーマン]]<br>[[エドゥアルド・ヴィヴェイロス・デ・カストロ|E・V・カストロ]]<br>[[ティム・インゴルド]]<br>[[ジョン・アーリ]]
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'''ブルーノ・ラトゥール''' ('''Bruno Latour'''、[[1947年]][[6月22日]] - [[2022年]][[10月9日]]) は、[[フランス]]の[[哲学者]]・[[人類学者]]・[[社会学者]]。専門は、[[科学社会学]]、科学人類学。[[アクターネットワーク理論]](Actor–network-theory、ANT)に代表される独自の科学社会学の構想によって知られる。[[パリ国立高等鉱業学校]]での教授経験を経て、[[2006年]]から[[パリ政治学院]]教授。翌2007年から同学院の副学長を務める。なお、ブルーノという表記は英語圏でのBrunoの発音に忠実なものだが、フランス語での発音に忠実な日本語表記は'''ブリュノ・ラトゥール'''である。


== 人物 ==
== 人物 ==
[[1947年]]、フランス・[[コート=ドール県]]の[[ボーヌ]]に生まれる。[[ミシェル・セール]]の影響を受けて[[哲学]]の[[アグレガシオン|アグレジェ]]となった後、[[人類学]]に興味をもち、[[コートジボワール]]で[[フィールドワーク]]を行う。その後、民族誌的記述を応用して実験室内の科学者について記述する科学社会学的実践に取り組み、[[1979年]]、[[スティーヴ・ウルガー]]との共著『実験室の生活――科学的事実の社会的構成』を発表。
[[1947年]]、フランス・[[コート=ドール県]]の[[ボーヌ]]に生まれる。[[ミシェル・セール]]の影響を受けて[[哲学]]の[[アグレガシオン|アグレジェ]]となった後、[[人類学]]に興味をもち、[[コートジボワール]]で[[フィールドワーク]]を行う。その後、民族誌的記述を応用して実験室内の科学者について記述する科学社会学的実践に取り組み、[[1979年]]、[[スティーヴ・ウルガー]]との共著『実験室の生活――科学的事実の社会的構成』を発表。


科学社会学において当初[[社会構主義]]の立場に立っていたが、1980年後半ごろからアクターネットワーク理論人とモノを同位のアクター(アクタン)と位置づけ、その相互関によって事象を説明しようとする社会科学理論)へ移行。[[ミシェル・カロン]]やジョン・ローなどとに理論的洗練に取り組んでいる。
科学社会学において当初[[社会構主義]]の立場に立っていたとされるが、1980年後半ごろから[[アクターネットワーク理論]]へ移行した。アクターネットワーク理論は、人とモノを同位のアクター(アクタン)と位置づけ、その相互関によって事象を記述しようとする社会[[科学理論]]である今日まで、[[ミシェル・カロン]]やジョン・ローなどとともに理論的洗練に取り組んでいる。

2007年には、[[タイムズ・ハイアー・エデュケーション]]社による人文社会科学分野の被引用回数ランキングでベスト10入りし<ref>{{cite web|url=http://www.timeshighereducation.co.uk/story.asp?storyCode=405956&sectioncode=26 |title=The most cited authors of books in the humanities |publisher=timeshighereducation.co.uk |date=26 March 2009 |accessdate=16 November 2009}}</ref>、その後も、アクターネットワーク理論の関連論文数でみても、2007年の年間1,510件から2017年には年間5,520件に達するなど、21世紀における人文社会科学分野で最も大きな影響力をもつ一人になっている<ref>ラトゥール『社会的なものを組み直す』p.518</ref>。

2013年には[[ホルベア賞]]を受賞。選考委員会は、受賞理由として、「ブリュノ・ラトゥールは、野心的な分析を行い、近代について新たな解釈を示すことで、近代と前近代、自然と社会、人間と非人間の区分などといった基本的な考え方に疑問を投げかけてきました。……その影響は、万国に広がり、科学史の研究を超えて、美術史学、史学、哲学、人類学、地理学、神学、文学、法学に及んでいます」としている<ref>[http://www.holbergprisen.no/en/holberg-prize-2013.html Bruno Latour wins the 2013 Holberg Prize], ''Holberg Prize''</ref><ref>{{cite web|url=http://www.lemonde.fr/societe/article/2013/03/13/l-anthropologue-francais-bruno-latour-distingue-en-norvege_1847284_3224.html|title=L'anthropologue français Bruno Latour reçoit le prix Holberg en Norvège|website=Le Monde.fr|accessdate=17 May 2018}}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.aftenposten.no/kultur/Holbergprisen-til-Bruno-Latour-7146138.html|title=Holbergprisen til Bruno Latour|publisher=|accessdate=17 May 2018}}</ref>。

2022年10月9日、フランスパリにて死去<ref>{{Cite web |title=Francia: morto il filosofo Bruno Latour, aveva 75 anni - Ultima Ora |url=https://www.ansa.it/sito/notizie/topnews/2022/10/09/francia-morto-il-filosofo-bruno-latour-aveva-75-anni_dad4120c-1a18-41c4-b19f-c5ceea4b82e1.html |website=Agenzia ANSA |date=2022-10-09 |access-date=2022-10-12 |language=it}}</ref>。75歳没。


== 思想 ==
== 思想 ==
ラトゥールの社会学の中心に位置するのは、「主体‐客体」という近代的二分法からの脱却という問いである(社会‐自然等の二分法も同様)。ラトゥールは、この問いして、プレ・モダンに回帰するのでもポスト・モダンに回避するのでもな、「人間‐非・人間によるアクター・ネットワーク理論という「ノン」・モダンの決着法を提案すこのアイディアは[[ミシェル・セール]]の「準主体、準客体」概念かヒント得ている
ラトゥールの人類学・社会学の中心に位置するのは、「主体‐客体」(「社会‐自然」)という近代的二分法からの脱却である。ラトゥールによれば、近代としてくくられてい時代は、こ二分法に回収されない[[ハイブリッド]](主体と客体とも呼べいもの)がひたすら産出されてきたのだが、「近代」という概念装置によってそれらは巧みに覆い隠されてきた(よって、われわれはモダンであったことなどない」とな)。この構図を検証し直したな可能性開こうとうのがラトゥールの論の眼目である。


ラトゥールは、この近代的二分法からの脱却という問いに対して、プレモダンに回帰するのでも[[ポストモダン]]に回避するのでもなく、「人間‐非・人間」によるアクター・ネットワーク理論という「ノン」モダンの決着法を提案する。このアイディアは、[[ミシェル・セール]]の「準主体、準客体」概念などからヒントを得ており、人間は純然たる「主体」ではなく、非-人間もまた純然たる「客体」ではない。ある行為/作用は、主体にも客体にも還元できず、さまざまな準主体、準客体の連関のなかで生まれているのである。
ラトゥールの主張するところ、近代としてくくられている時代は、実は上述の二分法に回収されない[[ハイブリッド]]がひたすら産出されてきたのだが、「近代」という概念装置によってそれらは覆いかくされてきた(よって、「われわれはモダンであったことなどない」となる)。この構図を検証し直し、あらたな可能性を開こうというのがラトゥールの論の眼目である。
<!--
これに対して、従来の[[科学社会学]]が与えてきた説明は、集合体的な存在から科学の諸分野を摘出することによって得られた「社会という無用な概念の人為的な起源」についての説明であり、単に科学の専門的な説明と社会的要因を結び付けるだけで、お互いに無関係な文脈が併記されているに過ぎないと論断する。そのため、ラトゥールは「社会」という概念を説明記述から捨て去ることによってこの事態を解決しようとする。-->


この着想は、科学社会学のみならず、経験的な地平から「主体の脱中心化」とともに「客体の脱中心化」に取り組む[[ジョン・アーリ]]や[[スコット・ラッシュ]]らの社会学にきわめて強い影響を与えるとともに、さらには、[[都市社会学]]、[[環境社会学]]、[[家族社会学]]、[[医療社会学]]などでも受容されるにいたり、「[[科学]]」としての[[社会学]]の方法論全般の再審を迫るものとなっている。
これに対して、従来の科学社会学が与えてきた説明は、集合体的な存在から科学の諸分野を摘出することによって得られた「社会という無用な概念の人為的な起源」についての説明であり、単に科学の専門的な説明と社会的要因を結び付けるだけで、お互いに無関係な文脈が併記されているに過ぎないと論断する。そのため、ラトゥールは「社会」という概念を説明記述から捨て去ることによってこの事態を解決しようとする。


さらには、[[人類学]]はもとより、[[経営学]]、[[地理学]]、[[組織論]]、[[会計学]]、[[社会心理学]]、[[教育学]]など社会科学全般に広がるとともに、[[哲学]]([[思弁的実在論]])や[[建築学]]、アートなどでも幅広く参照されている。また、[[原子力発電]]、[[地球温暖化]]、[[人新世]]などといった環境問題を扱う科学者や行政担当者の間でも積極的に取り上げられるようになっている<ref>[https://ito-hiro.sakura.ne.jp/book/30/ ブリュノ・ラトゥール『社会的なものを組み直す―アクターネットワーク理論入門』(全訳) | 伊藤嘉高(地域社会学)研究室]</ref>。
こうした発想は、経験的な地平から「主体の脱中心化」に取り組む[[ジョン・アーリ]]や[[スコット・ラッシュ]]らの社会学にきわめて強い影響を与えており、科学社会学のみならず社会学の方法論全般の再審を迫るものとなっている。


== 批判 ==
== 批判と応答 ==
=== 批判 ===
{{Main|ソーカル事件}}
{{Main|ソーカル事件}}
ラトゥール経済と物理における特権性に関する自身[[フィショ]]について「科学的記述比喩ない(大意)[[隠喩]]でなを強調しているが、ソーカル([[:en:Alan Sokal]])とブリクモン([[:en:Jean Bricmont]])はその著書『「知」の欺瞞』([[:en:Fashionable Nonsense]])中でこれらのフィクションにおける「科学」がいかにデタラメと批判している([[疑似科学]])
いわゆる「ソ事件」によって[[ポストモダン]]思想における科学濫用を告発したソーカルとブリは、その著書『「知」の欺瞞』のなかで、ラトゥールについても、「科学の論争の結果を決めるの研究者間の権力闘争ある」と主張してる者として取り上げ<ref>ソーカルブリクモン『「知」の欺瞞』p.144</ref>、ラトゥールの「科学」理解がデタラメであるこ批判している[[疑似科学]]

その上で、ソーカルらは、ラトゥールが『科学がつくられているとき』(1987年)のなかで「科学論の方法の第三規則」と名付けたものに対して批判を浴びせる。この「第三規則」は、「論争の決着は自然の表象の原因であって帰結ではないのだから、結果として得られる自然を、論争がどのようになぜ決着したのかの説明に用いることはできない」というものである<ref>ラトゥール『科学が作られているとき』p.171</ref>。

これに対して、ソーカルらは、こう批判している。「かりに後半の『自然』も『自然の表象』に置き換えてこの文章を読み直せば、科学者による自然の表象(つまり科学の理論)は社会的なプロセスによって到達されるものであり、単にその結果を使って、そのプロセスがどう進行しどういう結果にいたったかを説明することはできないという自明な話になってしまう。他方、後半での『自然』を文字通りに受け取り、そこにあるとおりに『結果』という言葉と結びつけるとすると、外的な世界は科学者の談合によって創られるという主張になる」<ref>ソーカル&ブリクモン『「知」の欺瞞』p.141</ref>。つまり、外的な世界(「自然」)が科学者の談合(「社会的なもの」)によって「構築」されるという「かなり奇怪な過激観念論」を唱えているというわけである。


== 主な著書 ==
== 主な著書 ==
=== 単著 ===
=== 単著 ===
* 1984, ''Les Microbes : Guerre et paix'', Paris, Métailié.
* 1984, ''Les Microbes : guerre et paix'', Paris, Métailié.
 (改題)''Pasteur : guerre et paix des microbes,'' suivi de ''Irréductions'', Paris, La Découverte, 2001.
* 1987, ''[[Science In Action|Science In Action: How to Follow Scientists and Engineers Through Society]]'', Harvard University Press, Cambridge Mass., USA.

: (仏訳)''La Science en action'', Paris, La Découverte, 1989.
 (英訳)''The Pasteurization of France'', [[Harvard University Press]], Cambridge Mass., USA, 1988.
: (邦訳)[[川崎勝]]・[[高田紀代志]]訳『科学がつくられているとき――人類学的考察』[[産業図書]], 1999年

* 1988, ''The Pasteurization of France'', Harvard University Press, Cambridge Mass., USA.
 (邦訳)荒金直人訳『パストゥールあるいは微生物の戦争と平和、ならびに「非還元」』以文社 2023年
* 1985, ''Pasteur. Bataille contre les microbes'', Paris, Nathan, « Poche-Nathan. Monde en poche ».
 (邦訳)[[岸田るり子]]・[[和田美智子]]訳『細菌と戦うパストゥール』[[偕成社文庫]] 1998年
* 1987, ''Science In Action: How to Follow Scientists and Engineers Through Society'', Harvard University Press, Cambridge Mass., USA.
 (仏訳)''La Science en action'', Paris, La Découverte, 1989.

 (邦訳)[[川崎勝]]・[[高田紀代志]]訳『科学がつくられているとき――人類学的考察』産業図書 1999年
* 1991, ''Nous n'avons jamais été modernes : Essai d'anthropologie symétrique'', Paris, La Découverte.
* 1991, ''Nous n'avons jamais été modernes : Essai d'anthropologie symétrique'', Paris, La Découverte.
: (英訳)''We have never been modern'', Harvard University Press, Cambridge Mass., USA, 1993.
 (英訳)''We have never been modern'', Harvard University Press, Cambridge, Mass., USA, 1993.

: (邦訳)川村久美子訳『虚構の「近代」ーー科学人類学は警告する』[[新評論]].2008年
 (邦訳)[[川村久美子]]訳『虚構の「近代」ーー科学人類学は警告する』[[新評論]] 2008年
* 1992, ''Aramis ou l'Amour des techniques'', Paris, La Découverte.
* 1992, ''Aramis ou l'Amour des techniques'', Paris, La Découverte.
: (英訳)''Aramis, or the love of technology'', Harvard University Press, Cambridge Mass., USA, 1996.
 (英訳)''Aramis, or the love of technology'', Harvard University Press, Cambridge Mass., USA, 1996
* 1993, ''La clef de Berlin et autres leçons d'un amateur de sciences'', Paris, La découverte.
* 1993, ''La clef de Berlin et autres leçons d'un amateur de sciences'', Paris, La découverte.
* 1996, ''Petites Leçons de sociologie des sciences'', Paris, Le Seuil.
* 1996, ''Petites Leçons de sociologie des sciences'', Paris, Le Seuil.
* 1999, ''Pandora's Hope: Essays on the Reality of Science Studies'', Cambridge, Mass., Harvard University Press.
* 1999, ''Pandora's Hope: Essays on the Reality of Science Studies'', Cambridge, Mass., Harvard University Press.
 (仏訳)''L'espoir de Pandore. Pour une version réaliste de l'activité scientifique'', Paris, La Découverte, 2001.
: (邦訳)川崎勝・[[平川秀幸]]訳『科学論の実在――パンドラの希望』産業図書, 2007年

 (邦訳)川崎勝・[[平川秀幸]]訳『科学論の実在――パンドラの希望』産業図書 2007年
* 1999, ''Politiques de la nature : Comment faire entrer les sciences en démocratie'', Paris, La Découverte.
* 1999, ''Politiques de la nature : Comment faire entrer les sciences en démocratie'', Paris, La Découverte.
* 2002, ''Jubiler ou les Tourments de la parole religieuse'', Paris, Les Empêcheurs-Le Seuil.
* 2002, '' Jubiler ou les Tourments de la parole religieuse'', Paris, Les Empêcheurs de penser en rond / Le Seuil.
* 2002, ''War of the Worlds: What about Peace?'', Prickly Paradigm Press.
* 2005, ''La Fabrique du droit : Une ethnographie du Conseil d'État, Paris, La Découverte.
 (邦訳)[[工藤晋]]・[[近藤和敬]]訳『諸世界の戦争――平和はいかが?』以文社 2020年
* 2005, ''Rassembling the social: An introduction to Actor-Network Theory'', Oxford, OUP.
* 2006, ''Changer de société ~ Refaire de la sociologie'', Paris, La Découverte.
* 2002, ''La Fabrique du droit : Une ethnographie du Conseil d'État, Paris, La Découverte.
 (英訳)''The Making of Low. An Ethnography of the Conseil d'Etat'', Polity Press, 2010.

 (邦訳)[[堀口真司]]訳『法が作られているとき――近代行政裁判の人類学的考察』[[水声社]] 2017年
* 2005, ''Reassembling the social: An introduction to Actor-Network-Theory'', Oxford, OUP.
 (仏訳)''Changer de société, Refaire de la sociologie'', Paris, La Découverte, 2006.

 (邦訳)[[伊藤嘉高]]訳『社会的なものを組み直す――アクターネットワーク理論入門』[[法政大学出版局]] 2019年
* 2009, ''Sur le culte moderne des dieux faitiches,'' suivi de ''Iconoclash'', Paris, La Découverte.
 (英訳)''On the Modern Cult of the Factish Gods'', [[:en:Duke University Press|Duke University Press]], 2010.

 (邦訳)[[荒金直人]]訳『近代の〈物神事実〉崇拝について――ならびに「聖像衝突」』以文社 2017年
* 2012, ''Enquête sur les modes d'existence. Une anthropologie des Modernes'', Paris, La Découverte.
 (英訳)''An Inquiry into Modes of Existence'', Harvard University Press, 2013.
* 2015, ''Face à Gaïa. Huit conférences sur le Nouveau Régime Climatique'', Paris, La Découverte.
 (英訳)''Facing Gaia. Eight Lectures on the New Climatic Regime'', Polity Press, 2017.
*2017, ''Où atterrir ? Comment s’orienter en politique'', Paris, La Découverte.
 (英訳)''Down to Earth. Politics in the New Climatic Regime'', Polity Press, 2017.

 (邦訳)[[川村久美子]]訳『地球に降り立つ――新気候体制を生き抜くための政治』[[新評論]] 2019年

*2021, Où suis-je ? : Leçons du confinement à l'usage des terrestres, Paris, La Découverte, 2021
 (邦訳)[[川村久美子]]訳『私たちはどこにいるのか――星地球のロックダウンを知るためのレッスン』新評論 2024年

* 2022, ''Habiter la Terre, Entretiens avec Nicolas Truong'', Paris, Les Liens qui Libère et Arte édition.
 (邦訳)[[荒金直人]]訳『大地に住む』[[以文社]] 2024年


=== 共著 ===
=== 共著 ===
* 1979, ''Laboratory Life: the Social Construction of Scientific Facts'', with Steve Woolgar, Sage, Los Angeles, USA.
* 1979, ''Laboratory Life: the Social Construction of Scientific Facts'', with Steve Woolgar, Sage, Los Angeles, USA.
: (仏訳)''La vie laboratoire: La production des faits scientifiques'', with Steve Woolgar, tr. Michel Biezunski, La Découverte; Proche, 1996.
 (仏訳)''La vie de laboratoire. La production des faits scientifiques'', avec Steve Woolgar, tr. Michel Biezunski, La Découverte, 1988.

 (邦訳)立石裕二・森下翔監訳『ラボラトリー・ライフ――科学的事実の構築 』[[ナカニシヤ出版]] 2021年
*2003, ''Un monde pluriel mais commun: Entretiens avec François Ewald'', with François Ewald, l'Aube.
*2003, ''Un monde pluriel mais commun: Entretiens avec François Ewald'', with François Ewald, l'Aube.
*2008, ''L'Économie, science des intérêts passionnés. Introduction à l'anthropologie économique de Gabriel Tarde'', with Vincent Antonin Lépinay, Paris, La Découverte.
 (邦訳)[[中倉智徳]]訳『情念の経済学――タルド経済心理学入門』[[人文書院]] 2021年


== 参考文献 ==
=== その他 ===
* Michel Serres, 1992, ''Éclaircissements: Cinq entretiens avec Bruno Latour'', François Bourin.
* Michel Serres, 1992, ''Éclaircissements: Cinq entretiens avec Bruno Latour'', François Bourin.
: (邦訳)[[梶野吉郎]][[竹中のぞみ]]訳『解明 M.セールの世界――B.ラトゥールとの対話』法政大学出版局, 1996年
: (邦訳)梶野吉郎・竹中のぞみ訳『解明 M.セールの世界――B.ラトゥールとの対話』法政大学出版局, 1996年

== 出典 ==
{{Reflist|2}}

== 参考文献 ==
* アラン・ソーカル、ジャン・ブリクモン 『「知」の欺瞞――ポストモダン思想における科学の濫用』 田崎晴明、大野克嗣、堀茂樹訳、[[岩波書店]]、2000年。


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
* [[ソーカル事件]]
* [[科学社会学]]


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* [http://www.bruno-latour.fr/ Web site of Bruno Latour]
* [http://www.bruno-latour.fr/ bruno-latour.fr]
*[http://mainichi.jp/enta/book/hondana/archive/news/2008/08/20080831ddm015070032000c.html 村上陽一郎『虚構の「近代」』書評 毎日新聞2008年8月31日]{{リンク切れ|date=2014年11月25日}}
* [https://web.archive.org/web/20090803035545/http://mainichi.jp/enta/book/hondana/archive/news/2008/08/20080831ddm015070032000c.html 今週の本棚:村上陽一郎・評 『虚構の「近代」=ブルーノ・ラトゥール著 - 毎日jp(毎日新聞)] "毎日新聞 2008年8月31日 東京朝刊"
* [https://www.moderntimes.tv/articles/20221028-01sts/ Modern Times | ラトゥール、CSI、そしてSTS]


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2024年6月25日 (火) 23:27時点における最新版

ブルーノ・ラトゥール
ブルーノ・ラトゥール(2015年)
人物情報
別名 ブリュノ・ラトゥール(仏語読み)
生誕 (1947-06-22) 1947年6月22日
フランスコート=ドール県
死没 (2022-10-09) 2022年10月9日(75歳没)
フランスの旗 フランスパリ
居住 フランス・パリ
学問
時代 21世紀哲学
学派 大陸哲学
研究分野 アクターネットワーク理論
研究機関 パリ国立高等鉱業学校
パリ政治学院
学位 博士(哲学)
主要な作品 『実験室の生活』
『科学が作られているとき』
『虚構の近代』
『社会的なものを組み直す』
『存在様態の探究』
影響を受けた人物 ミシェル・セール
A・J・グレマス
ハロルド・ガーフィンケル
ガブリエル・タルド
A・N・ホワイトヘッド
エリック・フェーゲリン
リチャード・パワーズ
影響を与えた人物 ダナ・ハラウェイ
グレアム・ハーマン
E・V・カストロ
ティム・インゴルド
ジョン・アーリ
主な受賞歴 ホルベア賞 (2013年)
京都賞(2021年)
公式サイト
Web site of Bruno Latour
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ブルーノ・ラトゥール (Bruno Latour1947年6月22日 - 2022年10月9日) は、フランス哲学者人類学者社会学者。専門は、科学社会学、科学人類学。アクターネットワーク理論(Actor–network-theory、ANT)に代表される独自の科学社会学の構想によって知られる。パリ国立高等鉱業学校での教授経験を経て、2006年からパリ政治学院教授。翌2007年から同学院の副学長を務める。なお、ブルーノという表記は英語圏でのBrunoの発音に忠実なものだが、フランス語での発音に忠実な日本語表記はブリュノ・ラトゥールである。

人物

[編集]

1947年、フランス・コート=ドール県ボーヌに生まれる。ミシェル・セールの影響を受けて哲学アグレジェとなった後、人類学に興味をもち、コートジボワールフィールドワークを行う。その後、民族誌的記述を応用して実験室内の科学者について記述する科学社会学的実践に取り組み、1979年スティーヴ・ウルガーとの共著『実験室の生活――科学的事実の社会的構成』を発表。

科学社会学において当初社会構築主義の立場に立っていたとされるが、1980年後半ごろからアクターネットワーク理論へ移行した。アクターネットワーク理論は、人とモノを同位のアクター(アクタン)と位置づけ、その相互連関によって事象を記述しようとする社会科学理論である。今日まで、ミシェル・カロンやジョン・ローなどとともに理論的洗練に取り組んでいる。

2007年には、タイムズ・ハイアー・エデュケーション社による人文社会科学分野の被引用回数ランキングでベスト10入りし[1]、その後も、アクターネットワーク理論の関連論文数でみても、2007年の年間1,510件から2017年には年間5,520件に達するなど、21世紀における人文社会科学分野で最も大きな影響力をもつ一人になっている[2]

2013年にはホルベア賞を受賞。選考委員会は、受賞理由として、「ブリュノ・ラトゥールは、野心的な分析を行い、近代について新たな解釈を示すことで、近代と前近代、自然と社会、人間と非人間の区分などといった基本的な考え方に疑問を投げかけてきました。……その影響は、万国に広がり、科学史の研究を超えて、美術史学、史学、哲学、人類学、地理学、神学、文学、法学に及んでいます」としている[3][4][5]

2022年10月9日、フランスパリにて死去[6]。75歳没。

思想

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ラトゥールの人類学・社会学の中心に位置するのは、「主体‐客体」(「社会‐自然」)という近代的二分法からの脱却である。ラトゥールによれば、近代としてくくられている時代は、この二分法に回収されないハイブリッド(主体とも客体とも呼べないもの)がひたすら産出されてきたのだが、「近代」という概念装置によってそれらは巧みに覆い隠されてきた(よって、「われわれはモダンであったことなどない」となる)。この構図を検証し直し、あらたな可能性を開こうというのがラトゥールの論の眼目である。

ラトゥールは、この近代的二分法からの脱却という問いに対して、プレモダンに回帰するのでもポストモダンに回避するのでもなく、「人間‐非・人間」によるアクター・ネットワーク理論という「ノン」モダンの決着法を提案する。このアイディアは、ミシェル・セールの「準主体、準客体」概念などからヒントを得ており、人間は純然たる「主体」ではなく、非-人間もまた純然たる「客体」ではない。ある行為/作用は、主体にも客体にも還元できず、さまざまな準主体、準客体の連関のなかで生まれているのである。

この着想は、科学社会学のみならず、経験的な地平から「主体の脱中心化」とともに「客体の脱中心化」に取り組むジョン・アーリスコット・ラッシュらの社会学にきわめて強い影響を与えるとともに、さらには、都市社会学環境社会学家族社会学医療社会学などでも受容されるにいたり、「科学」としての社会学の方法論全般の再審を迫るものとなっている。

さらには、人類学はもとより、経営学地理学組織論会計学社会心理学教育学など社会科学全般に広がるとともに、哲学思弁的実在論)や建築学、アートなどでも幅広く参照されている。また、原子力発電地球温暖化人新世などといった環境問題を扱う科学者や行政担当者の間でも積極的に取り上げられるようになっている[7]

批判と応答

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批判

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いわゆる「ソーカル事件」によって、ポストモダン思想における科学の濫用を告発したソーカルとブリクモンは、その著書『「知」の欺瞞』のなかで、ラトゥールについても、「科学の論争の結果を決めるのは研究者間の権力闘争である」と主張している者として取り上げ[8]、ラトゥールの「科学」理解がデタラメであることを批判している(疑似科学)。

その上で、ソーカルらは、ラトゥールが『科学がつくられているとき』(1987年)のなかで「科学論の方法の第三規則」と名付けたものに対して批判を浴びせる。この「第三規則」は、「論争の決着は自然の表象の原因であって帰結ではないのだから、結果として得られる自然を、論争がどのようになぜ決着したのかの説明に用いることはできない」というものである[9]

これに対して、ソーカルらは、こう批判している。「かりに後半の『自然』も『自然の表象』に置き換えてこの文章を読み直せば、科学者による自然の表象(つまり科学の理論)は社会的なプロセスによって到達されるものであり、単にその結果を使って、そのプロセスがどう進行しどういう結果にいたったかを説明することはできないという自明な話になってしまう。他方、後半での『自然』を文字通りに受け取り、そこにあるとおりに『結果』という言葉と結びつけるとすると、外的な世界は科学者の談合によって創られるという主張になる」[10]。つまり、外的な世界(「自然」)が科学者の談合(「社会的なもの」)によって「構築」されるという「かなり奇怪な過激観念論」を唱えているというわけである。

主な著書

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単著

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  • 1984, Les Microbes : guerre et paix, Paris, Métailié.

 (改題)Pasteur : guerre et paix des microbes, suivi de Irréductions, Paris, La Découverte, 2001.

 (英訳)The Pasteurization of France, Harvard University Press, Cambridge Mass., USA, 1988.

 (邦訳)荒金直人訳『パストゥールあるいは微生物の戦争と平和、ならびに「非還元」』以文社 2023年

  • 1985, Pasteur. Bataille contre les microbes, Paris, Nathan, « Poche-Nathan. Monde en poche ».

 (邦訳)岸田るり子和田美智子訳『細菌と戦うパストゥール』偕成社文庫 1998年

  • 1987, Science In Action: How to Follow Scientists and Engineers Through Society, Harvard University Press, Cambridge Mass., USA.

 (仏訳)La Science en action, Paris, La Découverte, 1989.

 (邦訳)川崎勝高田紀代志訳『科学がつくられているとき――人類学的考察』産業図書 1999年

  • 1991, Nous n'avons jamais été modernes : Essai d'anthropologie symétrique, Paris, La Découverte.

 (英訳)We have never been modern, Harvard University Press, Cambridge, Mass., USA, 1993.

 (邦訳)川村久美子訳『虚構の「近代」ーー科学人類学は警告する』新評論 2008年

  • 1992, Aramis ou l'Amour des techniques, Paris, La Découverte.

 (英訳)Aramis, or the love of technology, Harvard University Press, Cambridge Mass., USA, 1996

  • 1993, La clef de Berlin et autres leçons d'un amateur de sciences, Paris, La découverte.
  • 1996, Petites Leçons de sociologie des sciences, Paris, Le Seuil.
  • 1999, Pandora's Hope: Essays on the Reality of Science Studies, Cambridge, Mass., Harvard University Press.

 (仏訳)L'espoir de Pandore. Pour une version réaliste de l'activité scientifique, Paris, La Découverte, 2001.

 (邦訳)川崎勝・平川秀幸訳『科学論の実在――パンドラの希望』産業図書 2007年

  • 1999, Politiques de la nature : Comment faire entrer les sciences en démocratie, Paris, La Découverte.
  • 2002, Jubiler ou les Tourments de la parole religieuse, Paris, Les Empêcheurs de penser en rond / Le Seuil.
  • 2002, War of the Worlds: What about Peace?, Prickly Paradigm Press.

 (邦訳)工藤晋近藤和敬訳『諸世界の戦争――平和はいかが?』以文社 2020年

  • 2002, La Fabrique du droit : Une ethnographie du Conseil d'État, Paris, La Découverte.

 (英訳)The Making of Low. An Ethnography of the Conseil d'Etat, Polity Press, 2010.

 (邦訳)堀口真司訳『法が作られているとき――近代行政裁判の人類学的考察』水声社 2017年

  • 2005, Reassembling the social: An introduction to Actor-Network-Theory, Oxford, OUP.

 (仏訳)Changer de société, Refaire de la sociologie, Paris, La Découverte, 2006.

 (邦訳)伊藤嘉高訳『社会的なものを組み直す――アクターネットワーク理論入門』法政大学出版局 2019年

  • 2009, Sur le culte moderne des dieux faitiches, suivi de Iconoclash, Paris, La Découverte.

 (英訳)On the Modern Cult of the Factish Gods, Duke University Press, 2010.

 (邦訳)荒金直人訳『近代の〈物神事実〉崇拝について――ならびに「聖像衝突」』以文社 2017年

  • 2012, Enquête sur les modes d'existence. Une anthropologie des Modernes, Paris, La Découverte.

 (英訳)An Inquiry into Modes of Existence, Harvard University Press, 2013.

  • 2015, Face à Gaïa. Huit conférences sur le Nouveau Régime Climatique, Paris, La Découverte.

 (英訳)Facing Gaia. Eight Lectures on the New Climatic Regime, Polity Press, 2017.

  • 2017, Où atterrir ? Comment s’orienter en politique, Paris, La Découverte.

 (英訳)Down to Earth. Politics in the New Climatic Regime, Polity Press, 2017.

 (邦訳)川村久美子訳『地球に降り立つ――新気候体制を生き抜くための政治』新評論 2019年

  • 2021, Où suis-je ? : Leçons du confinement à l'usage des terrestres, Paris, La Découverte, 2021

 (邦訳)川村久美子訳『私たちはどこにいるのか――星地球のロックダウンを知るためのレッスン』新評論 2024年

  • 2022, Habiter la Terre, Entretiens avec Nicolas Truong, Paris, Les Liens qui Libère et Arte édition.

 (邦訳)荒金直人訳『大地に住む』以文社 2024年

共著

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  • 1979, Laboratory Life: the Social Construction of Scientific Facts, with Steve Woolgar, Sage, Los Angeles, USA.

 (仏訳)La vie de laboratoire. La production des faits scientifiques, avec Steve Woolgar, tr. Michel Biezunski, La Découverte, 1988.

 (邦訳)立石裕二・森下翔監訳『ラボラトリー・ライフ――科学的事実の構築 』ナカニシヤ出版 2021年

  • 2003, Un monde pluriel mais commun: Entretiens avec François Ewald, with François Ewald, l'Aube.
  • 2008, L'Économie, science des intérêts passionnés. Introduction à l'anthropologie économique de Gabriel Tarde, with Vincent Antonin Lépinay, Paris, La Découverte.

 (邦訳)中倉智徳訳『情念の経済学――タルド経済心理学入門』人文書院 2021年

その他

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  • Michel Serres, 1992, Éclaircissements: Cinq entretiens avec Bruno Latour, François Bourin.
(邦訳)梶野吉郎・竹中のぞみ訳『解明 M.セールの世界――B.ラトゥールとの対話』法政大学出版局, 1996年

出典

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  1. ^ The most cited authors of books in the humanities”. timeshighereducation.co.uk (26 March 2009). 16 November 2009閲覧。
  2. ^ ラトゥール『社会的なものを組み直す』p.518
  3. ^ Bruno Latour wins the 2013 Holberg Prize, Holberg Prize
  4. ^ L'anthropologue français Bruno Latour reçoit le prix Holberg en Norvège”. Le Monde.fr. 17 May 2018閲覧。
  5. ^ Holbergprisen til Bruno Latour”. 17 May 2018閲覧。
  6. ^ Francia: morto il filosofo Bruno Latour, aveva 75 anni - Ultima Ora” (イタリア語). Agenzia ANSA (2022年10月9日). 2022年10月12日閲覧。
  7. ^ ブリュノ・ラトゥール『社会的なものを組み直す―アクターネットワーク理論入門』(全訳) | 伊藤嘉高(地域社会学)研究室
  8. ^ ソーカル&ブリクモン『「知」の欺瞞』p.144
  9. ^ ラトゥール『科学が作られているとき』p.171
  10. ^ ソーカル&ブリクモン『「知」の欺瞞』p.141

参考文献

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  • アラン・ソーカル、ジャン・ブリクモン 『「知」の欺瞞――ポストモダン思想における科学の濫用』 田崎晴明、大野克嗣、堀茂樹訳、岩波書店、2000年。

関連項目

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外部リンク

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