「常陽新聞」の版間の差分
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『'''常陽新聞'''』(じょうようしんぶん)は、[[茨城県]]の全域もしくは[[茨城県南地域]]の[[土浦市]]周辺地域を対象とした、'''常陽新聞株式会社'''が発行していた[[地方紙#全国紙との関係|地方紙]]である。 |
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{{複数の問題 |
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| 一次資料 = 2014年3月 |
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[[1948年]]([[昭和]]23年)に創刊、その後[[休刊]]と[[復刊]]を経て[[2017年]]([[平成]]29年)まで発行された。また常陽新聞株式会社についても、[[土浦市]]に本社を置いた初代[[法人]]と、[[つくば市]]に本社を置いた2代目法人が存在する。 |
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本項では常陽新聞の後継にあたるニュースサイト『'''[[#NEWSつくば|NEWSつくば]]'''』、および常陽新聞の情報版として創刊し県南部の地域情報誌として2022年まで刊行されていた『'''常陽リビング'''』についても解説する。 |
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== 初代 == |
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土浦市に拠点を置き、茨城県南地域を中心に全県を取材・配布地域としていた[[ブランケット判]]の朝刊県域紙(一般紙)である。[[日本新聞協会]]、[[全国郷土紙連合]]に加盟していた。2013年に廃刊。 |
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=== 概要 === |
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[[ファイル: Joyo Newspaper Head Office in August 31, 2013.jpg|thumb|230px|旧常陽新聞時代の本社(土浦市)]] |
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[[1948年]]([[昭和]]23年)[[11月1日]]に『'''豆日刊土浦'''』として創刊。[[1953年]](昭和28年)[[6月1日]]に『'''常陽新聞'''』に改題した。本社は土浦市真鍋2丁目7番6号にあり、最終期には[[東京都区部|東京]]支社、[[水戸市|水戸]]支社、[[友部町|友部]]支局があった。2000年代の公称部数は約8万部だった。また[[1988年]](昭和63年)[[1月1日]]には主に県南地域を配布エリアとする無料情報紙『つくばムック』を創刊し、のち[[1992年]]([[平成]]4年)に『常陽ウイークリー』に改題。毎週金曜日発行で25万部を発行していた。 |
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本紙の実発行部数は[[1960年代]]半ばには1万部以上あったが、[[全国紙#日本の全国紙|全国紙]](『[[読売新聞]]』『[[朝日新聞]]』など)や県紙の『[[茨城新聞]]』と競合する中、[[1985年]](昭和60年)、関連会社の常陽興産が[[国際科学技術博覧会]](科学万博)会場周辺の駐車場経営に失敗して[[破産]]したあおりで同年[[6月24日]]に[[水戸地方裁判所]]土浦支部に旧商法の[[倒産#再建型手続|会社整理]]<ref group="注釈">[[商法#日本法|旧商法]]の「会社整理」は経営再建の手続きの一種で会社清算とは異なる。</ref>を申請し、事実上[[倒産]]した<ref name="1985s">「常陽新聞、事実上の倒産」『朝日新聞』東京本社版朝刊1985年6月25日</ref>。新聞発行を継続しながら経営再建をめざしたものの<ref name="1985s" />、[[2003年]](平成15年)には営業不振から約7億円の累積赤字を抱えて経営難に陥り、[[中川ヒューム管工業]]や[[カスミ]]などの出資で設立された新会社の株式会社常陽新聞新社に同年[[3月1日]]付で営業権を承継して解散した。パートを含む従業員72人のうち希望者は全員、新会社に再雇用された<ref>「常陽新聞、きょうから新社が発行 従業員、希望者全員再雇用/茨城」『朝日新聞』東京本社朝刊2003年3月1日(茨城版)</ref>。 |
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その後も景気低迷や地元経済の衰退に伴う大口広告主の廃業などで経営環境の悪化が続き、実発行部数は約5000部にまで低迷。[[2008年]](平成20年)3月期に6億2000万円だった年売上高は2013年(平成25年)3月期には約1億6300万円にまで減少し、赤字決算が続いた<ref name="teikoku">「日刊紙『常陽新聞』発行 株式会社常陽新聞新社 準自己破産を申請 負債1億2000万円」『大型倒産速報』[[帝国データバンク]](2013年8月30日)</ref>。 |
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このため株式会社常陽新聞新社は2013年(平成25年)[[8月30日]]、従業員に対する給与遅配などの解決のめどが立たないことを理由に、同日組の[[8月31日]]付朝刊で廃刊し、水戸地方裁判所土浦支部に準自己破産を申請した。負債は約1億2000万円で、その大半は[[輪転機]]などの未払いリース料と従業員への未払い給与だった<ref name="teikoku" /><ref>「『常陽新聞』 社長『早期決断、必要と判断』」『読売新聞』東京本社朝刊2013年8月31日(茨城版)</ref>。 |
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=== 沿革 === |
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*[[1948年]](昭和23年)[[11月1日]] - 『豆日刊土浦』として創刊。 |
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*[[1953年]](昭和28年)[[6月1日]] - 『常陽新聞』に改題。 |
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*[[1977年]](昭和52年) |
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**[[4月8日]] - 『常陽リビングニュース』創刊。 |
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**[[9月1日]] - [[財団法人]]常陽新聞厚生文化事業団設立。 |
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*[[1981年]](昭和56年)[[11月]] - 常陽リビングが分社化し、株式会社常陽リビング社設立。 |
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*[[1983年]](昭和58年)[[8月4日]] - [[ケーブルテレビ]]開局を目的に土浦圏テレビ放送株式会社設立(現在の[[土浦ケーブルテレビ]])。 |
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*[[1985年]](昭和60年)[[6月24日]] - 水戸地方裁判所土浦支部に旧商法の[[会社整理]]を申請し事実上倒産。事業継続しつつ経営再建を図る。 |
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*[[1988年]](昭和63年)[[1月1日]] - 『つくばムック』創刊。 |
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*[[1992年]](平成4年)[[3月]] - 『つくばムック』を『常陽ウイークリー』に改題。 |
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*[[2003年]]([[平成]]15年)[[3月1日]] - 株式会社常陽新聞新社が設立され常陽新聞社の事業を承継、[[時事通信社]][[解説委員]]の[[坂本栄]]が社長に就任。 |
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*[[2013年]](平成25年)[[8月30日]] - 株式会社常陽新聞新社が準自己破産を申請し、[[8月31日]]付朝刊で廃刊。 |
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== 2代目 == |
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{{基礎情報 新聞 |
{{基礎情報 新聞 |
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| 名称 = 常陽新聞 |
| 名称 = 常陽新聞 |
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| 画像 = |
| 画像 = |
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| 説明 = |
| 説明 = |
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| タイプ = 日刊紙(日曜休刊) |
| タイプ = 日刊紙(日曜日休刊) |
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| サイズ = [[タブロイド判]] |
| サイズ = [[タブロイド判]] |
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| 事業者 = 常陽新聞株式会社 |
| 事業者 = 常陽新聞株式会社 |
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| 本社 = |
| 本社 = |
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| 代表者 = 楜澤悟(代表取締役社長) |
| 代表者 = 楜澤悟([[代表取締役]]社長) |
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| 編集者 = |
| 編集者 = |
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| 創刊 = [[2014年]]( |
| 創刊 = [[2014年]](平成26年)[[2月1日]] |
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| 廃刊 = |
| 廃刊 = [[2017年]](平成29年)[[3月31日]] |
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| 前身 = |
| 前身 = |
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| 1部 = 100円 |
| 1部 = 100円 |
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| 国籍 = {{JPN}} |
| 国籍 = {{JPN}} |
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| 郵便番号 = 305-0031 |
| 郵便番号 = 305-0031 |
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| 本社所在地 = |
| 本社所在地 = 茨城県[[つくば市]][[吾妻 (つくば市)|吾妻]]3丁目10番地13 つくば文化ビル1F |
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| 事業内容 = |
| 事業内容 = |
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| 設立 = [[2013年]](平成25年)[[11月29日]] |
| 設立 = [[2013年]](平成25年)[[11月29日]] |
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| 売上高 = |
| 売上高 = |
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| 総資産 = |
| 総資産 = |
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| 従業員数 = |
| 従業員数 = 約20名(2017年3月31日時点) |
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| 決算期 = |
| 決算期 = |
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| 主要株主 = ユナイテッドベンチャーズ株式会社 |
| 主要株主 = ユナイテッドベンチャーズ株式会社 |
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| 主要子会社 = |
| 主要子会社 = |
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| 関係する人物= |
| 関係する人物= |
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| 外部リンク = http://joyonews.jp |
| 外部リンク = {{Wayback |url=http://joyonews.jp |title=公式サイト |date=20170910040344}} |
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| 特記事項 = |
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| 特記事項 = <div style="text-align:left">旧常陽新聞は[[1948年]]([[昭和]]23年)[[11月1日]]『豆新聞土浦』として創刊。株式会社常陽新聞社は[[2003年]](平成15年)[[2月28日]]に事業を株式会社常陽新聞新社に承継し[[清算]]。株式会社常陽新聞新社は2013年(平成25年)[[8月30日]]に準自己破産を申請。</div> |
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茨城県[[つくば市]][[吾妻 (つくば市)|吾妻]]3丁目にあった常陽新聞株式会社が発行していた[[タブロイド|タブロイド判]]の朝刊[[地方紙|地域新聞]](一般紙)である。茨城県のうち土浦市、つくば市と周辺地域を取材・配布地域とした。2017年に廃刊。 |
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== 概要 == |
=== 概要 === |
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ベンチャー企業が買い取って事実上復刊した地域紙であったが、旧紙から引き継いだ厳しい競争環境、人口流動の多い地域事情や狭い市場、さらには無料ネットニュース全盛の時代背景や硬派の紙面傾向もあって部数が伸び悩み、地域において不可欠な有料メディアに成長することができないまま、わずか3年余で幕を閉じることになった。地方紙経営で常套手段の[[ドミナント戦略]]が裏目に出た例でもある。 |
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旧常陽新聞廃刊後の[[2013年]]([[平成]]25年)11月、[[ソフトバンクグループ|ソフトバンク]]出身でユナイテッドベンチャーズ株式会社を経営する楜澤悟が、地域密着メディアへの経営参画をめざしてつくば市に「常陽新聞株式会社」を設立した<ref name="TOYO">[http://toyokeizai.net/articles/-/31841 「地域紙は再生可能か。常陽新聞『復刊』の成算」]『[[東洋経済新報社#「週刊東洋経済」|週刊東洋経済]]』、2014年3月1日号</ref>。常陽新聞株式会社は旧常陽新聞新社が保有していた題号『常陽新聞』を買い取り<ref name="TOYO" />、判型を[[タブロイド判]]として第1号を[[2014年]](平成26年)[[2月1日]]に発刊した。旧常陽新聞時代の号数(紙齢)は承継していない。日曜休刊で当初の発行部数は3000部だった<ref>[http://mainichi.jp/select/news/20131214k0000m040070000c.html 常陽新聞:新会社で復刊へ]『[[毎日新聞]]』、2013年12月13日</ref>。 |
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==== ベンチャーによる復刊劇 ==== |
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楜澤はこれまで、CS放送会社[[JスカイB]](現[[スカパーJSAT]])などの事業立ち上げやファンドを通じたIT企業への出資に取り組んだ経験があり<ref name="TOYO" />、常陽新聞の発行エリアの人口が約103万人と多いことから、地域密着メディアであれば部数増の可能性が大きいと判断したという<ref name="TOYO" />。目標発行部数は日本新聞協会再加盟の条件<ref>新聞を6か月以上継続して発行しかつ部数1万部以上。</ref>となる1万部以上で、将来的には[[長野県]][[松本市]]の地域紙『[[市民タイムス]]』を参考に2つの地域版体制に移行することを目指すとしていた<ref name="TOYO" />。 |
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旧『常陽新聞』廃刊後の[[2013年]](平成25年)11月、[[ソフトバンクグループ|ソフトバンク]]出身でユナイテッドベンチャーズ株式会社を経営する楜澤悟が、地域密着メディアへの経営参画をめざして、つくば市に「常陽新聞株式会社」を設立{{refnest|group="注釈"|なお、その後[[2016年]](平成28年)7月31日に東京都港区([[#本社・事務所(休刊時)|後述]]する東京事務所と同じ住所)に[[登記]]上の本店を置いていた「有限会社Kワールド」から[[商号]]変更した同名企業<ref name="Houjin5010002052240">{{法人番号|5010002052240}}</ref>と[[合併 (企業)#日本における合併|合併]]し解散<ref>{{法人番号|5050001036843}}</ref>。程なくして旧「有限会社Kワールド」が旧「常陽新聞株式会社」と同じ住所に登記上の本店を移転させている。}}した<ref name="TOYO">[http://toyokeizai.net/articles/-/31841 「地域紙は再生可能か。常陽新聞『復刊』の成算」]『[[東洋経済新報社#「週刊東洋経済」|週刊東洋経済]]』2014年3月1日号</ref>。常陽新聞株式会社は旧常陽新聞新社が保有していた題号『常陽新聞』を買い取り<ref name="TOYO" />、判型をタブロイド判として第1号を[[2014年]](平成26年)[[2月1日]]に発刊した。旧常陽新聞時代の号数(紙齢)は承継していない。日曜休刊で当初の発行部数は3000部だった<ref>[http://mainichi.jp/select/news/20131214k0000m040070000c.html 常陽新聞:新会社で復刊へ]『[[毎日新聞]]』2013年12月13日{{リンク切れ|date=2022年8月27日}}</ref>。 |
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楜澤はこれまで、[[日本における衛星放送|CS放送]]会社[[JスカイB]](現:[[スカパーJSAT]])などの事業立ち上げやファンドを通じた[[情報技術|IT]]企業への出資に取り組んだ経験があり<ref name="TOYO" />、常陽新聞の発行エリアの人口が約103万人と多いことから、地域密着メディアであれば部数増の可能性が大きいと判断したという<ref name="TOYO" />。目標発行部数は日本新聞協会再加盟の条件となる1万部以上<ref>[http://toyokeizai.net/articles/-/31841?page=2 「地域紙は再生可能か。常陽新聞『復刊』の成算 (P.2)スマホ・タブレットを活用し、まずは1万部に挑む]『週刊東洋経済』2014年3月1日号</ref>で、将来的には[[長野県]][[松本市]]の地域紙『[[市民タイムス]]』を参考に2つの地域版体制に移行することを目指すとしていた<ref name="TOYO" />。 |
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発刊にあたって常陽新聞株式会社は、印刷を[[毎日新聞社]]系列の[[東日印刷]]に委託するとともに、販売を東日印刷から直送できる毎日新聞の販売店網に一本化することで、印刷・輸送の全外注化を実現して発行コストを大幅に削減<ref name="TOYO" />したほか、購読契約者を対象に[[タブレット (コンピュータ)|タブレット端末]]や[[スマートフォン]]でも紙面を購読できる「電子版」サービスも開始した<ref name="TOYO" />。 |
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復刊後は、通常12頁の |
復刊後は、当初は通常12頁のタブロイド判とし、原則として毎週日曜日と年10回程度(主に月曜日)の[[新聞休刊日]]該当日は休刊<ref>{{Cite web2 |url=http://joyonews.jp/about.html |title=常陽新聞について |publisher=常陽新聞株式会社 |language=ja |accessdate=2022-08-27 |url-status-date=2018-04-14 |url-status=usurped |archiveurl=https://web.archive.org/web/20170622125746/http://joyonews.jp/about.html |archivedate=2017-06-22 }}</ref>、宅配は原則として電子版とのセットのみ(電子版のみの購読も可であるが、宅配のみは不可)としていた。[[2015年]](平成27年)[[12月]]から一部紙面の変更を行い、前述のようにこれまで通常12頁としていたのを8頁に削減。1面と最終面に地域密着型の記事を掲載し、[[在京テレビジョン放送局|在京地上波テレビ]]の[[番組表]]の掲載を終了<ref group="注釈">以降は[[NHK水戸放送局#総合テレビ|NHK水戸総合]](独自編成番組のみ掲載)、[[LuckyFM茨城放送|茨城放送]]、地元ケーブルテレビ局[[研究学園都市コミュニティケーブルサービス|ACCS]]と[[土浦ケーブルテレビ|J:COM茨城]]のコミュニティチャンネル、[[コミュニティ放送|コミュニティFM]]の[[つくばコミュニティ放送|ラヂオつくば]]、県営の[[インターネットテレビ|動画配信チャンネル]]『[[いばキラTV]]』といった地元メディア・放送のみの掲載となった。</ref>し、またこれまでは基本的に宅配購読者は宅配+電子版のセットのみとしていたのを、宅配版のみのサービスも開始(電子版のみの購読も引き続き可)するようになった<ref>{{Cite web2 |url=http://joyonews.jp/article/11778.html |title=来月より紙面刷新と料金体系の変更を行います |publisher=常陽新聞株式会社 |language=ja |df=ja |date=2015-11-25 |accessdate=2022-08-27 |url-status-date=2022-08-27 |url-status=usurped |archiveurl=https://web.archive.org/web/20170302044316/http://joyonews.jp/article/11778.html |archivedate=2017-03-02 }}</ref>。 |
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発刊にあたって常陽新聞株式会社は、印刷を[[毎日新聞社]]系列の[[東日印刷]]に委託するとともに、販売を東日印刷から直送できる毎日新聞の販売店網に一本化することで、印刷・輸送の全外注化を実現して発行コストを大幅に削減<ref name="TOYO" />したほか、購読契約者を対象に[[タブレット (コンピュータ)|タブレット端末]]や[[スマートフォン]]でも紙面を購読できる「電子版」サービスも開始した<ref name="TOYO" />。Twitterで寄せられた意見を取り入れ、タブレットを持っていない読者には安価のタブレットの貸し出しも行っていた。なお、地方紙を県外の工場にて印刷する事例は、他に『[[富山新聞]]』『[[日刊県民福井]]』『[[大阪日日新聞]]』『[[奈良新聞]]』の例がある。『奈良新聞』以外は親会社(発行元)の新聞社直属の工場であり、『奈良新聞』だけは常陽新聞と同じく完全外部委託である。 |
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[[2017年]](平成29年)[[3月31日]]付をもって新聞・電子版ともに休刊(廃刊)となる。購読者数が伸び悩み、月数百万円の損失を計上していた。従業員は全員退職し<ref>[http://mainichi.jp/articles/20170301/k00/00e/040/287000c 茨城・地方紙:「常陽新聞」が休刊 3月末日付で電子版も]『毎日新聞』、2017年3月1日</ref>、会社自体は当分は存続させ、営業譲渡による事業継続の可能性を探るとしている<ref>[http://joyonews.jp/article/15651.html 本紙・電子版、3月31日付で休刊します](公式サイト、2017年3月1日)</ref>。 |
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==== 短期間で廃刊 ==== |
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購読者数が伸び悩み、月数百万円の損失を計上しており、[[2017年]](平成29年)[[3月31日]]付をもって新聞・電子版ともに休刊(廃刊)となった。従業員は全員退職するが<ref>[https://mainichi.jp/articles/20170301/k00/00e/040/287000c 茨城・地方紙:「常陽新聞」が休刊 3月末日付で電子版も]『毎日新聞』2017年3月1日</ref>、会社自体は当分は存続させ、営業譲渡による事業継続の可能性を探るとしていた<ref>{{Cite web2 |url=http://joyonews.jp/article/15651.html |title=本紙・電子版、3月31日付で休刊します |publisher=常陽新聞株式会社 |language=ja |df=ja |date=2017-03-01 |accessdate=2022-08-27 |url-status-date=2022-08-27 |url-status=usurped |archiveurl=https://web.archive.org/web/20171107125432/http://joyonews.jp/article/15651.html |archivedate=2017-11-07 }}</ref>。 |
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* '''本社''' - [[茨城県]][[つくば市]][[吾妻 (つくば市)|吾妻]]3丁目10番地13 つくば文化ビル1F |
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* '''土浦支局''' - 茨城県[[土浦市]]川口1-9-1 桜井ビル2F |
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* '''東京事務所''' - [[東京都]][[港区 (東京都)|港区]][[虎ノ門]]2丁目7番16号 エグゼクティブタワー虎ノ門8F(ユナイテッドベンチャーズ株式会社内) |
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2017年10月には会社を'''株式会社Kワールド'''に商号変更の上、登記上の本店をつくば市から東京都[[千代田区]]に移転、その後[[2022年]]([[令和]]4年)2月に[[渋谷区]]に移転している<ref name="Houjin5010002052240" />。 |
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=== 旧常陽新聞 === |
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[[ファイル: Joyo Newspaper Head Office in August 31, 2013.jpg|left|thumb|230px|旧常陽新聞時代の本社(土浦市)]] |
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[[1948年]]([[昭和]]23年)[[11月1日]]に『豆日刊土浦』として創刊。[[1953年]](昭和28年)[[6月1日]]に『常陽新聞』に改題した。本社は[[土浦市]]真鍋2丁目7番6号にあり、最終期には東京支社、水戸支社、友部支局があった。土浦市などの茨城県南部を中心に全県をエリアとするブランケット判の朝刊県域紙で、2000年代の公称部数は約8万部だった。また[[1988年]](昭和63年)[[1月1日]]には茨城県南部を配布エリアとする無料情報紙『つくばムック』を創刊し、のち[[1992年]](平成4年)に『常陽ウイークリー』に改題。毎週金曜日発行で25万部を発行していた。 |
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=== 論調 === |
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本紙の実発行部数は[[1960年代]]半ばには1万部以上あったが、[[全国紙#日本の全国紙|全国紙]]や[[水戸市]]に本社を置く県紙の『[[茨城新聞]]』などと競合する中、[[1985年]](昭和60年)、関連会社の常陽興産が[[国際科学技術博覧会]](科学万博)会場周辺の駐車場経営に失敗して破産したあおりで同年[[6月24日]]に[[水戸地方裁判所]]土浦支部に旧商法の[[倒産#再建型手続|会社整理]]<ref>[[商法#日本の商法|旧商法]]の「会社整理」は経営再建の手続きの一種で会社清算とは異なる。</ref>を申請し事実上倒産した<ref name="1985s">「常陽新聞、事実上の倒産」『[[朝日新聞]]』東京本社版朝刊、1985年6月25日</ref>。新聞発行を継続しながら経営再建をめざしたものの<ref name="1985s" />、[[2003年]](平成15年)には営業不振から約7億円の累積赤字を抱えて経営難に陥り、[[中川ヒューム管工業]]や[[カスミ]]などの出資で設立された新会社の株式会社常陽新聞新社に同年[[3月1日]]付で営業権を承継し解散した。パートを含む従業員72人のうち希望者は全員、新会社に再雇用された<ref>「常陽新聞、きょうから新社が発行 従業員、希望者全員再雇用/茨城」『朝日新聞』東京本社茨城版朝刊、2003年3月1日</ref>。 |
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土浦市、つくば市周辺の住民にしか理解できないほど極めてローカル色の強いメディアであり、県や市の事業に対する批判的なものを含む報道などごく一般紙的で硬派なものが多く、生活情報や読者投稿は控えめであった。これは旧紙から一貫していた傾向である。タブロイド復刊以降、伸び悩んだためか[[スポーツ新聞|スポーツ紙]]のような色付きの太文字見出しを採用するなどの工夫が見られたが、路線変更と呼べるほどの大きな変化は起きなかった。 |
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=== 本社・事務所(休刊時) === |
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その後も景気低迷や地元経済の衰退にともなう大口広告主の廃業などで経営環境の悪化が続き、実発行部数は約5000部にまで低迷。[[2008年]](平成20年)3月期に6億2000万円だった年売上高は2013年(平成25年)3月期には約1億6300万円にまで減少し、赤字決算が続いた<ref name="teikoku">「日刊紙『常陽新聞』発行 株式会社常陽新聞新社 準自己破産を申請 負債1億2000万円」『大型倒産速報』帝国データバンク、2013年8月30日</ref>。 |
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* '''本社''' - 茨城県つくば市[[吾妻 (つくば市)|吾妻]]3丁目10番地13 つくば文化ビル1F |
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* '''土浦支局''' - 茨城県土浦市川口1-9-1 桜井ビル2F |
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* '''東京事務所''' - 東京都[[港区 (東京都)|港区]][[虎ノ門]]2丁目7番16号 エグゼクティブタワー虎ノ門8F(ユナイテッドベンチャーズ株式会社内) |
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=== 休刊時の販売地域 === |
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このため株式会社常陽新聞新社は2013年(平成25年)[[8月30日]]、従業員に対する給与遅配などの解決のめどが立たないことを理由に、同日組の[[8月31日]]付朝刊で廃刊し、水戸地方裁判所土浦支部に準自己破産を申請した。負債は約1億2000万円で、その大半は[[輪転機]]などの未払いリース料と従業員への未払い給与だった<ref name="teikoku" /><ref>「『常陽新聞』 社長『早期決断、必要と判断』」『[[読売新聞]]』東京本社茨城版朝刊、2013年8月31日</ref>。 |
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{{columns-list|12em| |
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* つくば市 |
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== 沿革 == |
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* 土浦市 |
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=== (旧)常陽新聞 === |
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* [[1948年]]([[昭和]]23年)[[11月1日]] - 『豆日刊土浦』として創刊 |
|||
* [[1953年]](昭和28年)[[6月1日]] - 『常陽新聞』に改題 |
|||
* [[1977年]](昭和52年) |
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** [[4月8日]] - 『常陽リビングニュース』創刊 |
|||
** [[9月1日]] - 財団法人常陽新聞厚生文化事業団設立 |
|||
* [[1983年]](昭和58年)[[8月4日]] - [[ケーブルテレビ]]開局を目的に土浦圏テレビ放送株式会社設立(現[[土浦ケーブルテレビ]]) |
|||
* [[1985年]](昭和60年)[[6月24日]] - [[水戸地方裁判所]]土浦支部に旧商法の[[会社整理]]を申請し事実上倒産。事業継続し経営再建 |
|||
* [[1988年]](昭和63年)[[1月1日]] - 『つくばムック』創刊 |
|||
* [[1992年]](平成4年)[[3月]] - 『つくばムック』を『常陽ウイークリー』に改題 |
|||
* [[2003年]]([[平成]]15年)[[3月1日]] - 株式会社常陽新聞新社が設立され常陽新聞社の事業を承継 |
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* [[2013年]](平成25年)[[8月30日]] - 株式会社常陽新聞新社が準自己破産を申請し[[8月31日]]付朝刊で廃刊 |
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=== (新)常陽新聞 === |
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* 2013年(平成25年)[[11月29日]] - 常陽新聞株式会社設立 |
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* [[2014年]](平成26年) |
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** [[2月1日]] - 旧株式会社常陽新聞新社から『常陽新聞』の題号を承継し第1号を発刊 |
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* [[2017年]](平成29年)[[3月31日]] - 同日付をもって休刊(廃刊) |
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== 現在の販売地域(2014年7月時点) == |
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以上15[[市町村]]とその周辺地域の一部では[[毎日新聞]]宅配所を通して配達が行われる。この他[[東日本旅客鉄道|JR東日本]]の[[石岡駅]]、[[土浦駅]]など管内8駅と、[[関東鉄道]][[守谷駅]]、[[戸頭駅]]、管内主要[[コンビニエンスストア]]([[セブン-イレブン]]、[[ローソン]]、[[サークルKサンクス]]加盟各店など)でも即売を扱っている。 |
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以上15[[市町村]]とその周辺地域の一部では『毎日新聞』宅配所を通して配達が行われていた。この他[[東日本旅客鉄道|JR東日本]][[常磐線]]の[[石岡駅]]や[[土浦駅]]など8駅と[[関東鉄道常総線]]の[[守谷駅]]や[[戸頭駅]]、主要[[コンビニエンスストア]]([[セブン-イレブン]]、[[ローソン]]、[[サークルKサンクス]]加盟各店など)でも即売を扱っていた。 |
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=== 沿革 === |
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* 2013年(平成25年)[[11月29日]] - 常陽新聞株式会社設立。 |
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* [[2014年]](平成26年) |
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** [[2月1日]] - 旧株式会社常陽新聞新社から『常陽新聞』の題号を承継して第1号を発刊。 |
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** [[5月1日]] - 全ページ(紙面)をカラー化。 |
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* [[2017年]](平成29年)[[3月31日]] - 同日付をもって休刊(廃刊)。 |
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== NEWSつくば == |
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『'''NEWSつくば'''』は、つくば市・土浦市周辺地域を取材対象としたニュースサイトである。 |
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2017年8月に、常陽新聞の元記者や旧常陽新聞新社元社長の坂本栄らが参加して、地域情報をインターネット配信する[[特定非営利活動法人|NPO法人]]「NEWSつくば」が発足した<ref>{{Cite web2 |url=https://newstsukuba.jp/?page_id=100 |title=NEWSつくばとは |accessdate=2022-08-27 |publisher=NEWSつくば }}</ref><ref name="tgu20170927">{{Cite web2 |url=https://www.tsukuba-g.ac.jp/intro/pressroom/renkeikyotei_newstsukuba/ |title=NPO法人NEWSつくばと連携協定 |df=ja |date=2017-09-27 |accessdate=2020-09-01 |publisher=筑波学院大学 |url-status-date=2022-08-27 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20210420091242/https://www.tsukuba-g.ac.jp/intro/pressroom/renkeikyotei_newstsukuba/ |archivedate=2021-04-20 }}</ref>。[[筑波学院大学]]と連携し<ref name="tgu20170927" />、常陽新聞の論調そのままのニュースサイトを提供している。記者7人が書く行政・地域情報などの記事と読者によるコラムなどを1日3本程度を配信している<ref name=毎日新聞20221226>[https://mainichi.jp/articles/20221226/ddm/004/040/002000c [逆境でも存在感示す地域紙]街の情報発信に奮闘 強みは記者の密着度 存続のためウェブ展開も]『毎日新聞』朝刊2022年12月26日オピニオン面(2022年12月30日閲覧)</ref>。地元企業の寄付・広告などによる月額約80万円が主な収益で、記者の生計も他の仕事や家族の収入、[[日本の年金|年金]]が頼りであるが、常勤記者を2~3人雇い[[犯罪報道|警察取材]]を始めることもめざしている<ref name=毎日新聞20221226/>。 |
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== 常陽リビング == |
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「'''常陽リビング'''」は、[[2022年]]まで茨城県南部地域に新聞折込で配られていた地域情報誌である。 |
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[[1998年]]から[[2008年]]の間の平均ページ数は平均36ページ、最大では40ページの紙面であり、[[2007年]]には年間約10億円の売り上げがあった<ref name=":0">{{Cite web|和書|title=茨城県南の地域情報紙「常陽リビング」休刊へ 創刊から45年、コロナで広告収入減 |url=https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=16709312157097 |date=2022-12-14 |access-date=2022-12-17 |language=ja}}</ref>。しかし[[2018年]]頃から大きな割合を占めていた不動産広告がインターネット広告にとって代わったことにより減少、加えて[[日本における2019年コロナウイルス感染症による社会・経済的影響|新型コロナウイルス禍]]]により飲食店や旅行関係の広告が減少し、末期の紙面は8~12ページほどであった。広告の減少に加えて円安などによる原材料費の高騰も予想されることから[[2022年]]12月17日の最終号をもって休刊となった。 |
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=== 沿革 === |
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* [[1977年]]4月8日 - 常陽新聞の情報版として創刊<ref name=":1">{{Cite web|和書|title=会社概要・沿革 {{!}} 茨城県地域情報紙 常陽リビング社 |url=https://www.joyoliving.co.jp/info/campany/info.html |website=www.joyoliving.co.jp |access-date=2022-12-17}}</ref>。創刊号は4ページであった<ref name=":2">『常陽リビング』2022年12月17日号</ref>。 |
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* [[1981年]] - 常陽新聞より分社化、株式会社常陽リビング社が設立された<ref name=":1" />。 |
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* [[1985年]][[8月]] - 常陽新聞が常陽リビングを[[京葉ガス]]に譲渡し、京葉ガスの[[グループ会社]]となる<ref name=":3">{{Cite web|和書|title=45年の歴史に幕「常陽リビング」 土浦本拠の生活情報紙 |url=https://newstsukuba.jp/42279/12/12/ |date=2022-12-12 |access-date=2022-12-17 |language=ja}}</ref>。 |
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* [[2004年]][[5月]] - 土浦市[[真鍋 (土浦市)|真鍋]]から土浦市[[桜ケ丘町 (土浦市)|桜ケ丘町]]に本社を移転<ref name=":1" />。 |
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* [[2017年]][[10月]] - [[千葉県]]北西部にて地域情報紙『'''ニューファミリーけいよう'''』を刊行していた株式会社ニューファミリー新聞社を合併し、千葉県[[市川市]]に京葉支社を開設<ref name=":1" />。 |
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* 2022年12月17日 - 同日付の最終号をもって休刊<ref name=":0" /><ref name=":2" /><ref name=":3" />。最終号を含め2285号、総発行部数216,575部、45年の歴史に幕を閉じた<ref name=":2" />。 |
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== 脚注 == |
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== 関連項目 == |
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== 外部リンク == |
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* [https://newstsukuba.jp NEWSつくば公式サイト] |
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* {{Wayback |url=http://joyonews.jp |title=常陽新聞公式サイト |date=20170910040344}} |
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** {{Facebook|joyonews.jp|常陽新聞}}(閉鎖) |
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* [https://web.archive.org/web/20130810201313/http://www.joyo-net.com/ 常陽新聞ニュース JOYO-NET.COM(旧常陽新聞新社公式サイト)]ウェイバックマシン(2013年8月10日[[インターネットアーカイブ]]分) |
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2024年6月11日 (火) 03:11時点における最新版
『常陽新聞』(じょうようしんぶん)は、茨城県の全域もしくは茨城県南地域の土浦市周辺地域を対象とした、常陽新聞株式会社が発行していた地方紙である。
1948年(昭和23年)に創刊、その後休刊と復刊を経て2017年(平成29年)まで発行された。また常陽新聞株式会社についても、土浦市に本社を置いた初代法人と、つくば市に本社を置いた2代目法人が存在する。
本項では常陽新聞の後継にあたるニュースサイト『NEWSつくば』、および常陽新聞の情報版として創刊し県南部の地域情報誌として2022年まで刊行されていた『常陽リビング』についても解説する。
初代
[編集]土浦市に拠点を置き、茨城県南地域を中心に全県を取材・配布地域としていたブランケット判の朝刊県域紙(一般紙)である。日本新聞協会、全国郷土紙連合に加盟していた。2013年に廃刊。
概要
[編集]![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/e/ec/Joyo_Newspaper_Head_Office_in_August_31%2C_2013.jpg/230px-Joyo_Newspaper_Head_Office_in_August_31%2C_2013.jpg)
1948年(昭和23年)11月1日に『豆日刊土浦』として創刊。1953年(昭和28年)6月1日に『常陽新聞』に改題した。本社は土浦市真鍋2丁目7番6号にあり、最終期には東京支社、水戸支社、友部支局があった。2000年代の公称部数は約8万部だった。また1988年(昭和63年)1月1日には主に県南地域を配布エリアとする無料情報紙『つくばムック』を創刊し、のち1992年(平成4年)に『常陽ウイークリー』に改題。毎週金曜日発行で25万部を発行していた。
本紙の実発行部数は1960年代半ばには1万部以上あったが、全国紙(『読売新聞』『朝日新聞』など)や県紙の『茨城新聞』と競合する中、1985年(昭和60年)、関連会社の常陽興産が国際科学技術博覧会(科学万博)会場周辺の駐車場経営に失敗して破産したあおりで同年6月24日に水戸地方裁判所土浦支部に旧商法の会社整理[注釈 1]を申請し、事実上倒産した[1]。新聞発行を継続しながら経営再建をめざしたものの[1]、2003年(平成15年)には営業不振から約7億円の累積赤字を抱えて経営難に陥り、中川ヒューム管工業やカスミなどの出資で設立された新会社の株式会社常陽新聞新社に同年3月1日付で営業権を承継して解散した。パートを含む従業員72人のうち希望者は全員、新会社に再雇用された[2]。
その後も景気低迷や地元経済の衰退に伴う大口広告主の廃業などで経営環境の悪化が続き、実発行部数は約5000部にまで低迷。2008年(平成20年)3月期に6億2000万円だった年売上高は2013年(平成25年)3月期には約1億6300万円にまで減少し、赤字決算が続いた[3]。
このため株式会社常陽新聞新社は2013年(平成25年)8月30日、従業員に対する給与遅配などの解決のめどが立たないことを理由に、同日組の8月31日付朝刊で廃刊し、水戸地方裁判所土浦支部に準自己破産を申請した。負債は約1億2000万円で、その大半は輪転機などの未払いリース料と従業員への未払い給与だった[3][4]。
沿革
[編集]- 1948年(昭和23年)11月1日 - 『豆日刊土浦』として創刊。
- 1953年(昭和28年)6月1日 - 『常陽新聞』に改題。
- 1977年(昭和52年)
- 1981年(昭和56年)11月 - 常陽リビングが分社化し、株式会社常陽リビング社設立。
- 1983年(昭和58年)8月4日 - ケーブルテレビ開局を目的に土浦圏テレビ放送株式会社設立(現在の土浦ケーブルテレビ)。
- 1985年(昭和60年)6月24日 - 水戸地方裁判所土浦支部に旧商法の会社整理を申請し事実上倒産。事業継続しつつ経営再建を図る。
- 1988年(昭和63年)1月1日 - 『つくばムック』創刊。
- 1992年(平成4年)3月 - 『つくばムック』を『常陽ウイークリー』に改題。
- 2003年(平成15年)3月1日 - 株式会社常陽新聞新社が設立され常陽新聞社の事業を承継、時事通信社解説委員の坂本栄が社長に就任。
- 2013年(平成25年)8月30日 - 株式会社常陽新聞新社が準自己破産を申請し、8月31日付朝刊で廃刊。
2代目
[編集]常陽新聞 | |
---|---|
種類 | 日刊紙(日曜日休刊) |
サイズ | タブロイド判 |
| |
事業者 | 常陽新聞株式会社 |
代表者 | 楜澤悟(代表取締役社長) |
創刊 | 2014年(平成26年)2月1日 |
廃刊 | 2017年(平成29年)3月31日 |
言語 | 日本語 |
価格 |
1部 100円 月極 2,184円 |
常陽新聞株式会社 THE JOYO SHIMBUN CO.,LTD. | |
本社所在地 |
![]() 305-0031 茨城県つくば市吾妻3丁目10番地13 つくば文化ビル1F |
設立 | 2013年(平成25年)11月29日 |
業種 | 情報・通信業 |
資本金 | 1,980万円 |
従業員数 | 約20名(2017年3月31日時点) |
主要株主 | ユナイテッドベンチャーズ株式会社 |
外部リンク | 公式サイト - ウェイバックマシン(2017年9月10日アーカイブ分) |
茨城県つくば市吾妻3丁目にあった常陽新聞株式会社が発行していたタブロイド判の朝刊地域新聞(一般紙)である。茨城県のうち土浦市、つくば市と周辺地域を取材・配布地域とした。2017年に廃刊。
概要
[編集]ベンチャー企業が買い取って事実上復刊した地域紙であったが、旧紙から引き継いだ厳しい競争環境、人口流動の多い地域事情や狭い市場、さらには無料ネットニュース全盛の時代背景や硬派の紙面傾向もあって部数が伸び悩み、地域において不可欠な有料メディアに成長することができないまま、わずか3年余で幕を閉じることになった。地方紙経営で常套手段のドミナント戦略が裏目に出た例でもある。
ベンチャーによる復刊劇
[編集]旧『常陽新聞』廃刊後の2013年(平成25年)11月、ソフトバンク出身でユナイテッドベンチャーズ株式会社を経営する楜澤悟が、地域密着メディアへの経営参画をめざして、つくば市に「常陽新聞株式会社」を設立[注釈 2]した[7]。常陽新聞株式会社は旧常陽新聞新社が保有していた題号『常陽新聞』を買い取り[7]、判型をタブロイド判として第1号を2014年(平成26年)2月1日に発刊した。旧常陽新聞時代の号数(紙齢)は承継していない。日曜休刊で当初の発行部数は3000部だった[8]。
楜澤はこれまで、CS放送会社JスカイB(現:スカパーJSAT)などの事業立ち上げやファンドを通じたIT企業への出資に取り組んだ経験があり[7]、常陽新聞の発行エリアの人口が約103万人と多いことから、地域密着メディアであれば部数増の可能性が大きいと判断したという[7]。目標発行部数は日本新聞協会再加盟の条件となる1万部以上[9]で、将来的には長野県松本市の地域紙『市民タイムス』を参考に2つの地域版体制に移行することを目指すとしていた[7]。
復刊後は、当初は通常12頁のタブロイド判とし、原則として毎週日曜日と年10回程度(主に月曜日)の新聞休刊日該当日は休刊[10]、宅配は原則として電子版とのセットのみ(電子版のみの購読も可であるが、宅配のみは不可)としていた。2015年(平成27年)12月から一部紙面の変更を行い、前述のようにこれまで通常12頁としていたのを8頁に削減。1面と最終面に地域密着型の記事を掲載し、在京地上波テレビの番組表の掲載を終了[注釈 3]し、またこれまでは基本的に宅配購読者は宅配+電子版のセットのみとしていたのを、宅配版のみのサービスも開始(電子版のみの購読も引き続き可)するようになった[11]。
発刊にあたって常陽新聞株式会社は、印刷を毎日新聞社系列の東日印刷に委託するとともに、販売を東日印刷から直送できる毎日新聞の販売店網に一本化することで、印刷・輸送の全外注化を実現して発行コストを大幅に削減[7]したほか、購読契約者を対象にタブレット端末やスマートフォンでも紙面を購読できる「電子版」サービスも開始した[7]。Twitterで寄せられた意見を取り入れ、タブレットを持っていない読者には安価のタブレットの貸し出しも行っていた。なお、地方紙を県外の工場にて印刷する事例は、他に『富山新聞』『日刊県民福井』『大阪日日新聞』『奈良新聞』の例がある。『奈良新聞』以外は親会社(発行元)の新聞社直属の工場であり、『奈良新聞』だけは常陽新聞と同じく完全外部委託である。
短期間で廃刊
[編集]購読者数が伸び悩み、月数百万円の損失を計上しており、2017年(平成29年)3月31日付をもって新聞・電子版ともに休刊(廃刊)となった。従業員は全員退職するが[12]、会社自体は当分は存続させ、営業譲渡による事業継続の可能性を探るとしていた[13]。
2017年10月には会社を株式会社Kワールドに商号変更の上、登記上の本店をつくば市から東京都千代田区に移転、その後2022年(令和4年)2月に渋谷区に移転している[5]。
論調
[編集]土浦市、つくば市周辺の住民にしか理解できないほど極めてローカル色の強いメディアであり、県や市の事業に対する批判的なものを含む報道などごく一般紙的で硬派なものが多く、生活情報や読者投稿は控えめであった。これは旧紙から一貫していた傾向である。タブロイド復刊以降、伸び悩んだためかスポーツ紙のような色付きの太文字見出しを採用するなどの工夫が見られたが、路線変更と呼べるほどの大きな変化は起きなかった。
本社・事務所(休刊時)
[編集]- 本社 - 茨城県つくば市吾妻3丁目10番地13 つくば文化ビル1F
- 土浦支局 - 茨城県土浦市川口1-9-1 桜井ビル2F
- 東京事務所 - 東京都港区虎ノ門2丁目7番16号 エグゼクティブタワー虎ノ門8F(ユナイテッドベンチャーズ株式会社内)
休刊時の販売地域
[編集]以上15市町村とその周辺地域の一部では『毎日新聞』宅配所を通して配達が行われていた。この他JR東日本常磐線の石岡駅や土浦駅など8駅と関東鉄道常総線の守谷駅や戸頭駅、主要コンビニエンスストア(セブン-イレブン、ローソン、サークルKサンクス加盟各店など)でも即売を扱っていた。
沿革
[編集]NEWSつくば
[編集]『NEWSつくば』は、つくば市・土浦市周辺地域を取材対象としたニュースサイトである。
2017年8月に、常陽新聞の元記者や旧常陽新聞新社元社長の坂本栄らが参加して、地域情報をインターネット配信するNPO法人「NEWSつくば」が発足した[14][15]。筑波学院大学と連携し[15]、常陽新聞の論調そのままのニュースサイトを提供している。記者7人が書く行政・地域情報などの記事と読者によるコラムなどを1日3本程度を配信している[16]。地元企業の寄付・広告などによる月額約80万円が主な収益で、記者の生計も他の仕事や家族の収入、年金が頼りであるが、常勤記者を2~3人雇い警察取材を始めることもめざしている[16]。
常陽リビング
[編集]「常陽リビング」は、2022年まで茨城県南部地域に新聞折込で配られていた地域情報誌である。
1998年から2008年の間の平均ページ数は平均36ページ、最大では40ページの紙面であり、2007年には年間約10億円の売り上げがあった[17]。しかし2018年頃から大きな割合を占めていた不動産広告がインターネット広告にとって代わったことにより減少、加えて新型コロナウイルス禍]により飲食店や旅行関係の広告が減少し、末期の紙面は8~12ページほどであった。広告の減少に加えて円安などによる原材料費の高騰も予想されることから2022年12月17日の最終号をもって休刊となった。
沿革
[編集]- 1977年4月8日 - 常陽新聞の情報版として創刊[18]。創刊号は4ページであった[19]。
- 1981年 - 常陽新聞より分社化、株式会社常陽リビング社が設立された[18]。
- 1985年8月 - 常陽新聞が常陽リビングを京葉ガスに譲渡し、京葉ガスのグループ会社となる[20]。
- 2004年5月 - 土浦市真鍋から土浦市桜ケ丘町に本社を移転[18]。
- 2017年10月 - 千葉県北西部にて地域情報紙『ニューファミリーけいよう』を刊行していた株式会社ニューファミリー新聞社を合併し、千葉県市川市に京葉支社を開設[18]。
- 2022年12月17日 - 同日付の最終号をもって休刊[17][19][20]。最終号を含め2285号、総発行部数216,575部、45年の歴史に幕を閉じた[19]。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 旧商法の「会社整理」は経営再建の手続きの一種で会社清算とは異なる。
- ^ なお、その後2016年(平成28年)7月31日に東京都港区(後述する東京事務所と同じ住所)に登記上の本店を置いていた「有限会社Kワールド」から商号変更した同名企業[5]と合併し解散[6]。程なくして旧「有限会社Kワールド」が旧「常陽新聞株式会社」と同じ住所に登記上の本店を移転させている。
- ^ 以降はNHK水戸総合(独自編成番組のみ掲載)、茨城放送、地元ケーブルテレビ局ACCSとJ:COM茨城のコミュニティチャンネル、コミュニティFMのラヂオつくば、県営の動画配信チャンネル『いばキラTV』といった地元メディア・放送のみの掲載となった。
出典
[編集]- ^ a b 「常陽新聞、事実上の倒産」『朝日新聞』東京本社版朝刊1985年6月25日
- ^ 「常陽新聞、きょうから新社が発行 従業員、希望者全員再雇用/茨城」『朝日新聞』東京本社朝刊2003年3月1日(茨城版)
- ^ a b 「日刊紙『常陽新聞』発行 株式会社常陽新聞新社 準自己破産を申請 負債1億2000万円」『大型倒産速報』帝国データバンク(2013年8月30日)
- ^ 「『常陽新聞』 社長『早期決断、必要と判断』」『読売新聞』東京本社朝刊2013年8月31日(茨城版)
- ^ a b 法人番号:5010002052240
- ^ 法人番号:5050001036843
- ^ a b c d e f g 「地域紙は再生可能か。常陽新聞『復刊』の成算」『週刊東洋経済』2014年3月1日号
- ^ 常陽新聞:新会社で復刊へ『毎日新聞』2013年12月13日[リンク切れ]
- ^ 「地域紙は再生可能か。常陽新聞『復刊』の成算 (P.2)スマホ・タブレットを活用し、まずは1万部に挑む『週刊東洋経済』2014年3月1日号
- ^ "常陽新聞について". 常陽新聞株式会社. 2017年6月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月27日閲覧。
- ^ "来月より紙面刷新と料金体系の変更を行います". 常陽新聞株式会社. 2015年11月25日. 2017年3月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月27日閲覧。
- ^ 茨城・地方紙:「常陽新聞」が休刊 3月末日付で電子版も『毎日新聞』2017年3月1日
- ^ "本紙・電子版、3月31日付で休刊します". 常陽新聞株式会社. 2017年3月1日. 2017年11月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月27日閲覧。
- ^ "NEWSつくばとは". NEWSつくば. 2022年8月27日閲覧。
- ^ a b "NPO法人NEWSつくばと連携協定". 筑波学院大学. 2017年9月27日. 2021年4月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年9月1日閲覧。
- ^ a b [逆境でも存在感示す地域紙]街の情報発信に奮闘 強みは記者の密着度 存続のためウェブ展開も『毎日新聞』朝刊2022年12月26日オピニオン面(2022年12月30日閲覧)
- ^ a b “茨城県南の地域情報紙「常陽リビング」休刊へ 創刊から45年、コロナで広告収入減” (2022年12月14日). 2022年12月17日閲覧。
- ^ a b c d “会社概要・沿革 | 茨城県地域情報紙 常陽リビング社”. www.joyoliving.co.jp. 2022年12月17日閲覧。
- ^ a b c 『常陽リビング』2022年12月17日号
- ^ a b “45年の歴史に幕「常陽リビング」 土浦本拠の生活情報紙” (2022年12月12日). 2022年12月17日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- NEWSつくば公式サイト
- 常陽新聞公式サイト - ウェイバックマシン(2017年9月10日アーカイブ分)
- 常陽新聞ニュース JOYO-NET.COM(旧常陽新聞新社公式サイト)ウェイバックマシン(2013年8月10日インターネットアーカイブ分)