「サイ・ヤング賞」の版間の差分
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歴代最多受賞は、[[ロジャー・クレメンス]]の7回。連続受賞記録は[[グレッグ・マダックス]]と[[ランディ・ジョンソン]]の4年連続である。一方、[[ノーヒットノーラン]](7回)や通算奪三振(5174個)のMLB最多記録を持つ[[ノーラン・ライアン]]は一シーズンでの奪三振MLB記録を更新した1973年のアメリカン・リーグ投票で2位になったのが最高で<ref>この年のライアンの成績は21勝16敗1セーブ、防御率2.87、奪三振は上記の通りにMLB新記録の383。</ref>、選手生活の中では受賞できなかった。 |
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[[日本プロ野球]]にも、その年の最も優れた投手に贈られる賞として[[沢村栄治賞]](沢村賞)がある。ただし、サイ・ヤング賞はリリーフ投手も受賞対象だが、沢村賞は先発投手限定である。沢村賞はサイ・ヤング賞を真似て作られた賞とする文献も存在するが<ref>一例として玉木正之著『プロ野球大辞典』(新潮文庫、1990年、ISBN 4101070121)には「沢村賞という投手に与えられるタイトルですら、アメリカのサイ・ヤング賞にならったものだ」(P.209)という誤った記述がある。</ref>、沢村賞が制定されたのは[[1947年]]であり、その歴史はサイ・ヤング賞([[1956年]]制定)より古い。 |
[[日本野球機構|日本プロ野球]](NPB)にも、その年の最も優れた投手に贈られる賞として[[沢村栄治賞]](沢村賞)がある。ただし、サイ・ヤング賞はリリーフ投手も受賞対象だが、沢村賞は先発投手限定である。沢村賞はサイ・ヤング賞を真似て作られた賞とする文献も存在するが<ref>一例として玉木正之著『プロ野球大辞典』(新潮文庫、1990年、ISBN 4101070121)には「沢村賞という投手に与えられるタイトルですら、アメリカのサイ・ヤング賞にならったものだ」(P.209)という誤った記述がある。</ref>、沢村賞が制定されたのは[[1947年]]であり、その歴史はサイ・ヤング賞([[1956年]]制定)より古い。 |
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== 歴代受賞者 == |
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|+ 複数回受賞者一覧表 |
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=== チーム別受賞回数 === |
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== 関連項目 == |
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* [[MLBの賞の一覧]] |
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* [[野球の各種記録]] |
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* [[沢村栄治賞]] |
* [[沢村栄治賞]] |
2024年4月14日 (日) 05:13時点における最新版
サイ・ヤング賞(サイ・ヤングしょう、Cy Young Award)は、メジャーリーグベースボール(MLB)の賞のひとつ。ナショナルリーグとアメリカンリーグのそれぞれから、その年に最も活躍した投手1人ずつが選出される。
概要
[編集]通算勝利・通算敗戦・通算先発・通算投球回など数々のメジャー記録を保持している、球史に残る大投手で1955年に死去したサイ・ヤングの名誉を称え翌1956年に制定された。最初は両リーグのうちから1人だけが選ばれていたが、1967年から両リーグからそれぞれ1人ずつという現在の形式になった。
選出方法は、全米野球記者協会所属の記者60人による投票で決まる。記者が、1位票(7点)、2位票(4点)、3位票(3点)、4位票(2点)、5位票(1点)の5種類の票を投票し、その合計獲得点の最も高い選手が受賞者となる。各記者の投票内容は全米野球記者協会の公式サイトで公表される。
歴代最多受賞は、ロジャー・クレメンスの7回。連続受賞記録はグレッグ・マダックスとランディ・ジョンソンの4年連続である。一方、ノーヒットノーラン(7回)や通算奪三振(5174個)のMLB最多記録を持つノーラン・ライアンは一シーズンでの奪三振MLB記録を更新した1973年のアメリカン・リーグ投票で2位になったのが最高で[1]、選手生活の中では受賞できなかった。
日本プロ野球(NPB)にも、その年の最も優れた投手に贈られる賞として沢村栄治賞(沢村賞)がある。ただし、サイ・ヤング賞はリリーフ投手も受賞対象だが、沢村賞は先発投手限定である。沢村賞はサイ・ヤング賞を真似て作られた賞とする文献も存在するが[2]、沢村賞が制定されたのは1947年であり、その歴史はサイ・ヤング賞(1956年制定)より古い。
歴代受賞者
[編集]凡例
複数回受賞者
[編集]凡例
- 着色セルは両リーグ受賞達成者を示す。
- はアメリカ野球殿堂入り投手。
- ●は2024年は開幕時点で現役
投手 | 回数 | 年度 |
---|---|---|
ロジャー・クレメンス | 1986, 1987, 1991, 1997, 1998, 2001, 2004 | |
ランディ・ジョンソン | 1995, 1999, 2000, 2001, 2002 | |
スティーブ・カールトン | 1972, 1977, 1980, 1982 | |
グレッグ・マダックス | 1992, 1993, 1994, 1995 | |
サンディー・コーファックス | 1963, 1965, 1966 | |
トム・シーバー | 1969, 1973, 1975 | |
ジム・パーマー | 1973, 1975, 1976 | |
ペドロ・マルティネス | 1997, 1999, 2000 | |
クレイトン・カーショウ● | 2011, 2013, 2014 | |
マックス・シャーザー● | 2013, 2016, 2017 | |
ジャスティン・バーランダー● | 2011, 2019, 2022 | |
ボブ・ギブソン | 1968, 1970 | |
デニー・マクレイン | 1968, 1969 | |
ゲイロード・ペリー | 1972, 1978 | |
ブレット・セイバーヘイゲン | 1985, 1989 | |
トム・グラビン | 1991, 1998 | |
ロイ・ハラデイ | 2003, 2010 | |
ヨハン・サンタナ | 2004, 2006 | |
ティム・リンスカム | 2008, 2009 | |
コーリー・クルーバー | 2014, 2017 | |
ジェイコブ・デグロム● | 2018, 2019 | |
ブレイク・スネル● | 2018, 2023 |
チーム別受賞回数
[編集]2チームに受賞経験がない。最多はロサンゼルス・ドジャースの12回
チーム | 回数 | 年度 |
---|---|---|
ブルックリン/ロサンゼルス・ドジャース | 1956, 1962-1963, 1965-1966, 1974, 1981, 1988, 2003, 2011, 2013-2014 | |
ミルウォーキー/アトランタ・ブレーブス | 1957, 1991, 1993-1996, 1998 | |
フィラデルフィア・フィリーズ | 1972, 1977, 1980, 1982-1983, 1987, 2010 | |
ボストン・レッドソックス | 1967, 1986-1987, 1991, 1999-2000, 2016 | |
ニューヨーク・メッツ | 1969, 1973, 1975, 1985, 2012, 2018- 2019 | |
ボルチモア・オリオールズ | 1969, 1973, 1975-1976, 1979-1980 | |
クリーブランド・インディアンス/クリーブランド・ガーディアンズ | 1972, 2007-2008, 2014, 2017, 2020 | |
ニューヨーク・ヤンキース | 1958, 1961, 1977-1978, 2001, 2023 | |
アリゾナ・ダイヤモンドバックス | 1999-2002, 2006 | |
デトロイト・タイガース | 1968-1969, 1984, 2011, 2013 | |
オークランド・アスレチックス | 1971, 1974, 1990, 1992, 2002 | |
シカゴ・カブス | 1971, 1979, 1984, 1992, 2015 | |
トロント・ブルージェイズ | 1996-1998, 2003, 2021 | |
ヒューストン・アストロズ | 1986, 2004, 2015, 2019, 2022 | |
サンディエゴ・パドレス | 1976, 1978, 1989, 2007, 2023 | |
カンザスシティ・ロイヤルズ | 1985, 1989, 1994, 2009 | |
ミネソタ・ツインズ | 1970, 1988, 2004, 2006 | |
シカゴ・ホワイトソックス | 1959, 1983, 1993 | |
サンフランシスコ・ジャイアンツ | 1967, 2008-2009 | |
セントルイス・カージナルス | 1968, 1970, 2005 | |
モントリオール・エクスポズ/ワシントン・ナショナルズ | 1997, 2016-2017 | |
ミルウォーキー・ブルワーズ | 1981-1982, 2021 | |
ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイム/ロサンゼルス・エンゼルス | 1964, 2005 | |
ピッツバーグ・パイレーツ | 1960, 1990 | |
シアトル・マリナーズ | 1995, 2010 | |
タンパベイ・レイズ | 2012, 2018 | |
シンシナティ・レッズ | 2020 | |
マイアミ・マーリンズ | 2022 | |
コロラド・ロッキーズ | ||
テキサス・レンジャーズ |
脚注
[編集]- ^ この年のライアンの成績は21勝16敗1セーブ、防御率2.87、奪三振は上記の通りにMLB新記録の383。
- ^ 一例として玉木正之著『プロ野球大辞典』(新潮文庫、1990年、ISBN 4101070121)には「沢村賞という投手に与えられるタイトルですら、アメリカのサイ・ヤング賞にならったものだ」(P.209)という誤った記述がある。