コンテンツにスキップ

「XP-55 (航空機)」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
英語版を参照して加筆
タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集
1行目: 1行目:
{{ Infobox 航空機
{{ Infobox 航空機
| 名称=
| 名称 = XP-55 アセンダー
| 画像=File:Curtiss XP-55 Ascender in flight 061024-F-1234P-007.jpg
| 画像 = File:XP-55 - Ray Wagner Collection Image (27742171950).jpg
| キャプション=飛行中のXP-55
| キャプション = 飛行するXP-55-CU 42-78846号機 (撮影年不詳)
| 用途=[[戦闘機]]
| 用途 = [[戦闘機]]
| 分類=
| 分類 = 陸上戦闘機
| 設計者=
| 設計者 =
| 製造者=[[カーチス・ライト]]
| 製造者 = [[カーチス・ライト|カーティス・ライト]]
| 運用者=[[アメリカ陸軍]]
| 運用者 = [[File:US Army Air Corps Hap Arnold Wings.svg|25px]] [[アメリカ陸軍航空軍]](予定)
| 初飛行年月日=[[1943年]][[7月19日]]
| 初飛行年月日 = [[1943年]][[7月19日]]
| 生産数=3
| 生産数 = 3
| 生産開始年月日=
| 生産開始年月日 =
| 運用開始年月日=
| 運用開始年月日 =
| 退役年月日=
| 退役年月日 =
| 運用状況=
| 運用状況 = 未就役
| ユニットコスト= }}
| ユニットコスト =
}}
カーチス'''XP-55'''は[[カーチス・ライト|カー]]が[[アメリカ陸軍]]用に試作した[[戦闘機]]である。愛称は'''アセンダー'''(ASCENDER)。機体後部にプロペラ、機首付近に翼を配した[[先尾翼機]]ったが、安定性不良等の問題から開発中止った。
'''XP-55 アセンダー'''(''Curtiss-Wright XP-55 Ascender'')、[[アメリカ合衆国]]の[[カーチス・ライト|カーティ・ライト]]開発した試作[[戦闘機]]である。単発の[[推進式 (航空)|推進式]]レシプロエンジンを胴体後部に配置してプロペラを駆動し、機首付近に翼を配した[[先尾翼機]]という特異な形状であった。失速しやすいという問題点が改善しきれなったこもあって、3機の試作のみに終わった。

愛称の「'''アセンダー'''(Ascender)」は、上昇の意であり、製造チームの期待による冗談から発展した呼称<ref>[http://www.joebaugher.com/usaf_fighters/p55.html Joebaugher] 's Report</ref>である。カーティス・ライト社(略称は'''CW'''C)内での開発名称は'''CW-24'''。


== 概要 ==
== 概要 ==

2018年12月10日 (月) 12:50時点における版

XP-55 アセンダー

飛行するXP-55-CU 42-78846号機 (撮影年不詳)

飛行するXP-55-CU 42-78846号機 (撮影年不詳)

XP-55 アセンダーCurtiss-Wright XP-55 Ascender)は、アメリカ合衆国カーティス・ライト社が開発した試作戦闘機である。単発の推進式レシプロエンジンを胴体後部に配置してプロペラを駆動し、機首付近に前翼を配した先尾翼機という特異な形状であった。失速しやすいという問題点が改善しきれなかったこともあって、3機の試作のみに終わった。

愛称の「アセンダー(Ascender)」は、上昇の意であり、製造チームの期待による冗談から発展した呼称[1]である。カーティス・ライト社(略称はCWC)内での開発名称はCW-24

概要

1939年にアメリカ陸軍は、レシプロ機の限界を打ち破るべく周回計画(Circular Proposal)R40Cという単発の迎撃機の仕様を航空メーカー各社に提示した。そして、バルティーXP-54、ノースロップXP-56と共に、カーチス社の設計案に対して試作発注がなされることとなった。カーチス社の設計案では、主翼は後退翼で着陸装置はカーチス社の軍用機としては初の3車輪式の先尾翼機で、エンジンは開発中だったP&W X-1800(2,200 hp)を搭載することになっていた。しかし、陸軍は余程カーチス社に信頼がおけなかったのか、地上試験用モデルと風洞テスト用モデルの製作発注のみを行い、試作機の発注はその結果次第で行うという対応をとった。その結果、カーチス社はまず実物大の飛行テスト機(社内名称 CW-24B)を自費製作し1941年12月からテストを行った。そして、その年の7月にようやくXP-55として試作機3機の発注を陸軍から受けることができた。

試作1号機の初飛行は1943年7月19日に行われたが、その時点から安定性不良が指摘された。また、搭載予定していたX-1800エンジンが開発中止となってしまったため、約1,000 hpも出力が落ちるアリソンV-1710エンジンを搭載したが、このエンジンでは明らかにパワー不足であった。試作1号機は1943年11月に失速試験を行っている際に墜落して失われた。翌年に、全幅や小翼の形状を変更し操縦性の改善を図った2号機、3号機が完成した。しかし、劣悪な操縦性や低速時の安定性不良は改善されず、最高速度も当時の制式戦闘機を下回る628 km/hしか出なかった。結局、性能不良ということで、本機の開発計画は中止になってしまった。

スペック

カーチス XP-55 アセンダー
  • 全長:9.01 m
  • 全高:3.53 m
  • 全幅:12.36 m
  • 翼面積:21.83 m2
  • 自重:2,882 kg
  • 全備重量:3,597 kg
  • エンジン:アリソンV-1710-95 液冷V型12気筒 1,275 hp
  • 最大速度:628 km/h
  • 航続距離:1,022 km
  • 実用上昇限度:10,912 m
  • 乗員:1名
  • 武装:
    • 12.7mm機関銃 × 4

登場作品

ゲーム

War Thunder
プレイヤーが操縦できるアメリカの課金機体として登場。ゲーム内では数少ないエンテ翼機である。
ストライカーズ1945シリーズ(彩京)』
敵機として多数登場。『1945Plus』では自機のひとつ(隠し機体)として「P55アセンダー」の名で登場。移動速度や火力に優れ、使い勝手の良い隠し機体ならではの性能となっている。

関連項目

外部リンク

  1. ^ Joebaugher 's Report