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1933年9月、ギャングのジョン・デリンジャーとレッド・ハミルトンはインディアナ州刑務所に乗り込み仲間を解放した。しかし師 |
1933年9月、ギャングのジョン・デリンジャーと[[ジョン・ハミルトン (ギャング)|レッド・ハミルトン]]はインディアナ州刑務所に乗り込み仲間を解放した。しかしデリンジャーの恩師であるウォルター・ディートリッヒが射殺されてしまう。 |
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イーストシカゴの隠れ家に着いた |
イーストシカゴの隠れ家にたどり着いた彼らをマーティン・ザーコビッチ刑事と彼の愛人のアンナ・セージが迎えた。デリンジャーから多額の賄賂を受け取ったザーコビッチは彼らの身の安全を約束した。 |
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捜査局 |
捜査局は州を跨いで暴れまわるギャングに手を焼いていた。J・エドガー・フーヴァー長官は連邦捜査局の開設と予算の増額を議会に求めるが却下された。フーヴァーはマスコミを通じて大衆の支持を得ようと、世間を騒がせているジョン・デリンジャーを「パブリックエネミー(公共の敵)No,1」と命名し、つい最近ギャングの[[チャールズ・フロイド|プリティボーイ・フロイド]]を仕留めその功績を認められたばかりの[[メルヴィン・パーヴィス]]捜査官にデリンジャーギャングを掃討する任務を与えた。 |
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デリンジャーは奪った金でナイトクラブで豪遊し、そこで[[ビリー・フレシェット]]という女性と出会う。彼女に無法者であることを打ち明けるが、たちまち恋に落ちた。 |
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捜査局はデリンジャーギャングのメンバーである[[ベビーフェイス・ネルソン]]の居所をつかみ張り込むが、ネルソンは情け容赦なく捜査官を射殺して逃亡した。パーヴィスは強盗犯に対抗できる屈強な捜査官による支援をフーヴァー長官に求め、テキサス州から[[チャールズ・ウィンステッド]]捜査官らが駆け付けた。 |
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そこでビリー・フレシェットという女性に声をかけた。自分が無法者だと打ち明けるが、フレシェットは彼を受け入れた。 |
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デリンジャーギャングはフロリダでクリスマスを迎えたあと、アリゾナ州ツーソンのホテルに移動した。しかしホテルで火災が発生したことで正体がばれ、デリンジャーや[[ハリー・ピアポント]]らが逮捕された。 |
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捜査局はデリンジャーの仲間であるベビーフェイス・ネルソンの居所をつかんだが、ネルソンは情け容赦なく捜査官を射殺し逃亡した。パーヴィスはフーヴァーに支援を求め、テキサスから元軍人のチャールズ・ウィンステッド捜査官が呼び出された。 |
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デリンジャーはインディアナ州に引き渡されレイク郡拘置所に拘留されるが、木製の模造拳銃を使って脱走しシカゴに舞い戻った。ところがシカゴマフィアの[[フランク・ニッティ]]は、デリンジャーの暴力的なやり方は既に時代遅れであり、また捜査当局の関心がシカゴに向けられるのを危惧しデリンジャーを追放してしまう。一方、捜査の進展がないことに苛立つフーヴァー長官は、デリンジャーに関わる人物を片っ端から逮捕し情報を収集せよという無謀な命令を下した。 |
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デリンジャーらはフロリダでクリスマスを迎えたあと、イーストシカゴで銀行強盗を行ないそのままアリゾナ州ツーソンのホテルに逃亡した。しかし偶然にもホテルで火災が発生し、デリンジャーと仲間のハリー・ピアポントらが逮捕された。 |
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八方塞がりとなったデリンジャーは逃走資金を得るためサウスダコタ州スーフォールズの銀行を襲うが、銃撃戦でデリンジャーと[[トミー・キャロル]]が撃たれた。瀕死のキャロルを置き去りにしたままデリンジャーらはウィスコンシン州の[[リトル・ボヘミア・ロッジ|リトルボヘミアロッジ]]に身を隠した。 |
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デリンジャーはインディアナ州に引き渡されたが、クラウンポイントのレイク郡刑務所から木製の模造拳銃を使って脱走しシカゴに戻った。ところがデリンジャーギャングのやり方はもう過去のものであり、シカゴマフィアとの関係を断たれてしまう。自暴自棄になったデリンジャーはスーフォールズの銀行を襲い80万ドルを強奪するが、銃撃戦でデリンジャーは肩を撃たれ、仲間のトミー・キャロルも重傷を負い逮捕された。 |
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逮捕されたキャロルは捜査局の拷問を受け、仲間の潜伏先を白状した。パーヴィスらは直ちにウィスコンシンに飛び、ロッジに奇襲をかけた。激しい銃撃戦の中、ネルソンはカーター・バウム捜査官を殺害したあと[[ホーマー・ヴァン・メーター]]とエド・シャウスと共に逃げるが、カーチェイスの末にパーヴィスらが追い詰め射殺した。一方森の中を走って逃げるデリンジャーとハミルトンをウィンステッドが追跡し、ハミルトンが背中を撃たれた。デリンジャーの看病も空しくハミルトンは息絶えた。 |
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デリンジャーはフレシェットと南米に逃げるための資金を集めようと |
再びシカゴに戻ったデリンジャーは捜査局の監視をかいくぐってフレシェットと再会した。デリンジャーは彼女と南米に逃げるための資金を集めようと[[アルヴィン・カーピス]]らと列車強盗を計画していた。しかし捜査局はフレシェットの電話の盗聴に成功しフレシェットを拘束する。 |
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なおも大暴れするデリンジャーに業を煮やしたマフィアは、捜査局に売春宿の主人のアンナ・セージとデリンジャーが顔見知りだという垂れ込みを流した。パーヴィスはセージを問い詰め、デリンジャーの居所を教えなければ母国ルーマニアに強制送還すると脅した。数日後、セージから「今夜デリンジャーと映画を見に行く」という電話があった。 |
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1934年7月22日、シカゴのバイオグラフシアターでパーヴィスが率いる捜査局はデリンジャーを待ち構えた。 |
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== 史実との相違 == |
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*[[インディアナ州刑務所の脱獄事件|インディアナ州刑務所の脱獄]]の際、デリンジャーはオハイオ州で逮捕拘留されていた。[[ジョン・ハミルトン (ギャング)|レッド・ハミルトン]]は脱走する側の囚人の1人だった。 |
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*ウィルター・ディートリッヒは射殺されず脱獄に成功し、1年後に逮捕された。 |
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*[[チャールズ・フロイド|プリティボーイフロイド]]が射殺されるのは、デリンジャーが殺された4ヶ月後。 |
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*アリゾナ州ツーソンの拘置所に[[メルヴィン・パーヴィス]]捜査官は面会に訪れていない。捜査局が追跡を始めたのはレイク郡拘置所の脱走事件の後である。 |
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*[[チャールズ・ウィンステッド]]捜査官が応援にやって来たのは[[リトル・ボヘミア・ロッジ|リトルボヘミアロッジ]]の事件の後である。 |
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*スーフォールズの銀行強盗でデリンジャーと[[トミー・キャロル]]は撃たれておらず、キャロルは逮捕もされていない。リトルッボヘミアを密告したのはロッジのオーナーだった。 |
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*リトルボヘミアで[[ホーマー・ヴァン・メーター]]と[[ベビーフェイス・ネルソン]]が射殺されるが実際は2人とも逃げ延びており、メーターはデリンジャーの1ヶ月後、ネルソンは2ヶ月後に射殺された。 |
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*レッド・ハミルトンを撃ったのはウィンステッド捜査官ではなくミネソタ州警察である。 |
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*リトルボヘミアの事件後にデリンジャーと[[ビリー・フレシェット]]が再会するシーンがあるが、フレシェットが拘束されたのはリトルボヘミアの約2週間前である。 |
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*パーヴィス捜査官は身長163センチ。ウィンステッドは170センチで捜査官の中では小柄なほうだった。 |
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=== デリンジャーギャング === |
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* [[ジョン・デリンジャー]] - [[ジョニー・デップ]]([[平田広明]]) |
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* [[ビリー・フレシェット]] - [[マリオン・コティヤール]]([[石津彩]]) |
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* [[ジョン・ハミルトン (ギャング)|ジョン“レッド”・ハミルトン]] - [[ジェイソン・クラーク]]([[石住昭彦]]) |
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* [[ハリー・ピアポント|ハリー“ピート”・ピアポント]] - [[デビッド・ウェナム]]([[天田益男]]) |
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* [[ホーマー・ヴァン・メーター]] - [[スティーヴン・ドーフ]]([[田坂浩樹]]) |
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* [[ベビーフェイス・ネルソン|“ベビーフェイス”・ネルソン]] - [[スティーヴン・グレアム]] |
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* ウォルター・ディートリッヒ - [[ジェームズ・ルッソ]] |
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* [[チャールズ・マクレイ]] - {{仮リンク|クリスチャン・シュトルテ|en|Christian Stolte}} |
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* [[チャールズ・フロイド|“プリティボーイ”・フロイド]] - [[チャニング・テイタム]] |
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シカゴのギャング |
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* [[トミー・キャロル]] - [[スペンサー・ギャレット]] |
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* [[アルヴィン・カーピス]] - [[ジョヴァンニ・リビシ]] |
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* フランク・ニッティ - [[ビル・キャンプ]] |
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* フィル・ダンドレア - [[ジョン・オーティス]] |
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* ギルバート・カテナ- [[ドメニク・ランバルドッツィ]] |
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=== 司法省捜査局 === |
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!役名 |
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!配役 |
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!俳優 |
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!役柄 |
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|[[ジョン・デリンジャー]] |
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|ギャング |
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|ジョニー・デップ |
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|[[ビリー・フレシェット]] |
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|デリンジャーの恋人 |
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|マリオン・コティヤール |
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|[[ジョン・ハミルトン (ギャング)|ジョン”レッド”・ハミルトン]] |
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| rowspan="7" |デリンジャーギャングのメンバー |
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|[[ジェイソン・クラーク]] |
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|[[ベビーフェイス・ネルソン]] |
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|[[スティーヴン・グレアム]] |
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|[[ハリー・ピアポント]] |
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|[[デビッド・ウェナム]] |
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|[[ホーマー・ヴァン・メーター]] |
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|[[スティーヴン・ドーフ]] |
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|[[チャールズ・マクレイ]] |
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|[[クリスチャン・シュトルテ]] |
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|[[トミー・キャロル]] |
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|[[スペンサー・ギャレット]] |
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|エドワード・シャウス |
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|マイケル・ヴィア |
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|ウォルター・ディートリッヒ |
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|デリンジャーの刑務所仲間 |
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|[[ジェームズ・ルッソ]] |
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|[[チャールズ・フロイド|プリティボーイ・フロイド]] |
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|ギャング |
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|[[チャニング・テイタム]] |
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|[[アルヴィン・カーピス]] |
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|バーカー・カーピスギャングのリーダー |
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|[[ジョヴァンニ・リビシ]] |
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|[[フランク・ニッティ]] |
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|シカゴマフィアの幹部 |
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|[[ビル・キャンプ]] |
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|フィル・ダンドレア |
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|シカゴマフィア |
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|[[ジョン・オーティス]] |
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|ギルバート・カテナ |
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|ダンドレアの手下 |
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|[[ドメニク・ランバルドッツィ]] |
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|ハーバート・ヤングブラッド |
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|デリンジャーと脱走する囚人 |
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|[[マイケル・ベント]] |
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|[[メルヴィン・パーヴィス]] |
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| rowspan="3" |特別捜査官 |
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|[[クリスチャン・ベール]] |
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|カーター・バウム |
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|[[ロリー・コクレーン]] |
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|[[サミュエル・カウリー]] |
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|[[リチャード・ショート]] |
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|[[チャールズ・ウィンステッド]] |
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| rowspan="2" |ダラス支局の特別捜査官 |
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|[[スティーヴン・ラング]] |
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|クラレンス・ハート |
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|[[ドン・フライ]] |
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|[[ジョン・エドガー・フーヴァー|J・エドガー・フーヴァー]] |
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|捜査局 長官 |
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|[[ビリー・クラダップ]] |
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|マーティン・ザーコビッチ |
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|イーストシカゴ警察の汚職刑事 |
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|ジョン・マイケル・ボルジャー |
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|アンナ・セージ |
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|売春宿の経営者、ザーコビッチの愛人 |
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|[[ブランカ・カティク]] |
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|ポリー・ハミルトン |
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|セージの使用人 |
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|[[リーリー・ソビエスキー]] |
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|ルイス・ピケット |
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|デリンジャーの顧問弁護士 |
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|[[ピーター・ゲレッティ]] |
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|ハロルド・ライネッケ |
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|FBIの刑事 |
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|アダム・ムッチ |
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|ジョン・マダラ |
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|FBIの刑事 |
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|[[ショーン・ハトシー]] |
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|リリアン・ホリー |
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|レイク郡拘置所の所長 |
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|[[リリ・テイラー]] |
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|ロバート・エスティル |
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|インディアナ州検事 |
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|アラン・ワイルダー |
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|バーバラ・パツク |
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|銀行の出納係 |
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|[[エミリー・デ・レイヴィン]] |
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|ケネス・D・マッケラー |
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|上院議員 |
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|[[エド・ブルース]] |
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2024年6月11日 (火) 03:52時点における版
1933年9月、ギャングのジョン・デリンジャーとレッド・ハミルトンはインディアナ州刑務所に乗り込み仲間を解放した。しかしデリンジャーの恩師であるウォルター・ディートリッヒが射殺されてしまう。
イーストシカゴの隠れ家にたどり着いた彼らをマーティン・ザーコビッチ刑事と彼の愛人のアンナ・セージが迎えた。デリンジャーから多額の賄賂を受け取ったザーコビッチは彼らの身の安全を約束した。
捜査局は州を跨いで暴れまわるギャングに手を焼いていた。J・エドガー・フーヴァー長官は連邦捜査局の開設と予算の増額を議会に求めるが却下された。フーヴァーはマスコミを通じて大衆の支持を得ようと、世間を騒がせているジョン・デリンジャーを「パブリックエネミー(公共の敵)No,1」と命名し、つい最近ギャングのプリティボーイ・フロイドを仕留めその功績を認められたばかりのメルヴィン・パーヴィス捜査官にデリンジャーギャングを掃討する任務を与えた。
デリンジャーは奪った金でナイトクラブで豪遊し、そこでビリー・フレシェットという女性と出会う。彼女に無法者であることを打ち明けるが、たちまち恋に落ちた。
捜査局はデリンジャーギャングのメンバーであるベビーフェイス・ネルソンの居所をつかみ張り込むが、ネルソンは情け容赦なく捜査官を射殺して逃亡した。パーヴィスは強盗犯に対抗できる屈強な捜査官による支援をフーヴァー長官に求め、テキサス州からチャールズ・ウィンステッド捜査官らが駆け付けた。
デリンジャーギャングはフロリダでクリスマスを迎えたあと、アリゾナ州ツーソンのホテルに移動した。しかしホテルで火災が発生したことで正体がばれ、デリンジャーやハリー・ピアポントらが逮捕された。
デリンジャーはインディアナ州に引き渡されレイク郡拘置所に拘留されるが、木製の模造拳銃を使って脱走しシカゴに舞い戻った。ところがシカゴマフィアのフランク・ニッティは、デリンジャーの暴力的なやり方は既に時代遅れであり、また捜査当局の関心がシカゴに向けられるのを危惧しデリンジャーを追放してしまう。一方、捜査の進展がないことに苛立つフーヴァー長官は、デリンジャーに関わる人物を片っ端から逮捕し情報を収集せよという無謀な命令を下した。
八方塞がりとなったデリンジャーは逃走資金を得るためサウスダコタ州スーフォールズの銀行を襲うが、銃撃戦でデリンジャーとトミー・キャロルが撃たれた。瀕死のキャロルを置き去りにしたままデリンジャーらはウィスコンシン州のリトルボヘミアロッジに身を隠した。
逮捕されたキャロルは捜査局の拷問を受け、仲間の潜伏先を白状した。パーヴィスらは直ちにウィスコンシンに飛び、ロッジに奇襲をかけた。激しい銃撃戦の中、ネルソンはカーター・バウム捜査官を殺害したあとホーマー・ヴァン・メーターとエド・シャウスと共に逃げるが、カーチェイスの末にパーヴィスらが追い詰め射殺した。一方森の中を走って逃げるデリンジャーとハミルトンをウィンステッドが追跡し、ハミルトンが背中を撃たれた。デリンジャーの看病も空しくハミルトンは息絶えた。
再びシカゴに戻ったデリンジャーは捜査局の監視をかいくぐってフレシェットと再会した。デリンジャーは彼女と南米に逃げるための資金を集めようとアルヴィン・カーピスらと列車強盗を計画していた。しかし捜査局はフレシェットの電話の盗聴に成功しフレシェットを拘束する。
なおも大暴れするデリンジャーに業を煮やしたマフィアは、捜査局に売春宿の主人のアンナ・セージとデリンジャーが顔見知りだという垂れ込みを流した。パーヴィスはセージを問い詰め、デリンジャーの居所を教えなければ母国ルーマニアに強制送還すると脅した。数日後、セージから「今夜デリンジャーと映画を見に行く」という電話があった。
1934年7月22日、シカゴのバイオグラフシアターでパーヴィスが率いる捜査局はデリンジャーを待ち構えた。
史実との相違
- インディアナ州刑務所の脱獄の際、デリンジャーはオハイオ州で逮捕拘留されていた。レッド・ハミルトンは脱走する側の囚人の1人だった。
- ウィルター・ディートリッヒは射殺されず脱獄に成功し、1年後に逮捕された。
- プリティボーイフロイドが射殺されるのは、デリンジャーが殺された4ヶ月後。
- アリゾナ州ツーソンの拘置所にメルヴィン・パーヴィス捜査官は面会に訪れていない。捜査局が追跡を始めたのはレイク郡拘置所の脱走事件の後である。
- チャールズ・ウィンステッド捜査官が応援にやって来たのはリトルボヘミアロッジの事件の後である。
- スーフォールズの銀行強盗でデリンジャーとトミー・キャロルは撃たれておらず、キャロルは逮捕もされていない。リトルッボヘミアを密告したのはロッジのオーナーだった。
- リトルボヘミアでホーマー・ヴァン・メーターとベビーフェイス・ネルソンが射殺されるが実際は2人とも逃げ延びており、メーターはデリンジャーの1ヶ月後、ネルソンは2ヶ月後に射殺された。
- レッド・ハミルトンを撃ったのはウィンステッド捜査官ではなくミネソタ州警察である。
- リトルボヘミアの事件後にデリンジャーとビリー・フレシェットが再会するシーンがあるが、フレシェットが拘束されたのはリトルボヘミアの約2週間前である。
- パーヴィス捜査官は身長163センチ。ウィンステッドは170センチで捜査官の中では小柄なほうだった。
デリンジャーギャング
- ジョン・デリンジャー - ジョニー・デップ(平田広明)
- ビリー・フレシェット - マリオン・コティヤール(石津彩)
- ジョン“レッド”・ハミルトン - ジェイソン・クラーク(石住昭彦)
- ハリー“ピート”・ピアポント - デビッド・ウェナム(天田益男)
- ホーマー・ヴァン・メーター - スティーヴン・ドーフ(田坂浩樹)
- “ベビーフェイス”・ネルソン - スティーヴン・グレアム
- ウォルター・ディートリッヒ - ジェームズ・ルッソ
- チャールズ・マクレイ - クリスチャン・シュトルテ
- “プリティボーイ”・フロイド - チャニング・テイタム
シカゴのギャング
- トミー・キャロル - スペンサー・ギャレット
- アルヴィン・カーピス - ジョヴァンニ・リビシ
- フランク・ニッティ - ビル・キャンプ
- フィル・ダンドレア - ジョン・オーティス
- ギルバート・カテナ- ドメニク・ランバルドッツィ
司法省捜査局
役名 | 配役 | 俳優 | 役柄 |
---|---|---|---|
ジョン・デリンジャー | ギャング | ジョニー・デップ | |
ビリー・フレシェット | デリンジャーの恋人 | マリオン・コティヤール | |
ジョン”レッド”・ハミルトン | デリンジャーギャングのメンバー | ジェイソン・クラーク | |
ベビーフェイス・ネルソン | スティーヴン・グレアム | ||
ハリー・ピアポント | デビッド・ウェナム | ||
ホーマー・ヴァン・メーター | スティーヴン・ドーフ | ||
チャールズ・マクレイ | クリスチャン・シュトルテ | ||
トミー・キャロル | スペンサー・ギャレット | ||
エドワード・シャウス | マイケル・ヴィア | ||
ウォルター・ディートリッヒ | デリンジャーの刑務所仲間 | ジェームズ・ルッソ | |
プリティボーイ・フロイド | ギャング | チャニング・テイタム | |
アルヴィン・カーピス | バーカー・カーピスギャングのリーダー | ジョヴァンニ・リビシ | |
フランク・ニッティ | シカゴマフィアの幹部 | ビル・キャンプ | |
フィル・ダンドレア | シカゴマフィア | ジョン・オーティス | |
ギルバート・カテナ | ダンドレアの手下 | ドメニク・ランバルドッツィ | |
ハーバート・ヤングブラッド | デリンジャーと脱走する囚人 | マイケル・ベント | |
メルヴィン・パーヴィス | 特別捜査官 | クリスチャン・ベール | |
カーター・バウム | ロリー・コクレーン | ||
サミュエル・カウリー | リチャード・ショート | ||
チャールズ・ウィンステッド | ダラス支局の特別捜査官 | スティーヴン・ラング | |
クラレンス・ハート | ドン・フライ | ||
J・エドガー・フーヴァー | 捜査局 長官 | ビリー・クラダップ | |
マーティン・ザーコビッチ | イーストシカゴ警察の汚職刑事 | ジョン・マイケル・ボルジャー | |
アンナ・セージ | 売春宿の経営者、ザーコビッチの愛人 | ブランカ・カティク | |
ポリー・ハミルトン | セージの使用人 | リーリー・ソビエスキー | |
ルイス・ピケット | デリンジャーの顧問弁護士 | ピーター・ゲレッティ | |
ハロルド・ライネッケ | FBIの刑事 | アダム・ムッチ | |
ジョン・マダラ | FBIの刑事 | ショーン・ハトシー | |
リリアン・ホリー | レイク郡拘置所の所長 | リリ・テイラー | |
ロバート・エスティル | インディアナ州検事 | アラン・ワイルダー | |
バーバラ・パツク | 銀行の出納係 | エミリー・デ・レイヴィン | |
ケネス・D・マッケラー | 上院議員 | エド・ブルース |
デリンジャー・ギャング(英:Dillinger Gang)はアメリカ大恐慌時代の犯罪グループである。1933年9月から1934年6月にかけてアメリカ中西部の複数の州で銀行強盗を繰り返し、全米にその名を轟かせた。
メンバー
初期の人物
- 1. ジョン・デリンジャー John Dillinger (1903–1934)
- 2. ハリー・ピアポント Harry Pierpont (1902–1934)
- 3. ジョン”レッド”・ハミルトン John Hamilton (1899–1934)
- 4. チャールズ・マクレイ Charles Makley (1889–1973)
- 5. ラッセル・クラーク Russell Clark (1898–1968)
- 6. エドワード・シャウス Edward Shouse (1905–1959)
- 7. ハリー・コープランド Harry E Copeland (1896–1963)
1933年9月~1934年1月のグループで、コープランド以外はインディアナ刑務所の囚人仲間である。「ファースト・デリンジャーギャング」と呼ばれる。
11月にコープランド、12月にシャウスが逮捕されたがほとんど話題になっていない[1]。翌年1月にデリンジャー、ピアポント、マクレイ、クラークの4人がアリゾナ州ツーソンで逮捕されたときは全米に報道された。
ハミルトンはそこに居合わせなかったため逮捕を逃れ、デリンジャーは脱走に成功。1934年3月、2人は次のグループを結成する。
後期に加わったメンバー
- 8. ホーマー・ヴァン・メーター Homer Van Meter (1905–1934)
- 9. ベビーフェイス・ネルソン Lester Joseph Gillis(1908–1934)
- 10. エディ・グリーン Harold Eugene Green (1898–1934)
- 11. トミー・キャロル Tommy Carroll (1900–1934)
- 12. ジョン・ポール・チェイス John Paul Chase (1901–1973)
ヴァン・メーターとデリンジャーはインディアナ州刑務所時代の友人であった。デリンジャーよりひと足先に仮釈放され、ネルソンらと組んで犯罪を重ねていたところへハミルトンとデリンジャーが合流し、「セカンドデリンジャーギャング」と呼ばれるグループを結成した。
最初の犯行は3月6日のサウスダコタ州スーフォールズの銀行強盗で、グリーンは逃走車の運転手、新人のキャロルは見張り役だった。チェイスは次のアイオワ州メイソンシティの銀行強盗から参加した。
その他認識されている人物
- 13. ジョゼフ・アイウッパ Joseph John Aiuppa (1907–1997)
- 14. パット・ライリー William Albert Reilly (1907–1963)
- 15. トミー・ギャノン Tommy Gannon
アイウッパは武器の調達を手伝う20代の若者だったがその後シカゴマフィアのボスに登り詰め、1986年にカジノから多額の賄賂を受け取っていた容疑で逮捕されている。
パット・ライリーとトミー・ギャノンも使い走りの若者だった。2人は1933年にセントポールのグリーンランタン(Green Lantern Tavern)という飲み屋(スピークイージー)の共同オーナーになり、犯罪者の溜り場として禁酒法廃止まで栄えた[2][3]。
https://www.crimelibrary.org/gangsters_outlaws/outlaws/dillinger/16.html
命名
「デリンジャーギャング」と名付けたのはインディアナ州警察のマット・リーチ署長(Matthew Leach,1895-1955)だった。
リーチはベテランのハリー・ピアポントがグループのリーダーだと考えており、一味をあえてデリンジャーギャングと命名した。マスコミには「ハリー・ピアポントはデリンジャーの手下に成り下がった」などとピアポントを馬鹿にする記事を書かせ、短気なピアポントを怒らせて内部から分裂するのを期待した。ところがピアポントは後輩のデリンジャーが大物扱いされていることにむしろ満足していたようだ[4]。
デリンジャーは警察署に電話をかけてリーチをからかったり、「そのうちリンカーン暗殺の犯人にされそうだ」とマスコミにジョークを飛ばしたりしたという。
またリーチはピアポントの母親を逮捕し息子の隠れ場所を吐かせようとしたことでピアポントの怒りを買い、ピアポントから「必ず殺してやる」と脅迫した。
強盗の手口
彼らの銀行強盗の手口は、連続銀行強盗犯のハーマン・ラム(Herman Lamm,1880-1930)のやり方を参考にしたと言われている。ラムは陸軍で習得した戦術を銀行強盗に応用した「ラム・テクニック」を考案し、1920年代に数十件の銀行強盗を成功させた。共犯者のウォルター・ディートリッヒとジェームズ・クラークはインディアナ州刑務所に入れられ、そこで知り合ったピアポントやデリンジャーにラム・テクニックを伝授したと考えられる。
さらにデリンジャーギャングはドラムマガジン付きトンプソン短機関銃とコルト.45で武装し、防弾チョッキも着用した。逃走用の車は信頼性が高く強力なV8エンジンを搭載するフォードクーペなどを盗み、もう1台別の車を町外れに用意しておいて乗り換えた。その車には予備のガソリン、他州のナンバープレート、食料、医療キット等が積んであり、人と接触せずに長距離を逃走できるようにした。
終焉
1934年3月3日の拘置所脱獄の際にデリンジャーは連邦法に違反したため、捜査局(後のFBI)は「デリンジャー特別捜査班」を設け本格的に捜査に参入した。
1934年4月、捜査局はウィスコンシン州のリトル・ボヘミア・ロッジに潜伏している一味を包囲した。この奇襲作戦は失敗に終わったが、逃走中にレッド・ハミルトンが死亡し、ベビーフェイス・ネルソンやトミー・キャロルが散り散りになるなどデリンジャーギャングに大きな打撃を与えた。
6月にアイオワ州でトミー・キャロルが射殺されるのを発端に後を追うようにメンバーが死んでゆく。7月にシカゴの映画館でジョン・デリンジャーが捜査局に射殺され、8月、ホーマー・ヴァン・メーターはトミー・ギャノンの裏切りでセントポール警察に射殺された。9月にチャールズ・マクレイが刑務所から脱獄に失敗し射殺され、10月にハリー・ピアポントが死刑に処された。11月、シカゴ近郊でベビーフェイス・ネルソンが捜査局との銃撃戦で射殺され、ネルソンと親しかったジョン・ポール・チェイスも翌月カリフォルニア州で逮捕された[5]。こうしてデリンジャーギャングは壊滅した。
デリンジャーギャングの時系列
年月日 | 出来事 | 備考 | |
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1933年 | 5月22日 | デリンジャーがインディアナ州刑務所を仮釈放。 | |
6月10日 | デリンジャーがオハイオ州ニューカーライルで最初の銀行強盗。 | 被害額10,600ドル | |
9月22日 | デリンジャーが逮捕され、オハイオ州ライマの郡拘置所に送られる。 | ||
9月26日 | インディアナ州刑務所から10人の囚人が脱獄。 | ||
10月 | オハイオ州セントメアリーズのファーストナショナル銀行を襲撃。 | 被害額11,000ドル | |
10月12日 | ハリー・ピアポントらがデリンジャーを拘置所から解放。 | ||
10月14日 | インディアナ州のオーバーン警察から武器強奪。 | ||
10月20日 | インディアナ州のペルー警察から武器強奪。 | ||
10月23日 | インディアナ州グリーンキャッスルのセントラルナショナル銀行を襲撃。 | 被害額75,000ドル | |
11月20日 | ウィスコンシン州ラシーンのアメリカン&トラスト銀行を襲撃。 | 被害額28,000ドル | |
12月13日 | シカゴのユニティ信託貯蓄銀行を襲撃。 | ||
12月20日 | フロリダ州デイトナビーチに休暇旅行。 | ||
1934年 | 1月15日 | イーストシカゴのファーストナショナル銀行を襲撃。 | 被害額25,000ドル |
1月25日 | アリゾナ州ツーソンでデリンジャー、ピアポント、マクレイ、クラークを逮捕。 | ||
3月3日 | デリンジャーがクラウンポイントの拘置所を脱走。 レッド・ハミルトン、ヴァン・メーター、ベビーフェイス・ネルソンらと合流する。 |
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3月6日 | サウスダコタ州スーフォールズの信託銀行を襲撃。 | 被害額50,000ドル | |
3月13日 | アイオワ州メイソンシティのファーストナショナル銀行を襲撃。 | 被害額52,000ドル | |
4月3日 | エディ・グリーンが捜査局の待ち伏せで撃たれ、7日後に死亡。 | ||
4月22日 | リトル・ボヘミア・ロッジで捜査局に包囲される。 | ||
4月26日 | レッド・ハミルトンが死亡。 | ||
6月7日 | トミー・キャロルがウォータールー警察に射殺される。 | ||
6月30日 | インディアナ州サウスベンドのマーチャンツナショナル銀行を襲撃。 | 被害額30,000ドル | |
7月22日 | デリンジャーがバイオグラフシアターで捜査局に射殺される。 | ||
8月23日 | ホーマー・ヴァン・メーターがセントポール警察に射殺される。 | ||
9月22日 | チャールズ・マクレイが脱獄に失敗し射殺される。ピアポントは重傷。 | ||
10月17日 | ハリー・ピアポントの死刑執行。 | ||
11月27日 | ベビーフェイス・ネルソンがイリノイ州バーリントンで捜査局に射殺される。 | ||
12月27日 | ジョン・ポール・チェイスをカリフォルニア州マウントシャスタで逮捕。 | ||
1970年 | 12月24日 | ラッセル・クラークが癌で死亡。 | |
1973年 | 10月5日 | ジョン・ポール・チェイスが癌で死亡。 |
- ^ “A Bank Robber, But No Murder”. www.charlesmakleywasframed.com. 2024年4月2日閲覧。
- ^ “GREEN LANTERN | PUBLIC kitchen + bar | A LOWERTOWN RESTAURANT” (英語). Public Kitchen + Bar. 2024年3月12日閲覧。
- ^ Forsyth, Owen (2019年4月14日). “The Green Lantern Saloon - St. Paul, Minnesota” (英語). The Irish Mob. 2024年3月12日閲覧。
- ^ “Matthew Leach (1895-1955) | American Experience | PBS” (英語). www.pbs.org. 2024年3月12日閲覧。
- ^ “名前。生年。死亡年。「Find a Grave」 メモリアル”. ja.findagrave.com. 2024年4月11日閲覧。