「フェネック」の版間の差分
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'''フェネック'''(Fennec)は沿岸部を除く北[[アフリカ]]で見られる大きな[[耳|耳介]]を持った小さな[[キツネ]]の一種である。'''フェネックギツネ'''とも呼ばれる。[[キツネ属]](''Vulpes'')に属するとされるが、しかしながら、専門家の一部はフェネック属(''Fennecus'')に属する唯一の種であるとしている。 |
'''フェネック'''(Fennec)は沿岸部を除く北[[アフリカ]]や[[アラビア半島]]で見られる大きな[[耳|耳介]]を持った小さな[[キツネ]]の一種である。'''フェネックギツネ'''とも呼ばれる。[[キツネ属]](''Vulpes'')に属するとされるが、しかしながら、専門家の一部はフェネック属(''Fennecus'')に属する唯一の種であるとしている。 |
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フェネックは[[イヌ科]]最小で1.5[[キログラム|kg]]以下しかない。肩高20[[センチメートル|cm]]、体長 |
フェネックは[[イヌ科]]最小で1.5[[キログラム|kg]]以下しかない。肩高約20[[センチメートル|cm]]、体長36~41cm。尾は18~30cm、耳は15cmの長さになる。砂色の体毛が周囲の砂漠に溶け込む保護色となっている。 |
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大きな耳は放熱の役目がある。毛皮は昼間の日光を通さず、夜は熱を保つ。熱い砂を防ぐため足裏は厚い毛で覆われている。 |
大きな耳は放熱の役目がある。毛皮は昼間の日光を通さず、夜は熱を保つ。熱い砂を防ぐため足裏は厚い毛で覆われている。 |
2007年6月5日 (火) 12:08時点における版
フェネック Fennec | ||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||
Vulpes zerda | ||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||
Fennec |
フェネック(Fennec)は沿岸部を除く北アフリカやアラビア半島で見られる大きな耳介を持った小さなキツネの一種である。フェネックギツネとも呼ばれる。キツネ属(Vulpes)に属するとされるが、しかしながら、専門家の一部はフェネック属(Fennecus)に属する唯一の種であるとしている。
解説
フェネックはイヌ科最小で1.5kg以下しかない。肩高約20cm、体長36~41cm。尾は18~30cm、耳は15cmの長さになる。砂色の体毛が周囲の砂漠に溶け込む保護色となっている。
大きな耳は放熱の役目がある。毛皮は昼間の日光を通さず、夜は熱を保つ。熱い砂を防ぐため足裏は厚い毛で覆われている。
習性
夜行性で、夜の間に齧歯類、昆虫(イナゴなど)、トカゲや鳥や卵を狩る。水分の殆どを食物から摂るが、しばしば水分補給のために果実や葉を食べる。
(10mまで延びる)長い巣穴にしばしば他の個体と一緒に棲む。
繁殖
春におよそ50日の妊娠を経て2~5匹の仔が産まれる。子狐は約1ヶ月母乳で暮らす。
個体数
フェネックは珍しく、しょっちゅう見ることはできない。人間に全く害を為さないにもかかわらず、よく狩りの対象となる。
飼育
フェネックはキツネ類のうち唯一ペットとして充分な数が飼育されている種である。しかしながら完璧に飼育法が確立されているとは言えず、犬と同じような方法で飼うことができるが、穴掘りを得意とするため、屋外の囲いで飼う場合逃げ出さぬように、囲いは地下何フィートもの深さがなくてはならない。逃げたフェネックの再捕獲は極めて難しい。また値段が非常に高価であるため飼育者は少ない。
ペットのフェネックは通常は見知らぬ者や一緒に飼われているペットに非常に友好的である。しかしながら非常に活発であり、他にエネルギーのはけ口が無い場合、遊びが過ぎて他のペットを疲れ果てさせてしまうかもしれない。
国・地域によってはフェネックの飼育が違法で、フェネックの飼育を考える前に地域の動物管理の専門家のチェックが必要となる。また地元の獣医師にワクチン接種や重要な医療が受けられるか確かめるべきである。その上、フェネックは排便の躾が難しいと考えられているが、それでも僅かな飼い主はフェネックギツネのトイレのしつけに成功している。
飼育下での寿命は10年程度。
- "Zerda"の学名はギリシャ語の「乾いた」という意味で、その習性に由来する。