「上田丸子電鉄モハ5370形電車」の版間の差分
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'''上田交通モハ5370形電車'''(うえだこうつうモハ5370がたでんしゃ)は[[上田交通]]別所線(現、[[上田電鉄別所線]])で使用されていた[[電車]]で、5371・5372の2両が在籍した。 |
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[[1926年]]に[[大糸線|信濃鉄道]]が[[日本車輌製造|日本車両]]で製造した[[信濃鉄道の電車|デハ1形]]5で、[[1937年]]に信濃鉄道が国有化された時、デハ5も国鉄に編入されモハ20004に改番された。[[1953年]]の改番でモハ1102となり、翌1954年に電装解除され[[制御車]]クハ5100となったが、その年の[[12月26日]]に上田丸子電鉄に譲渡されて、再度電装され'''モハ5260形'''5262として竣工した([[上田丸子電鉄丸子線|丸子線]]に[[上田交通モハ5270形電車#5271・271 (初代)|モハ5261(初代)]]が在籍していた)。 |
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1926年に[[池田鉄道]]が日本車両で新造したデハ2で、池田鉄道が開業時に製造した2両の電車の内の1両。信濃鉄道デハ1形とは同形車である。[[1936年]]に池田鉄道が[[気動車|小型ガソリンカー]]を購入したため、信濃鉄道に譲渡されて同社デハ1 (2代)になったが、翌年の国有化でモハ20001に改番された。その後、1953年の改番でモハ1100となり、[[1955年]][[3月]]に廃車され、上田丸子に譲渡されモハ5263となった。 |
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== 上田丸子入線後 == |
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[[1958年]]に、5262・5263の2両とも同年に国鉄から譲受したモハ1501・1504(上田丸子では[[上田交通モハ・モハニ4250形電車#4255・4256|モハ4255・4256]]となる)と制御装置を交換し、電空カム軸式に変更してモハ5362・5363に改番された([[上田交通真田傍陽線|真田傍陽線]]に後のモハ4261となる[[総武鉄道モハ1000形電車#上田丸子電鉄|モハ5361]]が在籍していた)。 |
[[1958年]]に、5262・5263の2両とも同年に国鉄から譲受したモハ1501・1504(上田丸子では[[上田交通モハ・モハニ4250形電車#4255・4256|モハ4255・4256]]となる)と制御装置を交換し、電空カム軸式に変更して'''モハ5360形'''5362・5363に改番された([[上田交通真田傍陽線|真田傍陽線]]に後のモハ4261となる[[総武鉄道モハ1000形電車#上田丸子電鉄|モハ5361]]が在籍していた)。 |
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この2両の下回りを流用して、[[1960年]]に[[小田急1600形電車|小田急1600形]]旧車体を組み合わせて誕生したのが |
この2両の下回りを流用して、[[1960年]]に[[小田急1600形電車|小田急1600形]]旧車体を組み合わせて誕生したのが本形式で、[[東横車輛電設|東横車両]]で両運転台化改造と扉を両端に移す工事が行われて竣工した。車体が大型であることからラッシュ時を中心に使用されていたが、2両とも[[1986年]][[10月]]の1500V昇圧時に廃車解体された。 |
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== 主要諸元== |
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*:本形式と同様、信濃鉄道の木造買収国電を出自とし、[[長野電鉄]]に払い下げられた車両の車体更新車。但し、本形式と異なり車体は新製されている。 |
*:本形式と同様、信濃鉄道の木造買収国電を出自とし、[[長野電鉄]]に払い下げられた車両の車体更新車。但し、本形式と異なり車体は新製されている。 |
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[[Category:上田電鉄の鉄道車両|もは5370かたてんしや]] |
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2007年8月12日 (日) 22:39時点における版
上田交通モハ5370形電車(うえだこうつうモハ5370がたでんしゃ)は上田交通別所線(現、上田電鉄別所線)で使用されていた電車で、5371・5372の2両が在籍した。
車両来歴
5371
1926年に信濃鉄道が日本車両で製造したデハ1形5で、1937年に信濃鉄道が国有化された時、デハ5も国鉄に編入されモハ20004に改番された。1953年の改番でモハ1102となり、翌1954年に電装解除され制御車クハ5100となったが、その年の12月26日に上田丸子電鉄に譲渡されて、再度電装されモハ5260形5262として竣工した(丸子線にモハ5261(初代)が在籍していた)。
5372
1926年に池田鉄道が日本車両で新造したデハ2で、池田鉄道が開業時に製造した2両の電車の内の1両。信濃鉄道デハ1形とは同形車である。1936年に池田鉄道が小型ガソリンカーを購入したため、信濃鉄道に譲渡されて同社デハ1 (2代)になったが、翌年の国有化でモハ20001に改番された。その後、1953年の改番でモハ1100となり、1955年3月に廃車され、上田丸子に譲渡されモハ5263となった。
上田丸子入線後
1958年に、5262・5263の2両とも同年に国鉄から譲受したモハ1501・1504(上田丸子ではモハ4255・4256となる)と制御装置を交換し、電空カム軸式に変更してモハ5360形5362・5363に改番された(真田傍陽線に後のモハ4261となるモハ5361が在籍していた)。
この2両の下回りを流用して、1960年に小田急1600形旧車体を組み合わせて誕生したのが本形式で、東横車両で両運転台化改造と扉を両端に移す工事が行われて竣工した。車体が大型であることからラッシュ時を中心に使用されていたが、2両とも1986年10月の1500V昇圧時に廃車解体された。
主要諸元
- 電気方式
- 直流750V
- 最大寸法
- 長さ:17,030mm
- 高さ:4,122mm
- 幅:2,700mm
- 自重
- 33,4t
- 定員
- 140名(うち座席40名)
- 制御装置
- 間接自動制御
- 主電動機
- 形式:WH-556-J-6
- 出力:74,5kW×4
- 台車
- 汽車会社27NCB-2(5371)
- 日車D-16(5372)(平鋼リベット組立式イコライザー台車)
関連項目
- 長野電鉄1100系電車
- 本形式と同様、信濃鉄道の木造買収国電を出自とし、長野電鉄に払い下げられた車両の車体更新車。但し、本形式と異なり車体は新製されている。