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'''常時接続'''(じょうじせつぞく)とは、[[コンピュータ]]が[[コンピュータ・ネットワーク|ネットワーク]](特に[[インターネット]])に常時アクセス可能な状態にあることを言う。 |
'''常時接続'''(じょうじせつぞく)とは、[[コンピュータ]]が[[コンピュータ・ネットワーク|ネットワーク]](特に[[インターネット]])に常時アクセス可能な状態にあることを言う。この項では、特に[[インターネット]]の[[接続回線]]について記述する。 |
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この項では特に[[インターネット]]の[[接続回線]]について記述する。 |
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== 狭義の常時接続 == |
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[[インターネットサービスプロバイダ|ISP]]や回線事業者等の[[コンピュータ・ネットワーク|コア]]・バックボーン回線への接続に際し、[[発呼]]や[[認証]]などの[[プロトコル|手順]]を必要としない接続方法を言う。商用の公開[[サーバ]]のインターネットコネクティビティや、[[インターネットサービスプロバイダ|ISP]]同士のトランジット回線、インターネット回線リセーラ([[二次プロバイダ]])へのホールセール等を目的として使用される。一般的には、アクセス回線として通信事業者が提供する[[専用線]]や[[エコノミー回線]]等の通信品質が保証された法人向け通信サービスを使用して接続される。また接続先の[[インターネットサービスプロバイダ|ISP]]ネットワーク内の通信品質も保証されている。 |
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商用の公開[[サーバ]]のインターネットコネクティビティや、[[インターネットサービスプロバイダ|ISP]]同士のトランジット回線、インターネット回線リセーラ([[二次プロバイダ]])へのホールセール等を目的として使用される。 |
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一般的には、アクセス回線として通信事業者が提供する[[専用線]]や[[エコノミー回線]]等の通信品質が保証された法人向け通信サービスを使用して接続される。また接続先の[[インターネットサービスプロバイダ|ISP]]ネットワーク内の通信品質も保証されている。 |
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== 広義の常時接続 == |
== 広義の常時接続 == |
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⚫ | インターネットへの回線利用料金制度として、[[定額制]]を採用するもの。アクセス回線として[[フレッツ|フレッツISDN]]、[[ケーブルテレビ|CATV]]、[[ADSL]]、[[FTTH]]などの[[公衆回線]]を使用し、[[インターネットサービスプロバイダ|ISP]]のネットワークに接続する。回線接続に発呼や認証を必要とする[[プロトコル|手順]]([[Point-to-Point Protocol|PPP]]類、[[ダイヤルアップ接続|ダイヤルアップ]]、[[Dynamic Host Configuration Protocol|DHCP]])を使用しなければならないことから、実際は常時の接続性が担保されているわけではない。 |
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インターネットへの回線利用料金制度として、[[定額制]]を採用するもの。 |
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== 経緯 == |
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初期のコンシューマ向けインターネット接続は、[[加入電話]]や[[ISDN]]を使用した[[ダイヤルアップ接続]]であり、回線利用料金制度として[[従量制]](ISPの接続料金や回線事業者等のアクセス回線の利用料が、利用時間に応じて課金される)が採用されていたため、ダイヤルアップ接続に比べ高速なインターネット接続が使い放題となる前述の専用線型の接続方式は、[[ヘビーユーザー]]にとって非常に魅力的であった。このことから、常時接続という言葉は、インターネットの普及初期においてマーケティング上、一種の[[ブランディング]]として使用されることが多かった。 |
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⚫ | 2000年に登場した[[フレッツ]]・ISDN以降、インターネット接続に使われる回線([[ケーブルテレビ|CATV]]、[[ADSL]]、[[FTTH]]、[[無線アクセス|FWA]]などを含む固定回線)においては、回線利用料金制度として[[定額制]]を採用するものが殆どであるが、ユーザは接続時間によらず料金が変わらないことから、回線の切断手順をとらず、接続状態を常時継続することが可能となった。回線の切断が発生しなければ、使い勝手としては従来常時接続と呼んできた専用線型のインターネット接続サービスと同等のものとなるということから、[[従量制]]のインターネット接続サービスと対比したブランド戦略として、「常時接続」という用語が通信事業者のマーケティングに使用されたことから、[[定額制]]を採用するインターネット接続サービスを表す言葉として定着した。 |
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== その他 == |
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[[モバイルデータ通信定額制]]([[パケット定額制]])などは、常時接続とは呼ばれる事はあまりない。これは無線区間での接続性が担保されないことや、[[電源]]等の確保の問題から端末が稼働していない時間の方が長くなりがちである(ただし[[テレマティクス]]等では運転時は固定利用と同レベルの環境にある)ことよりも、通信事業者のマーケティング上使用されてこなかったことに起因するものと考えられる。 |
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2007年10月3日 (水) 11:55時点における版
常時接続(じょうじせつぞく)とは、コンピュータがネットワーク(特にインターネット)に常時アクセス可能な状態にあることを言う。この項では、特にインターネットの接続回線について記述する。
狭義の常時接続
ISPや回線事業者等のコア・バックボーン回線への接続に際し、発呼や認証などの手順を必要としない接続方法を言う。商用の公開サーバのインターネットコネクティビティや、ISP同士のトランジット回線、インターネット回線リセーラ(二次プロバイダ)へのホールセール等を目的として使用される。一般的には、アクセス回線として通信事業者が提供する専用線やエコノミー回線等の通信品質が保証された法人向け通信サービスを使用して接続される。また接続先のISPネットワーク内の通信品質も保証されている。
広義の常時接続
インターネットへの回線利用料金制度として、定額制を採用するもの。アクセス回線としてフレッツISDN、CATV、ADSL、FTTHなどの公衆回線を使用し、ISPのネットワークに接続する。回線接続に発呼や認証を必要とする手順(PPP類、ダイヤルアップ、DHCP)を使用しなければならないことから、実際は常時の接続性が担保されているわけではない。
経緯
初期のコンシューマ向けインターネット接続は、加入電話やISDNを使用したダイヤルアップ接続であり、回線利用料金制度として従量制(ISPの接続料金や回線事業者等のアクセス回線の利用料が、利用時間に応じて課金される)が採用されていたため、ダイヤルアップ接続に比べ高速なインターネット接続が使い放題となる前述の専用線型の接続方式は、ヘビーユーザーにとって非常に魅力的であった。このことから、常時接続という言葉は、インターネットの普及初期においてマーケティング上、一種のブランディングとして使用されることが多かった。
2000年に登場したフレッツ・ISDN以降、インターネット接続に使われる回線(CATV、ADSL、FTTH、FWAなどを含む固定回線)においては、回線利用料金制度として定額制を採用するものが殆どであるが、ユーザは接続時間によらず料金が変わらないことから、回線の切断手順をとらず、接続状態を常時継続することが可能となった。回線の切断が発生しなければ、使い勝手としては従来常時接続と呼んできた専用線型のインターネット接続サービスと同等のものとなるということから、従量制のインターネット接続サービスと対比したブランド戦略として、「常時接続」という用語が通信事業者のマーケティングに使用されたことから、定額制を採用するインターネット接続サービスを表す言葉として定着した。
その他
モバイルデータ通信定額制(パケット定額制)などは、常時接続とは呼ばれる事はあまりない。これは無線区間での接続性が担保されないことや、電源等の確保の問題から端末が稼働していない時間の方が長くなりがちである(ただしテレマティクス等では運転時は固定利用と同レベルの環境にある)ことよりも、通信事業者のマーケティング上使用されてこなかったことに起因するものと考えられる。