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「ジュディ・ダナウェイ」の版間の差分

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Goregore (会話 | 投稿記録)
en:Judy Dunaway 2008-2-8 17:48 UTC 著者:HelenDanforth, 72.85.183.37, Lars Ingebrigtsen, BOTijo から翻訳(順番を入れ替え、一部省略)
 
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'''ジュディ・ダナウェイ'''('''Judy Dunaway''', [[1964年]] [[ミシシッピ州]] - )は、[[アメリカ合衆国]]の[[作曲家]]、即席演奏家、[[コンセプチュアル・アート|コンセプチュアル・アーティスト]]。主として、ラテックスの[[風船|バルーン(風船)]]のための音楽作品で知られている。ダナウェイはバルーンを楽器として扱い、[[1990年]]以降、そのための曲を30曲以上作曲し、また即興演奏も行っている。
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==経歴==
==経歴==
ダナウェイはニューヨーク州立大学ストーニー・ブルック校で、電子音楽作曲家のDaria Semegen([[:en:Daria Semegen]]やマルチメディア・アーティストのChrista Ericksonの下で学び、作曲の[[Ph.D.]]を得た。さらに、コネチカットのウェスレヤン大学ではアルヴィン・ルシエ([[:en:Alvin Lucier]])について勉強し、実験音楽の[[MA]](文学修士)を、さらにニューヨーク市立大学ハンター校からも音楽教育の[[BS]](理学士)を取得した。
ダナウェイは[[ニューヨーク州立大学]]ストーニー・ブルック校で、[[電子音楽]]作曲家の[[:en:Daria Semegen|Daria Semegen]]やマルチメディア・アーティストのChrista Ericksonの下で学び、作曲の[[Ph.D.]]を得た。さらに、コネチカットの[[ウェスレヤン大学]]ではアルヴィン・ルシエ([[:en:Alvin Lucier]])について勉強し、実験音楽の[[MA]](文学修士)を、さらに[[ニューヨーク市立大学]]ハンター校からも音楽教育の[[BS]](理学士)を取得した。


ジュディ・ダナウェイのバルーン作品および即興演奏は北米やヨーロッパの会場、フェスティヴァルで披露されている。具体的には、[[リンカーン・センター]]の戸外、REDCAT([[:en:REDCAT]]、ソーホー・アート・フェスティヴァル、オルタナティブ・ミュージアム、ニッティング・ファクトリー([[:en:Knitting Factory]])、パフォーマンス・スペース122([[:en:Performance Space 122]])、ルーレット、エクスペリメント・インターメディア、サウンドラボ([[:en:Soundlab]])、[[ニュー・ミュージアム・オブ・コンテンポラリー・アート]]、バング・オン・ア・カン([[:en:Bang on a Can]])・フェスティヴァル、ゲルフ・ジャズ・フェスティヴァル、ベルリンのPodewil、[[カールスルーエ・アート・アンド・メディア・センター]]といったところである。また、バルーン・プレイヤーとしては、[[ジョン・ゾーン]]やロスコー・ミッチェル([[:en:Roscoe Mitchell]])の作品で演奏したり、[[フラックス弦楽四重奏団]]、パフォーマンス・アーティストのアニー・スプリンクル([[:en:Annie Sprinkle]])、ヴィデオ・アーティストのゼヴ・ロビンソン、ヴィジュアル・アーティストのナンシー・デイヴィッドソンとケン・バトラー、パーカッション奏者のジョン・ホーレンベック([[:en:John Hollenbeck]])、マット・モラン、イルミナチ・ビッグ・バンド、DJ Singe、他大勢とのコラボレーションによる即興演奏を行っている。ダナウェイのバルーン作品には、エレクトロニックおよびマルチメディア作品、サウンド・インスタレーション([[:en:Sound installation]])の他、[[弦楽四重奏]]や[[合唱]]、日本の[[琴]]といった従来の楽器との共演も含まれる。
ジュディ・ダナウェイのバルーン作品および即興演奏は北米やヨーロッパの会場、フェスティヴァルで披露されている。具体的には、[[リンカーン・センター]]の戸外、[[:en:REDCAT|REDCAT]]、ソーホー・アート・フェスティヴァル、オルタナティブ・ミュージアム、ニッティング・ファクトリー([[:en:Knitting Factory]])、パフォーマンス・スペース122([[:en:Performance Space 122]])、ルーレット、エクスペリメント・インターメディア、サウンドラボ([[:en:Soundlab]])、[[ニュー・ミュージアム・オブ・コンテンポラリー・アート]]、バング・オン・ア・カン([[:en:Bang on a Can]])・フェスティヴァル、ゲルフ・ジャズ・フェスティヴァル、ベルリンのPodewil、[[カールスルーエ・アート・アンド・メディア・センター]]といったところである。また、バルーン・プレイヤーとしては、[[ジョン・ゾーン]]やロスコー・ミッチェル([[:en:Roscoe Mitchell]])の作品で演奏したり、[[フラックス弦楽四重奏団]]、パフォーマンス・アーティストのアニー・スプリンクル([[:en:Annie Sprinkle]])、ヴィデオ・アーティストのゼヴ・ロビンソン、ヴィジュアル・アーティストのナンシー・デイヴィッドソンとケン・バトラー、パーカッション奏者のジョン・ホーレンベック([[:en:John Hollenbeck]])、マット・モラン、イルミナチ・ビッグ・バンド、DJ Singe、他大勢とのコラボレーションによる即興演奏を行っている。ダナウェイのバルーン作品には、エレクトロニックおよびマルチメディア作品、サウンド・インスタレーション([[:en:Sound installation]])の他、[[弦楽四重奏]]や[[合唱]]、日本の[[琴]]といった従来の楽器との共演も含まれる。


ダナウェイは社会運動や文明批評にも関わっていて、最近では、『Sex Workers' Internet Radio Lounge』というセックスワーカー([[:en:Sex worker]])の人権に関係したオーディオ・アートと運動のための非営利目的の教育的[[ネット配信]]を立ち上げた。
ダナウェイは社会運動や文明批評にも関わっていて、最近では、『Sex Workers' Internet Radio Lounge』というセックスワーカー([[:en:Sex worker]])の人権に関係したオーディオ・アートと運動のための非営利目的の教育的[[ネット配信]]を立ち上げた。
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==外部リンク==
==外部リンク==
* [http://jdunaway.web.wesleyan.edu/ Official Website of Judy Dunaway]
* [http://jdunaway.web.wesleyan.edu/ Official Website of Judy Dunaway]
* [http://www.artsjournal.com/postclassic/2005/03/downtown_music_and_its_misrepr.html Downtown Music and its Misrepresentations] By Kyle Gann, Arts Journal, March 8 2005
* [http://www.artsjournal.com/postclassic/2005/03/downtown_music_and_its_misrepr.html Downtown Music and its Misrepresentations] By Kyle Gann, Arts Journal, March 8 2005
* [http://www.kylegann.com/women.html My Favorite Women Composers of All Time] Kyle Gann, official website.
* [http://www.kylegann.com/women.html My Favorite Women Composers of All Time] Kyle Gann, official website.
* [http://www.kalvos.org/dunaway.html Interview with Judy Dunaway] by Dennis Bathory-Kitsz (audio).
* [http://www.kalvos.org/dunaway.html Interview with Judy Dunaway] by Dennis Bathory-Kitsz (audio).

2008年2月14日 (木) 15:36時点における版

ジュディ・ダナウェイJudy Dunaway, 1964年 ミシシッピ州 - )は、アメリカ合衆国作曲家、即席演奏家、コンセプチュアル・アーティスト。主として、ラテックスのバルーン(風船)のための音楽作品で知られている。ダナウェイはバルーンを楽器として扱い、1990年以降、そのための曲を30曲以上作曲し、また即興演奏も行っている。

経歴

ダナウェイはニューヨーク州立大学ストーニー・ブルック校で、電子音楽作曲家のDaria Semegenやマルチメディア・アーティストのChrista Ericksonの下で学び、作曲のPh.D.を得た。さらに、コネチカットのウェスレヤン大学ではアルヴィン・ルシエ(en:Alvin Lucier)について勉強し、実験音楽のMA(文学修士)を、さらにニューヨーク市立大学ハンター校からも音楽教育のBS(理学士)を取得した。

ジュディ・ダナウェイのバルーン作品および即興演奏は北米やヨーロッパの会場、フェスティヴァルで披露されている。具体的には、リンカーン・センターの戸外、REDCAT、ソーホー・アート・フェスティヴァル、オルタナティブ・ミュージアム、ニッティング・ファクトリー(en:Knitting Factory)、パフォーマンス・スペース122(en:Performance Space 122)、ルーレット、エクスペリメント・インターメディア、サウンドラボ(en:Soundlab)、ニュー・ミュージアム・オブ・コンテンポラリー・アート、バング・オン・ア・カン(en:Bang on a Can)・フェスティヴァル、ゲルフ・ジャズ・フェスティヴァル、ベルリンのPodewil、カールスルーエ・アート・アンド・メディア・センターといったところである。また、バルーン・プレイヤーとしては、ジョン・ゾーンやロスコー・ミッチェル(en:Roscoe Mitchell)の作品で演奏したり、フラックス弦楽四重奏団、パフォーマンス・アーティストのアニー・スプリンクル(en:Annie Sprinkle)、ヴィデオ・アーティストのゼヴ・ロビンソン、ヴィジュアル・アーティストのナンシー・デイヴィッドソンとケン・バトラー、パーカッション奏者のジョン・ホーレンベック(en:John Hollenbeck)、マット・モラン、イルミナチ・ビッグ・バンド、DJ Singe、他大勢とのコラボレーションによる即興演奏を行っている。ダナウェイのバルーン作品には、エレクトロニックおよびマルチメディア作品、サウンド・インスタレーション(en:Sound installation)の他、弦楽四重奏合唱、日本のといった従来の楽器との共演も含まれる。

ダナウェイは社会運動や文明批評にも関わっていて、最近では、『Sex Workers' Internet Radio Lounge』というセックスワーカー(en:Sex worker)の人権に関係したオーディオ・アートと運動のための非営利目的の教育的ネット配信を立ち上げた。

ディスコグラフィ

  • Judy Dunaway(1991年、廃盤)アバンギャルド・フォークと自由即興。
  • Judy Dunaway and the Evan Gallagher Little Band(1993年、AMF/2002年、Lilly Myrtle Music)アート・ロック作品集。
  • ジョン・ゾーン『コブラ』(1994年、Knitting Factory Works)バルーンによる即興で参加。
  • New York Guitars(1995年、Composers Recordings, Inc./CRI)コンピレーション。エレクトリック・ギター作品『Fifty 210』。
  • The Alt.coffee Tapes(Katahdin Recordings)共演はマット・モラン、ジョン・ホーレンベック、他。“The Alt.coffee Tapes” (www.tedreichman.com)
  • Judy Dunaway: Balloon Music(1998年、Composers Recordings, Inc./CRI)共演は刀根康尚(en:Yasunao Tone)、Dan Evans Farkas。
  • Shar: Pop Music(2001年、Outer Realm Records)共演はIlja Komarov(ベース)、Trixa Arnold(ドラムス)Shar: Pop Music (Outer Realm Records)
  • Mother of Balloon Music(2006年、Innova Recordings)共演はフラックス弦楽四重奏団、水谷隆子、Damian Catera。Mother of Balloon Music (Innova Recordings)

読書案内

  • Musicworks Magazine, Winter, 2002, “My Beautiful Balloon, Part II: Orchestration and Playing Techniques for Balloons as Sound Producers,” by Judy Dunaway, pp. 40-46.
  • Musicworks Magazine, Fall, 2001, “My Beautiful Balloon, Part I: A History of the Balloon as a Sound Producer in Experimental Music,” by Judy Dunaway, pp. 14-21.
  • "Getting Physical (New York Guitars: Loren Mazzacane Connors, Didkovsky, Phil Kline, John King, Judy Dunaway; Emergency Broadcast Network)" by en:Kyle Gann, en:Village Voice, October 10, 1995 (Vol. XL No. 41, p. 66).
  • "Pop! Goes the Music," by Kyle Gann, Village Voice, August 8, 1995 (Vol. XL No. 32, p. 67).

外部リンク