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2008年3月31日 (月) 12:17時点における版

仙石線(せんせきせん)は、宮城県仙台市青葉区あおば通駅から仙台駅を経由し宮城県石巻市石巻駅を結ぶ東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線幹線)である。この他、陸前山下駅石巻港駅間の貨物支線を持つ。

名称は、起点(仙台)と終点(石巻)から1文字ずつ取って付けられた。

仙石線の路線図

路線データ

  • 管轄・路線距離(営業キロ):全長52.0km(第一種区間。支線含む)
  • 軌間:1067mm
  • 駅数:
    • 旅客駅:31駅(起終点駅含む)
    • 貨物駅:1駅(石巻港駅)
  • 複線区間:あおば通駅~東塩釜駅
  • 電化区間:陸前山下駅~石巻港駅間を除く全線(直流1500V)
    • JR東日本が保有する営業路線の中では東北地方唯一で、JRグループでは日本最北の直流電化路線である。
  • 閉塞方式
    • あおば通~東塩釜:複線自動閉塞式
    • 東塩釜~石巻:自動閉塞式(特殊)
  • 保安装置:ATS-Ps
    • なお、2003年度からあおば通~東塩釜間で無線による新保安装置ATACSの実用化に向けての評価試験を行っている。
  • Suica利用可能区間:全線

概要

仙石線は宮城電気鉄道という私鉄路線が1944年の戦時買収により国有化された路線である。開業当初から1500Vの直流電化がされていた。そのため交流電化されている仙台地区の他のJRの路線(東北本線仙山線常磐線など)とは分離された路線である。同様の例として筑肥線がある。また、富山港線(現・富山ライトレール富山港線)も仙石線と同様他路線とは完全に分離された路線であった。

駅間距離が短く、また、開業当初より仙台口においては1時間に2~3本の運行が行われていた。このため、国有化後、地元では国電と呼ばれていた。あるいは他の国鉄路線と仙石線の駅がそれぞれ立地する松島や塩竈、石巻などでは仙石線の駅を「電車駅」、他の国鉄路線の駅を「汽車駅」と呼ぶなどして区別していた。

東塩釜付近~高城町間は東北本線と併走するが、東北本線との乗り換え駅が無い。もっと広く言えば、仙台と石巻の間も乗り換え駅がない。徒歩連絡による乗り換えが可能であるが、途中下車の場合を除き通例認めていない。また、仙台駅では、「松島への観光は仙石線をご利用ください」と案内される。これは、東北本線にも「松島駅」があるが、同駅と松島の観光地と1km程度離れており、直近の駅である仙石線の松島海岸駅からの方が至便であるからである(なお松島駅と松島海岸駅には選択乗車の設定がなされていたが、2002年12月に制度が縮小され廃止された)。松島海岸駅のホームの山側からは並行する東北本線の車両が県道の先に間近に見える。仙台~松島間と仙台~松島海岸間の運賃はともに400円である。一方、塩釜方面への案内は特にされてはいないが、仙台からの場合、東北本線塩釜駅で降りるほうが仙石線の普通列車を利用するよりも早い。

仙台~苦竹間については、踏切による交通渋滞が問題となっていたため地下化が進められ、2000年に完了している。地下化の際には路線の直線化によって距離が短縮され、それと同時に仙台駅あおば通駅も延伸開業した。これは地下化建設当時検討されていた仙台市営地下鉄東西線との直通運転を視野に入れて先行して仙石線の連続立体交差事業が始まったが、国鉄仙台駅と仙台市営地下鉄仙台駅が離れていたため直通運転案では仙台駅を二分して建設することになり、連続立体交差事業の補助金対象区間を長く取るために地下鉄寄りの「仙台(西)駅」を仙石線と地下鉄との境界駅としたため、この駅までを国鉄線として建設することになったからである。その後地下鉄直通運転案は断念されたが「仙台(西)駅」までは建設され、地下化開業にあたってJR仙台駅とは離れている「仙台(西)駅」の正式名称を「あおば通駅」と決定して開業した。

ラインカラーはスカイブルーに設定されている。あおば通駅~陸前原ノ町駅間は地下線で、仙台トンネルの名称がある。また、仙石線の列車番号には「S」が付与されている(JRの電車の列車番号には原則として「M」が付く)。

列車では通常、始発駅発車後に車掌による挨拶や各案内放送がなされるが、仙石線あおば通・仙台方の場合、駅間距離が非常に短いため、これらの案内放送が数駅に跨って行われる。また、車掌によっては、トンネル内の走行騒音を避けてか、列車が地上に出てから案内放送をすることもある。

仙石線の全ての駅で、Suica及びPASMO、東海旅客鉄道(JR東海)のTOICA西日本旅客鉄道(JR西日本)のICOCAが使用できる。

沿線風景

仙石線は、仙台近郊の通勤・通学路線であると同時に、塩釜(塩竈)・松島などの観光地へのアクセス路線としての一面や、仙台・石巻間の都市間輸送の性格も兼ね備える路線である。

仙台駅の西側にあるあおば通駅が路線の起点である。

あおば通駅から陸前原ノ町駅付近までは地下線である。地上に出ると、線路はそのまま高架となって国道45号線と梅田川を跨ぎ、地上線となるのはそれからである。ここから郊外の町並みや田園風景を車窓から眺めることが出来る。

仙台市を出ると、列車は多賀城市、塩竈市を走る。沿線には住宅地が多く見られる。なお、本塩釜駅付近は高架線であり眺めは良い。東塩釜駅から先は単線である。

線路は利府町、松島町へと続く。この付近で仙石線と東北本線は、並行するように線路が敷設されている。特に、利府町内においては線路が接近しており、列車の併走が見られる場合もある。松島海岸駅は、日本三景の一つである松島への玄関口である。また、陸前富山駅から東名駅にかけては海岸線に沿うように線路が敷設されており、松島湾の眺めを楽しむことができる。

東松島市内に入ると、列車は水田地帯の中を走る。そして石巻市内に入り、沿線に住宅地が多く見られるようになると、間もなく終点石巻駅である。

運行車両

205系3100番台電車(多賀城駅)
103系電車(あおば通駅)

仙台車両センター宮城野派出所(元宮城野電車区)に所属する205系3100番台電車が仙石線の普通列車および快速列車の運用に就いている。車両についての詳細は国鉄205系電車仙台車両センター宮城野派出所の項目を参照。

仙石線の車両には、乗降のないドアの無駄な開閉を減らして冷暖房の効率を上げるために、手動スイッチ式半自動ドアが採用されている。ドアの開け閉めは、通年・終日に渡ってドア横に設置されている開閉ボタンを使って乗降客自身が操作する。

仙石線には首都圏で運転されていた通勤形電車が転配されているが、以前の車両の車内にトイレがなく、利用者から「酒(特にビール)飲んでから仙石線に乗るのは『一か八か』の賭け」と揶揄された。再三にわたる石巻市等の沿線自治体や利用者からの苦情や要望、さらに行政監察局(現在の行政評価局)の改善勧告によって、2002年から仙石線で運用されることになった205系電車は、あらかじめトイレの設置改造が行われた上で仙石線に投入された。205系電車の投入は2004年に完了し、同時に車内トイレの無かった103系電車の運転は一旦終了した。

その後、103系電車のうち1編成4両が2年間、郡山総合車両センターに留置されていたが、多賀城駅付近の連続立体交差化工事に伴い、205系電車だけでは車両運用が賄えなくなることから、トイレ設置、ATS-Ps取付け、シングルアーム式パンタグラフに換装、車内などを205系3100番台と同等に更新した上で、2006年11月に宮城野派出所に戻り、2007年3月14日まで試運転を行った後、3月19日より営業運転に復帰している。なお、現在の運用は、平日の朝ラッシュ時に、あおば通~小鶴新田・東塩釜間各1往復ずつの2往復のみで運転されている。

運行形態

現在は、全ての列車があおば通駅発着である。大部分の列車が多賀城や東塩釜で折り返す区間列車で、全線を通して走る列車は快速列車と普通列車が約30分間隔で交互に運行されている。

快速列車

全線を通して運転される都市間連絡列車として、快速列車が運転されている。現在は、あおば通から多賀城まで各駅に停車し、多賀城から矢本まで快速運転を行う快速と、あおば通から矢本まで快速運転を行う快速の2種があるが、いずれも矢本から石巻までは各駅停車である。この快速は、2004年10月15日までは「うみかぜ」の愛称が与えられていた。

現在、最速の快速列車である快速の停車パターンはあおば通・仙台・多賀城・本塩釜・東塩釜・松島海岸・高城町・野蒜・陸前小野・矢本~石巻の各駅である。

仙石線の快速列車の停車駅については、古くは列車により様々であったが、時代を下るにつれパターン化され、そのパターンも次第に整理・統合された。時には試行的なダイヤも組まれたが、それらは短命に終わった。

例えば、1999年頃の日中に快速列車が毎時2本に設定されたことがある。このうち1本は現在の速達タイプの停車パターンで、もう一方は石巻~本塩釜間が各駅停車となる区間的な快速列車であった。

他に特筆できることとしては「特別快速」がある。仙台~石巻間約50kmをノンストップで走る特別快速が1983年10月から設定されていたが、停車駅の見直しに伴い、2000年3月のダイヤ改正で廃止となった。後年に再び停車駅の少ない「特別快速」が土曜・休日に設定された(停車駅は現行の快速のうち陸前小野・東矢本・陸前赤井・蛇田・陸前山下を通過)が、2003年10月のダイヤ改正で再び廃止された。

また、1990年代中頃においては、土日に仙台~松島海岸を走る快速が設定されたことがある。臨時列車扱いで、長くは続かなかった。

2003年3月22日から土曜・休日に快速の一往復を「マンガッタンライナー号」として運行している。

普通列車

あおば通~東塩釜

ラッシュ時は最大約4分間隔で運行され、混雑が激しい。それ以外の時間帯は毎時3~5往復である。また、小鶴新田駅発着の列車もあるが、これは仙台車両センター宮城野派出所(宮城野運輸区)への入出庫に伴うもので、小鶴新田駅の開業前は苦竹駅発着の列車として存在した。また、多賀城が始発・終着(現在高架化工事のため東塩釜で折り返し、多賀城~東塩釜間回送)になる列車もある。

東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地、宮城球場宮城野原駅が最寄)でプロ野球の試合がある日は、あおば通~小鶴新田間で臨時に列車の増発を行っている。この増発をあおば通~多賀城・東塩釜・石巻間でして欲しいという要望がある。また仙台~多賀城間を通過する赤快速はプロ野球試合の日には一部列車で宮城野原駅に臨時停車するなどしている。

東塩釜~石巻

単線区間である。昼間は1時間あたり2往復(快速を含む)、ラッシュ時間帯は1時間あたり3往復である。現在、ミヤコーバスが、石巻と仙台を結ぶ高速バス仙台 - 石巻・女川線三陸道経由で運行しているが、バスが仙台市内の渋滞の影響を受けることや、運行本数が少なく所要時間も仙石線とあまり変わらないことから、高速バスに苦戦を強いられている仙山線、東北本線とは違い、仙石線では全線を通して乗車する利用客も多く、鉄道が優位な状況にある。

また、年間を通じて休日を中心に、観光地である松島や奥松島に訪れる観光客が仙石線を利用する。

他の路線への直通運転

仙石線では、他の路線に乗り入れる定期の旅客列車は存在せず、貨物列車が石巻線に乗り入れる。過去に臨時の旅客列車が石巻線に乗り入れたことがある。

元々が私鉄路線であった仙石線では、末端駅である仙台駅と石巻駅の仙石線ホーム及び駅舎が独立していた。仙台駅構内には、1970年頃まで東北本線と仙石線を結ぶ引込み線があったが、現在は存在しない。石巻駅構内では、石巻港への貨物列車の入線や他線との連絡のために、石巻線と仙石線の線路が連絡しているが、石巻線が非電化路線であることから、仙石線の電車が石巻線を自走することはできない。気動車の場合は両路線を直通することが可能であり、2000年の仙台トンネル開通以前はグラシア(現:こがね)による臨時列車(仙台~女川・気仙沼)が運行されたことがあった。仙石線への気動車の入線については、それ以外にも、多賀城~矢本のビール列車(小牛田運輸区キハ23形40形58形使用)、ふるさとによる野蒜~石巻の鳴瀬町(現:東松島市)町民号といった団体専用列車での入線が時折ある。現在は仙台トンネルの開通により仙台~苦竹間では、East i-D を除き、気動車の入線は基本的に不能になったが、東塩釜~石巻間では団体専用列車という形で気動車の入線が現在もある。

また、仙台市の交通政策で、仙石線を西公園まで延伸して東西線計画の一部とする構想もあったが、仙台市が独自に地下鉄東西線を建設する方針をとったために、構想は立ち消えとなった。

事業用列車

East i-Dによる軌道試験が行われる以前は、マヤ34形客車を用いた検測列車(マヤ検)の牽引は牽引車クモヤ145形電車を用いて行われていた。しかし地上線時代の仙台駅及び地下化後のあおば通駅は機回し線がなく、またクモヤ145形が1両しか在籍していないため、上り列車で仙台駅(地上線時代)もしくはあおば通駅(地下化後)に入線すると車両の付け替えが出来ないため、以前は105系電車を使用し、

  • 石巻側←クモハ105+クハ105+マヤ34+クモヤ145→仙台側

の編成で運転されていた。 105系電車廃車後は103系電車のクモハ編成からMc+Mのみをマヤの前に連結し、

  • 石巻側←クモハ103+モハ102+マヤ34+クモヤ145→仙台側

の編成で運行された。なお105系及び103系による運転はあおば通駅~宮城野運輸区間のみで運行され、宮城野運輸区~石巻間はクモヤ145形のみの牽引で運転されていた。なお仙石線では103系は老朽化の進むMc編成から置き換えが始まったが、マヤ検の都合上、置き換え開始後しばらくはMc編成が残留していた。そのためMc編成の全廃はマヤ検終了後の2003年7月であった。

歴史

  • 1925年(大正14年)6月5日:【開業】宮城電気鉄道 宮電仙台~西塩釜 【駅新設】榴ヶ岡、陸前原ノ町、福田町、陸前高砂、多賀城
  • 1926年(大正15年)1月1日:【駅新設】宮城野原
  • 1926年(大正15年)4月14日:【延伸開業】西塩釜~本塩釜
  • 1927年(昭和2年)4月18日:【延伸開業】本塩釜~松島公園(現在の松島海岸) 【駅新設】東塩釜、浜田
  • 1928年(昭和3年)4月10日:【延伸開業】松島公園~陸前小野 【駅新設】高城町、手樽、陸前富山、大塚、野蒜
  • 1928年(昭和3年)5月15日:【駅新設】苦竹
  • 1928年(昭和3年)11月22日:【延伸開業】陸前小野~石巻(全通) 【駅新設】矢本、陸前赤井、蛇田
  • 1929年(昭和4年)6月1日:【駅新設】鹿妻、東七番丁
  • 1931年(昭和6年)10月23日:【駅名改称】野蒜→東北須磨
  • 1931年(昭和6年)12月1日:【駅新設】東名
  • 1932年(昭和7年)1月8日:【駅名改称】石巻→宮電石巻
  • 1932年(昭和7年)8月1日:【駅新設】下馬
  • 1939年(昭和14年)2月1日:【駅新設】宮電山下
  • 1939年(昭和14年)11月7日:【貨物線開業】宮電山下~釜(現在の石巻港)
  • 1944年(昭和19年)5月1日:【国有化・線路名称制定】仙石線 【駅名改称】宮電仙台→仙台、東七番丁→仙台東口、浜田→陸前浜田、松島公園→松島海岸、富山→陸前富山、大塚→陸前大塚、東北須磨→野蒜、宮電山下→陸前山下、宮電石巻→石巻
  • 1952年(昭和27年)6月1日:【休止】仙台~仙台東口(地下区間)
  • 1952年(昭和27年)9月26日:【廃止】仙台~仙台東口 【駅名改称】仙台東口→仙台
  • 1953年(昭和28年)7月20日:【貨物線開業】釜~石巻港
  • 1956年(昭和31年)10月1日:仙石線管理所発足
  • 1957年(昭和32年):快速列車の設定開始
  • 1966年(昭和41年)1月20日:【高架化】陸前原ノ町~福田町(苦竹駅高架)
  • 1968年(昭和43年)2月23日:【複線化】福田町~多賀城
  • 1968年(昭和43年)3月19日:【複線化】陸前原ノ町~福田町
  • 1968年(昭和43年)10月11日:【貨物線開業】釜~石巻埠頭
  • 1969年(昭和44年)9月26日:【複線化】多賀城~西塩釜
  • 1971年(昭和46年)4月1日:仙石線管理所廃止、陸前原ノ町電車区および陸前原ノ町車掌区発足。【貨物線廃止】釜~石巻港
  • 1972年(昭和47年)3月15日:【駅名改称】釜→石巻港
  • 1972年(昭和47年)8月18日:塩竈市越ノ浦の仙石線の無人踏切で、仙台発石巻行き下り電車にダンブカーが衝突、1両目が脱線して松島湾に突っ込んだ(死者2名、重軽傷46名)。
  • 1975年(昭和50年)2月1日:「新型電車導入」記念乗車券発行
  • 1975年(昭和50年)2月15日72系電車アコモデーション改良車導入
  • 1975年(昭和50年)3月:出札合理化により榴ヶ岡、宮城野原、苦竹、福田町、陸前高砂、下馬、西塩釜、東塩釜、高城町の各駅で出札窓口閉鎖。仙台駅、石巻駅に乗継出札口を設置。
  • 1979年(昭和54年)10月1日:103系導入
  • 1981年(昭和56年)4月1日:【駅新設】中野栄
  • 1981年(昭和56年)11月1日:【高架・複線化】西塩釜駅~東塩釜 【駅移転】本塩釜駅、東塩釜駅
  • 1983年(昭和58年)9月20日CTC化、通票授受が廃止となる。
  • 1983年(昭和58年)10月2日:休日ダイヤ実施・線内最高速度が85km/h→95km/hに引き上げられる
  • 1986年(昭和61年):陸前原ノ町車掌区廃止、仙台車掌区に統合
  • 1987年(昭和62年)3月31日:【駅新設】東矢本駅
  • 1987年(昭和62年)4月1日:【承継】東日本旅客鉄道(第一種)・日本貨物鉄道(第二種)
  • 1988年(昭和63年)3月13日:ダイヤ改正に際して、快速列車に「うみかぜ」の愛称を命名。陸前大塚駅交換設備使用開始
  • 1990年(平成2年)7月21日:石巻駅駅舎を石巻線の駅舎と統合
  • 1991年(平成3年)3月15日:陸前原ノ町電車区閉所、宮城野電車区へ移転
  • 1999年(平成11年)11月1日:【貨物線廃止】石巻港~石巻埠頭
  • 2000年(平成12年)3月11日:【地下化】仙台~陸前原ノ町 【延長開業】あおば通~仙台
  • 2000年(平成12年)6月25日:野蒜駅~陸前小野駅間の鳴瀬川橋梁架け替え工事完成
  • 2002年(平成14年)11月5日:205系3100番台導入
  • 2003年(平成15年):宮城野運輸区発足
  • 2004年(平成16年)3月13日:【駅新設】小鶴新田
  • 2004年(平成16年)7月:103系運行終了。RT235編成は予備車として郡山駅構内に留置されることに(2007年3月に復帰)。
  • 2004年(平成16年)10月16日:快速列車「うみかぜ」の愛称廃止。平日・土曜休日の時刻表を一本に統一

日本で最初の地下路線

当初、宮城県庁付近を基点とする計画があり、東北本線との交差のため仙台駅~東七番丁(仙台東口)駅間は地下区間として建設されたが、これは日本で最初に開業した営業用の地下路線である。この区間の開業は、日本初の地下鉄である東京地下鉄道(現在の東京メトロ銀座線)の開業に先立つこと2年であり、また郊外電車の地下乗り入れとしても神戸有馬電気鉄道(現在の神戸電鉄有馬線)の湊川地下線より3年早かった。

その後、宮城県庁までの延伸は資金難と仙台市電の開業により断念され、1952年(昭和27年)には路線短縮により地下区間が廃止となった。廃止された地下区間は、2000年(平成12年)の再地下化までの間、仙台駅の北側にあった地下改札口(駅ビルの食料品売り場に改装され現存しない)や東北本線の各ホームと、仙石線ホームを結ぶ地下通路として利用されていた。

この地下区間は単線でありかつ距離が短かったこと、現存していないことなどから、現在はほとんど紹介されない存在となっている。現在の仙石線地下区間は前述の通り2000年に完成したもので、別物である。

路線改良

高度経済成長によって仙台市周辺の人口が増加し、仙台都市圏が形成されたことから、国鉄でも仙山線や仙石線の改良に着手した。また、仙石線では仙台駅付近が曲線が多い蛇行線形になっていたほか、本塩釜駅付近では台風や高潮の影響で路盤が海水に浸り運休することがしばしばあった。そこで、1979年(昭和54年)の103系電車導入をはじめ、1980年代より新駅設置や改良が意欲的に行われるようになった。1981年(昭和56年)に中野栄駅新設、西塩釜東塩釜間の高架・複線化と駅移設、1985年(昭和60年)に仙台トンネル着工、1987年(昭和62)に東矢本駅新設、1991年(平成3年)に宮城野電車区開設、2000年(平成12年)に仙台トンネル完成・あおば通駅新設、2004年(平成16年)に車両を205系電車に統一、小鶴新田駅新設と続く。現在は多賀城駅周辺の高架化事業が進められている。

新駅構想

陸前赤井駅蛇田駅の間に、(仮)柳の目駅を設置する案があり、東松島市石巻市の市議会議員や宮城県議会議員などが実現に向かって活動しているが、具体化の目処は立っていない。

駅一覧

  • 普通列車は各駅に停車(信号場は通過)するため省略。
  • 全駅宮城県に所在。
駅名 よみがな 駅間
キロ
累計
キロ
快速 快速 接続路線 所在地
あおば通駅 あおばどおり km
-
km
0.0
仙台市営地下鉄:南北線仙台駅 仙台市青葉区
仙台駅 せんだい 0.5 0.5 東日本旅客鉄道:東北新幹線東北本線常磐線*1・仙山線仙台空港アクセス線
仙台市営地下鉄:南北線*2、
仙台市宮城野区
榴ヶ岡駅 つつじがおか 0.8 1.3  
宮城野原駅 みやぎのはら 1.1 2.4  
陸前原ノ町駅 りくぜんはらのまち 0.8 3.2  
苦竹駅 にがたけ 0.8 4.0  
小鶴新田駅 こづるしんでん 1.6 5.6  
宮城野信号場 みやぎの 1.2 6.8 仙台車両センター宮城野派出所への分岐
福田町駅 ふくだまち 2.1 7.7  
陸前高砂駅 りくぜんたかさご 0.9 8.6  
中野栄駅 なかのさかえ 1.7 10.3  
多賀城駅 たがじょう 2.3 12.6 東日本旅客鉄道:東北本線(国府多賀城駅
徒歩連絡 約2km
多賀城市
下馬駅 げば 1.8 14.4  
西塩釜駅 にししおがま 0.8 15.2 東日本旅客鉄道:東北本線(塩釜駅
徒歩連絡 約1km
塩竈市
本塩釜駅 ほんしおがま 0.8 16.0  
東塩釜駅 ひがししおがま 1.2 17.2  
陸前浜田駅 りくぜんはまだ 3.1 20.3   宮城郡利府町
松島海岸駅 まつしまかいがん 2.9 23.2 東日本旅客鉄道:東北本線(松島駅
徒歩連絡 約2km
宮城郡松島町
高城町駅 たかぎまち 2.3 25.5 東日本旅客鉄道:東北本線(松島駅)
徒歩連絡 約1km
手樽駅 てたる 1.8 27.3  
陸前富山駅 りくぜんとみやま 1.3 28.6  
陸前大塚駅 りくぜんおおつか 2.2 30.8   東松島市
東名駅 とうな 1.6 32.4  
野蒜駅 のびる 1.6 34.0  
陸前小野駅 りくぜんおの 3.2 37.2  
鹿妻駅 かづま 1.6 38.8  
矢本駅 やもと 2.6 41.4  
東矢本駅 ひがしやもと 1.4 42.8  
陸前赤井駅 りくぜんあかい 1.5 44.3  
蛇田駅 へびた 3.5 47.8   石巻市
陸前山下駅 りくぜんやました 1.0 48.8  
石巻駅 いしのまき 1.4 50.2 東日本旅客鉄道:石巻線
  • *1 常磐線は路線名称上は東北本線岩沼駅で分岐。
  • *2 仙台駅で地下鉄南北線に乗り換えることも可能だが、あおば通駅を利用するよりも不便であるため推奨されていない。
貨物支線
陸前山下駅 - (貨)石巻港駅

仙石線に関する楽曲

  • 「MOTER MAN 仙石線」(SUPER BELL"Z、2001年)
  • 「MOTER MAN 仙石線 205系mix」(SUPER BELL"Z、2003年)

関連項目