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'''中原昌也'''(なかはら まさや、[[1970年]][[6月4日]]- )は、[[日本]]の[[音楽家|ミュージシャン]]、[[映画評論家]]、[[小説家]]、[[随筆家|エッセイスト]]。 |
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2008年4月2日 (水) 16:46時点における版
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中原昌也(なかはら まさや、1970年6月4日- )は、日本のミュージシャン、映画評論家、小説家、エッセイスト。
父はイラストレーターの中原収一(なかはら しゅういち、1936年 - )。
略歴
1970年、東京都・青山に生まれる。小学生時代から海外の前衛文学を愛好。また映画雑誌『スターログ』を購読していた。中学生時代には、佐藤重臣が主催していたカルト映画上映会「黙壷子フィルムアーカイブ」に参加、大きな影響を受ける。なお文化学院時代の同級生にZEEBRA、牧瀬里穂、中嶋朋子がいる。映画に興味を持つ一方でノイズミュージックにも興味を示し、1988年頃より、音楽活動を開始。ソニック・ユース、ベック、ジョン・スペンサーのフロントアクトをこなす。小山田圭吾(青山ブックセンターで中原が小山田にボストン・ストラングラーズというバンドを組もうと誘ったのは有名)との交友から音楽誌やカルチャー雑誌を中心に人気を得る。90年代中盤よりメディアからは『デス渋谷系』と呼ばれる事もあった。
自身が主宰するノイズユニット「暴力温泉芸者」の名は有名だが、小室哲哉の番組に出演した際、SM嬢のマネキンと相撲文字で「暴力温泉芸者」と書かれた書割を見て恥ずかしくなり、「HAIR STYLISTICS」名義に変更、同名義では2004年に1stアルバム「Customer's Cock Confused Death」を発表している。
トラットリアやダブレストラン、東芝EMIなどから多くの音楽作品(ノイズミュージック)を発表。一時期はリミキサーとしても活躍。コーネリアス、布袋寅泰、スチャダラパー、宇宙犬などの作品を手がけた。また、何故かトリビュート盤への楽曲提供も多く、トッド・ラングレン、越路吹雪、スパイダース、シオン、マーク・ボランなどの作品に名を連ねる。
また、1995年から町山智浩が創刊した『映画秘宝』シリーズにも、メイン・ライターとして参加。1996年には初の著書、『ソドムの映画市』も刊行。映画評論家として活動を始める。1998年、処女短編集『マリ&フィフィの虐殺ソングブック』で小説家デビュー。2001年、初の長編『あらゆる場所に花束が……』で第14回三島由紀夫賞受賞(青山真治 『ユリイカ EUREKA』との同時受賞)。
2006年、中編『点滅……』が第135回芥川龍之介賞(2006年上半期)候補作品に選ばれたが、 1票も入らずに落選。SPA!誌上で選考委員全員の批判を記し、一部で話題になる。同年、『名もなき孤児たちの墓』で第28回野間文芸新人賞を受賞。群像誌上の選評では、唯一の反対票を投じた江國香織からも「二重の×をつけた」とされ、ほぼすべての選考委員が『名もなき・・・』についてのみ言及し、支持を表明した。結果として、完全無視された芥川龍之介賞の選考と、好対照をなした。
近年のコラムやインタビューでは、「活字を書いて生活していくことの苦しさ」についての愚痴を表明することが多い。
著作
小説
- 『マリ&フィフィの虐殺ソングブック』(1998年、河出書房新社)
- 2000年文庫化(河出文庫)
- 『子猫が読む乱暴者日記』(2000年、河出書房新社)※イラスト:中原収一
- 2006年文庫化(河出文庫)
- 『あらゆる場所に花束が……』(2001年、新潮社)
- 長編。2005年文庫化(新潮文庫)
- 『キッズの未来派わんぱく日記』(2004年、リトルモア)
- CD付き。
- 『待望の短編集は忘却の彼方に』(2004年、河出書房新社)
- 『名もなき孤児たちの墓』(2006年、新潮社、野間文芸新人賞受賞)
- 『KKKベストセラー』(2006年、朝日新聞社)
- 長編。
- CD付き。
- 『ニートピア2010』(2008年、文藝春秋)
映画評論
- 『ソドムの映画市 あるいは、グレートハンティング的(反)批評闘争』(1996年、洋泉社)
- 『エーガ界に捧ぐ』(2003年、扶桑社)
- 『青山真治と阿部和重と中原昌也のシネコン!』(2004年、リトルモア)
- 青山真治・阿部和重との共著。
- 『続・エーガ界に捧ぐ』(2005年、扶桑社)
対談・その他
- 『サクセスの秘密 中原昌也対談集』(2001年、河出書房新社)
- 『ボクのブンブン分泌業』(2004年、太田出版)
- 『嫌オタク流』(2006年、太田出版)
出演
- 『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』(2005年、監督・青山真治)