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「電脳少女☆Mink」の版間の差分

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* [http://www6.plala.or.jp/mts/ Satellite-M] 公式サイト
* [http://www6.plala.or.jp/mts/ Satellite-M] 公式サイト


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[[Category:漫画作品|さいはーあいとるみんく]]
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2005年5月17日 (火) 08:13時点における版

電脳少女☆Mink』(サイバーアイドル ミンク)は、立川恵作の少女漫画で、同氏の代表作の一つ。

講談社の少女向け漫画雑誌『なかよし』にて1999年9月号から2002年1月号まで連載され、連載終了同年の『なかよし』増刊号『なつやすみランド』にて完結した作品。「KCなかよし」より漫画単行本全6巻が発刊されている。連載中においては主人公の衣装を公募するなどの企画も行われていた。

作品内容は「サイバーパンク変身アイドルもの」であり、いわゆる「魔法少女もの」の亜流。そのジャンル的傾向から言えば著者の代表作『怪盗 セイント・テール』の正統な後継作と言う事もできる。

ただ、立川恵本人にしてみれば『サイバーパンク』や『芸能界』といった、自らに馴染みの薄い知識を駆使せねばならなかったため、結果として体調を崩し、連載中における作品掲載の中断が何度か見られた。このため体調不良を理由として『なかよし』2002年1月号の掲載を最期に連載が中断される事となり、最終的には『なかよし』が季刊として出す増刊号に完結編を掲載する事で作品の終了を果たした。

なお、この連載中断騒動と同時期に集英社発行の『りぼん』より(アイドルものとしての)競合ジャンル作品『満月をさがして』(作・種村有菜)が発表された。発表時期が発表時期であり、同作品の迅速に過ぎるメディアミックス商業展開のため、これが一部の心無いファンの神経を逆なでし、インターネット匿名掲示板群において「種村(集英社)による立川(講談社)つぶし」の誤解を受ける事となり、種村ファンの顰蹙を買った。そのため、この話題に関しては理性的な立川ファンも「デマ」と切って捨てる傾向にある。実際『電脳少女☆Mink』の連載中断理由は上記の通り『作者の体調不良』によるものであるため「種村VS立川」説は根拠が無く論拠も薄いただの憶測と言える。


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


あらすじ

 白石みんくはごくごく普通なアイドル好きの中学生だった。ある日、友人と一緒にイチオシアーティストの新曲CDを買うためショップに行くが、そこでCD販促のための店内POP(看板)が倒れるという事故に遭遇する。あわやPOPに潰されそうになったみんくを助けたのは、あこがれのアイドル……ではなく、通りすがりの少年だった。少年はみんくを気遣い、事故で壊れたCDを弁償して名も告げず去っていく。
 ショップでCDを購入したみんくは、さっそく友人の鳥海真帆子と音楽を聞こうとする。ところがCDから音が出ない。不思議がる2人にもう一人の友人、森山叶花がCDを見せてと声をかける。果たして、それはパソコン用のCD-ROM。中身が違っていたのだ。しかもなんのいたずらか製作年は西暦2099年になっている。憤る麻帆子だったがパソコンマニアの叶花は面白がり、CDに入っているプログラムを「起動してみようよ!」と自らのパソコンで動かしだす。
 中に入っていたプログラムは『WANNA-BE』と言う名前の仮想現実上のキャラクターを作るソフトだった。麻帆子と叶花は面白がって、みんくのパーソナル・データを使い「アイドルのみんく」というバーチャル・キャラクターを作り出す。止めようとするみんくだったが結局面白さが優先し、最終的に「アイドルのみんく=Mink」が出来上がる。そして、キャラクターを起動させた瞬間、パソコンから火花が散った。なんと『WANNA-BE』プログラムが半実体化し「みんく」を取り込んで「Mink」に変身させ、いずこかへと消失させてしまう。
 同じ頃、CDショップでみんくを助けた少年・鳥海モトハルは苦悩の内にいた。父親のやっている芸能プロダクション『バード・ミュージック』が引き抜きに晒され、所属芸能人が一人もいなくなったためである。電話口で絶望を語る逃亡中の父親にモトハルは「オレがダイヤモンドみたいな女の子をみつけてみせる」と啖呵を切って電話を切る。その近くでは番組のロケが行われていた。ところがロケの現場にいきなりMinkに変身したみんくが乱入。モトハルはそれを見て呆然とし「見つけた」と呟いていた。
 番組乱入後からくもその場を逃げ出したMinkだったが、彼女は一度番組に乱入しただけで世間の話題を掻っ攫ってしまった。自分たちのした事が信じられずにパソコンを見つめるみんくたち。するとパソコンの画面から『WANNA-BE』のマスコットキャラ・オムが文字通り飛び出して実体化してしまう。オムは『WANNA-BE』が未来のおもちゃソフトである事を告げるが、自らが使われた先が本来自分がいるべき2099年ではなく100年近く前の世界である事に気付き青くなる。過去の世界で未来のソフトを使う事は、時間旅行を規制する「時空管理法」に触れると言うのだ。しかもこれはA級犯罪であり、もしもこの事が未来の人間に発覚すれば歴史から消去されてしまうと説明する。オムはすぐにソフトの使用をやめて廃棄するように求めてパソコンの中へ戻っていったが、どういうはずみか『WANNA-BE』はパソコンから消去もアンインストールもCD-ROM取り出しも不可能な状態になってしまっていたのである。
 もう二度と『WANNA-BE』を使用しないと約束する3人。ところがある日、真帆子が弁当を持ってどこかへ行くのを見かけ、みんくと叶花は後を追う。真帆子は学校の中等部に隣接する高等部へと顔を出し、ある人物に弁当を渡していた。それはなんとモトハル。すわ、あれが真帆子の彼氏かと驚く2人。だが実はモトハルは真帆子の兄だった。なぜかほっと胸をなでおろすみんく。ところがそんな乙女の恋心をよそに、モトハルはとんでもないコトを口にする。なんと、番組ロケ乱入の時に偶然見かけたMinkについて「ウチの所属アイドルです」と知り合いのプロデューサーにデタラメを話したと言うのだ。そして「土曜日の会見に彼女を連れて行く」と。もしもMinkを連れて行けなければ『バード・ミュージック』は責任問題で完全に潰れ、父親・鳥海社長とモトハルは路頭に迷うどころか自殺も考えねばならない……いや、それ以前に赤貧で餓死するかもしれない、と。鳥海家はただいま別居中。真帆子は母方に、モトハルは父方に引き取られているのだ。
 運命の土曜日。モトハルの前にMinkは現れない。会見の時間は刻一刻と近付いていく。みんくは自分を助けてくれたモトハルに対する想いと友人との誓いの板ばさみに立っていた。TVが一瞬だけ、Minkを探すために疲労困憊となったモトハルを映す。みんくは耐えきれずに思わず呟いていた。「"WANNA-BE" STAND BY...起動(SetUp)!」
 ついにモトハルの下に現れたMink。会見は大成功。ところがそれを見て、何も聞いていなかった叶花と真帆子は青くなる。しかし、モトハルのために消去も辞さない覚悟を決めたみんくを止める事はできなかった。かくて、これより電脳空間と芸能界を縦横無尽に駆け回る電脳少女(サイバー・アイドル)の運命が動き出したのである。

登場人物

  • バード・ミュージック(主人公とその周辺)

白石みんく

  • しらいしみんく・14歳・中学2年生
 アイドル好きの中学2年生。偶然手に入れた未来のコンピューター・ソフトウェア『WANNA-BE』で「アイドル・Mink」となる能力を手に入れてしまう。心優しく気立ての良い女の子だが、思い込みが激しい。また頭の中が妄想一色になることがままあり、その時には他の事は考えられなくなる。最初は「恋愛感情」というものがよく解っておらずアイドルに対するミーハー心と同様のもののように考えていたが、CDショップで助けてくれたモトハルに想いを寄せる事でそれを経験し学んでいく事となる。

Mink

  • みんく
 みんくたちが『WANNA-BE』で作り上げたヴァーチャル・キャラクター。単体では意志や感情を持たず「白石みんく」を核とすることで実体化する。そのため性格や感情は核であるみんくに準じることになるが、みんく本人よりMinkの方が積極性に富む。

鳥海モトハル

  • とりうみもとはる(鳥海素晴)・高校生
 逃げた父親に代わり、一人でアイドル芸能事務所「有限会社 バード・ミュージック」を切り盛りする勤労学生。みんくたちと同じ学園の高等部に通っている。とはいえ彼が学業をしているシーンはまったく存在しないので、落第・退学は時間の問題と言われている。バイクマニア。免許も持っていてよく乗り回しているが、よく転ぶ。優しい熱血漢だが職務(つまり芸能活動)においては非常に厳しく真面目である。

鳥海真帆子

  • とりうみまほこ・中学2年生
 みんくの同級生で親友。モトハルの妹。鳥海兄妹の親は別居中でモトハルは父に、真帆子は母に引き取られて生活しており、離れて暮らす兄を心配して弁当などを差し入れる、よく出来た妹。両親の人脈(母親はモデル事務所を経営)などを駆使していろんな芸能界情報をかき集める事ができる元おっかけの少女。

Maco

  • マコ
 『WANNA-BE』の創造者「鏡・J・ファーウェル」がみんくたちの持つ『WANNA-BE』システムに強制介入して作り上げたヴァーチャル・キャラクター。Minkと同様、単体では意志や感情を持たず「鳥海真帆子」を核とすることで実体化する。そのため性格や感情は核である真帆子に準じることになる。

森山叶花

  • もりやまかのか・中学2年生
 みんくの同級生でパソコンオタクのネットワーカー。ロジカルな事が大好きで、マシンを溺愛する機械フェチでもある。とかく機械の万能性(特にインターネットを介して得られる情報)を過信する傾向を持っており、この事がプログラム『WANNA-BE』にまつわる騒動に彼女達が巻き込まれるきっかけの一つになっている。また元追っかけの真帆子とは芸能界情報の情報量についていつも張り合い、機械の確実性と万能性をアピールしようと躍起になる。みんく・真帆子・叶花の三人でちょうど人間関係のバランスが取れており基本的に三人は親友同士としての付き合いを持っている。

Canon

  • カノン
 『WANNA-BE』の創造者「鏡・J・ファーウェル」がMacoと同様にみんくたちの持つ『WANNA-BE』システムに強制介入して作り上げたヴァーチャル・キャラクター。Minkと同様、単体では意志や感情を持たず「森山叶花」を核とすることで実体化する。そのため性格や感情は核である叶花に準じることになる。
  • 芸能界ほか

イリヤ

水原愛純

ジョニー堀田

  • 未来世界・電脳空間

鏡・J・ファーウェル

サイバー・セキュリティー

長官

外部リンク