口屋

口屋跡由来記

口屋（くちや）は、江戸時代から明治時代にかけて伊予国新居浜にあった別子銅山の瀬戸内海側の物流中継地点。現在、口屋跡（くちやあと）として残っており新居浜発祥の地として知られている。

概要

1691年（元禄4年）、住友家が別子銅山を開山し、その後1702年（元禄15年）に銅山越を経て立川（中宿）を経由し新居浜浦に口屋（浜宿）を設けたことに始まる。

口屋は、別子銅山から運んできた粗銅を船で大阪に運ぶ中継地点となり、また銅山で働く人々のための資材や食料物資の中継地点の役割を果たした。 その後、口屋は住友分店と改称し、1890年（明治23年）に新居浜の惣開（そうびらき）に移転するまでの188年間、名実共に新居浜の中心地として栄えた。

口屋跡

口屋あかがねの松

機能が惣開に移った1890年（明治23年）以降、口屋があった場所は小学校、町役場、市役所、図書館と変貌し、現在公民館となっている。ここを口屋跡と呼び、かつての賑わいの面影だけを残している。公民館の入口横に「口屋跡由来記」がある。さらに敷地内に「口屋あかがねの松」が、口屋開設以来300年以上もそのままの形で今も現存している。

関連項目

• 四阪島
• 住友金属鉱山