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'''南部 陽一郎'''(なんぶ よういちろう[[1921年]][[1月18日]] - )は[[アメリカ合衆国]]の[[物理学者]]である。[[1960年代]]に[[量子色力学]]と[[ヒッグス粒子]]の分野において先駆的な研究を行ったほか、[[弦理論]]の創始者の一人としても知られる。[[日本]]の[[福井県]]出身で、後にアメリカ合衆国に[[帰化]]した。
'''南部 陽一郎'''(なんぶ よういちろう[[1921年]][[1月18日]] - )は[[アメリカ合衆国]]の[[物理学者]]である。[[1960年代]]に[[量子色力学]]と[[ヒッグス粒子]]の分野において先駆的な研究を行ったほか、[[弦理論]]の創始者の一人としても知られる。[[日本]]の[[福井県]]出身で、後にアメリカ合衆国に[[帰化]]した。


==略歴==
== 略歴 ==
旧制[[福井県立藤島高等学校|福井中学]]、[[第一高等学校 (旧制)|第一高等学校]]を経て[[1942年]]に[[東京帝国大学]][[理学部]]物理学科を卒業。[[1949年]]に[[大阪市立大学]]助教授、翌[[1950年]]に教授となった。[[1952年]]に渡米し、[[プリンストン高等研究所]](当時の所長は[[ロバート・オッペンハイマー]])を経て[[1956年]]に[[シカゴ大学]]助教授、[[1958年]]に同大学教授になった。[[1991年]]にシカゴ大学[[エンリコ・フェルミ研究所]]名誉教授となる。
旧制[[福井県立藤島高等学校|福井中学]]、[[第一高等学校 (旧制)|第一高等学校]]を経て[[1942年]]に[[東京帝国大学]][[理学部]]物理学科を卒業。[[1949年]]に[[大阪市立大学]]助教授、翌[[1950年]]に教授となった。[[1952年]]に渡米し、[[プリンストン高等研究所]](当時の所長は[[ロバート・オッペンハイマー]])を経て[[1956年]]に[[シカゴ大学]]助教授、[[1958年]]に同大学教授になった。[[1991年]]にシカゴ大学[[エンリコ・フェルミ研究所]]名誉教授となる。


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== 著書 ==
== 著書 ==
;一般向け
=== 一般向け ===
* 『クォーク 第2版―素粒子物理はどこまで進んできたか』 [[講談社ブルーバックス]]、1998年 ISBN 4-06-257205-2
* 『クォーク 第2版―素粒子物理はどこまで進んできたか』 [[講談社ブルーバックス]]、1998年 ISBN 4-06-257205-2
* 『クォーク 第1版―素粒子物理の最前線』 [[講談社ブルーバックス]]、1981年 ISBN 4-06-118080-0
* 『クォーク 第1版―素粒子物理の最前線』 [[講談社ブルーバックス]]、1981年 ISBN 4-06-118080-0
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* 『素粒子の宴』 南部陽一郎、H.D.ポリツァー、工作舎、1979年
* 『素粒子の宴』 南部陽一郎、H.D.ポリツァー、工作舎、1979年


;教科書
=== 教科書 ===
* 『大学院素粒子物理(1)―素粒子の基本的性質』 中村誠太郎 編、南部陽一郎ほか著、講談社、1997年 ISBN 4061532243
* 『大学院素粒子物理(1)―素粒子の基本的性質』 中村誠太郎 編、南部陽一郎ほか著、講談社、1997年 ISBN 4061532243


;論文集
=== 論文集 ===
*"Broken Symmetry: Selected Papers of Y. Nambu" World Scientific Series in 20th Century Physics, Vol 13(1995) ISBN 9810223560
*"Broken Symmetry: Selected Papers of Y. Nambu" World Scientific Series in 20th Century Physics, Vol 13(1995) ISBN 9810223560



2008年10月7日 (火) 13:35時点における版

南部陽一郎。2005年、ベンジャミン・フランクリン・メダルの受賞式典ででの姿(アメリカ・フィラデルフィア)。
ノーベル賞受賞者ノーベル賞
受賞年:2008年
受賞部門:ノーベル物理学賞
受賞理由:自発的対称性の破れの発見

南部 陽一郎(なんぶ よういちろう、1921年1月18日 - )はアメリカ合衆国物理学者である。1960年代量子色力学ヒッグス粒子の分野において先駆的な研究を行ったほか、弦理論の創始者の一人としても知られる。日本福井県出身で、後にアメリカ合衆国に帰化した。

略歴

旧制福井中学第一高等学校を経て1942年東京帝国大学理学部物理学科を卒業。1949年大阪市立大学助教授、翌1950年に教授となった。1952年に渡米し、プリンストン高等研究所(当時の所長はロバート・オッペンハイマー)を経て1956年シカゴ大学助教授、1958年に同大学教授になった。1991年にシカゴ大学エンリコ・フェルミ研究所名誉教授となる。

1978年文化勲章受勲。1982年には、アメリカ科学界最高峰の栄誉とされるアメリカ国家科学賞を授与された。

1970年後藤鉄男とともに南部-後藤の弦理論(ひも理論)の提案をおこなったが、正しくないことが証明された。しかし1984年マイケル・グリーンジョン・シュワルツが発表した超対称性を加味した弦理論(超弦理論)によって、再び表舞台に現れた。

自発的対称性の破れ」の発見によって、2008年ノーベル物理学賞を受賞。[1]

受賞歴

著書

一般向け

教科書

  • 『大学院素粒子物理(1)―素粒子の基本的性質』 中村誠太郎 編、南部陽一郎ほか著、講談社、1997年 ISBN 4061532243

論文集

  • "Broken Symmetry: Selected Papers of Y. Nambu" World Scientific Series in 20th Century Physics, Vol 13(1995) ISBN 9810223560

脚注

  1. ^ *The Nobel Prize in Physics 2008 2008年10月7日 閲覧。(英語)

関連項目

外部リンク