コンテンツにスキップ

「相対音感」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
14行目: 14行目:


具体的な例としては、Gメジャースケール(ト長音階)を[[絶対音感]]の人はG,A,B,C,D,E,F#と実音で捉えるが、
具体的な例としては、Gメジャースケール(ト長音階)を[[絶対音感]]の人はG,A,B,C,D,E,F#と実音で捉えるが、
相対音感の人はこれをド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シなどの[[階名]]([[移動ド]])、もしくは音度記号(スケールディグリー)で、[[主音]]の音名が不明な音階と捉えるという違いがある。
相対音感の人はこれをド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シなどの[[階名]]([[移動ド]])、もしくは音度記号(スケールディグリー)で、[[主音]]の音名が不明な音階と捉えるという違いがある。


== 相対音感を持つ人の特徴 ==
== 相対音感を持つ人の特徴 ==

2008年11月2日 (日) 23:10時点における版

相対音感そうたいおんかん) 一般的に、基準となる他の純音楽音の手助けを借りずに音高音名で認識する絶対音感という言葉に対して、相対的な音程によって音を識別する能力を指す。

音楽を職業とする人は音楽教育の過程でソルフェージュの訓練を受けることが多いため、身につけているのが一般的である。 特に即興演奏(インプロヴィゼーション)などをするジャズやフュージョンにおいては必要不可欠な能力である。


概要

「ある音の高さを基準に、他の音の高さを判別する能力」と説明されることも多い。 調性音楽、旋法による音楽の演奏を前提とした場合、より実践的には「音階を辿る能力」といえる。

どちらの音のほうが高い、といった程度の相対音感は一般の人でも多くが持っているが、複数の音の音程を長2度、完全4度などといった具合に正確に把握する、という音楽家に必要な水準において、相対音感が鋭い(鈍い)、といったニュアンスで「相対音感が在る(無い)」などという言い方もされる。

具体的な例としては、Gメジャースケール(ト長音階)を絶対音感の人はG,A,B,C,D,E,F#と実音で捉えるが、 相対音感の人はこれをド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シなどの階名(移動ド)、もしくは音度記号(スケールディグリー)で、主音の音名が不明な長音階と捉えるという違いがある。

相対音感を持つ人の特徴

  • 絶対音感とは違い基準音を提示されないと音名を答えることが難しい。


  • 調性音楽や旋法音楽を表情豊かに演奏することや、転調などが多い曲の演奏などでは相対音感が有利だとされている。


  • 無調音楽など、調性がまったく感じられないような音楽の弦楽器や声楽や即興演奏での演奏においては苦手だとされている。


  • 絶対音感を身につけるには幼児期に適切な指導や訓練を受けることが必要であるが、相対音感は訓練を重ねれば年齢を問わずに鍛えられる。


  • 習得の速さや到達レベルには個人的資質が強く関わる。


  • 違和感を感じることなく移動ドで歌うことが容易にできる。

関連項目