「デルタフォース」の版間の差分
BloodMusic (会話 | 投稿記録) 編集の要約なし |
|||
45行目: | 45行目: | ||
*「[[ブラックホーク・ダウン|ブラックホークダウン]]」(2001) リドリー・スコット監督 主演 [[ジョシュ・ハートネット]]、[[ユアン・マクレガー]]、[[エリック・バナ]] |
*「[[ブラックホーク・ダウン|ブラックホークダウン]]」(2001) リドリー・スコット監督 主演 [[ジョシュ・ハートネット]]、[[ユアン・マクレガー]]、[[エリック・バナ]] |
||
{{DEFAULTSORT:てるたふおーす}} |
|||
[[Category:軍 |
[[Category:アメリカ陸軍]] |
||
[[Category:軍隊系特殊部隊]] |
|||
{{gunji-stub}} |
{{gunji-stub}} |
||
2008年11月5日 (水) 00:26時点における版
デルタフォース(Delta Force)とはアメリカ陸軍 第1特殊作戦部隊D(デルタ)分遣隊の通称であり、主に対テロ作戦を遂行する特殊部隊である。
概要
1977年11月19日にイギリスの特殊部隊SASをモデルにつくられた。SASで訓練を受けたアメリカ陸軍のチャールズ・アルヴィン・ベックウィズ大佐がペンタゴンに提案したのがきっかけである。なおアメリカ政府は公式にはデルタフォースの存在を認めていない。通常は四人一組で行動する(これは室内への突入を考慮したものである。ちなみに海軍特殊部隊SEALsの最低作戦行動人数は二人一組となっている)。近接戦闘等のほか、現地の語学に精通するなど頭脳面でも高い水準が要求される。演習時には一般の兵士に作戦内容を知られぬようにドイツ語やフランス語を使って作戦会議を行うなど、隊員の語学水準は非常に高い。
歴史
アメリカ陸軍第1特殊作戦部隊デルタ分遣隊(通称:デルタフォース)は、米国国内で自国のテロ対策の甘さや不備を指摘する声が多かったため、1977年11月19日に創設された。同部隊は、以前から“陸軍全体から集めた精鋭による部隊”の必要性を訴えていたチャールズ・アルヴィン・ベックウィズ大佐によって編制された。当時すでに、陸軍にはグリーンベレー、海軍にはSEALsといった特殊部隊が存在しており、米国政府や軍上層部は新たな特殊部隊の創設には消極的な姿勢を見せていた。しかし、同年にソマリアのモガディッシュで起きたルフトハンザ航空機ハイジャック事件におけるドイツの警察系特殊部隊GSG-9(ドイツ連邦国境警備隊第9部隊)の活躍に衝撃を受けた政府は、1960年代前半に、SAS(イギリス陸軍特殊空挺部隊)に1年間交換勤務した経験を持つベックウィズ大佐に「対テロ専門特殊部隊」の編成を命じたのである。ベックウィズ大佐はSASでの勤務経験を活かし、SASを真似てデルタフォースを創設した。実際にデルタとSASを比べると、組織構成から部隊の性質、訓練プログラムに至るまで酷似している。ちなみに、デルタフォースという名称は、ベックウィズ大佐がベトナム戦争時に指揮していた部隊「プロジェクト・デルタ」に由来する。
1980年4月、イランで発生した駐イラン米国大使館占領事件において、デルタフォースが実行した作戦「イーグルクロー作戦」が失敗し、今まで秘匿が貫かれてきたデルタフォースの存在が明るみに出る事になった。その後、この失敗を教訓とし、軍上層部は改めて強靭な組織作りを進めた。1981年、JSOC(統合作戦司令部)、そして、1987年にU.S. SOCOM(アメリカ統合特殊作戦軍)を設立した。このSOCOMには陸・海・空の各特殊部隊を統括するに至る。結果、デルタフォースもSOCOMの指揮下に置かれ、その一方、国防総省直轄の組織として機能するようになる。
本部
ノースカロライナ州フォート・ブラッグ基地の一角に本部が存在し、部隊の訓練は厳重な秘密の壁に守られている。施設には世界の最先端を行くとされる射撃場、水泳プール、潜水プールがあり、地下鉄や旅客機などあらゆる種類のテロを想定し造られた模擬訓練施設が存在する。市街地での急襲や人質訓練には、「恐怖の館」が使用される。
恐怖の館
「恐怖の館(ハウス・オブ・ホラー)」はデルタフォースの訓練施設である。この施設は、各種テロ状況を実演できる一連の部屋のことで、人質救出やCQBの訓練に使用される。または、ここで奇襲攻撃戦術を学び、敵と味方、人質の区別を即座に行えるようにする。訓練には、「ダブル・タップ」方式の射撃法も含まれている。ダブル・タップ方式とは、目標に対して常に2度射撃し、確実に息の根を止める射撃法である。この恐怖の館はSAS (イギリス陸軍)の訓練施設である「キリング・ハウス」にを手本に造られたものである。
入隊条件
- 志願制(一生に一回しか受験資格が無い)
- 22歳以上で下士官以上の階級である者
- 3月と9月の年2回行われる入隊試験に合格した者
この他、第75レンジャー連隊や第82空挺師団、第101空中強襲師団などでの勤務経験者、つまり既にある程度の特殊技能を身に着けている者が選抜で有利だという。
構成
3個の作戦中隊隊と支援中隊、通信中隊、飛行小隊から成り、ファニー小隊と呼ばれる女性を含めた少数の部隊も加わっているとされている。隊の最小単位は4名である。
参加したとされる主な任務・作戦
- 駐イラン米国大使館人質救出作戦(イーグルクロー作戦) 1980年
- グレナダ侵攻作戦(アージェント・フューリー作戦) 1983年
- パナマ侵攻作戦(ジャスト・コーズ作戦) 1989年
- 湾岸戦争(砂漠の嵐作戦) 1990年~1991年
- ソマリア・アイディード将軍捕獲作戦(希望の修復作戦) 1993年
- アフガニスタン紛争(不朽の自由作戦) 2001年~
- イラク戦争(イラクの自由作戦) 2003年~
- イラク戦争 (ジェシカ・リンチ上等兵救出作戦) 2003年
参考文献
- 『別館宝島 世界の特殊部隊 ~極秘任務を遂行する最強エリート集団~』 著者/江澤隆士・藤沢英一、発行所/株式会社宝島社
- 『特殊部隊 (原題/ULTIMATE SPECIAL FORCES)』 著者/ヒュー・マクマナーズ、翻訳/村上和久、発行所/朝日新聞社
主な映画作品
- 「デルタフォース」(1986) メナヘム・ゴーラン監督 主演 チャック・ノリス、リー・マーヴィン
- 「デルタフォース2」(1990) アーロン・ノリス監督 主演 チャック・ノリス、ビリー・ドラゴ
- 「ブラックホークダウン」(2001) リドリー・スコット監督 主演 ジョシュ・ハートネット、ユアン・マクレガー、エリック・バナ