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「アメリカ合衆国の国章」の版間の差分

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[[Image:US-GreatSeal-Obverse.svg|thumb|250px|アメリカ合衆国の国章(グレートシールの表面)]]
[[Image:US-GreatSeal-Obverse.svg|thumb|250px|アメリカ合衆国の国章(国璽の表面)]]
[[画像:US Great Seal Reverse.svg|thumb|250px|グレートシールの裏面]]
[[画像:US Great Seal Reverse.svg|thumb|250px|国璽の裏面]]


'''アメリカ合衆国の国章'''(アメリカがっしゅうこくのこくしょう)には、'''[[アメリカ合衆国]]のグレートシール''' (Great Seal of the United States) の表(おもて)面の図柄が使われている。
'''アメリカ合衆国の国章'''(アメリカがっしゅうこくのこくしょう)には、'''[[アメリカ合衆国]]の[[国璽]]''' (Great Seal of the United States) の表(おもて)面の図柄が使われている。


グレートシールとは、政府文書に貼られる[[シール]]である。この図柄は[[1782年]]に正式に使用が開始されて以来のものである。
国璽とは、政府文書に押されるシール(印章)である。この図柄は[[1782年]]に正式に使用が開始されて以来のものである。


アメリカ合衆国は公式に「[[国章]] (national coat of arms)」を定めたことは一度もないが、グレートシールの図柄は[[パスポート]]などさまざまな場面で用いられ、'''事実上の国章'''とみなされている。[[アメリカ合衆国ドル|USドル]]の25¢の裏面やすべての紙幣にも描かれている(一部がアレンジされている)。
アメリカ合衆国は公式に「[[国章]] (national coat of arms)」を定めたことは一度もないが、国璽の図柄は[[パスポート]]などさまざまな場面で用いられ、'''事実上の国章'''とみなされている。[[アメリカ合衆国ドル|USドル]]の25¢の裏面やすべての紙幣にも描かれている(一部がアレンジされている)。

==グレートシールとは==
グレートシール (great seal) は、国・地方政府・教会などの長が重要書類につける証印([[シール]])である。

[[イギリス]]のグレートシール (The Great Seal, Great Seal of the Realm) など伝統的なグレートシールは、融けた[[封蝋]]にスタンプを押して付けられる。これは[[印章]](ハンコ)の一種と言えるので、イギリスのグレートシールは[[国璽]]と訳される。「[[璽]]」とは印章(特に[[皇帝]]の印章)のことで、国璽とは「国の印章」の意味である。

それに対し、アメリカ合衆国のグレートシールは[[ステッカー]]([[糊]]で貼り付ける紙片)である。だから、国璽と訳すのは間違いである。


== デザイン ==
== デザイン ==
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=== 裏面 ===
=== 裏面 ===
アメリカ合衆国のグレートシール1枚の紙片なので、裏面がある。こちらには2枚目の画像のように、煉瓦造りの[[ピラミッド]]型四角垂の上に目玉([[プロビデンスの目]])が描かれている。上方のプロビデンスの目は周りを監視し、ピラミッドは新しく生まれた国家の光を浴びることを示したため、描かれた。
アメリカ合衆国の国璽には裏面がある(西洋の国璽には通常ある)。こちらには2枚目の画像のように、煉瓦造りの[[ピラミッド]]型四角垂の上に目玉([[プロビデンスの目]])が描かれている。上方のプロビデンスの目は周りを監視し、ピラミッドは新しく生まれた国家の光を浴びることを示したため、描かれた。


このグレートシール裏面のデザインが、[[フリーメーソン]]の紋章と似ているとして、アメリカはフリーメーソン、ひいては[[ユダヤ人]]により支配されている、という[[都市伝説]]が、主に[[陰謀論者]]によって流布されている。
この国璽裏面のデザインが、[[フリーメーソン]]の紋章と似ているとして、アメリカはフリーメーソン、ひいては[[ユダヤ人]]により支配されている、という[[都市伝説]]が、主に[[陰謀論者]]によって流布されている。


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==

2009年2月2日 (月) 22:04時点における版

アメリカ合衆国の国章(国璽の表面)
国璽の裏面

アメリカ合衆国の国章(アメリカがっしゅうこくのこくしょう)には、アメリカ合衆国国璽 (Great Seal of the United States) の表(おもて)面の図柄が使われている。

国璽とは、政府文書に押されるシール(印章)である。この図柄は1782年に正式に使用が開始されて以来のものである。

アメリカ合衆国は公式に「国章 (national coat of arms)」を定めたことは一度もないが、国璽の図柄はパスポートなどさまざまな場面で用いられ、事実上の国章とみなされている。USドルの25¢の裏面やすべての紙幣にも描かれている(一部がアレンジされている)。

デザイン

表面

1枚目の画像のようにワシが翼を広げたものが描かれている。ワシは13枚の葉のついたオリーブの枝と13本のとをそれぞれの足に握り、「戦争と平和」および「平和への願い」を表している。またワシの頭はオリーブの枝のほうに向けられ、戦争のない平和な世界を願った思いがこめられている。ワシは合衆国のモットーである「E Pluribus Unum(ラテン語: 多数から一つへ)」が書かれた布をくわえている。 ワシの頭上には「栄光」を表す13個の星が青地の中に輝いている。13個の星は六芒星の形に並べられている。

この国章の上方には13の星、には13のストライプ、ワシが左方に持っているオリーブの葉は13葉、右方に持っている矢の数は13本になっている。すべてが13なのは、アメリカが独立したときのの数が13州だったためと考えられる。

大統領紋章では、戦時中はワシの頭が“戦争”を表す13本の矢の側を向く事がある。

裏面

アメリカ合衆国の国璽には裏面がある(西洋の国璽には通常ある)。こちらには2枚目の画像のように、煉瓦造りのピラミッド型四角垂の上に目玉(プロビデンスの目)が描かれている。上方のプロビデンスの目は周りを監視し、ピラミッドは新しく生まれた国家の光を浴びることを示したため、描かれた。

この国璽裏面のデザインが、フリーメーソンの紋章と似ているとして、アメリカはフリーメーソン、ひいてはユダヤ人により支配されている、という都市伝説が、主に陰謀論者によって流布されている。

外部リンク