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「JR東日本E231系電車」の版間の差分

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[[2002年]](平成14年)[[4月21日]]に営業運転を開始した[[山手線]]専用車両。
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具体的には、先頭車両前面が0番代と違う。ドア上部に2基の液晶表示器が取り付けられている(左側は主にCM、右側は主に次駅案内などに使用)。回生失効まで電力回生ブレーキが作用し、回生失効後はモーターが逆回転するよう電流を流すことで停止させる純電気ブレーキを採用している。
具体的には、先頭車両前面が0番代と違う。ドア上部に2基の液晶表示器が取り付けられている(左側は主にCM、右側は主に次駅案内などに使用)。回生失効まで電力回生ブレーキが作用し、回生失効後はモーターが逆回転するよう電流を流すことで停止させる純電気ブレーキを採用している。またこの500番台はMT比が6M5Tと高く、加速度も他の番台の2.5km/h/s
より高い3.0km/h/sとなっている。

また、10号車と7号車(東京・田端基準。[[新宿駅]]基準[[渋谷駅]]方向先頭より2・5両目)に6ドア車両も連結。
また、10号車と7号車(東京・田端基準。[[新宿駅]]基準[[渋谷駅]]方向先頭より2・5両目)に6ドア車両も連結。



2005年7月7日 (木) 07:32時点における版

E231系電車(E231けいでんしゃ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)の一般形電車。近・中距離用または通勤用の標準型車両として東急車輛と共同開発した電車。東急車輌の他、川崎重工、自社の新津車両製作所でも製造されている。東急・新津製はアルミ系・川重製はプラスチック系の内装で川重製の内装はやや黄色い。

JR東日本新津車両製作所で製造された、E231系・山手線仕様
E231系・近郊形仕様(2005年2月23日 上野駅にて)
ファイル:E231 kin green.jpg
E231系・近郊形仕様・2階建てグリーン車 (2004年9月15日 高崎駅)
ファイル:E231 Door.jpg
E231系(近郊形仕様)のドア開閉ボタン

概要

老朽化が進む103系113系115系電車の置き換え用として2000年(平成12年)3月から投入された。

従来中距離電車に使用していた近郊形電車E217系:歯車比6.06、最高速度120km/h)と近距離用の通勤形電車209系:歯車比7.07、最高速度110km/h)で性能が異なり、系列が分かれていたものを一般形電車として統合(歯車比7.07、最高速度120km/h)したもので、基本的に209系やE217系をベースに、車体を広幅車体(2950mm、但し800番台は2800mm)としており、このため従来の通勤形電車と比較した場合、車内の余裕が若干ながら向上している。

なお、本系列は首都圏大手私鉄の今後の標準車両と目されており、相鉄10000系東急5000系のように本系列を基本にした私鉄車両も誕生している。関西大手私鉄では在来の車両よりも座り心地が悪化したことや、ステンレス車両が南海電鉄を除き比較的少ない故に無縁と思われていたが、近鉄に於いて素材を軽量アルミに変更した上で窓配置をアレンジした近鉄3220系電車が登場した。以降の近鉄の増備車両であるシリーズ21もこのE231系のコンセプトを受け継いでいる。

また、JR東日本でも、このE231系をベースとした常磐線中距離電車用交直流電車E531系を開発・増備を行っている。

車体形状や装備の違いにより、通勤タイプと近郊タイプの2つに大別できるが、概要にある通り、両者に性能的な差はない。車体製作方法や制御装置に個体差が見られるが、これは209系などと同様、基本仕様のみを統一し車両メーカーによる若干の仕様の違いを許容したことによるもので、車両製作コストの削減に寄与している。

ドアの開閉時には209系やE217系と同様のドアチャイムを採用している。

集電装置としてシングルアーム式パンタグラフを採用している。

TIMS(Train Information Management System)と呼ばれる列車情報管理システムを搭載している。
また、客室内にも、LEDや液晶ディスプレイ(山手線仕様500番台車両のみ)による色々な情報を表示するシステムもある。

幅広車体を採用したことにより乗車定員を増加させた。

通勤タイプ

全車両がロングシートである。VVVFインバータ制御装置として三菱の3レベルIPM-IGBTVVVFを使用している。ドアモーターには電気スクリュー軸駆動式を採用している。

私鉄では、相鉄10000系東急5000系近鉄3220系/9020/9820系/6820系/7020系がこれに当たる。

0番台

2000年登場。

現在は中央・総武各駅停車用に三鷹電車区に10両編成43本(430両)、常磐線の快速電車(上野~取手間)成田線(我孫子~成田間)の普通列車用に松戸車両センターに10両編成17本(170両)と同じく0番台の5両編成18本(90両)が配置されている。

500番台

2002年(平成14年)4月21日に営業運転を開始した山手線専用車両。

具体的には、先頭車両前面が0番代と違う。ドア上部に2基の液晶表示器が取り付けられている(左側は主にCM、右側は主に次駅案内などに使用)。回生失効まで電力回生ブレーキが作用し、回生失効後はモーターが逆回転するよう電流を流すことで停止させる純電気ブレーキを採用している。またこの500番台はMT比が6M5Tと高く、加速度も他の番台の2.5km/h/s より高い3.0km/h/sとなっている。 また、10号車と7号車(東京・田端基準。新宿駅基準渋谷駅方向先頭より2・5両目)に6ドア車両も連結。

現在は東京総合車両センターに11両編成52本(576両)が配置されている。

800番台

2003年(平成15年)5月1日に営業運転を開始した中央・総武線各駅停車から東京メトロ(旧営団)東西線に直通する車両。

車体は、東京メトロ東西線の車両限界に合わせて常磐線各駅停車から地下鉄千代田線直通する209系1000番代を基本にした狭幅(2800mm)仕様。そのため、前面非常扉を装備し、回生失効まで電力回生ブレーキが作用し、回生失効後はモーターが逆回転するよう電流を流すことで停止させる純電気ブレーキを採用している。また、加速度も東京メトロ東西線の規格に合わせて3.3km/h/sとなっており、この為電動車比率が6M4Tとなっている。自動放送は、JR、東京メトロの両方に対応している。東葉高速鉄道への乗り入れはしない。車外スピーカ、乗降促進チャイムも製造当初から搭載している。

現在は三鷹電車区に10両編成7本(70両)が配置されている。

900番台

1999年登場。試作車で落成時は209系950番台。現在は三鷹電車区に10両編成(1編成)10両が配置されている。

近郊タイプ

2000年登場。2004年(平成16年)から国府津車両センターでも運用を開始している。

私鉄では近鉄5820系がこれに当たる。(ただし、車内はロング・クロス変換可能なL/Cとなっている)

  • 半自動ドア付き。
  • 先頭車両運転台形状が踏切における衝突事故対策として大型化されている。
  • 前面上部にはHID方式(キセノンランプ)の前照灯を採用している。
  • ドアエンジンは電気リニアモーター駆動式を採用されている。
  • 一部の車両にトイレ・セミクロスシート車両である。
  • 2004年から2階建てグリーン車も製造している。
  • VVVF装置は日立の2レベルIGBTVVVFを使用している。
  • 2003年度投入車からラジオノイズ対策がされた。(SC59→SC77)
  • 国府津車両センター向けの製造車両より運転台の速度計・圧力計が液晶モニター化された。
  • グリーン車を連結している編成と付属編成は自動放送。
  • 国府津車両センター向けの製造車両よりドア上に2段式LED表示器を採用。(その他の車両はドア上に1段式LED表示器を採用)
  • 小山車両センター所属の車両は座席が硬く不評だったため、国府津車両センター所属の車両はSバネを使用したやわらかい座席を採用している。
なお、小山車両センター所属の車両に対してグリーン車を連結したため、国府津車両センター所属車両のうち、6号車と7号車にはグリーン車と入れ替えられた元小山車両センターの車両を連結しており、その車両のみ旧仕様のままになっている。(K-01編成を除く)
小山車両センターには高崎線宇都宮線の普通・快速列車、湘南新宿ライン横須賀線~宇都宮線系統、横須賀線の普通列車(大船発逗子行3835M、逗子発大船行3832M)用に10両編成(U編成)41本(そのうち、4号車と5号車にグリーン車連結している編成は39本)と5両編成(U編成)28本が配置されている。また、湘南新宿ラインにグリーン車を連結していない編成は運用に当たらない。
国府津車両センターには東海道線(東京~沼津間)伊東線御殿場線(国府津~山北間)・高崎線の普通・快速列車、湘南新宿ラインの東海道線~高崎線系統用に10両編成(K編成)26本と5両編成(S編成)26本が配置されている。国府津車両センター所属の10両編成は全編成グリーン車が4号車と5号車に連結されている。

近郊タイプの番台区分

  • 寒地仕様…+1000
  • 座席の形態:ロングシート車…+0、セミクロスシート車…+2000
  • 運転台タイプ(先頭車) …+5000
  • トイレの有無(中間普通車) : トイレなし…+0、トイレあり…+5000
  • 各車で座席形態の違う電動車ユニット : +500

関連項目

外部リンク