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「JR東日本E217系電車」の版間の差分

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制御装置は[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]で[[ゲートターンオフサイリスタ|GTO]]素子を採用している。
制御装置は[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]で[[ゲートターンオフサイリスタ|GTO]]素子を採用している。


近郊形電車としては初の片側4扉車で、[[JR東日本209系電車|209系電車]]の近郊形電車版ともいえる車両であるが、近郊形車両のため歯数比を6.06に低減した。
近郊形電車としては初の片側4扉車で、[[JR東日本209系電車|209系電車]]の近郊形電車版ともいえる車両であるが、近郊形車両のため歯数比を6.06に低減した。これによって起動加速度は通勤型の209系より低く2,0km/h/sとなっている

113系にも連結されていた[[グリーン車]]は、元々利用者が多かった事と、[[成田国際空港]]アクセス([[エアポート成田]])による利用者を見込んで、[[国鉄211系電車|211系電車]]の2階建グリーン車をベースにした[[2階建車両]]を基本編成である11両編成の内東京・久里浜方面に向かって4両目、5両目の車両として2両連結している。なお、付属編成とされる4両編成を連結した15両編成では同方向で7両目、8両目となる。
113系にも連結されていた[[グリーン車]]は、元々利用者が多かった事と、[[成田国際空港]]アクセス([[エアポート成田]])による利用者を見込んで、[[国鉄211系電車|211系電車]]の2階建グリーン車をベースにした[[2階建車両]]を基本編成である11両編成の内東京・久里浜方面に向かって4両目、5両目の車両として2両連結している。なお、付属編成とされる4両編成を連結した15両編成では同方向で7両目、8両目となる。



2005年7月7日 (木) 07:58時点における版

E217系電車(E217けいでんしゃ)は東日本旅客鉄道(JR東日本)の直流近郊形電車

上り側先頭車

1994年(平成6年)12月3日に営業運転を開始した。

横須賀線総武快速線を中心に総武本線(千葉~成東間)、成田線鹿島線外房線内房線の一部列車にも使用されている。また、東京方面や三浦半島方面から成田空港駅まで直通運転されているエアポート成田にも使用されている。

概要

1994年に横須賀線総武快速線113系電車の老朽化のため、後継車両として登場したためステンレス車両だが、ラインカラーは113系の「横須賀色」(通称:スカ色)と呼称されていた青とクリームの混合となっている。グリーン車を含む11両の基本編成と4両の付属編成とで構成される。

1999年(平成11年)10月19日より総武快速線錦糸町駅千葉駅で、2004年(平成16年)10月16日より横須賀線品川駅大船駅間で最高速度120km/hでの運転を行っている。


性能

制御装置はVVVFインバータ制御GTO素子を採用している。

近郊形電車としては初の片側4扉車で、209系電車の近郊形電車版ともいえる車両であるが、近郊形車両のため歯数比を6.06に低減した。これによって起動加速度は通勤型の209系より低く2,0km/h/sとなっている。 113系にも連結されていたグリーン車は、元々利用者が多かった事と、成田国際空港アクセス(エアポート成田)による利用者を見込んで、211系電車の2階建グリーン車をベースにした2階建車両を基本編成である11両編成の内東京・久里浜方面に向かって4両目、5両目の車両として2両連結している。なお、付属編成とされる4両編成を連結した15両編成では同方向で7両目、8両目となる。

なお、横須賀線の増結編成は下り久里浜駅方への増結と言う形式を採っている。従前は決定されておらず、1980年SM分離の際に確定した編成であるが、11両編成では2M3Tを所定の性能として設計されているため、4M7Tとなり少々設計性能から比べて負担が大きい。その為、設計所定の性能を発揮できる15両編成時との加速の切り替え機能を備え付けてある。

量産先行車については列車本数が少ないことと、非常時に連結することを想定してヨーダンパを付け113系と連結が可能であったが、現在は取り外されている。


踏切事故対策の前面形状

1992年に成田線で起こった踏切事故の経験を踏まえて、踏切事故対応の為に先頭車両の運転台部分が長く採られている。これは、この後のE231系近郊形車両にも採用されている。同時期の209系では運転士の救出口が運転台背面に設けられたが、郊外運用・高速車両では運転台部分を衝撃吸収構造とする方針がとられている。

バリアフリーの接客設備

なお、バリアフリーの観点から209系より採用されているドア開閉時のドアチャイム音も採用しており、同様にE231系電車E501系電車にも採用されている。更に、ドア開閉時にドアの上部にある赤いランプが点滅する。

また、1997年からのクハE216型2000番台(基本編成久里浜寄り先頭車)からは、車椅子対応の洋式便所を備える。

なお、鎌倉総合車両センター所属車両は2001年(平成13年)12月1日から2004年10月15日まで湘南新宿ライン新宿駅横須賀線直通列車の運用にも就いていた。

車両番台・所属

0番台…セミクロスシート車。
  • 基本編成(11両)中3両(成田空港駅君津駅成東駅上総一ノ宮駅方向から1~3両目)に組み込まれている。
  • また、基本編成中に組み込まれている2階建グリーン車2両(久里浜駅方向から4号車・5号車)も同じである。
1000番台…ロングシート車。
  • 基本編成中1両(8号車)に組み込まれている電動車の弱冷房車。及び付属編成久里浜寄り先頭車。しかし、1997年以前のクハE216-2000が転用されたため、後者は24両のみ存在。
2000番台…ロングシート車。
  • 基本編成中5両(1号車から3号車、6号車・7号車)と、付属編成(4両)の全ての車両である。
2004年11月現在、以下の車両が在籍している。
<caption="center">所属検車区及び所属車両数
所属検車区 基本編成
(11両編成)
付属編成
(4両編成)
合計
鎌倉総合車両センター 34本
(374両)
30本
(120両)
494両
幕張電車区 17本
(187両)
16本
(64両)
251両
総計 51本
(561両)
46本
(184両)
745両

沿革

  • 1994年 量産先行車と量産第1号車が完成。
  • 1995年(平成7年)基本量産車が投入。
  • 1998年(平成10年)1998年増備車からは方向幕が幕式からLED式に変更され、また前面の非常口が開かないようになった(品川~錦糸町間の地下区間に対する法令変更により、地下鉄のように前面の非常口は不要となった)マイナーチェンジ車が登場。
  • 1999年 E217系の増備は終了。
  • 2005年(平成17年)~2006年(平成18年) 一部車両を従来の4+11両から5+10両へ組み替え予定。また、東海道本線、湘南新宿ライン、東北本線宇都宮線)、高崎線の211系電車及びE231系電車と同時、久里浜寄りに基本編成(10両)、成田空港、君津、成東、上総一ノ宮寄りに付属編成(5両)へ組み替える予定。なお、編成組み換え後は再度湘南新宿ラインを走る他、東海道本線、伊東線及び東海旅客鉄道(JR東海)御殿場線を走るため、帯色を湘南色に変更する予定。

使用路線

関連項目

参考文献

外部データ