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[[画像:GasStationHiroshima.jpg|thumb|240px|[[ロイヤル・ダッチ・シェル]]グループ企業である[[昭和シェル石油]]のガソリンスタンド]]
[[Image:GUS-STATION in Canada.JPG|thumb|240px|カナダ、[[アルバタ州]][[カガリー]]のリンスタンド。ガソリンスタンドとコンビニ(セブンイレブン)が併設されている。]]
[[画像:ESSO.jpg|thumb|250px|[[エクソンモ有限会社]]のエッガソリンスタンド]]
[[画像:General Minamisomakashima SS.jpg|thumb|250px|[[エクソンモービル有限会社]]の主要子会社である[[東燃ゼネラル]]のガソリンスタンド]]
[[画像:ClassicalFillingMachineJp04.jpg|thumb|240px|昔ながらの給油ポンプ。[[伊豆諸島]]、[[式根島]]にて]]
[[画像:Mobil Kokudo SS(Minamisoma City).jpg‎|thumb|250px|[[エクソンモービル有限会社]]のモービルのガソリンスタンド]]
[[画像:Flp-2.jpg|thumb|240px|フラップ式で油量を表示。]]
[[画像:セルフスタンド出光P5211583.JPG|thumbnail|240px|[[出光]]セルフ式スタンド]]
[[画像:EneosGasStation.JPG|thumbnail|240px|[[新日本石油]]、エネオスのガソリンスタンド]]
[[Image:GasStationHiroshima.jpg|thumb|240px|懸垂式ガソリンスタンドの例([[広島市]])]]
[[画像:The gas station at the northernmost tip in Japan.JPG|thumbnail|240px|[[出光]]のガソリンスタンド]]
[[画像:GUS-STATION in Canada.JPG|thumb|240px|カナダ、[[アルバータ州]][[カルガリー]]のガソリンスタンド。ガソリンスタンドとコンビニが併設されている。]]


'''ガソリンスタンド'''は、[[ガソリン]]や[[軽油]]などの各種[[エンジン]]用[[燃料]]を主として販売している場所である。
'''ガソリンスタンド'''は、[[ガソリン]]や[[軽油]]などの各種[[エンジン]]用[[燃料]]を主として販売している場所である。
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== 事業者 ==
== 事業者 ==
[[Image:Eco-Station Petrol.jpg|thumb|240px|[[新日本石油]]・[[大阪府道2号大阪中央環状線|中環]]東大阪サービスステーション。天然ガスのガソリンスタンドが併設されている]]
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=== 日本の主な石油販売 ===
=== 日本の主な石油販売 ===
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'''元売系'''
'''元売系'''
* [[新日本石油]] (ENEOS)- 10,592 ※旧日石三菱。合併当初は旧日本石油([[ニッセキ|NISSEKI]])・旧三菱石油(MITSUBISHI)の合併両社それぞれのブランドで展開していた。
* [[新日本石油]] (ENEOS)- 10,592店舗  ※旧日石三菱。合併当初は旧日本石油([[ニッセキ|NISSEKI]])・旧三菱石油(MITSUBISHI)の合併両社それぞれのブランドで展開していた。
* [[エクソンモービル]] (ESSOGENERAL([[東燃ゼネラル石油]]Mobil) - 5,962
* [[エクソンモービル#日本における事業活動|エクソンモービル・ジャパングループ]]  ([[エクソンモービル#日本における事業活動|エッソ]]、[[東燃ゼネラル石油]]、[[エクソンモービル#日本における事業活動|モービル]]) -   5,962店舗
* [[出光興産]] (IDEMITSU)- 5,310 ※旧同族系では最大手クラス。しかし上場以来、その創業家とは資本・人事等で関係が希薄になってきている。
* [[出光興産]] (IDEMITSU)- 5,310店舗  ※旧同族系では最大手クラス。しかし上場以来、その創業家とは資本・人事等で関係が希薄になってきている。
* [[昭和シェル石油]] (Shell)- 4,755
* [[昭和シェル石油]] (Shell)- 4,755店舗 ※オランダとイギリスの企業である[[ロイヤル・ダッチ・シェル]]のグループ企業
* [[コスモ石油]] (COSMO)- 4,622
* [[コスモ石油]] (COSMO)- 4,622店舗 
* [[ジャパンエナジー]] (JOMO) - 3,976 旧日鉱共石時代は“KYOSEKI”ブランドで展開していた。
* [[ジャパンエナジー]] (JOMO) - 3,976店舗  旧日鉱共石時代は“KYOSEKI”ブランドで展開していた。
* [[九州石油]] (STORK)- 692 ※元[[新日本製鐵|新日鉄]]系列。現在は完全親会社になった新日本石油へ吸収合併(2008年10月1日付)し、ENEOSブランドに順次移行の方針へ。
* [[九州石油]] (STORK)- 692店舗  ※元[[新日本製鐵|新日鉄]]系列。現在は完全親会社になった新日本石油へ吸収合併(2008年10月1日付)し、ENEOSブランドに順次移行の方針へ。
* [[三愛石油]] (Obbli)([[キグナス石油]] (KYGNUS)) - 635
* [[三愛石油]] (Obbli)- 635店舗  ([[キグナス石油]] (KYGNUS))
* [[三井石油]] (MITSUI)- 390 ※セルフSSは別ブランド(MITSUIセルフ)で展開。[[三井物産]]系列。
* [[三井石油]] (MITSUI)- 390店舗  ※セルフSSは別ブランド(MITSUIセルフ)で展開。[[三井物産]]系列。
* [[太陽石油]] (SOLATO) - 379 ※かつては“[[TAIYO]]”ブランドで展開。
* [[太陽石油]] (SOLATO) - 379店舗  ※かつては“[[TAIYO]]”ブランドで展開。
* [[伊藤忠エネクス]] (ITOCHU、ENEX) ※[[伊藤忠商事|伊藤忠]]の関連会社。
* [[伊藤忠エネクス]] (ITOCHU、ENEX)  ※[[伊藤忠商事|伊藤忠]]の関連会社。
* [[三菱商事石油]] (MCP) ※[[三菱商事]]系列。[[首都圏]]を中心に大都市圏や[[沖縄本島]]等へ展開
* [[三菱商事石油]] (MCP)  ※[[三菱商事]]系列。[[首都圏]]を中心に大都市圏や[[沖縄本島]]等へ展開
* [[帝国石油]] (TEISEKI) - 16 ※[[長野県]]・[[新潟県]]限定。日本で唯一、純国産石油を供給。
* [[帝国石油]] (TEISEKI) - 16店舗   ※[[長野県]]・[[新潟県]]限定。日本で唯一、純国産石油を供給。
* [[日本サン石油]] (SUNOCO) [[アメリカ合衆国|アメリカ]]の元売り準大手・[[サン石油会社|スノコ社]]と日本の魚網販売大手・[[ニチモウ]]との日米合弁。一部地域のみで展開。
* [[日本サン石油]] (SUNOCO)  [[アメリカ合衆国|アメリカ]]の元売り準大手・[[サン石油会社|スノコ社]]と日本の魚網販売大手・[[ニチモウ]]との日米合弁。一部地域のみで展開。
* [[エスアイ石油]] (IDEMITSU) ※出光系列。同社のセルフSSのみ展開。旧住商石油+旧サミット石油(ともに[[住友商事|住商]]系列)。旧住商石油時代では独自ブランド(SUMISHO)で展開していた。
* [[エスアイ石油]] (IDEMITSU)  ※出光系列。同社のセルフSSのみ展開。旧住商石油+旧サミット石油(ともに[[住友商事|住商]]系列)。旧住商石油時代では独自ブランド(SUMISHO)で展開していた。
* [[昭石ダイヤ]] (SHOSEKI-DIA) 昭和シェル石油と三菱商事の合弁会社。
* [[昭石ダイヤ]] (SHOSEKI-DIA)  昭和シェル石油と三菱商事の合弁会社。
* [[ディーエム・ガス・ステーション]] ※昭石ダイヤの関連会社。当初はスーパーマーケット大手の[[ダイエー]]と[[丸紅]]の合弁で設立した会社であった。
* [[ディーエム・ガス・ステーション]]  ※昭石ダイヤの関連会社。当初はスーパーマーケット大手の[[ダイエー]]と[[丸紅]]の合弁で設立した会社であった。
* [[丸紅エネルギー]] (marubeni) ※丸紅系列。
* [[丸紅エネルギー]] (marubeni)  ※丸紅系列。


なお、[[農業協同組合]](JA)も主として地方において各元売会社の看板を掲げつつガソリンスタンド([[JA-SS]])を運営しており、石油販売事業者の一角を占めている。ただし[[北海道]]は中央([[ホクレン農業協同組合連合会]])の規模が大きく独自で販売力を持つことが出来るため、「ホクレンSS」としてブランドを掲げて運営している(かつては各元売会社の看板を掲げていた)。また、[[香川県]]も県内の全JAが1つを除いて合併して[[香川県農業協同組合]]となったため、現在は元売の看板を出していない。
なお、[[農業協同組合]](JA)も主として地方において各元売会社の看板を掲げつつガソリンスタンド([[JA-SS]])を運営しており、石油販売事業者の一角を占めている。ただし[[北海道]]は中央([[ホクレン農業協同組合連合会]])の規模が大きく独自で販売力を持つことが出来るため、「ホクレンSS」としてブランドを掲げて運営している(かつては各元売会社の看板を掲げていた)。また、[[香川県]]も県内の全JAが1つを除いて合併して[[香川県農業協同組合]]となったため、現在は元売の看板を出していない。
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== 日本以外のガソリンスタンド ==
== 日本以外の石油企業 ==
* [[BP (企業)|BP]]
=== 民間企業 ===
* [[スピド・ウェイ]]
*[[エクソンモビル]]
* [[ロイヤルダッチシェル]]
*[[ロイヤルダッチシェル]]
*[[BP (企業)|BP]]
* [[シェブロンテキサコ]]
*[[シェブロン]]
*[[トタル]]
*[[コノコフィリップス]]
* [[GSグループ|GSカルテックス]]
* [[GSグループ|GSカルテックス]]
* [[SKグループ|SK]]
* [[SKグループ|SK]]

* [[トタル]]
=== 国営企業 ===
*[[サウジアラムコ]] (サウジアラビア)
*[[ペトロナス]] (マレーシア)
*[[ペトロブラス]] (ブラジル)
*[[ガスプロム]] (ロシア)
*[[中国石油天然気集団公司|中国石油天然気集団公司(ペトロチャイナ)]](中国)
*[[イラン国営石油(NIOC)]] (イラン)
*[[ベネズエラ国営石油(PDVSA)]] (ベネズエラ)
*[[ペメックス]] (メキシコ)
*[[中国石油化工集団公司|中国石油化工集団公司(シノペック)]](中国)
*[[中国海洋石油]] (中国)
*[[ENI]] (イタリア)


== 脚注 ==
== 脚注 ==

2009年5月12日 (火) 08:38時点における版

ロイヤル・ダッチ・シェルグループ企業である昭和シェル石油のガソリンスタンド
エクソンモービル有限会社のエッソのガソリンスタンド
エクソンモービル有限会社の主要子会社である東燃ゼネラルのガソリンスタンド
エクソンモービル有限会社のモービルのガソリンスタンド
新日本石油、エネオスのガソリンスタンド
出光のガソリンスタンド
カナダ、アルバータ州カルガリーのガソリンスタンド。ガソリンスタンドとコンビニが併設されている。

ガソリンスタンドは、ガソリン軽油などの各種エンジン燃料を主として販売している場所である。 なおガソリンスタンドは和製英語で、英語では一般に gas station (米)、petrol station (英) という。

定義

日本の法令上は、消防法にいう「取扱所」のひとつにあたる。危険物の規制に関する政令では「給油取扱所」として区分され、取扱所の位置、構造及び設備の基準につき細かく規定されている。

より広い意味では主にタクシーが利用するオートガスLPG天然ガス)ステーションやエコ・ステーション、冬季に限定的に運用される事が多い灯油販売所、バストラック自動車教習所の教習車等に給油する自家使用を目的とした事業所内の給油所も含まれる。

取扱いサービス

ガソリンスタンドでは、レギュラーガソリン、ハイオクガソリン軽油などエンジン用燃料以外に、灯油や、エンジンオイルなどの潤滑油、更にそれ以外のカー用品など(タイヤワイパーなど)も販売している。また、併設している設備で自動車洗車を行ったり、エンジンオイルやタイヤなどの交換、簡単な点検作業が行える場合が殆どである(スタンドによっては車検を行っている所もある)。

日本では給油中のサービスとして、自動車の拭きや灰皿の掃除を行う所もあるが、セルフ式ガソリンスタンドではこれは行われない[1]モータリゼーションが進んだアメリカ合衆国では、ガソリンスタンドはセルフ式が一般的で、事務所を兼ねたコンビニエンスストアを併設している場合が多い。

日本ではガソリンスタンドにコンビニを併設する場合は、スタンドの営業時間内に限られる。24時間のコンビニ営業をする場合は24時間スタンドを稼動させる事になる。この他、一部のモービルエッソゼネラルではドトールコーヒーショップを併設している(主にセルフ式)。

日本の高速道路では、殆どのサービスエリアと一部のパーキングエリアに置かれている。

また、吊り下げ式(ノンスペース・ノンスペともいう。総務省令では懸垂式と記載)という、天井配管で給油設備を構成したものは、日本韓国以外は非常に事例が少ないもので、都市部など狭い土地に設置するものとして、世界的にも特別な構成である。

セルフ式スタンド

セルフ式スタンドの特徴

欧米では主流のセルフ式スタンドだが、日本では安全性の観点から認められず、給油を従業員が行なうフルサービスが従来主流であったが、1998年の消防法改正で規制緩和された事により、危険物の規制に関する政令が改正され、「顧客に自ら給油等をさせる給油取扱所」(セルフ式ガソリンスタンド)が登場し、以後セルフ式が増えつつある。セルフ方式であっても、係員(甲種または乙種危険物取扱有資格者)は常駐しており、トラブル発生時や操作方法が分からない場合、しかも危険行為が行われたときは至急処置するために、すぐに駆けつけられる体制になっている。更に遠隔監視用の設備などを設置するため初期投資額がいくらか高くなるところはあるが、吸殻入れの清掃や窓拭きなどのこれまでの一般的であったサービスなどを省略し、必要とする従業員を少なく抑える事が出来る為、比較的安価に販売する事が可能である。勿論、石油製品以外の自動車部品販売を積極的に行わない傾向がある。

日本でのセルフ式ガソリンスタンドは、2005年12月末時点で全国に約4,900店となっている。なお、従来型のフルサービスステーション数は約43,000店。フルサービス店の数は年々減少傾向にあり、2000年の約53,000店と比較すると、約2割減の約43,000店。これに対し、セルフサービスステーションの増加率は同期間で約400店から約4,900店と、12倍もの伸びを示している。ただし、高速道路のガソリンスタンドは従業員のいるフルサービスがほとんどである(セルフ式スタンドは東北道鶴巣PA下り線、中央道阿智PA上り線、東海北陸道ひるがの高原SA東海環状道美濃加茂SA新名神高速道路土山SA神戸淡路鳴門道淡路SA下り線、山陽道三木SA下り線の7箇所に設置)。

セルフ方式のスタンドの計量機は安全面から、給油する人がレバーを握っていないと給油されないようになっている(一部例外的に安全確保用装置を加えたシステムではレバーを握り続けなくてもいい装置もある)。また、セルフでの吊り下げ式(ノンスペともいう。総務省令では懸垂式と記載)は法律上認められていない。安全面のカバーを人員配置にたよるスタッフ常駐のフルサービススタンドと、安全面のカバーを安全機器の配置と給油者の自己責任に依存するセルフスタンドでは、設備の全体構成を見るとシステムを中心にして違いがかなりある。

なお、法律の違うアメリカなどでは、係員の全くいないセルフスタンドも存在する。

セルフ式スタンドの利用手順

セルフ式スタンドにおいて、利用者自身で給油を行う為の手順は次の通りである。

  1. 最初にエンジンを止め、さらにタバコなどの火気を消し、車外に持ち出さない。これは危険物取り扱い法で定められた危険防止規定である。
  2. 指定の位置に車を止め、給油口を開けてから降りる。給油口を開けるレバーは、運転席近くにあるので事前に確認しておくとよい。
  3. 支払方法は店舗によって違うので、注意書きなどを見て確認する。支払いについては前払い式と、後払い式がある。
    • 前払い式の場合、事前に現金(硬貨が利用できない給油機もある)、クレジットカードプリペイドカード電子マネー、その他の電子決済ツールを機械傍らの投入口に投入・挿入・接触する。
    • 後払い式の場合、給油後に事務所のカウンター、あるいは精算機へ行き代金を支払う。支払う際にはバーコード付きレシートの提出(機械による読取)、給油機番号を係員へ口頭で申告するなど様々な方法がある。
  4. 給油機に貼られている放電プレートに触れて、体に溜まった静電気を逃がす。静電気放電が起こるとガソリンに引火し火災事故となる恐れもあるので、確実に放電プレートに触れる必要がある。なお、このプレートは高インピーダンスアースされており、放電時に不快感を伴わないので、触れる際には躊躇しないでよい。
  5. 給油口のキャップを回して外し、給油機や自車の給油口の蓋に設けられている「キャップ置き」に置く。
  6. 自分が給油したい油種の給油ノズルを取る。レギュラー・ハイオク軽油などで給油ノズルの色が違うので、表示と色を見て間違えないようにする。
  7. 給油ノズルを給油口に軽く当ててから差し込む。給油ノズルにはゴム栓状の蓋が付いており、この蓋が給油口を塞ぐまで深く差し込む。差し込みが浅いと満タン近くになった時にガソリンが噴き出す事がある。
  8. メーターが「0」にリセットされている事を確認する。給油所の係員が(事務所内の)給油開始許可ボタンを押下する事で給油が開始できるようになる場合があるため、いくら待っても給油メータが0にならない場合はインターホンで呼び出す等すればよい。
  9. 給油ノズルのレバーを引く。レバーは割りに重いので両手で支えるようにしてもよい。ノズルの先端にセンサーが付いており、満タンになると自動的に給油が停止する。但し、一旦ノズルを外して再度挿入して給油すると溢れる事がある。もし溢れた場合、レバーから指を離し(給油が止まる)、溢れてしまったガソリンを雑巾などで拭き取ればよい。
  10. 給油ノズルを元の位置に戻す。
  11. 「キャップ置き」からキャップを取り出し、車に取り付ける。忘れやすい作業なので確実に行う事。給油口のキャップはいくつか種類があるため、必ず車載の取り扱い説明書に従って取り付ける。大半の乗用車はキャップにラチェット機構が内蔵されたスクリュー式で、回して閉めたあと最後に少し力を入れて、「カチッ」と2~3回鳴るまで回して閉めれば適正な締め付けトルクを得る事ができる(「カリガリガリッ」と何度も鳴るほど回すとキャップの破損につながる)。[2]
  12. 給油口の蓋を軽く押して閉じる。
  13. 前払い式の場合、領収書と釣銭が払い出される。(硬貨が利用できない給油機の場合は、バーコード付き領収書を専用の機械(釣銭払い出し機)に読み取らせ、釣銭を受け取る)
  14. 後払い式の場合、店の事務所のカウンターへ出向いて申告するか、あるいは精算機へ行きバーコード付き領収書を精算機に読み取らせ、代金を支払う。

セルフ式スタンドの給油機は機種によって様々な操作方法があるので、分からない事があっても恥じる事はない。事故防止の為にも、何か分からない事があれば遠慮なく店員に聞く方が良い。なお当然敷地内は禁煙である。

セルフ式ガソリンスタンドで最も注意するのは補給する燃料の種類(油種)である。現在最も多い間違いは軽自動車に軽油を入れてしまうことである。[3]。理由は第一に安いから。他に自動車と油で軽の字が同じであったから間違えたなどがあった。間違いに気づいて補給した場合エンジンはかけずにガソリンを抜くためレッカー車を要請する。そのままエンジンをかけると、最悪の場合エンジンが壊れる。誤給油も参照のこと。

セルフ式スタンドの長所・短所

料金を現金で支払う場合は後払い式のほうが便利である。前払い式は小銭が使用できないスタンドがあり紙幣を持ち合わせていない場合は給油できないという欠点がある。これとは逆にクレジットカード等を利用する場合は前払い式が便利である。前払い式は給油機にカード(最近ではiDQUICPay等のICカードも利用できる)を読み込ませサインレスで給油できる反面、後払い式は事務所等の精算カウンターでいちいち精算しに行かなければならない上にサインが必要なため前払い式に比べて手間がかかる。店側にとって、前払い式・後払い式は一長一短がある。前払い式は予め入金した分までしか給油できないので、いわゆる「入れ逃げ」は阻止できるが、精算機に釣銭が給油機には売上金が入っているため「セルフスタンド荒らし」といった窃盗被害のリスクはある。後払い式は釣銭・売上金は大抵スタンドの事務所のカウンターにあるので「セルフスタンド荒らし」のリスクは小さいが、「入れ逃げ」のリスクは付きまとう。

事業者

日本の主な石油販売

石油製品の輸入、精製を行う企業は元売と呼ばれ、元売の系列から供給を受け販売するガソリンスタンド、業者間転売品業転玉:ぎょうてんぎょく)などを扱う系列外の独立系ガソリンスタンド(いわゆる「無印スタンド」または「無印ガソリン」)に分けられる。2005年9月末現在の元売系列別のガソリンスタンドの数は次の通り。

元売系

なお、農業協同組合(JA)も主として地方において各元売会社の看板を掲げつつガソリンスタンド(JA-SS)を運営しており、石油販売事業者の一角を占めている。ただし北海道は中央(ホクレン農業協同組合連合会)の規模が大きく独自で販売力を持つことが出来るため、「ホクレンSS」としてブランドを掲げて運営している(かつては各元売会社の看板を掲げていた)。また、香川県も県内の全JAが1つを除いて合併して香川県農業協同組合となったため、現在は元売の看板を出していない。

ガソリンスタンドは基本的に1つの元売りと契約していることが多いが、宇佐美グループのように、複数の元請けと契約し、複数のブランドを展開している事業者もいる。

独立系

その他異業種

  • 広浦鉱業グループ - 徳島県橘町に独自ブランドのセルフSSを運営。以前はジャパンエナジーの有人SSであった。


日本以外の石油企業

民間企業

国営企業

脚注

  1. ^ 「セミセルフ」・「ミニセルフ」と称するスタンドは、給油中のサービスがある店とない店がある。
  2. ^ 一部のユーザーページでは、「大半の車のキャップ部分がプラスチック製品である為「カチッ」と言うまで回すとキャップ部分のネジ山の破損や劣化を促進させる原因にもなるのであまりお奨めできない」と記載されていることがある。しかし実際の構造では、「カチッ」と音が鳴るまで回さなければ締め付けトルクが不足しキャップ内のOリングインレットパイプ口元のシールが確保されず、燃料漏れ,及びそれに伴う車両火災に繋がる恐れがある為、注意が必要である。取り扱い説明書に従って使用してキャップが破損したのなら、重要保安部品に欠陥があったという事であり、メーカーにはリコールによる対応が義務付けられている。
  3. ^ 誤給油を防止するため、一部のスタンドではあえて軽油を「ディーゼル」と表記する所もある。

関連項目

外部リンク