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「区分線形関数」の版間の差分

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'''区分線形関数'''([[英語|英]]: '''Piecewise linear function''')とは、次の式
'''区分線形関数'''([[英語|英]]: '''Piecewise linear function''')とは、次の式


:<math>f: \Omega \to V</math>
{{Indent|<math>f: \Omega \to V</math>}}


で表される。ここで、''V'' は[[ベクトル空間]]、<math>\Omega</math> はベクトル空間の部分集合である。このとき、<math>\Omega</math> は有限個の[[凸集合|凸]][[多面体]]に分解でき、''f'' はそれぞれの多面体上の[[一次関数]]に等しい。
で表される。ここで、''V'' は[[ベクトル空間]]、<math>\Omega</math> はベクトル空間の部分集合である。このとき、<math>\Omega</math> は有限個の[[凸集合|凸]][[多面体]]に分解でき、''f'' はそれぞれの多面体上の[[一次関数]]に等しい。
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特殊な場合として、''f'' が区間 <math>[x_1,x_2]</math> で実数値関数である場合がある。このとき、<math>[x_1,x_2]</math> を有限個の区間に分割でき、それぞれの区間 ''I'' について ''f'' が下記の線形関数と等しいときのみ、''f'' は区分線形であると言える。
特殊な場合として、''f'' が区間 <math>[x_1,x_2]</math> で実数値関数である場合がある。このとき、<math>[x_1,x_2]</math> を有限個の区間に分割でき、それぞれの区間 ''I'' について ''f'' が下記の線形関数と等しいときのみ、''f'' は区分線形であると言える。


:''f''(''x'') = ''a<sub>I</sup>x'' + ''b<sub>I</sub>''
{{Indent|''f''(''x'') <nowiki>=</nowiki> ''a<sub>I</sup>x'' + ''b<sub>I</sub>''}}


[[絶対値]]関数 <math>f(x) = |x|</math> は区分線形関数のよい例である。他にも、[[矩形波]]関数、[[のこぎり波]]関数、[[床関数]]などがある。
[[絶対値]]関数 <math>f(x) = |x|</math> は区分線形関数のよい例である。他にも、[[矩形波]]関数、[[のこぎり波]]関数、[[床関数]]などがある。

2009年9月18日 (金) 03:02時点における版

関数(青)とその区分線形近似(赤)
2次元の区分線形関数(上)とそれが線形となる凸多面体(下)

区分線形関数: Piecewise linear function)とは、次の式

で表される。ここで、Vベクトル空間 はベクトル空間の部分集合である。このとき、 は有限個の多面体に分解でき、f はそれぞれの多面体上の一次関数に等しい。

特殊な場合として、f が区間 で実数値関数である場合がある。このとき、 を有限個の区間に分割でき、それぞれの区間 I について f が下記の線形関数と等しいときのみ、f は区分線形であると言える。

f(x) = aIx + bI

絶対値関数 は区分線形関数のよい例である。他にも、矩形波関数、のこぎり波関数、床関数などがある。

区分線形関数の重要な下位クラスとして、連続区分線形関数と区分線形関数がある。スプラインは、区分線形関数を高次多面体に一般化したものである。

関連項目