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「エビータ (ミュージカル)」の版間の差分

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2009年10月19日 (月) 01:46時点における版

エビータ』(Evita) は、アンドリュー・ロイド=ウェバー作曲、ティム・ライス作詞によるミュージカル作品。このコンビが全編にわたり共同作業した最後の作品である。

アルゼンチンフアン・ペロン大統領が政権を獲得する前後の時代を舞台に、ペロンの二度目の妻であり、国民に絶大な人気を誇ったエヴァ・ペロンの姿を描いている。史実を踏まえてはいるが、フィクションである。劇中に登場する人物のチェは、チェ・ゲバラをモデルにしたキャラクターである。

発音

実在したエヴァ・ペロンはスペイン語を話したが、本作は英語で書かれたミュージカルで、主人公の名も「エヴァ」「エヴィータ」と英語式に /v/ を強く発音する 。ウエストエンドやブロードウエイで日本人が『エビータ』と言っても首を傾げられることがよくあるが、そんなときは /vi/ を強く、逆に /ta/ を弱くむしろ /la/ に近いぐらいで、『エヴィ』と言ってみると通じやすい。

アルバム

ロイド=ウェバーとティム・ライスのコンビによる前作、ジーザス・クライスト・スーパースターのように、『エビータ』は当初アルバムとしてリリースされた (1976年)。ナンバーの一つ、ジュリー・コーヴィントンが歌う『アルゼンチンよ、泣かないで』(Don't Cry for Me, Argentina ) は、1977年2月に全英ヒットチャートで一位を記録するなど大ヒットし、オリビア・ニュートンジョンカーペンターズのアルバムでもカバーされている。 元マンフレッド・マンのリード・ヴォーカリストだったポール・ジョーンズは『傷だらけのアイドル』で主演した。 バーバラ・ディクソンが歌った『Another suitcase in another hall』は彼女を代表する曲となっている。

キャスト

  • エビータ: ジュリー・コーヴィントン (Julie Covington)
  • チェ: C.T.ウィルキンソン (C. T. Wilkinson)
  • ペロン: ポール・ジョーンズ (Paul Jones)
  • ミストレス: バーバラ・ディクソン (Barbar Dickson)

ロンドン公演

イギリスでは『ジーザス・クライスト・スーパースター』を上回る好評を博したため、『エヴィータ』はハロルド・プリンスの演出により舞台化された。エレイン・ペイジのエヴィータで、1978年6月21日、ウェストエンドプリンス・エドワード劇場で初演されている。

オリジナル・スタッフ

オリジナル ロンドンキャスト

ロンドンでの再演

2006年6月2日よりウェストエンドのアデルフィー劇場で再演。

ブロードウェイ公演

ウェストエンド開幕直後の1979年にブロードウェイでも公演が始まる。こちらもハロルド・プリンスが演出を担当している。『エビータ』は1980年のトニー賞で最優秀ミュージカル賞ほか7部門で受賞する。

受賞したトニー賞

  • 最優秀ミュージカル作品賞:ロバート・スティグウッド
  • 最優秀ミュージカル作曲賞:アンドルー・ロイド・ウェバー(作曲)、ティム・ライス(作詞)
  • 最優秀ミュージカル男優賞:マンディ・パティンキン(チェ)
  • 最優秀ミュージカル女優賞:パッティ・ルポン(エヴァ・ペロン)
  • 最優秀ミュージカル脚本賞:ティム・ライス
  • 最優秀ミュージカル演出賞:ハロルド・プリンス
  • 最優秀ミュージカル照明効果賞:デビット・ハーシー

オリジナル ニューヨークキャスト

マドンナ主演の映画

ブロードウェイ公演が始まるとすぐに映画化が決まったが、メリル・ストリープがエヴィータ役に決ったが、諸般の事情によりこの話は凍結されてしまう。20年近くを経た1996年、映画版『エビータ』マドンナ主演でようやく映画化された。同映画はアカデミー賞で5部門でノミネートされ、最優秀オリジナル歌曲賞を受賞した。

映画版キャスト

  • エビータ: マドンナ 
  • チェ: アントニオ・バンデラス (Antonio Banderas)
  • ペロン: ジョナサン・プライス (Jonathan Pryce)
  • ミストレス: ジェーン・オーリンガー (Jane Ohringer)
  • マガルディ: ジミー・ネイル (Jimmy Nail) -->

日本での公演

日本では劇団四季により上演されている。

日本版スタッフ

四季版キャスト

(キャスティングのみで出演記録がない場合を含む)

レコード・CD版キャスト

作品中のエビータ像

「ティム・ライスの歌詞は、必要以上にエヴァ・ペロンの事績、特に慈善事業に対する功績を貶めている」という批判は多い。『エビータ』における詩やストーリーの骨格は、メアリー・メイン著によるエビータの伝記、『ムチを持った女』(The Woman with the Whip ) をもとに構築されている。しかしこの伝記はそもそもエヴァの影の部分を主に描いたもので、特にエバの政敵による証言が多いことが指摘されている。『エビータ』が舞台化されるとすぐ、エバ・ペロンを肯定的に描いた伝記『エビータ:エバ・ペロンの生涯の真相』(Evita: The Real Lives of Eva Perón ) が出版されたが、このなかでは『ムチを持った女』が偏向的なエビータ像を紹介しているばかりか、基本的な事実についても数多くの誤謬を犯していることが指定されている(一例:既婚者であるマガルディの愛人としてブエノスアイレスに上京した事実はない)。

関連項目