PPD-34/38短機関銃

PPD-34／PPD-38

ファイル:PPD 34.jpg PPD-34
PPD-34／PPD-38
種類	機関拳銃（SMG）
製造国	ソビエト連邦
設計・製造	レニングラード造兵厰 ツーラ造兵厰
仕様
口径	7.62mmx25
銃身長	279mm
使用弾薬	20x138mmB
装弾数	71発（ドラム式弾倉）
全長	788mm
重量	3740g(弾倉重量は除く)
発射速度	550発/分
歴史

PPD-34/38は、1934年及び1938年に旧ソ連で開発された機関拳銃（SMG）である。

開発経緯

機関拳銃（SMG）が注目され始めるのは第一次世界大戦末期のことで、ドイツ軍が塹壕戦にMP18を使用したことから始まる。そのため各国では大戦後、機関拳銃の開発が盛んに行われる事となりソビエト連邦も例外ではなく、軍部で機関拳銃の研究が進められた。

PPD-34/38の登場

ソ連での軍用機関拳銃の研究は、当時の文献から第一次世界大戦後の1926年頃からとされ、本格的に研究が開始されたのはもっと後とされる。銃技師であるデグチャレフ技師を中心に開発が進められ1934年には初期型であるPPD-34を開発し1935年にソ連軍により正式採用、その後1938年にはPPD-34を改良したPPD-38が翌年の1939年にソ連軍で採用されている。（PPDとは“Pistolet-Pulemet Degtyareva”ディグチャレフ機関拳銃の略称）

機関部の動作機構はドイツ製機関拳銃であるMP18を参考に反動利用式（ブローバック）を採用し、弾倉には25発用の箱型弾倉を使用していた。その後、冬戦争でフィンランド軍が使用していたスオミM1931のドラム式弾倉に軍部が注目し、PPD-34/38専用の71発（初期型は73発）ドラム式弾倉が製作されている。しかしドラム式弾倉は頻繁に給弾不良を起こしたとされる。この不具合はその後の後継であるPPD-40で解消された。

弾薬にはトカレフ製拳銃などに使用されていた7.62mm×25トカレフ実包を使用、銃自体も耐久性を重点において設計されているためか、ドラム弾倉をフル装填した時点でのPPD-34/38の総重量は6.0kg前後と他国の機関拳銃と比べると非常に重たかった。ただし体格のいいスラブ民族にとってこの事はさほど問題にはならなかったとされる。

その後

PPD-34/38はその後、のちに登場するPPD-40やPPsｈ-41とともにソビエト軍内で広く配備され、独ソ戦ではドイツ軍も鹵獲した本銃と互換性があった7.63mmマウザー弾を使うMP714(r)の名称で大量に使用されている。

関連項目

• サブマシンガン・PDW等一覧