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「ポルシェ・914」の版間の差分

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2010年2月8日 (月) 11:02時点における版

914(フロント)
914(リア)

ポルシェ・914Porsche 914 )は、かつてポルシェフォルクスワーゲンが共同で製造・販売していたスポーツカーである。ワーゲン・ポルシェというニックネームをもつ。

歴史

1967年フランクフルトショーで発表され1969年から生産、1970年から販売された914は、フォルクスワーゲンの既存のパーツを流用することによりコストダウンを図りユーザーの間口を広げた、入門者モデル的性格の強いモデルである。特に高価なポルシェ・911に手が出なかった若者への訴求力は強く、ポルシェという文化を植えつけるには持ってこいであった。

当時のフォルクスワーゲンはビートルとそのコンポーネントを利用した派生車種の製造・販売を中心にしており、頭打ちになったビートルの業績に頭を抱えていたところに舞い込んだプロジェクトだった。フォルクスワーゲンにとっては、ポルシェというブランドによる販売力と、なによりスペシャリティクーペでありながら、実態としてビートルと構造的な差異をほとんど見せないカルマンギアの後継としての役割を十二分に果たしてくれる存在に捉えられたため、ポルシェに対して協力の受け入れを打診した。

ボディの生産はポルシェが、エンジン供給をフォルクスワーゲンが主に担当した。914は既存のパーツをできるだけ流用することを留意したモデルではあったが、そのレイアウトにかける意気込みはポルシェがポルシェたらしめる由縁で、走行性能に関する部分に関して出来合いの惣菜をそのまま皿に盛るような真似は極力避けられていた。

エンジンは全て空冷水平対向エンジン。エンジンとトランスミッションを前後逆に配置しミドシップマウントとし、重量物が中央に集中することで前後重量配分を適正値に収めることにより運動性能の向上を狙っている。

サスペンションはフロントが911からストラット式を、リアは実用車であるフォルクスワーゲン・ビートル411用のトレーリングアーム式をそれぞれ採用していた。これまでトーションバー・スプリングしか採用して来なかったポルシェ量産車として初のコイル・スプリングをリアに奢るなど、既存品の流用とはいえ選定にはこだわっている。

1970年16231台、1971年21440台、1972年27660台とポルシェ・911とは一桁違う多数が製造販売され、1976年にポルシェ・924に移行する形で製造中止された。

バリエーション

当初フォルクスワーゲン・タイプ1411Eの1679cc80馬力エンジンを搭載した914、ポルシェ911Tの1991cc110馬力エンジンを搭載した914/6が併売された。1972年412Eの1800ccエンジンを1971ccにボアアップし搭載した914(2.0)に914/6が切り替わり、日本では1973年から販売された。914Sは914(2.0)の前後にスタビライザーを装着しアルミホイールを標準装備したもの。1973年フォルクスワーゲン・タイプ1のエンジンが変更されたことに伴い914のエンジンが1800ccとなったが、これは日本では販売されなかった。1974年914(2.0)の外装色のみ変更した914SLが20台限定で販売された。1975年から前後のバンパーがラバーコートされた。

この他911Sの2341cc190馬力エンジン、または911RSの2687cc210馬力エンジンを搭載した916が11台存在する。

関連項目

Template:フォルクスワーゲンの車種(1950-1979年)