木下順庵

木下順庵／『錦里文集』より

木下 順庵（きのした じゅんあん、元和7年6月4日（1621年7月22日） - 元禄11年12月23日（1699年1月23日））は、江戸時代前期の儒学者。名は貞幹。字は直夫。号は、順庵のほか錦里・敏慎斎・薔薇洞。京都錦小路の出身。

儒学を松永尺五に学び、一時江戸に出たこともあるが、帰洛後、加賀国金沢藩主前田利常に仕えた。1682年（天和2年）幕府の儒官となり、5代将軍徳川綱吉の侍講をつとめた。その間、『武徳大成記』をはじめとした幕府の編纂事業にたずさわり、林鳳岡や林門の儒家たちとも交流している。朱子学に基本を置くが、古学にも傾倒した。教育者としても知られ、木門十哲と呼ばれる優れた人材を輩出した。 1693年に徳川綱豊（後の将軍徳川家宣）の使者高力忠弘が、甲府徳川家のお抱え儒学者を探しに来た際、順庵は門人の新井白石を推薦した。

著書に『錦里文集』がある。

木門十哲

• 新井白石
• 室鳩巣
• 雨森芳洲
• 祇園南海
• 榊原篁洲
• 南部南山（なんぶなんざん）
• 松浦霞沼（まつうらかしょう）
• 三宅観瀾（みやけかんらん）
• 服部寛斎（はっとりかんさい）
• 向井滄洲（むかいそうしゅう、向井三省とも）