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'''ハッカチョウ'''('''八哥鳥'''、[[学名]]:''Acridotheres cristatellus'' |
'''ハッカチョウ'''('''八哥鳥'''、[[学名]]:''Acridotheres cristatellus'')は、[[ムクドリ科]]中の{{snamei||Acridotheres}} 属に分類される[[鳥類|鳥]]の一種(1[[種 (分類学)|種]])。 |
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== 呼称 == |
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⚫ | [[和名|標準和名]]は「'''ハッカチョウ'''」、その[[漢字]]表記は「'''八哥鳥'''」([[CF#cf|''cf.'']] 八[[wikt:哥|哥]]鳥)。異称に、「'''叭叭鳥'''(あるいは、'''叭々鳥''')」および「'''哥哥鳥'''<ref>[http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E5%8F%AD%20&dtype=0&dname=0ss&stype=0&pagenum=1 ははちょう - Yahoo!辞書](出典:[[大辞泉]])</ref>」とそれらの読み「'''ハハチョウ'''」、「'''鸚■'''[■={{lang|zh-cn|鹆}}の[[字体#正字体|正字体]]]」および「'''鴝■'''[■=<small>前例に同じ</small>]」とそれらの読み「'''クヨク'''」、「'''小九官鳥'''<ref name="djs.hakkacho">[http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E5%8F%AD&dtype=0&stype=0&dname=0na&ref=1&index=17209614867000 はっかちょう - Yahoo!辞書](出典:大辞泉)。</ref>」とその読み「'''ショウキュウカンチョウ'''」がある。 |
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== 生物的特徴 == |
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原産地は、[[中国大陸]]南部、および、[[インドシナ半島]]。国別で言えば、[[中華人民共和国]]中部地域および南部地域、[[台湾]]、[[ベトナム]]、[[ラオス]]、[[ミャンマー]]に分布する。 |
原産地は、[[中国大陸]]南部、および、[[インドシナ半島]]。国別で言えば、[[中華人民共和国]]中部地域および南部地域、[[台湾]]、[[ベトナム]]、[[ラオス]]、[[ミャンマー]]に分布する。 |
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[[日本]]では[[外来種]]である。 |
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本来の棲息地には含まれない[[日本]]では、過去に[[迷鳥]]の報告が[[鹿児島県]]と[[沖縄県]][[与那国島]]でなされている。しかし、飼われることが多くなった現代では、[[篭]]抜けしたものの[[繁殖]]例が各地で報告されており、[[外来種]]としての側面が色濃くなってきている。 |
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観察された地域は、東京,神奈川,大阪,兵庫,福島,栃木,愛知,大阪,京都,和歌山,香川,鹿児島,先島<ref>[http://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/20370.html ハッカチョウ - 侵入生物データベース] 独立行政法人 国立環境研究所</ref>。神奈川、兵庫などでは繁殖の記録もある。 |
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なお、[[沖縄県]][[与那国島]]・[[鹿児島県]]など南日本での観察記録は、台湾などから飛来した[[迷鳥]](すなわち自然移入)の可能性もある。 |
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=== 形態・生態 === |
=== 形態・生態 === |
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[[体長|全長]]は約26- 27[[センチメートル|cm]]。[[ムクドリ]]大である。全身の色は黒い。[[翼]]には大きな白い斑点があり、[[飛翔]]する際によく目立つ。下尾筒(かびとう)<ref>用語解説 :[[鳥類用語#頭部]]</ref>の[[羽毛|羽]]縁と尾羽の先端が白い。突き出した[[鳥類用語#頭部|冠羽]]が頭部前方を飾ってのが特徴的である。[[くちばし|嘴]](くちばし)の色は[[橙色]]、[[脚|肢]]は暗黄色。 |
[[体長|全長]]は約26- 27[[センチメートル|cm]]。[[ムクドリ]]大である。 |
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全身の色は黒い。[[翼]]には大きな白い斑点があり、[[飛翔]]する際によく目立つ。下尾筒(かびとう)<ref>用語解説 :[[鳥類用語#頭部]]</ref>の[[羽毛|羽]]縁と尾羽の先端が白い。突き出した[[鳥類用語#頭部|冠羽]]が頭部前方を飾ってのが特徴的である。[[くちばし|嘴]](くちばし)の色は[[橙色]]、[[脚|肢]]は暗黄色。この翼の斑点と、頭部の飾り羽によって識別は容易。 |
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[[食性]]は[[雑食]]で、植物の[[種子]]等のほか、[[タニシ]]など陸棲貝類、[[ケラ]]など地中棲の[[昆虫]]、[[甲虫類]]とその[[幼虫]]、[[イナゴ]]等の[[バッタ]]類である。ムクドリと同様の群れを作る例もある。 |
[[食性]]は[[雑食]]で、植物の[[種子]]等のほか、[[タニシ]]など陸棲貝類、[[ケラ]]など地中棲の[[昆虫]]、[[甲虫類]]とその[[幼虫]]、[[イナゴ]]等の[[バッタ]]類である。ムクドリと同様の群れを作る例もある。 |
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鳴き声は、澄んだ声でさまざまな音をだす。ものまねもする習性がある。 |
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人によく懐き、[[愛玩鳥|飼い鳥]]とされる。人語などを真似るということでも親しまれている。 |
人によく懐き、[[愛玩鳥|飼い鳥]]とされる。人語などを真似るということでも親しまれている。 |
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== 八哥鳥と文化 == |
== 八哥鳥と文化 == |
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[[中国]] |
[[中国]]では、人によく懐き、人語を真似るということで親しまれている。[[花鳥図]]などの題材にもされる。 |
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<!--そういった品がまた、[[中国文化]]に何某(なにがし)かを求める周辺諸民族の教養人や財力ある人達の手にも渡り、目に触れることによって、例えば日本のような本来の棲息地から遠く離れた地域の住人でも芸術の世界でだけは馴染みがある、という状況を生んだと考えられる。--なんだこの一文は?コメントアウトする--> |
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日本 |
日本では八哥鳥を[[愛玩鳥|飼う]]とする習慣は、[[江戸時代]]に広まった。 |
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江戸初期において[[九谷焼#古九谷|古九谷]]の[[陶工]]は八哥鳥の図柄を[[磁器]]に焼き付け、絵師・[[伊藤若冲]]はその手になる『[[鹿苑寺]]大書院[[障壁画]]』の1枚に八哥鳥を描いている(「芭蕉叭々鳥図」★外部リンクで画像閲覧可能:[http://www.shokoku-ji.or.jp/jotenkaku/treasure/index_04jakuchu/ojoin06_bashohahacyozu.html 鹿苑寺大書院 芭蕉叭々鳥図襖絵 - 相国寺(公式ウェブサイト)]。[[京都市|京都]]・鹿苑寺所蔵、[[承天閣美術館]]保管)。 |
江戸初期において[[九谷焼#古九谷|古九谷]]の[[陶工]]は八哥鳥の図柄を[[磁器]]に焼き付け、絵師・[[伊藤若冲]]はその手になる『[[鹿苑寺]]大書院[[障壁画]]』の1枚に八哥鳥を描いている(「芭蕉叭々鳥図」★外部リンクで画像閲覧可能:[http://www.shokoku-ji.or.jp/jotenkaku/treasure/index_04jakuchu/ojoin06_bashohahacyozu.html 鹿苑寺大書院 芭蕉叭々鳥図襖絵 - 相国寺(公式ウェブサイト)]。[[京都市|京都]]・鹿苑寺所蔵、[[承天閣美術館]]保管)。 |
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== 異名と外国名 == |
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⚫ | [[和名|標準和名]]は「'''ハッカチョウ'''」、その[[漢字]]表記は「'''八哥鳥'''」([[CF#cf|''cf.'']] 八[[wikt:哥|哥]]鳥)。異称に、「'''叭叭鳥'''(あるいは、'''叭々鳥''')」および「'''哥哥鳥'''<ref>[http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E5%8F%AD%20&dtype=0&dname=0ss&stype=0&pagenum=1 ははちょう - Yahoo!辞書](出典:[[大辞泉]])</ref>」とそれらの読み「'''ハハチョウ'''」、「'''鸚■'''[■={{lang|zh-cn|鹆}}の[[字体#正字体|正字体]]]」および「'''鴝■'''[■=<small>前例に同じ</small>]」とそれらの読み「'''クヨク'''」、「'''小九官鳥'''<ref name="djs.hakkacho">[http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E5%8F%AD&dtype=0&stype=0&dname=0na&ref=1&index=17209614867000 はっかちょう - Yahoo!辞書](出典:大辞泉)。</ref>」とその読み「'''ショウキュウカンチョウ'''」がある。 |
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⚫ | 主要原産地の一つである[[中国]](現・[[中華人民共和国]]等)では、{{lang|zh|八哥}}の仲間(八哥属)の代表的一種としてのその名「{{lang|zh-tw|八哥}}」のほかにも、「{{lang|zh-tw|瞭哥}}([[簡体字]][<small>以下同様</small><ref>[[繁体字]]を先に記し、丸括弧内に[[簡体字]]を添える。字体に違いが無い場合は丸括弧を設けない。</ref>]:{{lang|zh-cn|了哥}})」「{{lang|zh-tw|鸚■}}[■={{lang|zh-cn|鹆}}の繁字体]({{lang|zh-cn|鹦鹆}})」「{{lang|zh-tw|寒皋}}」「{{lang|zh-tw|鴝■}}[■=<small>前例に同じ</small>]({{lang|zh-cn|鸲鹆}})」「{{lang|zh-tw|駕鴒}}({{lang|zh-cn|驾鸰}})」「{{lang|zh-tw|鳳頭八哥}}({{lang|zh-cn|凤头八哥}})」「{{lang|zh-tw|中國鳳頭八哥}}({{lang|zh-cn|中国凤头八哥}})」、および、[[台湾]][[亜種]]<ref name="djs.hakkacho"/>に固有の「{{lang|zh|加令}}」に、[[古語|古称]]の「{{lang|zh-tw|秦吉瞭}}({{lang|zh-cn|秦吉了}})」といった、数多くの名で呼ばれている<!--中国語版(2009-01-16)に基づく-->。 |
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{{Wikispecies|Acridotheres cristatellus}} |
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2010年5月8日 (土) 03:31時点における版
ハッカチョウ | |||||||||||||||||||||||||||
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保全状況評価 | |||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) ![]() | |||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Acridotheres cristatellus (Linnaeus, 1766) | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
ハッカチョウ | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Crested Myna | |||||||||||||||||||||||||||
亜種 | |||||||||||||||||||||||||||
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![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/8/83/Acridotheres_cristatellus.jpg/235px-Acridotheres_cristatellus.jpg)
ハッカチョウ(八哥鳥、学名:Acridotheres cristatellus)は、ムクドリ科中のAcridotheres 属に分類される鳥の一種(1種)。
生物的特徴
分布
原産地は、中国大陸南部、および、インドシナ半島。国別で言えば、中華人民共和国中部地域および南部地域、台湾、ベトナム、ラオス、ミャンマーに分布する。
日本では外来種である。 観察された地域は、東京,神奈川,大阪,兵庫,福島,栃木,愛知,大阪,京都,和歌山,香川,鹿児島,先島[1]。神奈川、兵庫などでは繁殖の記録もある。
なお、沖縄県与那国島・鹿児島県など南日本での観察記録は、台湾などから飛来した迷鳥(すなわち自然移入)の可能性もある。
カナダでは、移入されたものが外来種として繁殖し、問題となっている。
形態・生態
全身の色は黒い。翼には大きな白い斑点があり、飛翔する際によく目立つ。下尾筒(かびとう)[2]の羽縁と尾羽の先端が白い。突き出した冠羽が頭部前方を飾ってのが特徴的である。嘴(くちばし)の色は橙色、肢は暗黄色。この翼の斑点と、頭部の飾り羽によって識別は容易。
食性は雑食で、植物の種子等のほか、タニシなど陸棲貝類、ケラなど地中棲の昆虫、甲虫類とその幼虫、イナゴ等のバッタ類である。ムクドリと同様の群れを作る例もある。
鳴き声は、澄んだ声でさまざまな音をだす。ものまねもする習性がある。
人によく懐き、飼い鳥とされる。人語などを真似るということでも親しまれている。
分類
- ITIS(統合分類学情報システム)データベース
- ハッカチョウ Acridotheres cristatellus (Linnaeus, 1758) ※外部リンク
下位分類
下位分類は 3亜種が知られている。和名などは未確認。
- Acridotheres cristatellus brevipennis Hartert, 1910
- Acridotheres cristatellus cristatellus (Linnaeus, 1758) :模式亜種。
- Acridotheres cristatellus formosanus (Hartert, 1912)
八哥鳥と文化
中国では、人によく懐き、人語を真似るということで親しまれている。花鳥図などの題材にもされる。
日本では八哥鳥を飼うとする習慣は、江戸時代に広まった。 江戸初期において古九谷の陶工は八哥鳥の図柄を磁器に焼き付け、絵師・伊藤若冲はその手になる『鹿苑寺大書院障壁画』の1枚に八哥鳥を描いている(「芭蕉叭々鳥図」★外部リンクで画像閲覧可能:鹿苑寺大書院 芭蕉叭々鳥図襖絵 - 相国寺(公式ウェブサイト)。京都・鹿苑寺所蔵、承天閣美術館保管)。
異名と外国名
日本語名
標準和名は「ハッカチョウ」、その漢字表記は「八哥鳥」(cf. 八哥鳥)。異称に、「叭叭鳥(あるいは、叭々鳥)」および「哥哥鳥[3]」とそれらの読み「ハハチョウ」、「鸚■[■=鹆の正字体]」および「鴝■[■=前例に同じ]」とそれらの読み「クヨク」、「小九官鳥[4]」とその読み「ショウキュウカンチョウ」がある。
中国語名
主要原産地の一つである中国(現・中華人民共和国等)では、八哥の仲間(八哥属)の代表的一種としてのその名「八哥」のほかにも、「瞭哥(簡体字[以下同様[5]]:了哥)」「鸚■[■=鹆の繁字体](鹦鹆)」「寒皋」「鴝■[■=前例に同じ](鸲鹆)」「駕鴒(驾鸰)」「鳳頭八哥(凤头八哥)」「中國鳳頭八哥(中国凤头八哥)」、および、台湾亜種[4]に固有の「加令」に、古称の「秦吉瞭(秦吉了)」といった、数多くの名で呼ばれている。
その他の言語名
英語名 crested myna の語義は「crest (意:鶏冠などの頭飾り。ここでは、冠羽)」の myna (すなわち、ムクドリの仲間[ムクドリ科、en:Myna])」、「冠羽を具えた椋鳥」である。
脚注
- ^ ハッカチョウ - 侵入生物データベース 独立行政法人 国立環境研究所
- ^ 用語解説 :鳥類用語#頭部
- ^ ははちょう - Yahoo!辞書(出典:大辞泉)
- ^ a b はっかちょう - Yahoo!辞書(出典:大辞泉)。
- ^ 繁体字を先に記し、丸括弧内に簡体字を添える。字体に違いが無い場合は丸括弧を設けない。
外部リンク
- ハッカチョウ - 侵入生物データベース 独立行政法人 国立環境研究所(公式ウェブサイト)