コンテンツにスキップ

「伊東豊雄」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
127行目: 127行目:
== 受賞歴 ==
== 受賞歴 ==
*[[1984年]] - [[日本建築家協会]]新人賞(笠間の家)
*[[1984年]] - [[日本建築家協会]]新人賞(笠間の家)
*[[1986年]] - [[日本建築学会賞]]作品賞(シルバーハット)
*[[1986年]] - [[日本建築学会賞]]作品賞(シルバーハット)(45歳
*[[1990年]] - [[村野藤吾賞]](サッポロビール北海道ゲストハウス)
*[[1990年]] - [[村野藤吾賞]](サッポロビール北海道ゲストハウス)
*[[1991年]] - [[毎日芸術賞]](八代市立博物館・未来の森ミュージアム)
*[[1991年]] - [[毎日芸術賞]](八代市立博物館・未来の森ミュージアム)
138行目: 138行目:
*[[2001年]] - [[グッドデザイン]]大賞(せんだいメディアテーク)
*[[2001年]] - [[グッドデザイン]]大賞(せんだいメディアテーク)
*[[2002年]] - [[World Architecture Awards]] Best Building(せんだいメディアテーク)、BCS賞(せんだいメディアテーク)、[[ヴェネツィア・ビエンナーレ]]金獅子賞
*[[2002年]] - [[World Architecture Awards]] Best Building(せんだいメディアテーク)、BCS賞(せんだいメディアテーク)、[[ヴェネツィア・ビエンナーレ]]金獅子賞
*[[2003年]] - [[日本建築学会賞]]作品賞(せんだいメディアテーク)
*[[2003年]] - [[日本建築学会賞]]作品賞(せんだいメディアテーク)(62歳
*[[2006年]] - [[RIBAゴールドメダル]]([[王立英国建築家協会]][[ロイヤル・ゴールドメダル賞]])、公共建築賞(せんだいメディアテーク)
*[[2006年]] - [[RIBAゴールドメダル]]([[王立英国建築家協会]][[ロイヤル・ゴールドメダル賞]])、公共建築賞(せんだいメディアテーク)(65歳
*[[2008年]] - 金のコンパス賞、フレデリック・キースラー建築芸術賞、BCS賞(瞑想の森 各務ケ原市営斎場)
*[[2008年]] - 金のコンパス賞、フレデリック・キースラー建築芸術賞、BCS賞(瞑想の森 各務ケ原市営斎場)
*[[2009年]]度 - [[朝日賞]]
*[[2009年]]度 - [[朝日賞]]
*[[2010年]] - [[高松宮殿下記念世界文化賞]]
*[[2010年]] - [[高松宮殿下記念世界文化賞]](69歳)


[[ファイル:Sendaimediatheque.JPG|thumb|200px|right|せんだいメディアテーク]]
[[ファイル:Sendaimediatheque.JPG|thumb|200px|right|せんだいメディアテーク]]

2010年11月25日 (木) 22:58時点における版

伊東豊雄 CAADRIA 2006
風の塔、1986年
せんだいメディアテーク(2000年、仙台市

伊東 豊雄(いとう とよお、1941年6月1日 - )は日本の建築家。伊東豊雄建築設計事務所代表。

来歴・人物

日本統治時代の京城に生まれる。2歳ごろから中学生までを祖父、父の郷里・長野県下諏訪町で過ごす。都立日比谷高校東京大学工学部卒業後、菊竹清訓設計事務所に勤める。

その後独立し、アーバンロボット(現・伊東豊雄建築設計事務所)を設立。菊竹清訓設計事務所からの独立当初、『中野本町の家』や自邸『シルバーハット』など個人住宅を中心に手がけ、安価かつ禁欲的・ミニマルな作風で注目を浴びた。また消費社会に暮らし、物だけでなく生活空間まで消費する若い女性ら都市の「遊牧民」(ノマド)をテーマに、「東京遊牧少女の包(パオ)」といったプロジェクトを発表するなど、体を柔らかい膜のように包む建築などを構想し、都市を批評する活動を行った。[1] 

1986年横浜駅西口に作ったシンボルタワー兼地下街換気塔『風の塔』は、無数の穴を開けた金属板(パンチメタル)と照明多数で構成された半透明な簡素な塔であるが、夜間はなどの周囲の気象条件に合わせて表面にカラフルな光が浮かび上がるようプログラミングされており、金属板の斬新な使用方法や環境に対する相互作用性で注目を浴びた。

1990年代に入り、『せんだいメディアテーク』を代表として[2]、次第に構造上でも実験的で、なおかつ官能的な外観・内部空間を有する作風に移りつつある。新建築誌上で槇文彦から「平和な時代の野武士たち」と呼ばれた世代の筆頭。2006年には王立英国建築家協会よりゴールドメダルを受賞するなど、世界でも重要な建築家の一人とみなされつつある。また、設計する建築のための家具の設計も行う。

2009年4月7日放送のNHKテレビ番組「プロフェッショナル 仕事の流儀(第114回)」において、ノルウェーオスロの図書館設計コンペの案をまとめるまでの軌跡が紹介された(コンペは落選)。

2010年には愛媛県今治市大三島町伊東豊雄ミュージアムを設置が予定されている。

現在、多摩美術大学客員教授。

略歴

作品

上和田の家(愛知県
PMT工場(大阪府)
小金井の家(東京都)
中央林間の家(神奈川県)
日本航空チケットカウンター(アメリカ・フランス他、-1991年)
田園調布の家(東京都)
風の塔(神奈川県)
レストランバー・ノマド(東京都)現存せず
ホンダクリオ世田谷ショールーム(東京都)
  • 1987年 - 神田Mビル(東京都)
  • 1988年 - 奈良シルクロード博・浮雲エリア(奈良県)現存せず
  • 1989年 - サッポロビール北海道工場ゲストハウス(北海道)
レストラン・パスティーナ(東京都)
名古屋世界デザイン博・メイテック・中日新聞・CBCパヴィリオン(愛知県)現存せず
浅草橋Iビル(東京都)
横浜博覧会・海のゲート周辺施設(神奈川県)現存せず
中目黒Tビル(東京都)
八代ギャラリー8(熊本県)
湯河原ギャラリーU(神奈川県)
風の卵 大川端リバーシティ21タウンゲートB(東京都)
南青山Fビル(東京都)
ホテルP(北海道
アミューズメント・コンプレックスH(東京都)
下諏訪町立諏訪湖博物館・赤彦記念館(長野県)
つくば南駐車場(茨城県)
蓼科S邸(長野県)
小国S邸(熊本県)
大館樹海ドーム秋田県
東京大学物性研究所(千葉県)
野津原町役場大分県
  • 1999年 - 祐天寺T邸(東京都)
大社文化プレイス島根県
  • 2000年 - 桜上水K邸(東京都)
ハノーバー万博テーマパークヘルスフューチュア館ドイツ
せんだいメディアテーク仙台市)(59歳)
稲城W邸(東京都)
サーペンタイン・ギャラリー・パビリオンイギリスロンドン
  • 2003年 - 東雲キャナルコートCODAN2街区(東京都)
みなとみらい線 元町・中華街駅
アルミコテージ(山梨県)
トッズ表参道(東京都)
  • 2005年 - アイランドシティ中央公園中核施設 ぐりんぐりん(福岡県)
フローニンゲン・アルミニウム・ハウジング(オランダ)
オフィス・マーラ−4・ブロック5(オランダ)
「フィガロの結婚」舞台装置(長野県)
SUS福島工場社員寮(福島県)
ミキモト銀座2(東京都)
Vivo City(シンガポール
多摩美術大学図書館(東京都)(66歳)
バルセロナ見本市会場 モンジュイック2(スペインバルセロナ
  • 2008年 - SUMIKA パビリオン(栃木県)
座・高円寺(東京都)
ペスカラの大きなワイングラス(イタリア)

受賞歴

せんだいメディアテーク

著書

  • 「マニエリスムと近代建築」コーリン・ロウ著、共訳、彰国社、1981年
  • 「風の変様体-建築クロニクル」青土社、1989年、2000年新装版、ISBN 4-7917-5782-3
  • 「シミュレイテド・シティの建築(INAX ALBUM 1)」INAX出版、1992年 ISBN 4-87275-015-2
  • 「透層する建築」青土社、 2000年、ISBN 4-7917-5837-4
  • 「せんだいメディアテーク コンセプトブック」NTT出版、2001年、ISBN 4-7571-0044-2
  • 「UNDER CONSTRUCTION -せんだいメディアテーク写真集」(建築資料研究社) 2001/09 ISBN 4-87460-716-0
  • 「伊東豊雄/ライト・ストラクチュアのディテール」彰国社、2001年、ISBN 4-395-11103-3
  • 「Serpentine Gallery Pavilion 2002:Toyo Ito With Arup」建築都市ワークショップ、2002年、ISBN 4-906544-81-9
  • 「建築:非線型の出来事-smtからユーロへ」彰国社、 2003年、ISBN 4-395-11109-2
  • 「みちの家 くうねるところにすむところ 08」インデックスコミュニケーションズ、 2005年、ISBN 4-7573-0318-1

出演

その他

伊東事務所出身の建築家

  • 石田敏明 - 1973~81年、所員。建築家、前橋工科大学大学院教授。
  • 妹島和世 - 1981~87年、所員。建築家、慶應義塾大学教授。
  • 城戸崎和佐 - 1985~93年、所員。建築家、京都工芸繊維大学准教授。
  • 曽我部昌史 - 1988~94年、所員。建築家、神奈川大学大学院教授。
  • ヨコミゾマコト - 1988~2000年、所員。建築家、東京藝術大学大学院准教授。
  • アストリッド・クライン - 1988~90年、所員。建築家。
  • 佐藤光彦 - 1986~92年、所員。建築家、日本大学大学院准教授。
  • 西沢立衛 - 1988~90年、アルバイト。建築家、横浜国立大学大学院教授。
  • 福島加津也 - 1994~02年、所員。建築家。早稲田大学非常勤講師。
  • 松原弘典 - 1997~01年、所員。建築家、慶應義塾大学准教授。
  • 平田晃久 - 1997~05年、所員。建築家、東北大学特任准教授。
  • 中山英之 - 2000~07年、所員。建築家、東京芸術大学非常勤講師。
  • 末光弘和 - 2001~06年、所員。建築家、首都大学東京非常勤講師。
  • 白川在 - 2001~06年、所員。建築家、法政大学非常勤講師。

脚注

  1. ^ 1981年に、コーリン・ロウの建築論文集『マニエリスムと近代建築』を松永安光と共訳し彰国社で刊行。
  2. ^ 伊東豊雄自身も「せんだいメディアテークは、私にとって転機となった建築である」(引用)と語っている。

関連項目

外部リンク