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「IS 〈インフィニット・ストラトス〉」の版間の差分

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=== コミックス ===
=== コミックス ===
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2011年5月28日 (土) 06:56時点における版

Template:継続中の作品

IS 〈インフィニット・ストラトス〉
ジャンル SF学園小説ラブコメ
小説
著者 弓弦イズル
イラスト okiura
出版社 日本の旗 メディアファクトリー
その他の出版社
大韓民国の旗 鶴山文化社[1]
中華民国の旗 尖端出版
レーベル MF文庫J
刊行期間 2009年5月31日 -
巻数 既刊7巻(以下続刊)
漫画
作者 赤星健次
出版社 メディアファクトリー
掲載誌 月刊コミックアライブ
レーベル MFコミックス
発表号 2010年7月号 -
巻数 既刊2巻
その他 連載第1回はプレ掲載
アニメ
原作 弓弦イズル
監督 菊地康仁
シリーズ構成 志茂文彦
脚本 志茂文彦・冨岡淳広北条千夏
キャラクターデザイン 倉嶋丈康
メカニックデザイン 高倉武史
音楽 七瀬光
アニメーション制作 エイトビット
製作 Project IS、TBS
放送局 TBS・BS-TBS他3局
放送期間 2011年1月6日 - 3月31日
話数 全12話
ラジオ:RADIO IS
愛称 アイエス
放送期間 2011年1月1日 -
放送局 超!A&G+
放送時間 隔週土曜日 20:30~21:00
放送形式 収録放送
パーソナリティ 日笠陽子(篠ノ之箒役)
下田麻美(凰鈴音役)
テンプレート - ノート
プロジェクト ライトノベル漫画アニメ
ポータル 文学漫画アニメラジオ

IS 〈インフィニット・ストラトス〉』(インフィニット・ストラトス、Infinite Stratos)は、弓弦イズルによる日本ライトノベル。及びこれを題材としたアニメ、漫画作品。弓弦のデビュー作でもある。イラストokiuraが担当。2009年5月から、MF文庫Jより発表されており、2011年4月現在まで第7巻まで刊行されている。2010年3月発表の第4巻オビにて赤星健次の作画によるコミカライズが発表され、『月刊コミックアライブ』2010年7月号より連載が始まった。愛称は「IS(アイエス)」などがある。

アニメ放送開始前の第5巻までの累計発行部数は65万部[2]。アニメ放送開始後の第6巻までの累計発行部数は120万部[3]。第7巻発売時の累計発行部数は135万部。

2010年6月発売の第5巻オビにてテレビアニメ化が発表され、2011年1月から3月まで放送された。

あらすじ

女性にしか反応しない世界最強の兵器「インフィニット・ストラトス(IS)」の出現後、男女の社会的パワーバランスが一変し女尊男卑が当たり前になってしまった時代。

主人公の織斑一夏は、自身が受ける高校の試験会場と間違ってIS操縦者育成学校「IS学園」の試験会場のISを起動させてしまいIS学園に入学させられる。

「世界で唯一ISを使える男」である彼はIS学園の生徒たちにとっては興味の的。さまざまな出会いや再会を通し、一夏の前途多難な日常が始まる。


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


登場人物

主要人物

織斑 一夏(おりむら いちか)
- 内山昂輝、小学生時代 - 前田綾乃
本作の主人公。IS学園の1年1組に所属。
9月27日生まれ。両親に幼い頃に捨てられ姉の千冬と2人暮らしである。高校受験の際、千冬に養ってもらっていることを引け目に感じ、学費が安く就職率の高い私立藍越(あいえつ)学園を受験するはずが、間違ってIS(あいえす)学園の試験会場に入ってしまい、たまたま間違えて入った部屋にあった受験者用のISを、男性でありながら起動させてしまったため、IS学園へ強制入学させられる。幼い頃から箒の実家の道場で剣道をたしなんでおり、潜在的な強さは相当なもの。常に外で働いていた千冬に代わって家事全般をこなしており、マッサージも得意。
飄々とした性格ながらも自分の信念は貫く熱い一面を持つ。ISの存在により進んだ女尊男卑な社会に納得できないものを感じており、女性に媚びるような真似はしない。幼い頃から千冬に守られてきたことから「誰かを守ること」に強い憧れを持つ。整った容姿に加え人の心の機微に鋭く、境界線の無い優しさと天然で女性をときめかせる言動や行動を見せる事から学園の内外を問わず数多くの女子に好意を寄せられている。しかし恋愛に対してだけは呆れるほどに鈍感なため、他の学園生徒達からは「唐変木・オブ・唐変木ズ」と陰で呼ばれている。
中学時代から帰宅部状態であったが、5巻の学園祭にて生徒会長の楯無の提案による「クラブ対抗一夏争奪戦」で生徒会が実質的に勝利した事により副生徒会長に任命され、指定の部活動へ期間限定のレンタル部員として随時派遣される事となった[4]
専用ISは「白式」⇒「第二形態・雪羅」。
篠ノ之 箒(しののの ほうき)
声 - 日笠陽子
本作のメインヒロイン。IS学園の1年1組に所属。一夏曰く「ファースト幼馴染み」。
長い黒髪とポニーテールが特徴で、平均的な女子の身長でありながら長身を思わせる。年齢以上の胸の発育具合がコンプレックス。
7月7日生まれ。実家は剣道の道場でもある篠ノ之神社。幼い頃から剣道をたしなんでおり、その強さから「男女」といじめられ、一夏に庇われたことがある。現在では剣道の全国大会で優勝するほどの実力を持つ。姉の束がISを発明、発表したことが原因で小学4年生の初めに引っ越しをした。その後、IS学園で6年ぶりに一夏と再会。IS学園でも剣道部所属[5]
現在、両親と束は全員が別々に暮らしている。束がISを発明したことから、政府によって重要人物保護の名目で各地を転々とさせられた上に、束が行方不明になったため執拗な監視と聴取を繰り返されるなど、心身ともに負担を受け続けてきた。そんな経緯から束を敬遠している節があるが「紅椿」を与えてくれたことには感謝しており、束との関係を修復できないものかと徐々に考えるようになる。過去に2人の仲を裂く決定的原因となった大きな「事件」があったとの事だが詳細は不明。
基本的に武士道を重んじる凛とした性格だが、力に溺れて自分を見失い易いという脆さも併せ持っており、過去に剣道の試合で、執拗な尋問を受けた事の憂さ晴らしに近い形で対戦相手を叩きのめしてしまった事がある。そして「紅椿」を手に入れたことでさらにそれに拍車が掛かるようになってしまい、閉鎖区域での密漁という違法行為をしていたとはいえ、銀の福音の攻撃で命の危険に晒されていた人間を見殺しにしそうになり、その結果、一夏に重傷をおわせる事態を招いてしまった。このショックから、二度とISを使用しないと逃げ出しそうになるが、仲間達に「専用機を与えられた者の背負う責任」について説かれた結果、立ち直る。
幼い頃より現在まで心底から一夏に惚れており、大きな胸へのコンプレックスもそれで一夏の気を引けるならと思っているが、彼の前ではどうにも素直になれないため、つい暴力的な態度をとってしまうことが多い。
専用ISは「紅椿」(3巻より)。
セシリア・オルコット
声 - ゆかな
本作のヒロインの1人。IS学園の1年1組に所属。イギリスの代表候補生。
縦ロールのある長い金髪に透き通った碧眼を持つ。イギリスの名門貴族のお嬢様で、早くに両親を事故で亡くし、勉強を重ねて周囲の大人達から両親の遺産を守ってきた努力家でもある。男尊女卑の時代であったころから実家発展に尽力した母親のことは尊敬していたが、婿養子という立場の弱さから母親に対し卑屈になる父親に対しては憤りを覚えていた。
当初は一夏に対して高圧的かつ蔑視した態度をとっていたが、彼とのクラス代表を決めるIS模擬戦を経て、自分が考える「理想の男」の姿を見せた彼に好意を抱くようになる。それ以降は一夏への態度は軟化し、代表候補生として培ってきた知識や経験を活かして彼のIS操縦技術の向上を手助けしている。IS模擬戦闘での成績が下がりがちな上に試験機的要素の専用ISの性能も相まって実戦では連戦連敗を喫していることに苦悩するも「サイレント・ゼフィルス」との戦闘を経てビームの偏向射撃をものにするなど、新たな兆しが見えている。
プライドが高く、上品な口調と物腰から大人びて見えるが根拠の無い自信家ぶりを見せたり、何事にもポーズから入る節があったり、一夏に自分を印象づけたいが為に無理な背伸びをするなどの子供っぽい面も垣間見せる。修学旅行の際には、一夏に食べさせてもらえる事を喜んだり、勝負下着をつけて一夏を誘惑しようとした事もある。
部活動はテニス部に所属。本人に自覚はないが、料理の腕は壊滅的(見た目だけはいいのだが)。
専用ISは「ブルー・ティアーズ」。
凰 鈴音(ファン リンイン)
声 - 下田麻美
本作のヒロインの1人。IS学園の1年2組に所属。中国の代表候補生。一夏曰く「セカンド幼馴染み」。愛称は「(りん)」。
ツインテールの可愛らしい見た目とは裏腹に激しい気性の持ち主。基本的にはサバサバとした性格で、かつて日本に居た頃は一夏と弾との3人でよく遊んでいたらしい。一夏の家にもしょっちゅう遊びに行っており、彼の部屋へ気兼ねなく入っていくなど勝手知ったる仲だが千冬には苦手意識を持っている。一夏にずっと好意を抱いているもなかなか素直になれず、自らの気持ちをうまく伝えることができずにいる。小柄な体格で自他共に認めるほどフットワークが軽く、IS学園に持ってきた私物もバッグ一つで収まる程。貧乳に最大のコンプレックスを抱いており、指摘されると激怒する。制服は自己アレンジ的な改造を加えており、肩の部分が露出している。実家が中華料理店なため中華料理が得意。戦闘力は高く、動体視力においても優れている。
箒が引っ越していった直後の小学5年生の始めに一夏のいる学校に転校してきて、中学2年生の頃に両親の離婚によって再び中国へ引っ越すまで彼と時間を共にする。その後、一夏のIS学園入学を知り、彼を追いかける形で再来日、途中編入として入学してきた[6]
主要人物の中では唯一2組に所属している。部活動はラクロス部に所属。
専用ISは「甲龍」。
シャルロット・デュノア
声 - 花澤香菜
本作のヒロインの1人。IS学園の1年1組に所属。フランスの代表候補生。
中性的な顔立ちで、金髪を首の後ろで束ね、スマートな体型をしている。初登場時(2巻)では男装し、他にも存在した男性操縦者という触れ込みで、「シャルル・デュノア」を名乗ってIS学園に転入してきた。実子ではあるが社長である父親の愛人の娘であり、母親の死後に引き取られたデュノア家に居場所はなく、自分の意志と関係なくIS開発のための道具として扱われてきた。IS学園へ転入したのも実家であるデュノア社がIS開発の遅れによる経営危機に陥り、社のアピールのため世間の注目を集めさせ、一夏に接近して彼とそのISである「白式」のデータを盗めという社長命令によるものであった。
当初、男同士ということで一夏と部屋も同室となり、訓練や私生活を通して友情を深めていたが、ふとした事から女性であることが彼に露見してしまい、後に一夏へ真相を告げ学園を去ろうとするが、彼の真摯な説得で思いとどまり、同時に自分の居場所を作ってくれた彼に好意を抱くようになる。
本名を一夏にだけに明かしたが、その後、実家と決別して本来の名と性別で再入学を果たしたため、のちに一夏によって「シャル」という愛称を付けられる。再入学後はラウラとルームメイトになり、年頃の少女の感覚に疎いラウラの世話を焼いたりすることもある。男装していた時の名残で現在も一人称は「」(先生の前では「私」)。機転の効く性格で包容力があり、誰に対してもさりげなく気を回す反面、一夏へのアプローチは後先を考えないかなり大胆な部分がある。一夏曰く「怒らせると一番怖い」。
部活動は料理部に所属。
専用ISは「ラファール・リヴァイヴ・カスタムII」。
ラウラ・ボーデヴィッヒ
声 - 井上麻里奈
本作のヒロインの1人。IS学園の1年1組に所属。ドイツの代表候補生。ドイツ軍のIS配備特殊部隊「シュヴァルツェ・ハーゼ」隊長。階級は少佐
長い銀髪、右目は赤色で左目は金色のオッドアイを持ち、左目の方には黒い眼帯をしている。若干背が低い部類だが、外見に反して印象は軍人で、全身から冷たく鋭い気配を放つ。彼女は遺伝子強化試験体として生み出された試験管ベビーであり、戦うための道具としてありとあらゆる兵器の操縦方法や戦略等を体得し、優秀な成績を収めてきた。しかしISの登場後、ISとの適合性向上のために行われたヴォーダン・オージェの不適合により左目が金色に変色し、能力を制御しきれず以降の訓練では全て基準以下の成績となってしまう。この事から軍で出来損ない扱いされ、存在の意味を見失っていたが、ISの教官として赴任した千冬の特訓により部隊最強の座に再度上り詰めた。この経緯から、ラウラは彼女を尊敬し「教官」と呼んでいる。
冷静かつ冷徹な性格の持ち主で、表情の変化に乏しい。他者を寄せ付けない威圧感を放ち、その人間性は部隊内で「ドイツの冷氷」と呼ばれるほどに凄まじかった。一夏に対して、千冬がモンド・グロッソ2連覇を逃した遠因を作ったことから、「教官に汚点を残させた張本人」として敵視し、彼を排除しようと画策する。また、軍人としてのプロ意識やエリート意識の強さから、他の学生たちに対しても見下した考えしか持たず、後のツーマンセルのトーナメントにおいても、パートナーである箒の事を足手まといと決めつけ、連携を全くとろうとしなかった。しかし、その際に起きた自身のISの暴走を一夏に救われ、その際の「お前を守ってやる」という一言がきっかけで彼に惚れてしまい、一夏のファーストキスを奪う。
一夏に惚れてからは彼を自分の[7]にせんと画策する。また、次第に性格も柔和になり、年頃の少女らしい純情な反応を見せるようにもなるが、軍人としての生き方ばかり叩き込まれてきたので学生としての振る舞い方や年頃の少女の感覚に疎い上に、部隊の仲間から日本の文化に対する色々な(誤った)知識を吹き込まれたので、おかしな行動を取ってしまうことも多い。また、一夏にタッグを断られて気が立っていた際には、多額の金を払ってまで手に入れた一枚だけの一夏の写真にナイフで穴を空けてしまい、動揺して衛生兵に助けを求めながら半泣きになってしまうという、いじらしい面も見せている。部活動は茶道部に所属。
専用ISは「シュヴァルツェア・レーゲン」。

IS学園関連

教員・職員

織斑 千冬(おりむら ちふゆ)
声 - 豊口めぐみ
一夏の姉で、彼のクラスの担任でもある。一夏からは「千冬姉(ちふゆねえ)」と呼ばれており、その度に「学園内では織斑先生と呼べ」と訂正している。昔、日本の代表を務めていた。第1回IS世界大会(モンド・グロッソ)総合優勝および格闘部門優勝者。
鋭い吊り目に、スーツの似合う長身とボディラインが特徴。鬼と呼ばれるくらい非常に厳しい性格で、教師としても姉としても厳格な人物。規則・校則を破った生徒には容赦なく鉄拳制裁を与える[8]。一夏には公私共に厳しく接するがそれは期待などの裏返しで、内心はとても大切に思っている。一夏がISを操縦できることが分かる前は、彼にISについての知識を知ることすら認めなかった。IS開発者である束とは、古い付き合いもあって以前は仲が良かったものの、現在は行方不明になって不可解な行動や裏工作を行い、何やら陰謀を張り巡らせている彼女に対し、強い警戒心を抱いている。
一夏と共に両親に捨てられ、自身の力のみで一夏を守ってきた苦労人。一夏に両親のことを聞かれても何も答えようとせず、「私の家族はお前だけだ」と一夏に念を押している。常に外で働いていたため、家事は苦手。
IS開発者である束と古い付き合いだったこともあって、開発当初からISに関っていた人物。ISに関する知識や操縦技術は他のパイロットよりも遥かに高い。公式試合で負けたことがなく、大会で総合優勝を果たしたことからも誰もが認める世界最強のIS操縦者だった。ある事件を境に、1年ほどドイツ軍に出向してIS操縦者を育成する教官を務めた後、現役を引退し、IS学園の教師として赴任した。
その美貌や実力から彼女に憧れを抱く者は多く、敬意をもって「ブリュンヒルデ」と呼ばれることがあるが彼女自身はその呼び名を嫌っている。現役を退いたとはいえ生身でIS用の武器を容易く扱うなど、実力は未だ衰えていない。
専用ISは「白騎士」⇒「暮桜」(現役時代に使用)。
山田 真耶(やまだ まや)
声 - 下屋則子
一夏のクラスの副担任。日本の元代表候補生。
低い身長ながらかなりの巨乳の持ち主で、眼鏡が似合う優しい先生。やや天然で、ドジな所がある。但しISの操縦技術は千冬が認めているほどに確かなものがあり、模擬戦でセシリアと鈴音が2人がかりで挑んでも歯が立たなかった程の実力を持つ。
時折千冬に熱い視線を送っているが、一夏が入学してからは彼のことを意識しているときもある。
一夏の入学試験の際の対戦相手でもある。
榊原 菜月(さかきばら なつき)
部活棟の管理を任されている教員。生徒に優しく品行方正、容姿も悪くはないが男運がない。同性からも反応の良くない相手を毎回好きになり、その度に痛い目を見て1人で自棄酒をあおっている。最近は実家が何度もお見合いを勧めてくるのが悩み。
轡木 十蔵(くつわぎ じゅうぞう)
IS学園の用務員で、柔和な人柄と親しみやすさから「学園内の良心」といわれている壮年の男性。実態はIS学園の実務関係を取り仕切っている事実上の運営者である(表向きは彼の妻がIS学園の学園長となっている)。

生徒会

更識 楯無(さらしき たてなし)
IS学園2年生で生徒会長。裏工作を実行する暗部に対する対暗部用暗部「更識家」の当主であり、17代目の楯無[9]
明瞭快活で文武両道、料理の腕も絶品で更に抜群のプロポーションとカリスマ性を持つ完璧超人。学園における彼女の人気は高く、容赦なく他者を振り回しつつ飄々とした言動で周囲の人間を自分のペースに引き込んでいく。その人柄から一夏には「人たらし」と称される。くすぐりが得意であり、一夏、ラウラ、箒が被害に合っている。
強力な専用機を持ちながらもその経緯から操縦技術が低い状態にある一夏の専属コーチとなり、日々鍛えている。寮内では一夏に平然と下着や裸エプロン姿を見せたり、その現場を箒たちに見せ付けて状況をかき乱すなどして楽しんでいる。
IS学園の生徒でありながら自由国籍権を持ち、ロシアの代表操縦者。肉弾戦・IS戦の双方ともに作中屈指の実力を持ち、自他共に認める「IS学園最強」。
専用ISは「ミステリアス・レイディ」。
布仏 本音(のほとけ ほんね)
声 - 門脇舞以
IS学園の1年生で生徒会書記。1年1組所属で一夏のクラスメイト。
袖丈が異常に長い制服や私服、着ぐるみを主に着用。常に眠たそうにしていて行動がゆったりとしており、のほほんとした雰囲気を醸し出すところから基本的に一夏視点の時は「のほほんさん」と呼称される[10]
一夏のことは「おりむー」と呼び、会う度に腕などにくっついている。間延びした口調でズレた発言が多いが、時折核心を突いた発言や正論を唱えることもある。
本人曰く、生徒会にいると仕事が増えるからほとんど仕事をしていない。
簪の専属メイドでもあり、彼女の世話やISの整備を手伝ったりしているそうだが役に立っているのかどうかは定かでない。
布仏 虚(のほとけ うつほ)
IS学園の3年生で本音の姉。生徒会会計。学年では主席で整備科に所属。
眼鏡に三つ編みの、お堅い雰囲気をかもし出す。学園祭の時に弾と遭遇し、以来弾のことを気にかけている節がある。
布仏家は代々更識家に仕えてきた家系であるため、ときどき楯無のことを「お嬢様」と呼んでいる。

一般生徒

黛 薫子(まゆずみ かおるこ)
声 - 世戸さおり
IS学園の2年生。整備科に所属しており2年生のエース。部活動は新聞部に所属。
好奇心と行動力の塊といえる人物で、一夏の事は格好の取材対象としてしょっちゅうインタビューをしに伺っている。楯無とも仲が良く、彼女を「たっちゃん」と呼ぶ。
雑誌「インフィニット・ストライプス」の副編集長を務める渚子という姉がいる。
更識 簪(さらしき かんざし)
IS学園の1年4組に所属。楯無の妹で日本の代表候補生。
姉と似たセミロングの髪形で癖毛は内側に向いている。かけている眼鏡は視力矯正用ではなくIS用の簡易ディスプレイ。スタイルは悪くないが、胸はやや小さい。
明朗な姉と違い内気で臆病な性格。偉大過ぎる姉に対して強いコンプレックスを抱いており、他者を遠ざけ何でも自分ひとりでやろうとする傾向がある。趣味はアニメ鑑賞で、勧善懲悪のヒーローものが特に大好き。
代表候補生でありながら自分の専用機が「白式」開発の煽りを受けて完成されず、ずっと専用機関係の行事へ参加できなかったために一夏の事を恨んでいた。かつて姉の楯無がそうしたように、専用機を自ら組み上げる事でコンプレックスを解消しようと努力するも全く上手くいかないところへ一夏が現れ、彼から専用機限定タッグマッチのパートナーを持ちかけられる。最初は断り続けるも、ふとした事でうっかり承諾の返事をしてしまい大いに戸惑うが、一夏や整備科の協力によって専用機が完成したことから独力の限界と人の心の温かさを悟り、一夏に自分が抱く理想のヒーロー像を見て好意を抱くようになる。ずっと続いていた楯無との疎遠な関係も、ゴーレムIIIの襲撃事件を経て氷解する。
専用ISは「打鉄弐式」。
その他の生徒
アニメ版では無名の生徒にも名前が付いている。

国家IS操縦者

クラリッサ・ハルフォーフ
声 - 瑞沢渓
ドイツのIS配備特殊部隊「シュヴァルツェ・ハーゼ」副隊長。階級は大尉
部隊の中では年長者であり、部下である隊員を厳しくも面倒よく牽引する。信頼の厚さから、部隊内では親しみも込めて「お姉様」と呼ばれている。
日本の少女漫画のファンで、そこから得た日本の文化が偏っており、ラウラに色々な(誤った)知識を吹き込んだ張本人。
ただし本人には悪気はなく、部隊内で多くの問題をかかえていた彼女が自分に恋愛相談を持ちかけるほどに変わってくれたことを嬉しく思っており、善意から様々な助言をしている。
専用ISは「シュヴァルツェア・ツヴァイク」。
ナターシャ・ファイルス
アメリカのテスト操縦者。自身のISのことを「あの子」と呼び、母親のように愛着を持ち、暴走を仕組んだ人物に対して怒りを露にしている。
生身のまま「銀の鐘」を使用するなど体も鍛えてある。イーリスのことは「イーリ」と呼んでいる。千冬とも面識がある。
専用ISは「銀の福音」。
イーリス・コーリング
アメリカの操縦者。「地図にない基地(イレイズド)」でナターシャと共に軍属している。
戦闘になるとあまり周りを気にしないようで、怪我を負ったナターシャを助けたものの自身の戦闘に支障をきたすと思い、そのまま放り投げていた。
ナターシャのことを「ナタル」と呼んでいる。
専用ISは「ファング・クエイク」。

亡国機業

スコール・ミューゼル
亡国機業の女性幹部。長身で豊かな金髪を持ち、抜群の美貌を誇る大人の女性。エムやオータムにIS強奪を指示し、事ある毎にIS学園へ潜入や襲撃をさせている。
彼女自身もIS操縦者であり、部分展開の状態で楯無の追撃を振り切ったり、エムよりも速く動いて彼女を制裁しようとするなどの底知れない実力を持つ。
エム/織斑 マドカ(おりむら まどか)
亡国機業の実働部隊に所属。一夏より年下と思われる外見ながら、複数の専用機持ちを相手取りながら互角以上に立ち回るなどIS操縦において高い実力を持つ。
平然と他人を殺害しようとする冷酷な性格で、自身の能力の高さゆえに他人を常に見下している。組織に対し従順ではないため、命令違反を起こさないよう体内に監視用ナノマシンが注入されている。
原因は不明だが一夏に対して非常に強い憎しみを抱いており、「自分が自分であるために」という理由で一夏の前に現れ、拳銃で彼の命を狙うがラウラの乱入によって失敗した。
自らを「織斑マドカ」と名乗り、千冬に瓜二つの顔をしていることや千冬のことを「ねえさん」と呼んでいることから千冬と何らかの関係がある模様。
使用ISは「サイレント・ゼフィルス」。
オータム
亡国機業の実働部隊に所属。スコールの恋人。髪はロングヘアー、口が悪く、短気。学園祭で企業の人間を装い、一夏と接触し剥離剤(リムーバー)を使用して「白式」を奪おうと目論むが楯無の介入により失敗した。
使用ISは「アラクネ」。

その他

篠ノ之 束(しののの たばね)
声 - 田村ゆかり
箒の姉であり、ISの発明者でもある。自称「天才」。
ウサギの耳のようなカチューシャを頭部につけていて、豊満な胸を持つ。1人でISの基礎理論を考案、実証し、全てのISのコアを造った自他共に認める「天才」科学者。ISを開発したことから政府の監視下に置かれていたが、突如行方をくらませる。失踪後も唯一コアの製造方法を知っているため、現在も各国から追われている。
その天才的な頭脳と高い技術力を用いて「白騎士事件」など数々のテロ紛いの事件を引き起こしている。また一夏がIS学園に強制入学させられたことや、銀の福音の暴走事件に関しても、彼女が裏で手を回していたことを千冬が示唆しているが、その真意は不明。自身が開発した移動用ラボで各地を転々として所在がつかめないが、千冬や箒とは連絡の取り合いをしている。
自分の興味のないことにはとことん無関心になる性格で、それは人間の場合も例外ではなく箒・一夏・千冬の3人だけに関心を持つ(呼称は「箒ちゃん」「いっくん」「ちーちゃん」)。後はかろうじて両親を「身内」として判別できるくらいで、それ以外の人間には興味がない。身内と話す際にはおどけた態度だが、身内以外から話し掛けられると非情に冷淡な態度で明確な拒絶の意思を示す。
使用しているラボは「吾輩は猫である(名前はまだ無い)」。
五反田 弾(ごたんだ だん)
声 - 保村真
一夏の中学時代からの悪友。実家は食堂を営んでいる。
鈴の友人でもあり、彼女をはじめとした女性の想いに無頓着な一夏には呆れている。妹には弱く、不用意な行動をとればすぐに制裁を受ける。
学園祭の時に虚と遭遇し、以来虚のことを気にかけている節がある。
「私設・楽器を弾けるようになりたい同好会」所属。ベース担当。
五反田 蘭(ごたんだ らん)
声 - 小幡記子
弾の妹。有名私立女子校「聖マリアンヌ女学院」の中等部に通っている中学3年生で、生徒会長。
一夏に片想いしており、彼の前では猫を被って清純な女性を演じているが、実際には男勝りで強気の性格の持ち主。一夏には他の女性と同様に恋心を気付かれていない。彼を追ってIS学園への入学を目指しており、IS簡易適性試験を受けてA判定を出している。しかし箒やシャルロットといった強力なライバルの存在を知り、危機感を抱いている。
食堂での人気娘であり、7巻にて彼女の女心を理解せず泣かせてしまった一夏に彼女のファンである常連客が制裁を下そうとした。
五反田 厳(ごたんだ げん)
五反田食堂の店主で弾と蘭の祖父。豪快な性格で腕っ節が相当に強い。孫娘の蘭を溺愛しており、泣かした者は容赦なくブン殴る。
御手洗 数馬(みたらい かずま)
一夏と弾の旧友。弾と同様にモテないため、「私設・楽器を弾けるようになりたい同好会」を作った。アンプ担当。
チェルシー・ブランケット
セシリアの専属メイドで年上の幼馴染み。
人の心の機微に鋭く、落ち着いた雰囲気を身に纏う。
謎の少女と謎の女性騎士
声 - 宮本侑芽(少女)
一夏が「銀の福音」の攻撃を受けてISの生命維持機能によって昏睡していた際、夢の中で邂逅した2人の人物。少女の方は白いワンピースを着ており、騎士の方は白い鎧を着ていて顔の上半分はガードに隠されて見えないが千冬に似た雰囲気を纏っている。夢の中で彼になぜ力を欲するのかを問い、箒たちの危機を察知し彼に目覚めるよう促した。

ISの設定

正式名称「インフィニット・ストラトス」。宇宙空間での活動を想定し、開発されたマルチフォーム・スーツ。開発当初は注目されなかったが、束が引き起こした「白騎士事件」によって従来の兵器を凌駕する圧倒的な性能が世界中に知れ渡ることとなり、宇宙進出よりも飛行パワード・スーツとして軍事転用が始まり、各国の抑止力の要がISに移っていった。

ISは核となるコアと腕や脚などの部分的な装甲であるISアーマーから形成されている。その攻撃力、防御力、機動力は非常に高い究極の機動兵器。特に防御機能は突出して優れており、シールドエネルギーによるバリアーや「絶対防御」などによってあらゆる攻撃に対処でき、操縦者が生命の危機にさらされることはほとんどない。ISには武器を量子化させて保存できる特殊なデータ領域があり、操縦者の意志で自由に保存してある武器を呼び出せる。ハイパーセンサーの採用によって、コンピューターよりも早く思考と判断ができ、実行へと移せる。

ISは自己進化を設定されていて、戦闘経験を含む全ての経験を蓄積することで、IS自らが自身の形状や性能を大きく変化させる「形態移行」を行い、より進化した状態になる。コアの深層には独自の意識があるとされていて、操縦時間に比例してIS自身が操縦者の特性を理解し、操縦者がよりISの性能を引き出せるようになる。

ISには謎が多く、全容は明らかにされていない。特に心臓部であるコアの情報は自己進化の設定以外は一切開示されておらず、完全なブラックボックスとなっている。原因は不明であるがISは女性にしか動かせず、それが原因でこの世界は女尊男卑の世の中になってしまった。唯一の例外が一夏であり、彼が男性でありながら何故ISを動かせるのか、開発者である束でさえも特定出来ておらず、全てが謎に包まれている。

コアを製造できるのは開発者である束のみであるが、ある時期を最後に束はコアの製造をやめたため、ISの絶対数が467機[11]となり、専用機を持つ者は特別扱いされることが多い。コアの数に限りがあるため新型機体を建造する場合は、既存のISを解体しコアを初期化しなくてはいけない。

ISの世代

第1世代
兵器としてのISの完成を目指した機体。現在はほぼ退役している。
第2世代
後付武装によって、戦闘における用途の多様化に主眼が置かれた世代。現在最も多く実戦配備されている。
第3世代
操縦者のイメージ・インターフェイスを用いた特殊兵器の搭載を目標とした世代。未だ実験機の域を出ない。そのためか、(鈴の甲龍のように燃費の向上に重点を置いたものもあるが)どの機体も燃費が悪く、新たな課題となっている。
第4世代
装備の換装無しでの全領域・全局面展開運用能力の獲得を目指した世代。展開装甲や自動支援装備が標準装備されている。各国が未だ第3世代機の実験段階にある現在では、束が直接設計・開発した「白式」と「紅椿」の2機しか存在しない。

IS関連

ISスーツ
ISを装着する際に基礎となる衣装。衣装自体がカスタマイズされている物もある。
専用機はISスーツが量子変換された状態でISに登録され、ISを起動させると自動的に服装がスーツと入れ替わるがエネルギーを消費してしまうため、スーツを着用してからISを展開するのが一般的である。
PIC(パッシブ・イナーシャル・キャンセラー)
ISの基本システム。これでISは浮遊・加減速などを行うことができる。発展形に第3世代兵器AIC(アクティブ・イナーシャル・キャンセラー)が存在する。
ハイパーセンサー
ISに搭載されている高性能センサー。操縦者の知覚を補佐する役目を行い、目視できない遠距離や視覚野の外(後方)をも知覚できるようになる。
コア・ネットワーク
ISのコアに内蔵されている、データ通信ネットワークのこと。広大な宇宙間での相互位置確認・情報共有のために開発されたシステム。現在は操縦者同士の会話として、オープン・チャンネルとプライベート・チャンネルが利用されている。最近の研究で、「非限定情報共有(シェアリング)」を行い、コア自身が自己進化していることが判明している。
シールドバリアー
操縦者を守るためにISの周囲に張り巡らされている不可視のシールド。攻撃を受けるたびにシールドエネルギーを消耗し、模擬戦などではエネルギー残量が無くなった場合負けとなる。また、シールドバリアーを突破するほどの攻撃力があれば操縦者本人にダメージを与えることができる。
絶対防御
全てのISに備わっている操縦者の死亡を防ぐ能力。シールドバリアーが破壊され、操縦者本人に攻撃が通ることになってもこの能力があらゆる攻撃を受け止めてくれるが、攻撃が通っても操縦者の生命に別状ない時にはこの能力は使用されない。この能力が使用されるとシールドエネルギーが極端に消耗される。
ワンオフ・アビリティー(単一仕様能力)
ISが操縦者と最高状態の相性になったときに自然発生する固有の特殊能力。通常は第二形態から発現する。それでも能力が発現しない場合が多い。
パッケージ
換装装備。パッケージを追加するには拡張領域が必要になる。
第4世代の物は存在しない。
オートクチュール
専用機が持つ機能特化専用パッケージ。
IS適正
操縦者がISを上手く操縦するために必要な肉体的素質。値が高いほどISを使いこなす可能性が出てくるが訓練や操縦経験などで変化することもあるため絶対値ではない。作中ではC~Sまでのランクが存在、中でも適正Sは「ヴァルキリー」「ブリュンヒルデ」級の数名しか存在しない。

登場IS

IS専用機

主に国家代表操縦者および代表候補生や企業に所属する人間に与えられるIS。最初からパイロットの特性がコアに入力されているわけでなく、「初期化」「最適化」(合わせて一次移行)を経て、専用機としての性能を発揮する。また、ISそのものが量子化することができるため、普段は待機形態と呼ばれる形で持ち運びされている。さらに、ISの装甲を部分的に展開することも可能。機体カラーは特記する他は基本的に機体名を踏襲している。アニメ版ではISに若干の違いなどがある。

白式(びゃくしき)
一夏の第4世代型IS。「世界で唯一ISを使える男」である彼のために用意された専用機で、第3世代の機体に第4世代技術の武器を実装している。
元々は日本のIS企業が設計開発していた代物だが、開発が頓挫して欠陥機として凍結されていたものを束が貰い受け完成させた機体であるため、スペックはやたらと高い。後の紅椿にメイン採用された「展開装甲」技術の試験機としての側面があり、雪片弐型にその機構が組み込まれている。第一形態時から単一仕様能力が使えるように作られている他、かつての「白騎士」だけが持っていた操縦者の生体再生能力も備わっており、「白騎士」と「暮桜」両方の特性を備えた機体といえる。待機形態は右腕に装着された白いガントレット。機体カラーは白色。
機体のコアには千冬の最初の乗機「白騎士」のコアが使われている[12]。完全に初期化したはずのコアがかつての能力を発動した等、開発した束や「白騎士」のパイロットである千冬でも分からない機能を有している。
雪片弐型(ゆきひらにがた[13]
刀剣の形をした、近接戦闘用の武装で白式の主力武装。千冬の使っていた武器「雪片」の後継でもある。拡張領域(バススロット)を全て使っており、後付装備(イコライザ)ができない。第4世代技術である「展開装甲」が使われている。
零落白夜(れいらくびゃくや)
対象のエネルギー全てを消滅させる白式の単一仕様能力。使用の際は雪片弐型が変形し、エネルギーの刃を形成する。相手のエネルギー兵器による攻撃を無効化したり、シールドバリアーを斬り裂いて相手のシールドエネルギーに直接ダメージを与えられる白式最大の攻撃能力。自身のシールドエネルギーを消費して稼動するため、使用するほど自身も危機に陥ってしまう諸刃の剣でもある。千冬の乗機であった「暮桜」と同じ能力らしい[14]
第二形態・雪羅
第二形態移行(セカンド・シフト)した白式の名称。左手への多機能武装腕「雪羅」の発現と大型化したウイングスラスターが4機備わっている。加速のためのエネルギー充填速度も3分の2へと短縮されて最大速度も+50%位まで向上している。右手の雪片弐型と左手の雪羅を合わせて使う事で戦闘能力も非常に高くなっている。だが、第一形態以上にエネルギー消費が激増しており非常に燃費が悪い。そのため単機では能力を発揮しきれず、紅椿の「絢爛舞踏」による補助を得てその能力を完全に発揮できる。
雪羅(せつら)
第二形態移行した際に発現した多機能武装腕。一夏がマニュアル操作でシャルのアサルトライフルを撃った経験を元に白式自らが作り出した力で、展開装甲の機能も持っているのか射撃・格闘・防御を全てカバーすることが出来る柔軟性がある。射撃用に大出力の荷電粒子砲、格闘用にブレードと零落白夜のエネルギー爪、防御用として零落白夜のバリアシールドを展開可能。だがシールドエネルギーをさらに消費するようになり、スラスター増設によるエネルギー消費も加わったため一層効率の良い運用を心掛けなくてはならなくなった。簪の指摘によりエネルギー消費は多少は改善したものの、まだ改善の余地はある模様。
紅椿(あかつばき)
箒の第4世代型IS。白式の対となる存在で、コンビ運用を前提として開発された機体。エネルギーを消滅させる白式に対して増幅させる紅椿という立ち位置であり、互いを停止させる抑止力としての意味も持つ。
現行機を遥かに凌駕する機体性能に加え、即時万能対応機という現在机上の空論なはずの第4世代型のコンセプトを実現し、全身のアーマーになっている完成型の「展開装甲」を稼動させることで攻撃・防御・機動のあらゆる状況に即応することが可能。待機形態は左手首に巻かれた金と銀の鈴が一対になってついている赤い。機体カラーは赤色。
代表候補生ではない箒が一年生の時点で専用機を持つことは本来不可能だが、彼女の姉の束が箒のためだけに直々に開発した。そのため、このISは現在どこの国にも所属していない。全世界がまだ第3世代型の実用化に躍起になっている中、世代を飛び越えてしまった紅椿の登場は世界中の努力を全て無意味なものにしてしまい、その帰属を巡って各国の争いの火種にもなりかねない存在となっている。
展開装甲(てんかいそうこう)
紅椿の要である可変装甲。両の腕肩脚部と背部に装備され、その一つ一つが自動支援プログラムによるエネルギーソード、エネルギーシールド、スラスターへの切り替えと独立した稼動が可能。背部の2機は切り離してビットとしての使用も可能となっている。
雨月(あまづき)・空裂(からわれ)
刀剣の形をした紅椿の主力武装。雨月は刺突攻撃の際にレーザーを放出し、空裂は斬撃そのものをエネルギー刃として放出することが出来るため、一対多における中距離戦闘にも適している。
絢爛舞踏(けんらんぶとう)
紅椿の単一仕様能力。白式の一対零のエネルギー消滅能力に対して一対百のエネルギー増幅能力となっている。使用時には展開装甲から放出される黄金色の粒子によって機体が金色に輝き、少ない残量のエネルギーを増幅して一気にフル状態にしたり、従来ならば事前準備が必要でコア同士のシンクロなど非常な困難が伴う他のISへのエネルギー提供を機体接触するだけで即時実行出来る。紅椿の高性能さはこのアビリティーの使用を前提にしており、発動していない時は白式と同じく燃費効率が非常に悪いため、機体がすぐにエネルギー切れを起こしてしまうものの、完全に操れるようになればほぼ無尽蔵のエネルギーが供給される事となる。
発動には箒自身が一夏に対して強く願わなければならず、初陣からしばらくの間は発動できなかったが7巻の時点で任意発動が可能となった。
穿千(うがち)
戦闘経験値が一定量に達した事で発動した紅椿の新武装。両肩の展開装甲をクロスボウ状に変形させて発射する2門の出力可変型ブラスターライフル。
ブルー・ティアーズ(蒼い雫)
セシリアの第3世代型IS。射撃を主体とした機体。第3世代兵器「BT兵器」のデータをサンプリングするために開発された実験・試作機という意味合いが濃い。ライフルの実弾装備がなく、白式の零落白夜には歯が立たない[15]。待機形態は左耳の青いイヤーカフス。機体カラーは青色。
スターライトmkIII
主力武装である巨大な特殊レーザーライフル
ブルー・ティアーズ
ビット型の武器で、相手の死角からの全方位オールレンジ攻撃が可能。本機の名前の由来でもある。装備によっては機体に接続することでスラスターとしても機能する。装備数は6基で、4基はレーザー、2基はミサイルを撃つことができる。最大稼働時にはビームの軌道も操る(曲げる)ことができる。ただしビットを展開している間、操縦者のセシリアはビットの制御に集中しなければならないので、他の武器との連携が出来ない、セシリア本人が無防備になるという弱点も持ち合わせている。
インターセプター
接近戦用のショートブレード。セシリアが射撃戦を主にするので滅多に使用せず、呼び出しにも時間がかかる。
強襲用高機動パッケージ「ストライク・ガンナー」
3巻および6巻において使用。6基のブルー・ティアーズは、本パッケージ装備時は射撃機能を封印し、完全にスラスターとしてのみ運用する。
3巻では全長2メートルのレーザーライフル「スターダスト・シューター」、超高感度ハイパーセンサー「ブリリアント・クリアランス」、6巻ではロングライフル「ブルー・ピアス」を装備している。
甲龍(シェンロン/こうりゅう[16]
鈴の第3世代型IS。燃費と安定性を第一に設計されている。機体カラーは赤み掛った黒。待機形態は右手に付けた黒のブレスレット。
双天牙月(そうてんがげつ)
大型の青龍刀。2基装備されており、連結することで投擲武器としても使用できる。
龍咆(りゅうほう)
空間自体に圧力をかけ砲身を作り、衝撃を砲弾として打ち出す衝撃砲。砲弾だけではなく、砲身すら目に見えないのが特徴[17]。砲身の稼動限界角度はない。
機能増幅パッケージ「崩山(ほうざん)」
3巻で使用。龍砲が2門から4門に増設、通常時の「不可視の弾丸」ではなく「赤い炎を纏った弾丸」を放つ拡散衝撃砲に変化し、破壊力が格段に増強される。
高速機動パッケージ「風(フェン)」
6巻で使用。増設スラスター4基と、胸部に衝角状の追加装甲を搭載するキャノンボール・ファスト仕様のパッケージ。衝撃砲は出力を落とし、近距離用の拡散使用となっている。
ラファール・リヴァイヴ・カスタムII
シャルロットの第2世代型IS。ラファール・リヴァイヴのカスタム機。基本装備の一部を外した上で後付け装備用に拡張領域を原型機の2倍にまで追加しており、その搭載量は追加装備だけで20体になる。後述の高速切替と合わせ、距離を選ばない戦いができる。機体カラーはオレンジ色。待機形態は十字のマークのついたオレンジ色のネックレス・トップ
下記以外にアサルトカノン「ガルム」、連装ショットガン「レイン・オブ・サタデイ」、近接ブレード「ブレッド・スライサー」などの武装が確認されている。
高速切替(ラピッド・スイッチ)
大容量の拡張領域を活用し、事前に武装の呼び出しをせずに戦闘と同時進行で武装を呼び出す、シャルロットの特技。
灰色の鱗殻(グレー・スケール)
シールドの裏に装備されている69口径のパイルバンカー。通称・盾殺し(シールド・ピアース)。リボルバー機構の装備によって、炸薬交換による連続打撃が可能となっており、第2世代では最高クラスの威力を持つ本機の切り札。
砂漠の逃げ水(ミラージュ・デ・デザート)
斬り合っていたかと思えばいきなり銃に持ち替えての近接射撃、間合いを離せば剣に変更しての接近格闘。押しても引いても一定の距離と攻撃リズムを保ち、攻防ともに高いレベル安定した構え。いわく「求めるほどに遠く、諦めるには近く、その青色に呼ばれた足は疲労を忘れ、綾やかなる褐色の死へと進む」。
防御パッケージ「ガーデン・カーテン」
3巻で使用。実体シールド2枚、エネルギーシールド2枚により防御機能を向上させる。高速切替によって防御の間も攻撃が可能。
この他に6巻でキャノンボール・ファスト仕様として、左右の肩と背部に1基ずつ増設スラスターを装備している。
シュヴァルツェア・レーゲン(黒い雨)
ラウラの第3世代型IS。ドイツ製作。ドイツ語表記はSchwarzer Regen。主な武装は右肩の大型レールカノンとワイヤーブレード、両腕のプラズマ手刀。AICと呼ばれる機能を搭載する。密かに組み込まれていた国際条約違反のVTシステムが暴走。一夏によって破壊されたが、コアが無事だったので予備パーツで補い、復活させた。待機形態は右腿の黒いレッグバンド。機体カラーは黒色。
AIC(慣性停止結界)
アクティブ・イナーシャル・キャンセラーの略。ラウラ自身は「停止結界」と呼称し、もともとISに搭載されているPICを発展させたもの。対象を任意に停止させることができ、1対1では反則的な効果を発揮するが、使用には多量の集中力が必要であり、複数相手やエネルギー兵器には効果が薄い。
VTシステム
Valkyrie Trase System(ヴァルキリー・トレース・システム)の略。過去のモンド・グロッソの戦闘方法をデータ化し、そのまま再現・実行するシステム。束曰く「不細工なシロモノ」で、現在あらゆる企業・国家での開発が禁止されている。機体の損害がレベルD[18]に達すると、最大限に達したラウラの負の感情(戦闘で敗北した悔しさやそれから来る怒り)を機動キーに発動するように設定・欺瞞されていた。このシステムを研究していた施設は、暴走事件のすぐ後に束の手で倒壊している(死亡者は0)。
ヴォーダン・オージェ(越界の瞳)
ラウラの瞳に移植された、疑似ハイパーセンサー。IS適合性の向上のための処置の一環で、脳への視覚信号の伝達速度の飛躍的な高速化と、超高速戦闘下での動体反射を向上させた。理論上不適合などのリスクはないと言われたが、移植されたラウラの左目は変色し、制御不能となった。その後、あらゆる訓練において後れを取ることとなり、出来損ないという烙印の象徴となった。
砲戦パッケージ「パンツァー・カノニーア」
3巻で使用。レールカノン「ブリッツ」を両肩に2門装備。遠距離からの砲撃・狙撃対策として2枚の物理シールドを左右、正面に展開する。
モスクワの深い霧
楯無がミステリアス・レイディの前に使っていたIS。
ミステリアス・レイディ(霧纏の淑女)
楯無の第3世代型IS。ロシアが設計したIS「モスクワの深い霧」の機体データを元に楯無が1人で組み上げたフルスクラッチタイプの機体。他のISに比べ装甲が少なく、それをカバーするように左右一対で浮いている「アクア・クリスタル」というパーツからナノマシンで構成されたのヴェールが展開されており、ドレスやマントのように装着者を包む。
武装は下記以外に蛇腹剣「ラスティー・ネイル」を搭載している。ほとんどのパーツにナノマシンで構成した水を使用しているため、水を自在に操ることができる。機体カラーは水色。
清き熱情(クリア・パッション)
ナノマシンで構成された水を状にして攻撃対象物へ散布し、ナノマシンを発熱させることで水を瞬時に気化させ、その衝撃や熱で相手を破壊する戦闘能力。拡散範囲は限られているが、非常に有用性が高い。
蒼流旋(そうりゅうせん)
特殊ナノマシンによって超高周波振動の水を螺旋状に纏ったランス。四門ガトリングガンが装備されている。
ミストルテインの槍
通常時は防御用に装甲表面を覆っているアクア・ナノマシンを一点に集中、攻性成形することで強力な攻撃力とする一撃必殺の大技でもあり、自らも大怪我を負いかねない諸刃の剣。そのエネルギー総量は小型気化爆弾四個分に相当する。
銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)
ナターシャの第3世代型IS[19]。セシリアのブルー・ティアーズと同様に射撃特化型の機体であり、アメリカ・イスラエルで特殊射撃による広域殲滅を目的に共同開発された軍用ISでもある。ハワイ沖で試験運用していたところ、外部からの不正アクセスによって原因不明の暴走を起こし、一夏らIS専用機所持者達によって破壊された。コアは無事だったが暴走を起こしたことから凍結処置がとられてしまった。機体カラーは銀色。
銀の鐘(シルバー・ベル)
主砲。全砲身36門の同時展開を可能にした。
第二形態
戦闘で追い詰められた際に防衛機能として第二形態移行した姿。機動速度など性能が著しく上昇し、全身からエネルギーの翼のようなものが生え、それそのものを弾丸のように撃ち出している。そもそもが軍用ISとはいえ、それを考慮しても異常なまでの高性能さと攻撃力を発揮した。
打鉄弐式(うちがねにしき)
簪の第2世代型ISで打鉄の後継機。日本の倉持技研が開発を進めていたが、「白式」の開発やデータ収集にすべての技術者を取られてしまい、永らく未完成のままであった。後に簪が一夏のタッグパートナーとなった事で、彼の人脈からIS学園整備科の協力を経て学園内で機体が完成した。機体の稼動データには「ミステリアス・レイディ」、荷電粒子砲など一部の武器データには「白式」のデータが流用されている。防御重視の打鉄と違い、機動性に特化している。待機形態は右手中指に填められたクリスタルの指輪。
春雷(しゅんらい)
背中に搭載された2門の連射型荷電粒子砲。
夢現(ゆめうつつ)
近接武器である対複合装甲用の超振動薙刀
山嵐(やまあらし)
打鉄弐式の最大武装。第3世代技術のマルチロックオン・システムによって6機×8門のミサイルポッドから最大48発の独立稼動型誘導ミサイルを発射するものであるが肝心のシステムが完成せず、現在は通常の単一ロックオン・システムが搭載されている。
シュヴァルツェア・ツヴァイク(黒い枝)
クラリッサの第3世代型IS。「シュヴァルツェア・レーゲン」の姉妹機。ドイツ軍の特殊部隊に配備されている。
6巻でキャノンボール・ファストにあわせて、同機体の高機動パッケージを調整してレーゲンが使用している。
ファング・クエイク
イーリスの第3世代型IS。所属はアメリカ。機体カラーはタイガーストライプ。甲龍と同じコンセプトで開発されているため、安定性と稼動効率に特化している。
スラスター4基による個別連続瞬時加速(リボルバー・イグニッション・ブースト)を行うことができる。

訓練用IS(量産型IS)

打鉄(うちがね)
純国産の第2世代型IS。性能が安定しており使いやすい。武者鎧のような形態をしている。機体カラーは黒色(アニメでは銀灰色)。
ラファール・リヴァイヴ(疾風の再誕)
デュノア社製の第2世代型IS。「ラファール・リヴァイヴ・カスタムII」の原型で、操縦しやすく汎用性が高い。外見上の特徴は、ネイビーカラーをした4枚の多方向加速推進翼。

亡国機業のIS

アラクネ
オータムの第2世代型IS。経由は不明だがアメリカから強奪した機体。背中に8つの独立したPICを展開している装甲脚を備え、蜘蛛を模した異様な容姿をしている。機体カラーは黄色と黒。装甲脚には砲門が装備されている。
学園祭で「白式」を強奪するために使用されるが、戦闘で追い詰められた際にオータムがコアを抜き、自爆させる。再びコアを装甲に馴染ませるのに時間がかかるため、再起不能状態に陥る。
サイレント・ゼフィルス
エムの第3世代型IS。経由は不明だがイギリスから強奪した機体。BT兵器搭載ISの2号機で、シールド・ビットを試験搭載している。1号機のデータが基盤となっている。機体カラーは(ブルー・ティアーズよりも濃い)青色。
スターブレイカー(星を砕く者)
BTエネルギーと実弾の両方が使用可能なライフル。
エネルギー・アンブレラ
高性能爆薬による自爆機能が付いているシールド・ビット。

その他

白騎士(しろきし)
第1世代型にして最初に製造されたIS。白騎士事件で千冬が使用したが、それを知る者は本人と束のみで、臨海学校で一夏たち専用機持ちの面々にも明かされる。現在はコアを初期化し解体され、企業などに技術提供の形で公開、第1世代型の開発基盤となった。その後、研究所に提供されていたコアのみが行方不明になってしまったと思われていたが、白式のコアに転用されていることが判明した[20]
暮桜(くれざくら)
白騎士に次いで開発され、千冬が公の場で使用した第1世代型IS。刀剣型近接武器「雪片」のみを備え、単一仕様能力「零落白夜」によって第1回モンド・グロッソを勝ち抜いた。
現在はISコア、機体ともに消息は不明。
ゴーレム
束が開発した無人稼働ISのシリーズ。全身装甲(フル・スキン)の上に出力の高い武装を搭載し、人間では不可能な動作ができることが特徴。コアは束が世に出していない未登録のものが使用されている。
ゴーレムI
一夏と鈴のクラス対抗戦にて乱入して来た機体。シールドバリアーを破壊するほどの威力を持つ強力なビーム兵器を搭載する。
一夏達との戦闘で機能中枢が修復不可能なほどに破壊されて解析はできなかったものの、コアはIS学園で秘密裏に回収された。
ゴーレムIII
ゴーレムIの改良型である対IS用の無人IS。大型ブレードの装備やシールドビット搭載などの改良が施されている。また絶対防御システムを阻害するジャミング装置が搭載されており、操縦者へ直接ダメージを与える事が出来る。
鉄の巨人といった体躯のゴーレムIに対し、ゴーレムIIIは鋼の乙女といった容姿である。
IS学園での専用機限定タッグマッチ当日に5機が送り込まれ破壊活動を行ったが、専用機持ちの生徒達の奮戦で全機が撃墜され、無事だったコア2つはIの時同様、学園で回収された。

用語解説

条約と規定

アラスカ条約
正式名称は、「IS運用協定」。IS条約とも呼ばれる。
軍事転用が可能になったISの取引などを規制すると同時に、ISの技術を独占的に保有していた日本への情報開示とその共有を定めた協定。IS学園もこの協定に基づいて設置されている。
モンド・グロッソ
21の国と地域が参加して行われるIS同士での対戦の世界大会。格闘部門など様々な競技に分かれ、各国の代表が競うことになる。各部門の優勝者は「ヴァルキリー(Valkyrie)」と呼ばれ、総合優勝者には最強の称号「ブリュンヒルデ」が与えられる。

IS学園関連

IS学園
アラスカ条約に基づいて日本に設置された、IS操縦者育成用の特殊国立高等学校。操縦者に限らず専門のメカニックなど、ISに関連する人材はほぼこの学園で育成される。また、学園の土地はあらゆる国家機関に属さず、いかなる国家や組織であろうと学園の関係者に対して一切の干渉が許されないという国際規約があり、それ故に他国のISとの比較や新技術の試験にも適しており、そういう面では重宝されている。ただしこの規約は半ば有名無実化しており、全く干渉されない訳ではないというのが実情である。
敷地内にはIS訓練用のアリーナの他、2人1部屋の学生寮や食堂、大浴場も設けられている。女性だけの使用が前提となっているため、特例で入学した一夏は他の女子生徒と同じ施設で生活している。寮の部屋は当初箒→シャルロットと相部屋だったが、シャルロットが女性であることが発覚してからは1人で使用している。
行事
クラス対抗戦(リーグマッチ)
クラス代表を選定し、ISで戦う。1年1組からは一夏がセシリアから権利を譲り受け出場、1年2組は鈴音が元々決まっていたクラス代表から権利を譲り受け出場。その他のクラス代表は不明。一夏と鈴音の試合中にゴーレムIが乱入したことにより中止となる。
ツーマンセルトーナメント(学年別トーナメント)
前回のアクシデントを考慮し、2人1組となりISで戦う。第1試合の最中にラウラのISが暴走したことにより中止となり、残りの生徒はデータ測定のみ行った。
キャノンボール・ファスト
ISを使用し疾走するレース。安全性が約束されているので妨害が認められている。あるアクシデントにより中止となる。

事件

白騎士事件
IS発表から1カ月後に起きた事件。日本を射程範囲内とするミサイル基地のコンピューターが一斉にハッキングされ、2341発以上のミサイルが発射されるも、その約半数をIS「白騎士」が迎撃した上、それを見て「白騎士」を捕獲もしくは撃破しようと各国が送り込んだ大量の戦闘機や戦艦などの軍事兵器の大半を撃破した事件。この時の死者は皆無だった。この事件以降、ISの関心が高まることとなる。
しかし、このハッキングを行ったのは束であり、この事件は世界にISの価値を示すために行ったマッチポンプである。
一夏の誘拐事件
第2回モンド・グロッソ決勝戦当日に起きた事件。幸い、一夏は無傷だったものの、助けに来た千冬は決勝戦出場を棄権し、大きく話題となった(この事件は世間一般には公表されていない)。主犯として亡国機業が関わっていることが5巻で明らかになった。その当時、ドイツ軍は独自の情報網から真っ先に彼の居場所を特定し、千冬に伝えた。この見返りとして、千冬は1年ほどドイツ軍の教官に着任し、ラウラと出会う。
福音事件
IS「銀の福音」の暴走事件。テスト飛行中だった銀の福音が突然謎の暴走を起こし、一夏たちによって破壊された。後に千冬が束の仕業である可能性を示唆している。

組織・企業

国際IS委員会
国家のIS保有数や動きなどを監視する委員会。IS条約に基づいて設置された国際機関。現在の議題は一夏をどの国の所属にするかである。
倉持技研
「白式」の元々の製作・開発室。後付装備の開発もここが担当している。しかし、白式の特性に加え、白式自体が雪片弐型と雪羅以外の後付装備を拒絶しているため未だ専用の後付装備の完成には至っていない。元々は「打鉄弐式」の開発も行われていたが、前述の通り白式の装備開発にスタッフが割かれてしまい、7割方組み立てられた時点で放置されてしまっていた。
デュノア社
シャルロットの実家。量産機ISのシェアが世界第3位の大企業。しかし、設立当初から技術・情報力不足に悩まされ、未だ生産できるISが第2世代止まりであることから経営危機に陥る。経営危機の回避のための苦肉の策として、シャルロットを男装させ広告塔及び第3世代以降のISのデータ収集のためにIS学園へ送り込む。
シュヴァルツェ・ハーゼ
ドイツのIS配備特殊部隊。通称「黒ウサギ隊」。部隊章は眼帯をした黒ウサギ。ドイツ国内にある10機のISのうち、3機を保有している名実ともに最強の部隊。隊長のラウラをはじめ全員が肉眼へのIS用補佐ナノマシン移植者であり、肉眼の保護と部隊の誇りとして眼帯を装着している。ラウラと部隊員との間にわだかまりがあったが現在は改善されている。
亡国機業(ファントム・タスク)
裏の世界で暗躍する秘密結社。第二次世界大戦中に生まれ、50年以上前から活動している。組織は、運営方針を決める幹部会と実働部隊の2つに分けられる。ただし、組織の目的や存在理由、規模などの詳細が一切不明の謎が多い組織。
5巻で一夏の誘拐事件がこの組織によって行われていたことが判明するが、その理由は未だに不明。

IS以外の兵器

剥離剤(リムーバー)
ISを装着解除させる兵器。効果は強力であるが、欠陥が多い。一度使用すると装着解除させたISには耐性が付いてしまい、そのISには二度と使用できなくなる。耐性がつくことでISの遠隔コールを可能にさせる。

以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。


既刊一覧

小説

タイトル 初版第一刷発行日 初版第一刷発売日 ISBN
IS〈インフィニット・ストラトス〉 2009年5月31日 2009年5月25日 ISBN 978-4-8401-2788-2
IS〈インフィニット・ストラトス〉(2) 2009年8月31日 2009年8月25日 ISBN 978-4-8401-2870-4
IS〈インフィニット・ストラトス〉(3) 2009年12月31日 2009年12月25日 ISBN 978-4-8401-3086-8
IS〈インフィニット・ストラトス〉(4) 2010年3月31日 2010年3月25日 ISBN 978-4-8401-3179-7
IS〈インフィニット・ストラトス〉(5) 2010年6月30日 2010年6月25日 ISBN 978-4-8401-3428-6
IS〈インフィニット・ストラトス〉(6) 2010年12月31日 2010年12月24日 ISBN 978-4-8401-3516-0
IS〈インフィニット・ストラトス〉(7) 2011年4月10日 2011年4月8日 ISBN 978-4-8401-3856-7

コミックス

タイトル 発売日 ISBN
IS〈インフィニット・ストラトス〉1 2010年12月22日 ISBN 978-4-8401-3717-1
IS〈インフィニット・ストラトス〉2 2011年3月23日 ISBN 978-4-8401-3772-0

漫画版

IS 〈インフィニット・ストラトス〉
月刊コミックアライブ2010年7月号(本格連載は2010年8月号)より連載中。作画は赤星健次。また、第3話(連載第4回)からはZengo!構成協力している。
あいえすっ!
『月刊コミックアライブ』2011年2月号より連載中。作画は今拓人。スピンオフ4コマ作品。

テレビアニメ

2011年1月から3月までTBSBS-TBS他にて放送された。全12話。1巻から3巻までをアニメ化。

2011年4月11日付のオリコン・Blu-ray Disc週間チャートにてBD第1巻が初登場総合1位を獲得した。

スタッフ

  • 原作 - 弓弦イズル
  • キャラクター原案 - okiura
  • 監督 - 菊地康仁
  • シリーズ構成 - 志茂文彦
  • キャラクターデザイン・総作画監督 - 倉嶋丈康
  • メカニックデザイン - 高倉武史
  • CGIアニメーション監督 - 井野元英二
  • 美術監督 - 吉原俊一郎
  • 美術設定 - 塩澤良憲
  • 色彩設計 - 中山久美子
  • 撮影監督 - 荒幡和也
  • 編集 - 木村佳史子
  • 音響監督 - 三間雅文中嶋聡彦
  • 音楽 - 七瀬光
  • プロデューサー - 岩崎篤史、田中豪、金田一健、小池克実、高橋なおみ、土井美佳
  • アニメーション制作 - エイトビット
  • 製作協力 - メディアファクトリーランティス、エイトビット、ソニー・ミュージックコミュニケーションズ
  • 製作 - Project IS、TBS

主題歌

オープニングテーマ「STRAIGHT JET
作詞・歌 - 栗林みな実 / 作曲・編曲 - 菊田大介
第9話では挿入歌としても使用。
エンディングテーマ「SUPER∞STREAM
作詞 - こだまさおり / 作曲・編曲 - 山口朗彦
ストーリーの進展に併せて歌い手が追加され、アニメーションも変化する。第7話までは追加された歌い手がソロパートの歌い出し(メインボーカル)を務め、歌い手が全員揃った第8話以降ではオリジナル(CD)バージョンが用いられている[21](第10話以降は、並びが登場順になる)。以下は話ごとの歌い手の一覧。
  • 第1話 - 篠ノ之箒
  • 第2、3話 - 篠ノ之箒、セシリア・オルコット
  • 第4、5話 - 篠ノ之箒、セシリア・オルコット、凰鈴音
  • 第6、7話 - 篠ノ之箒、セシリア・オルコット、凰鈴音、シャルル・デュノア
  • 第8話以降 - 篠ノ之箒、セシリア・オルコット、凰鈴音、シャルロット・デュノア、ラウラ・ボーデヴィッヒ

各話リスト

話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督
第1話 クラスメイトは全員女 志茂文彦 菊地康仁 松田清 小倉典子[注- 1]
第2話 クラス代表決定戦! 祝浩司 川崎愛香
第3話 転校生はセカンド幼なじみ 林直孝 杉村友和
第4話 決戦!クラス対抗戦(リーグマッチ) 菊地康仁 吉沢俊一 いがりたかし
第5話 ボーイ・ミーツ・ボーイ 松田清 橋本貴吉[注- 1]
第6話 ルームメイトはブロンド貴公子(ジェントル) 山本裕介 米田光宏 町田真一
第7話 ブルー・デイズ / レッド・スイッチ 北条千夏 祝浩司 山田弘和 尾崎正幸
第8話 ファインド・アウト・マイ・マインド 冨岡淳広 福田道生 吉沢俊一 松田寛
高乗陽子
第9話 海に着いたら十一時!(オーシャンズ・イレブン) 志茂文彦 山本裕介 大野和寿 佐々木貴宏
塚田浩徳
第10話 その境界線の上に立ち(シン・レッド・ライン) 北条千夏 松田清 河村智之 小倉寛之
第11話 ゲット・レディ 冨岡淳広 菊地康仁 米田和博 皆川一徳
第12話 君の名は(ユア・ネーム・イズ) 志茂文彦 松田清 入江篤
小美戸幸代
山本周平
  1. ^ a b レイアウト作画監督

放送局

放送地域 放送局 放送期間 放送日時 系列 備考
関東広域圏 TBS 2011年1月6日 - 3月31日 木曜 25時25分 - 25時55分 TBS系列 制作局
中京広域圏 中部日本放送 2011年1月13日 - 4月7日 木曜 26時00分 - 26時30分
兵庫県 サンテレビ 2011年1月17日 - 4月4日 月曜 25時40分 - 26時10分 独立UHF局  
京都府 KBS京都 2011年1月19日 - 4月6日 水曜 25時00分 - 25時30分
日本全域 BS-TBS 2011年1月29日 - 3月26日
2011年4月2日 - 4月23日
土曜 24時30分 - 25時00分
土曜 25時00分 - 25時30分
TBS系列
BSデジタル放送
4月より放送時間を30分繰り下げ

原作からの主な変更点

  • 第1話プロローグが、第12話の戦闘シーンの一部となっている。
  • ゴーレムIのデザインや武装が異なり、原作以上に機械的となっている(原作との比較は、『月刊コミックアライブ』2011年3月号や同年4月号を参照)。
  • シャルロットとラウラの転入日が異なる(原作では2人とも同日に転入しているが、テレビアニメ版ではシャルロットが転入した翌日にラウラが転入している)。
  • 第9話で、一夏とシャルロットがショッピング中に五反田兄妹と遭遇するシーンが追加されている。
  • ラウラとクラリッサの連絡手段が、ISのコア・ネットワークを利用した通信ではなく携帯電話となっている。
  • 第10話で、ISの各種装備試験運用の際、原作では一学年全員いるが、テレビアニメ版では専用機持ちのみである。
  • 銀の福音が無人機となっている。
    • そのため、最終話で一夏たちが銀の福音を破壊した際、ナターシャがその礼として一夏の頬にキスをする描写がカットされている。

ラジオ番組

RADIO IS』(ラジオアイエス)が、2011年1月1日3月26日(全7回)まで、超!A&G+で放送。簡易動画つき。第7回で『RADIO IS 延長戦』(ラジオアイエス えんちょうせん)として放送期間の延長が発表され、2011年4月9日5月21日(全4回予定)まで放送予定。

DVD・Blue-rayには出張版が収録される。

パーソナリティ

放送日

毎週土曜日 20:30~21:00(隔週更新)
日曜日更新。第1回のみ1日遅れで3週間配信、第2回から8日遅れで隔週更新。バックナンバーはなし。
Lantisウェブラジオの日曜更新番組は非常に稀で、『SMILE WAVE』(2006年10月~2007年4月)以来である。

コーナー

世界唯一の男
『IS』の主人公・一夏に負けない世界で唯一の特技があるということを「僕は世界で唯一、○○できる男です」という書き出しで送ってもらうコーナー。
幼なじり
『IS』の主人公・一夏の幼馴染を演じる2人が、リスナーが最近ヘコんだことについてまるで幼馴染のように励ますコーナー。
IS学園新聞部
『IS』に出てくる、謎に包まれている部分をピックアップしてリスナーに投げかけ、リスナーはそれについて「自分の憶測で良いので」回答を送ってもらう。
採用されると箒、鈴音、セシリア、シャルロット、ラウラがプリントされている5種類のコースターのうち、出演者の裁量で何枚かが貰える。
告白ジングル
パーソナリティーのどちらかがボックスの中にある単語が書かれた紙を1枚引き、書かれた単語を使って告白をする。番組最後に行われる。

メール宛先

放送回

放送回 放送日 ゲスト
RADIO IS
1 2011年1月1日 -
2 2011年1月15日 -
3 2011年1月29日 -
4 2011年2月12日 -
5 2011年2月26日 花澤香菜(シャルロット役)
6 2011年3月12日 井上麻里奈(ラウラ役)
7 2011年3月26日 -
RADIO IS 延長戦
1 2011年4月9日 -
2 2011年4月23日(予定) 弓弦イズル(原作者)[22]
okiura(原作イラスト担当)
3 2011年5月7日(予定) 未定
4 2011年5月21日(予定)
巻数 BD・DVD発売日 ゲスト
RADIO IS 出張版
1 2011年3月30日 ゆかな

備考

  • 第7回まではBlu-ray&DVD第6巻の初回特典として収録される予定で、「延長戦」の収録予定は現時点ではない。

脚注・出典

  1. ^ 鶴山文化社公式サイト(韓国語)
  2. ^ アニメ公式サイトより
  3. ^ MF文庫J編集部ブログより
  4. ^ これは一夏が特定の部へ所属しないことによる、各部や学園長からの苦情に対する措置としての事情がある。
  5. ^ しかし、一夏のISの特訓のために顔を出しておらず、幽霊部員と化している。
  6. ^ 元々軍部から入学を勧められていたときは拒否していたが、一夏の入学の件を知ると一転して軍部を脅す形で半ば強引に編入した。
  7. ^ 本来は婿であるが、クラリッサに恋愛相談を持ちかけた際に「日本では気に入った相手を『自分の嫁にする』という風習がある」という、間違った知識を教わったため、この表現を用いている。
  8. ^ アニメ版では原作に比べると性格が比較的温和になっており、原作での鉄拳制裁を加える描写も無い。
  9. ^ 更識家では当主を継いだ者が「楯無」を名乗るので、正確にいえば「更識楯無」は彼女の本名ではない。継ぐ前の名がある可能性があるが、現時点では不明。
  10. ^ アニメ版ではクレジット表記が「のほほんさん」となっており、本名が明記されたのは原作の5巻から。
  11. ^ あくまで公式上のものであり、ゴーレムなど秘密裏に存在する機体・コアもある。
  12. ^ 武装も「白騎士」「暮桜」の後継となるものが搭載されている。
  13. ^ 2巻までは「ゆきひらにのかた」と表記されている。
  14. ^ だが、本来別の機体で同じ単一仕様能力が発現することはなく、束は千冬と繋がりの深い白騎士のコアが暮桜のコアとコア・ネットワークを介して情報をやりとりし、「零落白夜」を自らのアビリティーとして開発していたのではないかと推測している。
  15. ^ セシリアは実弾装備を要求しているが、データのサンプリングが優先としてことごとく却下されている。
  16. ^ 正式名称は「シェンロン」。「こうりゅう」という呼び名は一夏が「「シェンロン」では別のものを連想してしまう」という理由から名づけたものだが、コミック版及びアニメ版ではその経緯は描かれていない。
  17. ^ アニメ版では演出上、発射時のエフェクトで視認できる
  18. ^ ダメージレベルがCで稼働させると、その後の正常稼働が不安定となる。レベルDでは、起動すら危うく、パイロットの生命維持もできなくなる。
  19. ^ アニメ版ではナターシャが未登場のため無人機となっている。
  20. ^ 第3巻、千冬と束の会話より。
  21. ^ 後提供部分では第1話のバージョンが用いられている。
  22. ^ 本来は第7回に出演予定だったが、東日本大震災の影響により見合わせとなった。

外部リンク

TBS 木曜25:25枠
前番組 番組名 次番組
IS 〈インフィニット・ストラトス〉