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「ガンダムサンドロック」の版間の差分

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'''ガンダムサンドロック'''(''Gundam Sandrock'')は、[[テレビアニメ]]『[[新機動戦記ガンダムW]]』に登場する[[架空の兵器]]。
'''ガンダムサンドロック'''(''Gundam Sandrock'')は、[[テレビアニメ]]『[[新機動戦記ガンダムW]]』に登場する[[架空の兵器]]。


砂漠などの過酷な環境に適応した白兵戦用[[ガンダムタイプ]]MS([[モビルスーツ]])。主要人物の人である[[カトル・ラバーバ・ウィナー]]が搭乗する。機体名の「サンドロック」は、英語の「Sand(砂)」と「Rock(岩石)」を組み合わせた造語。敵組織である[[アフターコロニーの勢力#OZ|OZ(オズ)]]からは「'''ガンダム04'''(ゼロフォー)」のコードネームで呼ばれる。後に改修され'''ガンダムサンドロック改'''へと強化される。
砂漠などの過酷な環境に適応した白兵戦用[[ガンダムタイプ]]MS([[モビルスーツ]])。主要人物の1人である[[カトル・ラバーバ・ウィナー]]が搭乗する。機体名の「サンドロック」は、英語の「Sand(砂)」と「Rock(岩石)」を組み合わせた造語。敵組織である[[アフターコロニーの勢力#OZ|OZ(オズ)]]からは「'''ガンダム04'''(ゼロフォー)」のコードネームで呼ばれる。後に改修され'''ガンダムサンドロック改'''へと強化される。


[[メカニックデザイン]]は[[大河原邦男]]が担当。のちに発表された[[OVA]]および[[アニメーション映画|劇場用アニメ]]『[[新機動戦記ガンダムW Endless Waltz]]』では、[[カトキハジメ]]の手により新たにデザインが描き起された(詳細は後述)。
[[メカニックデザイン]]は[[大河原邦男]]が担当。に発表された[[OVA]]び[[アニメーション映画|劇場用アニメ]]『[[新機動戦記ガンダムW Endless Waltz]]』では、[[カトキハジメ]]の手により新たにデザインが描き起された(詳細は後述)。


本項では、外伝作品『[[新機動戦記ガンダムW〜ティエルの衝動〜]]』に登場する派生機の解説も併記する。
本項では、外伝作品『[[新機動戦記ガンダムW〜ティエルの衝動〜]]』に登場する派生機についても併せてする。
{{ネタバレ}}
{{ネタバレ}}


== テレビアニメ版 ガンダムサンドロック ==
== 機体解説 ==
=== 機体解説 ===
{{機動兵器
{{機動兵器
|名称=ガンダムサンドロック<br />Gundam Sandrock
|名称=ガンダムサンドロック<br />Gundam Sandrock
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A.C.([[アフターコロニー]])195年、[[スペースコロニー]]内に潜伏する反地球圏統一連合組織によって行われた地球上の連合及びOZに対する一大テロ作戦、オペレーション・メテオの中核として開発された5機のガンダムの1機。
A.C.([[アフターコロニー]])195年、[[スペースコロニー]]内に潜伏する反地球圏統一連合組織によって行われた地球上の連合及びOZに対する一大テロ作戦、オペレーション・メテオの中核として開発された5機のガンダムの1機。


5機のガンダムは、その開発者である科学者達がA.C.180年以前から最強のMSとして設計していた[[ウイングガンダムゼロ]]のデータを基に、それぞれ一部の機能を追求・特化して作り上げた子供たちと言うべき存在であり、そのいずれもがOZが保有するMSを凌駕するスペックを誇っていた。
5機のガンダムは、その開発者である科学者達がA.C.180年以前から最強のMSとして設計していた[[ウイングガンダムゼロ]]のデータを基に、それぞれ一部の機能を追求・特化して作り上げた子供と言うべき存在であり、そのいずれもがOZが保有するMSを凌駕するスペックを誇っていた。


サンドロックは、ゼロの開発スタッフの人[[新機動戦記ガンダムWの登場人物#H教授|H教授]]が、名家ウィナー家の庇護のもと、L4コロニー群にて完成させた機体である。
サンドロックは、ゼロの開発スタッフの1人[[新機動戦記ガンダムWの登場人物#H教授|H教授]]が、名家ウィナー家の庇護の、L4コロニー群にて完成させた機体である。


本機は砂漠などの高低温環境や、不整地での運用を第一として設計されている。特に装甲強度においては5機中最高の防御力を持ち、同時に他のガンダムを凌ぐパワーも備える。また、基本的に単独での破壊活動を目的とするほかのガンダムと異なり、本機は僚機である[[アフターコロニーの機動兵器#マグアナック|マグアナック]]隊との連携運用を想定し、これらを統率する指揮官機としての側面を持ち合わせている。そのため高い索敵・分析処理能力を持ち、戦場では司令塔的な役割を果たす。単体での戦闘能力も優れており、巨大な曲刀ヒートショーテルを駆使した接近戦を得意とする。
本機は砂漠の高低温環境や、不整地での運用を第一として設計されている。特に装甲強度においては5機中最高の防御力を持ち、同時に他のガンダムを凌ぐパワーも備える。また、基本的に単独での破壊活動を目的とするのガンダムと異なり、本機は僚機として行動を共にする[[アフターコロニーの機動兵器#マグアナック|マグアナック]]隊との連携運用を想定し、これらを統率する指揮官機としての側面を持ち合わせている。その高い索敵・分析処理能力を持ち、戦場では司令塔的な役割を果たす。単体での戦闘能力も優れており、巨大な曲刀ヒートショーテルを駆使した接近戦を得意とする。


なお、ほかのガンダムにはない機能として、自爆装置を作動させるとコックピットの扉が開き、パイロットを脱出させた後、自爆に巻き込まないようにある程度前進するプログラムが組み込まれている。
なお、のガンダムにはない機能として、自爆装置を作動させるとコックピットの扉が開き、パイロットを脱出させた後、自爆に巻き込まないようにある程度前進するプログラムが組み込まれている。


; アビリティレベル
; アビリティレベル
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* パワーアビリティ:150
* パワーアビリティ:150
* アーマードアビリティ:レベル160
* アーマードアビリティ:レベル160

=== Endless Waltz版 ===
カトキハジメによってリファインされたEW版ガンダムサンドロック改から逆算して、テレビ版サンドロックをリファインした機体。大河原デザインのテレビ版に対し、この機体はカトキ本人のイニシャルを取って「Ver.Ka.」、もしくは「アーリータイプ」とも呼ばれる。基本的なカラーリングはテレビ版に準拠している。EW版ガンダムサンドロック改とは腰部フロントアーマーのデザインが若干異なる。


=== 武装 ===
=== 武装 ===
; ヒートショーテル
; ヒートショーテル
: エチオピアの刀剣[[ショーテル]]をモデルとした2振りの大剣。円弧の様に湾曲した独特な刀身を持ち、赤色化した高熱の刃で敵の装甲を溶断する。機体改修前後で斬りつける向きが異なる(改修前は円の内側、改修後は円の外側)。
: エチオピアの刀剣[[ショーテル]]をモデルとした2振りの大剣。円弧の様に湾曲した独特な刀身を持ち、赤色化した高熱の刃で敵の装甲を溶断する。機体改修前後で斬りつける向きが異なる(改修前は円の内側、改修後は円の外側)。
: EW版では刀身が大型化し、グリップが折り畳み式になり、バックパックへのマウント位置も変更されている。テレビ版のサンドロック改同様に円の外側で斬りつけている。
; シールド(シールドフラッシュ)
; シールド(シールドフラッシュ)
: [[コブラ科|コブラ]]の顔をモチーフにしたガンダニュウム合金製のシールド。表面にはシールドフラッシュと呼ばれる装備が設置されており、強烈な光を発し敵の目をくらます。
: [[コブラ科|コブラ]]の顔をモチーフにしたガンダニュウム合金製のシールド。表面にはシールドフラッシュと呼ばれる装備が設置されており、強烈な光を発し敵の目をます。
; クロスクラッシャー
; クロスクラッシャー
: シールドに2振りのヒートショーテル、バックパックを組み合わせた合体武装。バックパックの推力によって打撃の初速度を増し、[[戦車]]すらも粉砕する威力を誇る。劇中ではエアリーズを挟み込み切断した。テレビ版のサンドロック改ではバックパックの形状が変更されたため合体不能になり、使用できない。
: シールドに2振りのヒートショーテル、バックパックを組み合わせた合体武装。バックパックの推力によって打撃の初速度を増し、[[戦車]]すらも粉砕する威力を誇る。劇中ではエアリーズを挟み込み切断した。テレビ版のサンドロック改ではバックパックの形状が変更されたため合体不能になり、使用できない。
: EW版はバックパックを用いずにシールドとヒートショーテルのみで合体する方式になっている(劇中未使用)。
; ホーミングミサイル
; ホーミングミサイル
: 両肩に内蔵された小型の自動追尾ミサイル。
: 両肩に内蔵された小型の自動追尾ミサイル。
: EW版には装備されていない。
; バルカン
; バルカン
: 接近戦での威嚇・牽制や対人戦等に使用される頭部の小型機関砲。
: 接近戦での威嚇・牽制や対人戦等に使用される頭部の小型機関砲。
; ビームサブマシンガン
; ビームサブマシンガン
: サンドロック改で追加装備された連射式のビーム兵器。クロスクラッシャーの省略に伴い低下した攻撃力を補うべく用意された。
: サンドロック改で追加装備された連射式のビーム兵器。クロスクラッシャーの省略に伴い低下した攻撃力を補うべく用意された。

: EW版にも設定上は存在する。
; 耐ビームコーティングマント
: EW版オリジナルのオプション装備。特殊コーティング仕様のマントを全身に纏い、大気圏突入時の摩擦熱や敵のビーム兵器から身を守る。


=== 劇中での活躍 ===
=== 劇中での活躍 ===
シンガポールから宇宙に脱出する際、デュオと五飛のHLVの打ち上げを援護するために囮となり、自爆装置を作動させるが、それと同時に自動操縦に切り替わったため、カトルは無事に脱出する。残骸はOZに回収後ある程度修復された所でマグアナック隊によって奪還、完全な状態まで修復され再びカトルの元へ帰り、サンクキングダム防衛戦に投入される。
シンガポールから宇宙に脱出する際、デュオと五飛のHLVの打ち上げを援護するために囮となり、自爆装置を作動させるが、それと同時に自動操縦に切り替わったため、カトルは無事に脱出する。残骸はOZに回収後ある程度修復された所でマグアナック隊によって奪還、完全な状態まで修復され再びカトルの元へ帰り、サンクキングダム防衛戦に投入される。


== ガンダムサンドロック ==
== Endless Waltz版 ガンダムサンドロック ==
漫画『[[新機動戦記ガンダムW Endless Waltz 敗者たちの栄光]]』に登場する機体である。
カトキハジメによってリファインされたEW版ガンダムサンドロック改から逆算して、テレビ版サンドロックをリファインした機体。大河原デザインのテレビ版に対し、この機体はカトキ本人のイニシャルを取って「Ver.Ka.」、もしくは「アーリータイプ」とも呼ばれる。基本的なカラーリングはテレビ版に準拠している。EW版ガンダムサンドロック改とは腰部フロントアーマーのデザインが若干異なる。
=== 武装 ===
; ヒートショーテル
: EW版では刀身が大型化し、グリップが折り畳み式になり、バックパックへのマウント位置も変更されている。テレビアニメ版のサンドロック改同様に円の外側で斬りつけている。またヒートショーテルの柄同士を付けて両
; シールド(シールドフラッシュ)
: [[コブラ科|コブラ]]の顔をモチーフにしたガンダニュウム合金製のシールド。表面にはシールドフラッシュと呼ばれる装備が設置されており、強烈な光を発し敵の目を眩ます。
; クロスクラッシャー
: EW版はバックパックを用いずにシールドとヒートショーテルのみで合体する方式になっている(劇中未使用)。
; バルカン
: 接近戦での威嚇・牽制や対人戦等に使用される頭部の小型機関砲。
; ビームサブマシンガン
: サンドロック改で追加装備された連射式のビーム兵器。クロスクラッシャーの省略に伴い低下した攻撃力を補うべく用意された。
; アーマディロ装備
: 補助ブースター付きの増加アーマーである。両肩に付いたシールドはマグアナックのシールドを改造したものである。バックパックにも追加のブースターが取り付けられている。
; 耐ビームコーティングマント
: EW版オリジナルのオプション装備。特殊コーティング仕様のマントを全身に纏い、大気圏突入時の摩擦熱や敵のビーム兵器から身を守る。

== テレビアニメ版 ガンダムサンドロック改 ==
{{機動兵器
{{機動兵器
|名称=ガンダムサンドロック改<br />Gundam Sandrock Kai
|名称=ガンダムサンドロック改<br />Gundam Sandrock Kai
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|搭乗者=カトル・ラバーバ・ウィナー
|搭乗者=カトル・ラバーバ・ウィナー
}}
}}
ウイングゼロの開発者の人である[[新機動戦記ガンダムWの登場人物#ハワード|ハワード]]が、自身の所有艦[[アフターコロニーの艦船及びその他の兵器#ピースミリオン|ピースミリオン]]の設備を用いて改修した姿。各部のスラスターが増設、大型化され宇宙空間での機動性が高められている。
ウイングゼロの開発者の1人である[[新機動戦記ガンダムWの登場人物#ハワード|ハワード]]が、自身の所有艦[[アフターコロニーの艦船及びその他の兵器#ピースミリオン|ピースミリオン]]の設備を用いて改修した姿。各部のスラスターが増設、大型化され宇宙空間での機動性が高められている。


; アビリティレベル
; アビリティレベル
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* アーマードアビリティ:レベル160
* アーマードアビリティ:レベル160


=== Endless Waltz版 ===
=== 劇中での活躍 ===
戦場が宇宙に移行したことによりピースミリオンで改修され、他のガンダムの指揮官機として活躍。この時、[[ヒイロ・ユイ]]の手によりコピーされた[[ウイングガンダムゼロ#ゼロシステム|ゼロシステム]]が搭載され、[[ドロシー・カタロニア]]の操るMD部隊を撃退することに成功するも指揮の自信をつけたカトルの手により取り外される。
[[OVA]]および[[アニメーション映画|劇場版アニメ]]『[[新機動戦記ガンダムW Endless Waltz]](EW)』では、メカデザイナー[[カトキハジメ]]の手によって作中のガンダムのデザインが一新された。ただし、これらの機体はテレビ版の強化発展型ではなく、同一機体だが"作品の制作バージョンによるデザイン違い"というものである。

== Endless Waltz版ガンダムサンドロック改 ==
[[OVA]]び[[アニメーション映画|劇場版アニメ]]『[[新機動戦記ガンダムW Endless Waltz]](EW)』では、メカデザイナー[[カトキハジメ]]の手によって作中のガンダムのデザインが一新された。ただし、これらの機体はテレビ版の強化発展型ではなく、同一機体だが"作品の制作バージョンによるデザイン違い"というものである。


主な変化としては、白とグレーを基調としたテレビ版のデザインに比べ、薄紫を基調とした配色への変化が挙げられる。また全体的に太めのプロポーションだったテレビ版に対し、こちらはスリムになっている。武装の面ではビームマシンガンとホーミングミサイルが廃され、主な武装はヒートショーテル2本とバルカン砲のみとなっているほか、新たに耐ビームコーティングマントが追加された。設定上はシールドが存在しているが劇中では未使用で、そのためクロスクラッシャーも未使用である。
主な変化としては、白とグレーを基調としたTV版のデザインに比べ、薄紫を基調とした配色への変化が挙げられる。また全体的に太めのプロポーションだったTV版に対し、こちらはスリムになっている。武装の面ではビームマシンガンとホーミングミサイルが廃され、主な武装はヒートショーテル2本とバルカン砲のみとなっている、新たに耐ビームコーティングマントが追加された。設定上はシールドが存在しているが劇中では未使用で、そのためクロスクラッシャーも未使用である。


名称については、OVA発売当時のプラモデルや関連ゲームでは「ガンダムサンドロックカスタム」とされていたが、徐々に「ガンダムサンドロック改(EW版)」に統一されていった。
名称については、OVA発売当時のプラモデルや関連ゲームでは「ガンダムサンドロックカスタム」とされていたが、徐々に「ガンダムサンドロック改(EW版)」に統一されていった。


=== 劇中での活躍 ===
=== 劇中での活躍 ===
機体廃棄のためシャトルに搭載され太陽に向けて打ち上げられが、マリーメイア軍の蜂起に伴い再回収され戦場に返り咲くこととなる。ブリュッセルでの戦闘にて、圧倒的物量を誇るマリーメイア軍の[[アフターコロニーの機動兵器#サーペント|サーペント]]部隊に苦戦しつつも獅子奮迅の活躍を見せる。騒乱終結後は[[ガンダムデスサイズ|デスサイズヘル]]、[[ガンダムヘビーアームズ|ヘビーアームズ]]とに爆破破棄される。
; テレビ版
: 戦場が宇宙に移行したことによりピースミリオンで改修され、他のガンダムの指揮官機として活躍。この時、[[ヒイロ・ユイ]]の手によりコピーされた[[ウイングガンダムゼロ#ゼロシステム|ゼロシステム]]が搭載され、[[ドロシー・カタロニア]]の操るMD部隊を撃退することに成功するも指揮の自信をつけたカトルの手により取り外される。
; EW版
: 機体廃棄のためシャトルに搭載され太陽に向けて打ち上げられが、マリーメイア軍の蜂起に伴い再回収され、再度戦場に復帰する。ブリュッセルでの戦闘にて、圧倒的物量を誇るマリーメイア軍の[[アフターコロニーの機動兵器#サーペント|サーペント]]部隊に苦戦しつつも獅子奮迅の活躍を見せる。騒乱終結後は[[ガンダムデスサイズ|デスサイズヘル]]、[[ガンダムヘビーアームズ|ヘビーアームズ]]とともに爆破破棄される。


== ガンダムサンドレオン ==
=== ガンダムサンドレオン ===
『[[新機動戦記ガンダムW〜ティエルの衝動〜]]』に登場する機体。「ガンダムサンドロックの量産機」を前提に開発された、量産型MS。サンドロックのメイン武装であった放熱式のヒートショーテルを廃止した代わりに、攻撃対象の装甲を絶対零度に凍らせて、一切の柔軟性を奪って破壊するハイコールドショーテルを両腕部に装備。また素手による格闘戦でも高い性能を発揮する。
『[[新機動戦記ガンダムW〜ティエルの衝動〜]]』に登場する機体。「ガンダムサンドロックの量産機」を前提に開発された、量産型MS。サンドロックのメイン武装であった放熱式のヒートショーテルを廃止した代わりに、攻撃対象の装甲を絶対零度に凍らせて、一切の柔軟性を奪って破壊するハイコールドショーテルを両腕部に装備。また素手による格闘戦でも高い性能を発揮する。


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元OZパイロット、ドッペルトが、セミスの搭乗する[[ガンダムデスサイズ#ガンダムデスサイズギルティ|ガンダムデスサイズギルティ]]と共に、ティエル・ノンブルーの追撃任務を受け出撃したが、逆に[[シェンロンガンダム#ティエンロンガンダム|ティエンロンガンダム]]に返り討ちに遭い、戦士の墓と呼ばれる場所の重力圏に落とされ小破。その後、緊急チューンナップが施されたが、[[ガンダムヘビーアームズ#ガンダムデリンジャーアームズ|ガンダムデリンジャーアームズ]]と相打ちになる。
元OZパイロット、ドッペルトが、セミスの搭乗する[[ガンダムデスサイズ#ガンダムデスサイズギルティ|ガンダムデスサイズギルティ]]と共に、ティエル・ノンブルーの追撃任務を受け出撃したが、逆に[[シェンロンガンダム#ティエンロンガンダム|ティエンロンガンダム]]に返り討ちに遭い、戦士の墓と呼ばれる場所の重力圏に落とされ小破。その後、緊急チューンナップが施されたが、[[ガンダムヘビーアームズ#ガンダムデリンジャーアームズ|ガンダムデリンジャーアームズ]]と相打ちになる。


===ガンダムサンドレオンカスタム===
====ガンダムサンドレオンカスタム====
ガンダムサンドレオンを、戦士の墓に残存していた[[ガンダムジェミナス#ガンダムアスクレプオス|ガンダムアスクレプオス]]の試験用パーツをサルベージして緊急チューンナップが施された機体。
ガンダムサンドレオンを、戦士の墓に残存していた[[ガンダムジェミナス#ガンダムアスクレプオス|ガンダムアスクレプオス]]の試験用パーツをサルベージして緊急チューンナップが施された機体。
サンドレオンにアスクレプオスの肩と脚部を移植したような姿をしている。
サンドレオンにアスクレプオスの肩と脚部を移植したような姿をしている。

2011年8月31日 (水) 14:19時点における版

ガンダムサンドロック(Gundam Sandrock)は、テレビアニメ新機動戦記ガンダムW』に登場する架空の兵器

砂漠などの過酷な環境に適応した白兵戦用ガンダムタイプMS(モビルスーツ)。主要人物の1人であるカトル・ラバーバ・ウィナーが搭乗する。機体名の「サンドロック」は、英語の「Sand(砂)」と「Rock(岩石)」を組み合わせた造語。敵組織であるOZ(オズ)からは「ガンダム04(ゼロフォー)」のコードネームで呼ばれる。後に改修されガンダムサンドロック改へと強化される。

メカニックデザイン大河原邦男が担当。後に発表されたOVA及び劇場用アニメ新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』では、カトキハジメの手により新たにデザインが描き起された(詳細は後述)。

本項では、外伝作品『新機動戦記ガンダムW〜ティエルの衝動〜』に登場する派生機についても併せて記述する。


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


テレビアニメ版 ガンダムサンドロック

機体解説

諸元
ガンダムサンドロック
Gundam Sandrock
型式番号 XXXG-01SR
頭頂高 16.5m
重量 7.5t
装甲材質 ガンダニュウム合金
武装 バルカン×2
ホーミングミサイル×2(テレビ版のみ)
ヒートショーテル×2
シールド
シールドフラッシュ×2
クロスクラッシャー
耐ビームコーティングマント
(アーリータイプのみ)
搭乗者 カトル・ラバーバ・ウィナー

A.C.(アフターコロニー)195年、スペースコロニー内に潜伏する反地球圏統一連合組織によって行われた地球上の連合及びOZに対する一大テロ作戦、オペレーション・メテオの中核として開発された5機のガンダムの1機。

5機のガンダム達は、その開発者である科学者達がA.C.180年以前から最強のMSとして設計していたウイングガンダムゼロのデータを基に、それぞれ一部の機能を追求・特化して作り上げた子供達と言うべき存在であり、そのいずれもがOZが保有するMSを凌駕するスペックを誇っていた。

サンドロックは、ゼロの開発スタッフの1人H教授が、名家ウィナー家の庇護の下、L4コロニー群にて完成させた機体である。

本機は砂漠等の高低温環境や、不整地での運用を第一として設計されている。特に装甲強度においては5機中最高の防御力を持ち、同時に他のガンダムを凌ぐパワーも備える。また、基本的に単独での破壊活動を目的とする他のガンダムと異なり、本機は僚機として行動を共にするマグアナック隊との連携運用を想定し、これらを統率する指揮官機としての側面を持ち合わせている。その為高い索敵・分析処理能力を持ち、戦場では司令塔的な役割を果たす。単体での戦闘能力も優れており、巨大な曲刀ヒートショーテルを駆使した接近戦を得意とする。

なお、他のガンダムにはない機能として、自爆装置を作動させるとコックピットの扉が開き、パイロットを脱出させた後、自爆に巻き込まないようにある程度前進するプログラムが組み込まれている。

アビリティレベル

リーオーをオールレベル100として換算)

  • ファイティングアビリティ:レベル120
  • ウエポンズアビリティ:レベル120
  • スピードアビリティ:レベル110
  • パワーアビリティ:150
  • アーマードアビリティ:レベル160

武装

ヒートショーテル
エチオピアの刀剣ショーテルをモデルとした2振りの大剣。円弧の様に湾曲した独特な刀身を持ち、赤色化した高熱の刃で敵の装甲を溶断する。機体改修前後で斬りつける向きが異なる(改修前は円の内側、改修後は円の外側)。
シールド(シールドフラッシュ)
コブラの顔をモチーフにしたガンダニュウム合金製のシールド。表面にはシールドフラッシュと呼ばれる装備が設置されており、強烈な光を発し敵の目を眩ます。
クロスクラッシャー
シールドに2振りのヒートショーテル、バックパックを組み合わせた合体武装。バックパックの推力によって打撃の初速度を増し、戦車すらも粉砕する威力を誇る。劇中ではエアリーズを挟み込み切断した。テレビ版のサンドロック改ではバックパックの形状が変更されたため合体不能になり、使用できない。
ホーミングミサイル
両肩に内蔵された小型の自動追尾ミサイル。
バルカン
接近戦での威嚇・牽制や対人戦等に使用される頭部の小型機関砲。
ビームサブマシンガン
サンドロック改で追加装備された連射式のビーム兵器。クロスクラッシャーの省略に伴い低下した攻撃力を補うべく用意された。


劇中での活躍

シンガポールから宇宙に脱出する際、デュオと五飛のHLVの打ち上げを援護するために囮となり、自爆装置を作動させるが、それと同時に自動操縦に切り替わったため、カトルは無事に脱出する。残骸はOZに回収後ある程度修復された所でマグアナック隊によって奪還、完全な状態まで修復され再びカトルの元へ帰り、サンクキングダム防衛戦に投入される。

Endless Waltz版 ガンダムサンドロック

漫画『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz 敗者たちの栄光』に登場する機体である。 カトキハジメによってリファインされたEW版ガンダムサンドロック改から逆算して、テレビ版サンドロックをリファインした機体。大河原デザインのテレビ版に対し、この機体はカトキ本人のイニシャルを取って「Ver.Ka.」、もしくは「アーリータイプ」とも呼ばれる。基本的なカラーリングはテレビ版に準拠している。EW版ガンダムサンドロック改とは腰部フロントアーマーのデザインが若干異なる。

武装

ヒートショーテル
EW版では刀身が大型化し、グリップが折り畳み式になり、バックパックへのマウント位置も変更されている。テレビアニメ版のサンドロック改同様に円の外側で斬りつけている。またヒートショーテルの柄同士を付けて両
シールド(シールドフラッシュ)
コブラの顔をモチーフにしたガンダニュウム合金製のシールド。表面にはシールドフラッシュと呼ばれる装備が設置されており、強烈な光を発し敵の目を眩ます。
クロスクラッシャー
EW版はバックパックを用いずにシールドとヒートショーテルのみで合体する方式になっている(劇中未使用)。
バルカン
接近戦での威嚇・牽制や対人戦等に使用される頭部の小型機関砲。
ビームサブマシンガン
サンドロック改で追加装備された連射式のビーム兵器。クロスクラッシャーの省略に伴い低下した攻撃力を補うべく用意された。
アーマディロ装備
補助ブースター付きの増加アーマーである。両肩に付いたシールドはマグアナックのシールドを改造したものである。バックパックにも追加のブースターが取り付けられている。
耐ビームコーティングマント
EW版オリジナルのオプション装備。特殊コーティング仕様のマントを全身に纏い、大気圏突入時の摩擦熱や敵のビーム兵器から身を守る。

テレビアニメ版 ガンダムサンドロック改

諸元
ガンダムサンドロック改
Gundam Sandrock Kai
型式番号 XXXG-01SR2
全高 16.5m
重量 7.9t
装甲材質 ガンダニュウム合金
出力 2,998kW(EW版設定)
推力 72,030kg(EW版設定)
武装 バルカン×2
ホーミングミサイル×2(テレビ版のみ)
ヒートショーテル×2
シールド
シールドフラッシュ×2
クロスクラッシャー(EW版のみ)
耐ビームコーティングマント
(EW版のみ)
ビームサブマシンガン
搭乗者 カトル・ラバーバ・ウィナー

ウイングゼロの開発者の1人であるハワードが、自身の所有艦ピースミリオンの設備を用いて改修した姿。各部のスラスターが増設、大型化され宇宙空間での機動性が高められている。

アビリティレベル

(リーオーをオールレベル100として換算)

  • ファイティングアビリティ:レベル120
  • ウエポンズアビリティ:レベル120
  • スピードアビリティ:レベル120
  • パワーアビリティ:150
  • アーマードアビリティ:レベル160

劇中での活躍

戦場が宇宙に移行したことによりピースミリオンで改修され、他のガンダムの指揮官機として活躍。この時、ヒイロ・ユイの手によりコピーされたゼロシステムが搭載され、ドロシー・カタロニアの操るMD部隊を撃退することに成功するも指揮の自信をつけたカトルの手により取り外される。

Endless Waltz版ガンダムサンドロック改

OVA及び劇場版アニメ新機動戦記ガンダムW Endless Waltz(EW)』では、メカデザイナーカトキハジメの手によって作中のガンダムのデザインが一新された。ただし、これらの機体はテレビ版の強化発展型ではなく、同一機体だが"作品の制作バージョンによるデザイン違い"というものである。

主な変化としては、白とグレーを基調としたTV版のデザインに比べ、薄紫を基調とした配色への変化が挙げられる。また全体的に太めのプロポーションだったTV版に対し、こちらはスリムになっている。武装の面ではビームマシンガンとホーミングミサイルが廃され、主な武装はヒートショーテル2本とバルカン砲のみとなっている他、新たに耐ビームコーティングマントが追加された。設定上はシールドが存在しているが劇中では未使用で、そのためクロスクラッシャーも未使用である。

名称については、OVA発売当時のプラモデルや関連ゲームでは「ガンダムサンドロックカスタム」とされていたが、徐々に「ガンダムサンドロック改(EW版)」に統一されていった。

劇中での活躍

機体廃棄のためシャトルに搭載され太陽に向けて打ち上げられたが、マリーメイア軍の蜂起に伴い再回収され戦場に返り咲くこととなる。ブリュッセルでの戦闘にて、圧倒的物量を誇るマリーメイア軍のサーペント部隊に苦戦しつつも獅子奮迅の活躍を見せる。騒乱終結後はデスサイズヘルヘビーアームズと共に爆破破棄される。

ガンダムサンドレオン

新機動戦記ガンダムW〜ティエルの衝動〜』に登場する機体。「ガンダムサンドロックの量産機」を前提に開発された、量産型MS。サンドロックのメイン武装であった放熱式のヒートショーテルを廃止した代わりに、攻撃対象の装甲を絶対零度に凍らせて、一切の柔軟性を奪って破壊するハイコールドショーテルを両腕部に装備。また素手による格闘戦でも高い性能を発揮する。

ガンダムサンドロック改(EW版)をベースに、バックパックをそのまま腕部に移したような姿である。また、機体色も初代サンドロックに若干近付いている。

元OZパイロット、ドッペルトが、セミスの搭乗するガンダムデスサイズギルティと共に、ティエル・ノンブルーの追撃任務を受け出撃したが、逆にティエンロンガンダムに返り討ちに遭い、戦士の墓と呼ばれる場所の重力圏に落とされ小破。その後、緊急チューンナップが施されたが、ガンダムデリンジャーアームズと相打ちになる。

ガンダムサンドレオンカスタム

ガンダムサンドレオンを、戦士の墓に残存していたガンダムアスクレプオスの試験用パーツをサルベージして緊急チューンナップが施された機体。 サンドレオンにアスクレプオスの肩と脚部を移植したような姿をしている。 武装は新たに4門のビーム砲が追加された。ただし、接近戦モードへの変形は不可能である。

関連項目