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2011年11月19日 (土) 06:56時点における版
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種類 | 株式会社 |
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市場情報 |
大証1部(廃止) 7733 1954年 - 2009年 |
本社所在地 |
163-0914 東京都新宿区西新宿2-3-1 新宿モノリスビル |
本店所在地 | 東京都渋谷区幡ヶ谷2-43-2 |
設立 | 1919年(大正8年)10月12日 |
業種 | 精密機器 |
法人番号 | 5011001005222 |
事業内容 | 精密機械器具の製造販売 |
代表者 | 代表取締役社長執行役員 高山修一 |
資本金 |
483億32百万円 2009年(平成21年)3月31日現在 |
発行済株式総数 | 2億7128万3千株 |
売上高 |
単独 1,051億15百万円 連結 9,808億03百万円 (2009年3月期) |
純資産 |
単独 939億99百万円 連結 1,687億84百万円 (2009年3月31日現在) |
総資産 |
単独 6,276億10百万円 連結 1兆1,063億18百万円 (2009年3月31日現在) |
従業員数 |
単独 3,308人 連結 36,503人 (2009年3月31日現在) |
決算期 | 3月末日 |
主要株主 | 日本生命保険相互会社 8.26% |
主要子会社 | #子会社を参照。 |
関係する人物 |
マイケル・ウッドフォード(元社長)(Michael C. Woodford) 菊川剛(元社長兼会長) |
外部リンク | http://www.olympus.co.jp/ |
オリンパス株式会社 (Olympus Corporation ) は、日本の光学機器・電子機器メーカーである。本社は、東京都新宿区西新宿。
概要
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/f/f7/Shinjuku_monolith_building_cropped.jpg/140px-Shinjuku_monolith_building_cropped.jpg)
デジタルカメラ、顕微鏡、血液分析器、小型録音機などの光学機器、電子機器を製造・販売している。カメラ部門ではニコン、キヤノンに次ぐ事業規模、ICレコーダーは日本国外で70%以上、日本国内でも50%近いシェアを占めている。
事業分野別にみたオリンパスグループの売上比率は、医療が39.7%、情報通信が21.4%、映像が19.8%などとなっている[1]。
現在では最大の事業分野となった医療関連では1950年(昭和25年)、胃カメラの試作1号機の製品化に初めて成功した。現在オリンパスの医療関連事業はその大部分が、2004年(平成16年)に分社化されたオリンパスメディカルシステムズを中心とする医療事業グループ各社に移管されているが[2][3]、内視鏡分野では世界シェア75%程度を占めるなど、医療用の光学機器や顕微鏡分野では世界最大手となっている。
オリンパスの社名はギリシャ神話で神々が住む山であるオリンポス山にちなむ。これは創業時の社名である「高千穂製作所」の由来である高千穂峰が、日本神話において神々が集う山とされているためで[4] 、顕微鏡などのブランドネームに使用したことに由来している。コーポレートスローガンは「Your Vision, Our Future.」。
沿革
- 1919年(大正8年) - 山下長が高千穂製作所を創業、顕微鏡や体温計など理化学計器類の製造・販売を始める
- 1920年(大正9年) - オリンパス体温計、顕微鏡「旭号」を発売
- 1921年(大正10年) - 商標"Olympus"を登録
- 1923年(大正12年) - 体温計製造分野を赤線検温器(現テルモ)に譲渡
- 1942年(昭和17年) - 高千穂光学工業株式会社に社名変更
- 1949年(昭和24年) - オリンパス光学工業株式会社に社名変更 東京証券取引所上場
- 1954年(昭和29年) - 大阪証券取引所上場
- 2003年(平成15年)10月1日 - オリンパス株式会社に社名変更
- 2004年(平成16年)10月1日 - 映像事業をオリンパスイメージング株式会社、医療事業をオリンパスメディカルシステムズ株式会社に分社
- 2009年(平成21年) - 大阪証券取引所上場廃止
事業所
- 本社事務所 - 東京都新宿区
- 本店・幡ヶ谷事業所 - 東京都渋谷区
- 技術開発センター石川 - 東京都八王子市
- 技術開発センター宇津木 - 東京都八王子市
- 伊那事業場 - 長野県伊那市
- 辰野事業場 - 長野県上伊那郡辰野町
- 三島事業場 - 静岡県駿東郡長泉町
- 白河事業場 - 福島県西白河郡西郷村
企業経営
報復人事訴訟
2008年(平成20年)4月、自分が配置転換を受けたのは、内部告発を行ったことに対する報復人事であり、不当であるとして、オリンパス社員がオリンパスや元上司を相手取って異動の取り消しなどを求める訴訟を起こした。
これによるとこの社員は2007年(平成19年)4月、営業における機密侵害に係わる上司の不正な行動を察知し、同6月にこれをオリンパス社内のコンプライアンス担当に通知した。通知された不正の事実を認めたオリンパスは、この事実を公表、また取引先に対して謝罪を行った。しかしながら、内部告発がこの社員によるものであることがコンプライアンス担当者から当該社員の上司に伝えられ、この結果、当該社員は部署異動とされると同時に、社内では最低の人事評価をなされるようになったという。
審理した東京地方裁判所は2010年(平成22年)1月、配置転換は報復目的ではなく、上司への連絡にも本人の同意があったとして、請求を棄却した。しかし、翌年8月の東京高等裁判所による控訴審判決では配置転換には業務上の必要がなく、事実上の報復人事であったと認め、賞与減額分と慰謝料とを併せて、オリンパス及び上司に220万円の支払を命じた[5]。
これを不服とするオリンパスは上告、裁判は長期化しており結審していない。当該社員はこれまでに2度[6]、東京弁護士会に対して人権救済を求めているが[7]、こちらの調査も長期に及び、1回目の申立てについても未決となっている[8]。
イギリス人社長解任・M&A疑惑・損失隠し問題
- 不透明なM&Aの報道
オリンパスが過去のM&Aにおいて不透明な取引と会計処理を行なっていたことが2011年(平成23年)、日本の総合情報誌 『月刊FACTA』の2011年8月号で初めて報じられ、同10月号でも続報された[9]。
それによると、2008年(平成20年)に行われたイギリスの医療機器メーカーであるジャイラス・グループ(Gyrus Group)買収の際に、ケイマン諸島に登記されていた投資助言会社「AXAMインベストメント」などに対し、ジャイラス買収額(2,117億円)の32%に相当する総額687億円もの報酬が支払われていた。M&Aのコンサル料金は通常1%から5%が相場とされている。AXAMはオリンパスからの最後の支払いの3ヶ月後にケイマン諸島における金融業登録料未払いにより登録が取消された。
さらに、2006年(平成18年)から2008年にかけて、アルティス(資源リサイクル)やヒューマラボ(化粧品・健康食品販売)およびニューズシェフ(電子レンジ調理容器製造)などの、本業とは関連の薄い売上高数億円の国内3社を総額734億円で買収しながら、2009年3月期決算にて約557億円の減損処理を行なっていた[10]。
2011年(平成23年)4月に就任したイギリス現地法人出身の社長マイケル・ウッドフォードは、『月刊FACTA』の記事によってこの事実を知り、独自に会計事務所プライスウォーターハウスクーパース(PwC)に調査を依頼した。PwCの報告書では、AXAMの所有者が不明であること、AXAMからのジャイラス優先株買取りには事前の取締役会決議や法律家の審査がなく、当時の社長、菊川剛ら一部幹部の稟議のみで決定されたことなど、コーポレート・ガバナンス上の多くの不審点が報告された。
同年10月に、ウッドフォードは、一連の不透明で高額なM&Aにより会社と株主に損害を与えたとして、菊川会長及び森久志副社長の引責辞任を書簡にて促した。
- 社長の電撃解任
しかし、その2日後に開かれた取締役会において、「独断的な経営を行い、他の取締役と乖離が生じた」として、ウッドフォードは、社長就任から半年、10月1日のCEO兼務からは2週間しか経ていないにもかかわらず、解任され(後任の代表取締役会社長は菊川剛)、10月14日午前9時30分付で発表された。
ウッドフォードは、フィナンシャル・タイムズ紙に対し、自身の解任が過去の不透明な取引を調査したことが原因であるとして、一連の経緯と共にPwCの報告書、会長および副社長の辞任を求める書簡等を告発するとともに、イギリスにおける金融犯罪の捜査機関である重大不正捜査局(SFO)に買収に関する資料を提出し捜査を促した[11]。当初経営の方向性で乖離が生じたためと解任の理由を説明していたオリンパスは、PwCの報告書は推測と憶測に基づくもので、問題となっている一連の買収手続は外部会計事務所と監査役会の承認を得た適正なものであると反論し、ウッドフォードがメディアに社内情報を暴露したことについて民事訴訟などの法的措置を含めた対応を検討していると反発していた[11]。
- 株価の急落と社長の再交代
しかし、告発された一連の取引は膨大な額であるだけでなくその内容が明らかに常軌を逸するものであったためウッドフォードの解任発表および同氏の告発の報道直後からオリンパス株は急落、10月20日の終値は1,321円となり13日の終値2,482円から1週間で半値近くまで値下がりした[12]。一連の報道を受けて、日本国内外の市場関係者からは企業統治の不透明さに対する非難が相次ぎ、株価は更に下落、10月26日には一連の報道と株価低迷の責任を取るとして菊川は代表取締役会長兼社長を辞任し、高山修一が代表取締役社長に就任した[13]。この頃には市場やマスコミ報道では有価証券報告書における虚偽記載などの有無が取り沙汰されることとなった[14]。M&Aの会計処理に虚偽記載の事実が認められれば金融商品取引法上の違法行為にあたり課徴金処分などの対象となるほか、虚偽が組織的であり悪質性も高い場合には証券取引等監視委員会による刑事告発の対象となることから、問題は深刻さを増していった。
- 長年の損失先送りの公表
11月1日、過去の買収に関して不正ないし不適切な行為、または妥当でない経営判断が行われることがなかったかどうかを調査するため、弁護士と公認会計士から構成される第三者委員会が設置された[15]。この第三者委員会による調査の過程で、1990年代以降、有価証券投資により発生した損失の隠蔽が続けられ、その補填のために当該買収が実施されたことが明らかとなり、11月8日、会社は記者会見を開きこれを公表した。会社は損失の隠蔽に関与した取締役副社長の森久志を解任し、常勤監査役の山田秀雄も辞任の意向を示した[16]。11月10日、菊川剛、森久志、山田秀雄は第三者委員会による聴取に対し、損失隠しに関与していたことを認めた[17]。
11月10日、上半期中間決算を法定期限である11月14日までに提出できないことが発表され、東京証券取引所は当社を監理銘柄に指定した[18]。12月14日までに提出できない場合には上場廃止が確定する。また提出したとしても、損失隠しが重大で悪質な虚偽と認定されれば上場廃止となる。
製品
120フィルムを使用するカメラ
自社製カメラとは別に、スプリングカメラのマミヤシックス、二眼レフカメラのエルモフレックスにズイコーレンズを供給していた。好評を博していたこれらの製品の中でもテッサー型のDズイコーは高級レンズの代表として絶賛を受けた。
スプリングフォーマットのカメラを重視していたため135フィルムカメラへの移行が遅れた。一時期は社内において「ノーモア・シックス」と言われていた。
スプリングカメラ
- セミオリンパスI(1936年発売) - 6×4.5cm判。ズイコー銘のレンズを搭載した初めてのカメラ。ボディーはプラウドから供給されたセミプラウド。
- セミオリンパスII(1938年発売) - 6×4.5cm判。ボディーも自社製造し、全自社製となった。
- オリンパスシックス(1940年発売) - 6×6cm判。6×4.5cm判の撮影も可能。
- オリンパスクロームシックスI(1948年発売) - 6×6cm判。ダイキャストボディーとなった。
- オリンパスクロームシックスIIIa(1951年発売) - 6×6cm判。装填されたフィルムの両端を引っぱり平面性を確保するフィルム面安定装置を搭載。
- オリンパスクロームシックスRIIa(1955年発売) - 単独距離計搭載。レバー式フィルム巻上げ。自動巻き止め装置装備。
- オリンパスクロームシックスV - オリンパスクロームシックスRIIaから距離計を省略したモデル。
二眼レフ
126フィルムを使用するカメラ
- オリンパスクイックマチックEES2.8 - オリンパスペンEESの126フィルム版。フラッシュはAG-1フラッシュバルブを直結式ペンフラッシュCLに装着する。
- オリンパスクイックマチックEES3.5
- オリンパスクイックマチックEEM - オリンパスペンEMの126フィルム版。電源は単3×2本で、内蔵モータードライブやフラッシュの電源を兼ねる。
- オリンパスクイックマチック600(1970年6月発売) - このシリーズの最終型。定常光撮影ではプログラムAE。暗くなってAE機構連動外になると赤い警告が出てフラッシュキューブ装着を促す。定常光撮影でもフラッシュマチックは作動し補助光として使うことができる。レンズは4群5枚のズイコー38mmF2.8。
135フィルムを使用するカメラ
当初は24×36mm(ライカ)判が主力であったが後に24×18mm(ハーフ)判のペンシリーズで爆発的なブームを巻き起こした。オリンパスワイドの巻き起こしたワイドカメラブームも有名である。
オリンパス35シリーズ
24×36mm(ライカ)判コンパクトカメラ。
- オリンパス35I(1948年発売) - 初期型は24×32mmでいわゆるニホン判であったが24×36mm(ライカ)判に改良された。
- オリンパス35IVa(1953年発売) - 平面性を向上するためガラス圧板を採用したがフィルムとの摩擦による静電気発生の放電現象等のため途中から金属製圧板に変更になった。
- オリンパス35Va(1955年発売)
- オリンパス35S(1955年発売) - レバー式フィルム巻き上げ、セルフコッキング、連動距離計搭載。当初はF3.5だったが後にF2.8モデル、F1.9モデルも追加された。
- オリンパスオート(1958年発売) - 絞り優先、シャッター速度優先AEが可能。さらにパララックス自動補正式ファインダー、連動距離計、大口径F1.8レンズ。
- オリンパスエース(1958年発売) - 標準45mm、広角35mm、望遠80mmの3種類を交換可能。どのレンズでも距離計連動。
- オリンパスオートアイ(1960年発売) - 簡易フラッシュマチック機構。絞り値をファインダーに表示。
- オリンパス35LE(1965年発売)
- オリンパストリップ35(1968年発売) - ペンEESをベースにしたフルサイズのカメラ。小旅行に気軽に持って行けるカメラとの意から「トリップ」と名付けられ、ロング&ベストセラーとなる。
- オリンパス35SP(1969年発売)
- オリンパス35EC(1969年発売) - 最大4秒という長時間露光を持つプログラム露出。外付けストロボによるフラッシュマチック機構。
- オリンパス35RC(1970年発売) - ペンシリーズとほぼ同じボディーサイズ。シャッタースピード優先AE、マニュアル露出可。距離計連動式。
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/b8/Olympus35DC1.jpg/200px-Olympus35DC1.jpg)
- オリンパス35DC(1971年発売) - フラッシュマチック機構、逆光補正機能搭載。
- オリンパス35EC2(1971年発売) - 電源警告装置、電圧が下がり過ぎた場合はレリーズロックして露光不足の失敗を防ぐ。レンズはEズイコー42mmF2.8。
- オリンパス35ED(1974年発売) - レンズはDズイコー38mmF2.8。連動距離計。
オリンパスワイドシリーズ
広角を装備した24×36mm(ライカ)判コンパクトカメラ。当時はドイツのカメラに倣ってレンズ交換式なら50mmレンズを標準装着し、レンズ固定であれば50mmレンズ、短くても45mm程度のレンズを装着するのが通例であったが、このシリーズでは広角35mmを固定装着してワイドカメラブームを引き起こした。
- オリンパスワイド(1955年発売)
- オリンパスワイドE(1957年発売) - セレン光電池式露出計内蔵。
- オリンパスワイドスーパー(1957年発売) - 35mmF2の大口径レンズを搭載した。一眼連動距離計、パララックス自動補正。
- オリンパスワイドII(1958年発売)セルフタイマー付き。シャッター最高速1/500秒。レバー式巻上。
ペンシリーズ
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/7/7f/Olympus_Pen_EE-2_241-2599.jpg/200px-Olympus_Pen_EE-2_241-2599.jpg)
24×18mm(ハーフ)判コンパクトカメラ。ベストセラーになり、他社も追随してハーフ判のカメラを多数販売することになった。
ペンFシリーズ
24×18mm(ハーフ)判一眼レフカメラ。
FTL
M42マウントの24×36mm(ライカ)判一眼レフカメラ。ペンFシリーズの販売が不調になりつつある中Mシリーズ(後のOMシリーズ)開発を急ぎつつつなぎで製造販売された。
- オリンパスFTL(1972年発売) - 日本国外での発売は1971年。間もなくM-1発売により製造中止された。CdS、開放測光により全面平均TTL測光。純正レンズはGズイコー28mm F3.5、Gズイコー35mm F2.8、Gズイコー50mm F1.4、Fズイコー50mmF1.8、Eズイコー135mm F3.5、Eズイコー200mm F4がある。
OMシリーズ
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/f/f7/Olympus_OM-1.jpg/200px-Olympus_OM-1.jpg)
24×36mm(ライカ)判小型軽量一眼レフカメラ。当時は重厚長大な製品がほとんどであった中発売され、人気を呼んだため他社も一眼レフの小型軽量化を進める結果となった。
XAシリーズ
{{}}のフォトキナで発表された24×36mm(ライカ)判コンパクトカメラ。スライド式のレンズバリアーを設けることでレンズキャップを不要にするという画期的なデザインで、類似のアイディアによる商品としてはチノンベラミやリコーFF- 1が挙げられる。海外ではクラムシェル(はまぐり)と呼ばれた。シリーズ共通のフラッシュA16、A11、A9Mはボディー横にねじ込む形式でデザインもボディーと調和している。レンズバリアーのコンセプトは、のちのμシリーズやキャメディアの一部機種にも受け継がれている。
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/45/Olympus_XA_camera_and_film.jpg/200px-Olympus_XA_camera_and_film.jpg)
- オリンパスXA(1979年3月発売) - 超小型ながら5群6枚のF-ズイコー35mmF2.8が距離計に連動する。絞り優先AE。バリアーを閉めるとシャッターロックされる。バリアーを閉めないと裏蓋が開かないので注意。裏蓋が開くとフィルム装填時の空シャッターを想定しシャッタースピードが自動的に1/8秒にセットされる。ボディー下のレバーを起こして行くと順に「+1.5EV補正」、「バッテリーチェック」「セルフタイマー」と機能が切り替わる。セルフタイマー時にはかなり起こされているこのレバーが転倒を妨げるので、三脚がなくてもちょっとした平面に載せて撮影が可能である。
- オリンパスXA1 - セレン光電池使用のシャッター速度2速のプログラムAE。固定焦点のD-ズイコー35mmF4搭載であり、ペンEE-3相当の性能。フラッシュはA9Mを標準とする。
- オリンパスXA2(1980年6月発売) - カメラでは初めて1981年度グッドデザイン大賞を受賞した。プログラムAE。レンズはDズイコー35mmF3.5。3点ゾーンフォーカスだがバリアーを閉めると自動的に常焦点に復帰する。グレー、ブラック、ワインレッド、ブルー、ピンクの色違いモデルがありフラッシュA11も同色である。
- オリンパスXA3(1985年4月発売) - レンズはズイコー35mmF3.5。パンフォーカス。DX対応。クォーツデート。オートローディング。
- オリンパスXA4(1985年4月発売) - ズイコー28mmF3.5が装着された広角モデルである。距離目盛は0.3、0.5、0.7、1、1.5、3m、∞だがバリアーを閉めると常焦点である3mに自動的に復帰する。他のXAシリーズ用とは異なるハンドストラップが付いていて、この長さが0.3メートル、途中の小瘤まで紐を伸ばすと0.5メートルになり、マクロ撮影時の距離測定に使える。DX対応。クォーツデート。オートローディング。
ミュー(μ)シリーズ
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/3/33/Olympus_mju_ii.jpg/200px-Olympus_mju_ii.jpg)
24×36mm(ライカ)判コンパクトカメラ。それ以前の「ピカソ」シリーズに変わって登場した。現在、「μ-III」まで発売されている。カメラでは珍しい防滴機能や、一眼レフと同じように視界がさえぎられることでシャッターの音が聞こえなくても撮影されたことが分かるビジュアルファインダー機能は有名。
デジタルカメラ
一部機種は三洋電機からのOEM供給である。大きく次のように分けることができる。
Eシステム
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/a/a2/E-300.jpg/200px-E-300.jpg)
コダックとともに規格提唱をおこなったデジタル一眼レフカメラの新システムフォーサーズシステムを採用し、2003年「E-1」を発売、以後実質的に「オリンパスOMシステム」の後継ラインナップとしての役割を担っている。
ペンシリーズ
マイクロフォーサーズシステムを採用したミラーレス一眼カメラモデル。オリンパスでは「マイクロ一眼カメラ」と称している。名前の通り、オリンパス・ペンのデジタル版として位置づけられている。
- オリンパス・ペン E-P1(2009年発売)
- オリンパス・ペン E-P2
- オリンパス・ペン E-P3
- オリンパス・ペン ライト E-PL1
- オリンパス・ペン ライト E-PL1s
- オリンパス・ペン ライト E-PL2
- オリンパス・ペン ライト E-PL3
- オリンパス・ペン ミニ E-PM1
キャメディアシリーズ
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/1/1c/Olympos-Camedia-C3000.jpg)
コンパクトデジタルカメラ。かつては高い市場シェアを獲得していたが、近年は廉価帯の商品構成であり、オリンパス製品同士でもE-システムやμシリーズの陰に隠れている。
ミュー(μ)デジタルシリーズ
一部機種を除き生活防水機能を備えたμシリーズのデジタルカメラ版。コンパクトデジタルカメラとしてトップブランドを確立している。最近では、デジタルカメラもデジタルをつけず単に「μ」として発売されている。
XZシリーズ
E-システムに使われているZUIKO DIGITALレンズをコンパクト機用に新設計し、1/1.63型大型センサーの搭載やE-システム譲りの高品位処理エンジンや高度な撮影モードを搭載した高級コンパクトデジタルカメラ。
防水プロテクター
カメラ単体での防水機能搭載や防水プロテクターの純正オプション提供など、オリンパスはデジタルカメラの防水性の確保に注力している。
特に防水プロテクターに関しては、各時期の商品ラインナップのほぼすべてに対し、40~60mの耐圧水深を確保する本格的なモデルを個別に用意し、さらにはスピードライトやコンバージョンレンズの防水プロテクターまでも純正オプションとして提供するほどの力の入れようで、海水浴やファンダイビングからプロフェッショナル用途まで、水辺や水中での写真撮影に対する幅広いニーズに応え続けている。
顕微鏡
1920年に初の顕微鏡製品として「旭号」が発売され以後日本の多くの研究者に用いられてきた。1928年から製造された「精華号GE」は昭和天皇が愛用していたことで知られている。現在では生物用顕微鏡と工業用顕微鏡の2分野に分かれている。工業用途の顕微鏡では半導体や電子部品、液晶分野など幅広い用途に応じた製品を発売している。現在は工業用の走査型共焦点レーザー顕微鏡LEXTシリーズが市場の高い評価を得ている。共焦点走査顕微鏡や全反射照明蛍光顕微鏡でのアーク光源によるレーザー光源照射の代替法開発にも積極的に取り組んでいる。
BX / IXシリーズ
研究用生物顕微鏡として、固定標本の観察や電気生理などに使用される正立型のBXシリーズ、接着性の培養細胞の観察などに使用される倒立型のIXシリーズがあり、共焦点走査顕微鏡などの特殊観察法のプラットフォームになっている。
LEXTシリ−ズ
2003年に市場投入された工業用レーザ顕微鏡シリーズ。
- LEXT OLS3100(2007年1月発売) - 408nm半導体レーザーの使用により、高分解能で微小領域の表面形状観察・計測が可能。誰にでも理想的な3次元画像が取得可能なオートマティック操作を実現している。主な計測項目は平面計測、段差計測、非接触表面粗さ解析、膜厚計測。
- LEXT OLS3500 - OLS3100とSPMが一体になったタイプ。ミリからナノまで1台で観察や計測が可能。
- LEXT OLS3000-IR - 波長の長い赤外レーザーを使い、シリコンを透過し裏側が観察・計測できる特殊なレーザー顕微鏡。
内視鏡
その他
マイクロカセットを開発したことで知られ、レコーダーはパールコーダー(Pearlcorder )の商標を持つ。マイクロカセットとしては特異なヘッドホンステレオ発売当時は(PearlTone)とも名乗っていた。マイクロカセットの後継といえるICレコーダー(「ボイストレック」シリーズおよびリニアPCMレコーダー「LS」シリーズ)、MOドライブ、xDピクチャーカード(富士フイルムとの共同開発)、工業用ビデオスコープ、理想科学工業との合弁による産業用大型プリンターなどを手がけている。なおMOドライブについては市場縮小の影響を受けて撤退することが発表された。デジタルオーディオプレーヤー「m:robe」も手がけていたが短期間で撤退した。スキャントーク紙に印刷された2次元バーコードをスキャンすると音が出る機器も開発販売していた。
コンテンツ事業
olio(オーリオ)
2006年6月に新事業として写真・音楽のコンテンツサービス「olio(オーリオ)」 を立ち上げた。アルバムサービス「olio photo」、音楽配信サービス「olio music」、映像と音楽のリミックスサービス「olio remix」の3サービスを同年7月に開始した。 2010年4月23日サービス終了。[19]
- 2007年1月よりJ-WAVEのラジオ番組『TOMORROW』内でアニメラジオドラマ「olio ANIMIX THEATER」を提供している。
- Windows Vistaサイドバーガジェット、Yahoo!ウィジェットなどに対応したデスクトップツールガジェットをolio(オーリオ)ブランドで用意。2つともHANATSUKIからダウンロード可能。
就業規定
所定就業日数は240日、休日日数は125日である[20]。有給休暇は入社初年度から20日が付与され、取得促進を目的とする「クリエイティブホリデー」制度によって連続5日間の休暇を各人が任意の時期に設定できる。
主要子会社
- オリンパスメディカルシステムズ株式会社
- オリンパスイメージング株式会社
- ITX株式会社
- オリンパスビジネスクリエイツ株式会社
- オリンパスメディカルサイエンス販売株式会社
- 長野オリンパス株式会社(旧オリンパスオプトテクノロジー株式会社)
- 会津オリンパス株式会社
- 青森オリンパス株式会社
- 白河オリンパス株式会社
- ティーメディクス株式会社
- 株式会社オリンパスエンジニアリング
- オリンパスソフトウェアテクノロジー株式会社
- オリンパス知的財産サービス株式会社
- オリンパスデジタルシステムデザイン株式会社
- オリンパステルモバイオマテリアル株式会社
- オリンパスメモリーワークス株式会社
- オリンパスリース株式会社
- オリンパスロジテックス株式会社
- オリンパスサポートメイト株式会社
- 株式会社AVS
- オリンパスシステムズ株式会社
- オリンパスビジュアルコミュニケーションズ株式会社
イメージキャラクター
日本国内
- 現在
- 宮崎あおい - デジタルカメライメージキャラクター、企業広告「ココロとカラダ、にんげんのぜんぶ」CMキャラクター
- 過去
- 滝沢秀明 - デジタルカメライメージキャラクター
- 浅田真央、浅田舞 - μ-DIGITALイメージキャラクター(CMソングはTHE BLUE HEARTS「リンダリンダ」「情熱の薔薇」)
- 真田広之 - 企業広告「ココロとカラダ、にんげんのぜんぶ」CMキャラクター
- 加藤和彦、ANRI、平原綾香 - 「“BRAVE CIRCLE”大腸がん撲滅キャンペーン」イメージキャラクター(イメージソングも担当)
日本国外
- BoA - 韓国のオリンパス (Olympus Korea Co.,LTD. )で、μ-DIGITALのイメージキャラクターを務める。
- ケビン・スペイシー-オリンパス・ペンのCM[1]。映像監督はデヴィッド・ボウイの子息で、映画監督のダンカン・ジョーンズ。
- Will It Blend? - 同社製デジタル一眼ほかカメラ等をブレンダーの中に投入した結果、ブレンダーの中からE-P1が出てくると言うムービーがある。
脚注
- ^ オリンパスグループ事業分野別連結売上高比率(2009年度) オリンパスメディカルシステムズのウェブサイト、平成23年10月28日閲覧
- ^ オリンパス 医療事業グループ オリンパスメディカルシステムズのウェブサイト、平成23年9月29日閲覧
- ^ オリンパス本体でも分析機器など一部の医療機器を扱っている
- ^ オリンパスホームページの中の「オリンパスの歩み」参照
- ^ オリンパス訴訟:社員側逆転勝訴「配置転換は人事権乱用」 毎日.jp(毎日新聞)2011年8月31日
- ^ 2009年3月と2011年10月の
- ^ オリンパス訴訟:内部通報報復 社員が再度救済求める 毎日.jp(毎日新聞)2011年10月13日
- ^ 人権救済:「調査」2年超す 東京弁護士会 毎日.jp(毎日新聞)2011年10月7日
- ^ 月刊FACTA Yahoo!ニュース
- ^ オリンパス、ジャイラス買収でFAへの支払いは約687億円 プレジデントロイター 2011年10月19日
- ^ a b オリンパス:前社長解任、泥沼化の様相 株価も急落 毎日.jp(毎日新聞)2011年10月18日
- ^ オリンパス株、5日続落で株価は半値近くに 証券会社の投資評価中止や説明求める動きも MSN産経ニュース(産経新聞)2011年10月20日(同年11月8日閲覧)
- ^ “代表取締役の異動に関するお知らせ” (PDF). オリンパス (2011年10月26日). 2011年11月10日閲覧。
- ^ オリンパス、買収経緯説明 株主との溝埋まらず 『日本経済新聞』 2011年10月28日 企業1面
- ^ “「第三者委員会」設置のお知らせ” (PDF). オリンパス (2011年11月1日). 2011年11月10日閲覧。
- ^ オリンパス、損失隠し 巨額買収費で穴埋め、副社長解任 asahi.com(朝日新聞)2011年11月8日
- ^ “菊川前会長、損失隠し認める=オリンパス第三者委聴取に”. 朝日新聞 (2011年11月11日). 2011年11月11日閲覧。
- ^ “東証、オリンパス株を監理銘柄に指定”. 日本経済新聞. (2011年11月10日) 2011年11月10日閲覧。
- ^ olio サービス終了のお知らせ (お知らせ本体はリンク切れ)
- ^ 2010年度