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「丹波栗」の版間の差分

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== 概要 ==
== 概要 ==
[[大阪府]][[豊能]]郡歌垣村倉垣(現在の[[豊能郡]][[能勢町]])原産の品種が原種。かつては銀由、銀善とも呼称されるが、現在では「銀寄」に統一された。大型で[[実]]は柔らかく、甘みに優れた特徴を持つ一方、貯蔵性には劣る。「[[日本書紀]]」にも記載が見られ、時代が下がってからも各藩主が[[幕府]]や[[朝廷]]に[[献上]]する例が多く見られた。このことで名声が高まり、[[参勤交代]]などを通じて全国に広まることになり、[[祝儀物]]として珍重されてきた。丹波地方の[[気候]][[風土]]が生育に適しその後、度重なる改良によりさらに実も大きくなるとともに味も優れ、色艶も美しくなり、全国的に多くの[[菓子]]や[[パン]]、その他の[[食品]]にもしばしば使用されるようになる。[[正月]]の[[おせち]]の[[黒豆]]の煮豆にもよく使われる[[丹波黒]]とともに丹波地方の[[特産物]]となっている。
[[大阪府]][[豊能]]郡歌垣村倉垣(現在の[[豊能郡]][[能勢町]])原産の品種が原種。かつては銀由、銀善とも呼称されるが、現在では「銀寄」に統一された。大型で[[実]]は柔らかく、甘みに優れた特徴を持つ一方、貯蔵性には劣る。「[[日本書紀]]」にも記載が見られ、時代が下がってからも各藩主が[[幕府]]や[[朝廷]]に[[献上]]する例が多く見られた。このことで名声が高まり、[[参勤交代]]などを通じて全国に広まることになり、[[祝儀物]]として珍重されてきた。丹波地方の[[気候]][[風土]]が生育に適しその後、度重なる改良によりさらに実も大きくなるとともに味も優れ、色艶も美しくなり、全国的に多くの[[菓子]]や[[パン]]、その他の[[食品]]にもしばしば使用されるようになる。特に黒豆を使ったパンは[[篠山市]]の出口食品によって初めて商品化され、その後多くのメーカーによって製造販売されるようになった。丹波栗は[[正月]]の[[おせち]]の[[黒豆]]の煮豆にもよく使われる[[丹波黒]]とともに丹波地方の[[特産物]]となっている。


主成分は、[[炭水化物]]だが、普通種のクリに比較し[[ブドウ糖]]、[[蔗糖]]を多く含有するため特に甘みに優れている。[[ビタミンB1]]、[[ビタミンC]]も多く含み、[[消化]]、吸収に優れる特徴をあわせ持つ。近年、こうした特長から[[健康食品]]としても人気が高い。丹波篠山地方にはこの栗を使った数多くの栗菓子や[[栗酒]]も製造販売されている。
主成分は、[[炭水化物]]だが、普通種のクリに比較し[[ブドウ糖]]、[[蔗糖]]を多く含有するため特に甘みに優れている。[[ビタミンB1]]、[[ビタミンC]]も多く含み、[[消化]]、吸収に優れる特徴をあわせ持つ。近年、こうした特長から[[健康食品]]としても人気が高い。丹波篠山地方にはこの栗を使った数多くの栗菓子や[[栗酒]]([[鳳鳴酒造]]によって『マロン・デ・キッス』の名で発売されている)も製造販売されている。


== 参考サイト ==
== 参考サイト ==

2012年3月6日 (火) 10:53時点における版

丹波栗(たんばぐり)は、主に丹波篠山地方で栽培されるの品種。銀寄という品種である。

概要

大阪府豊能郡歌垣村倉垣(現在の豊能郡能勢町)原産の品種が原種。かつては銀由、銀善とも呼称されるが、現在では「銀寄」に統一された。大型では柔らかく、甘みに優れた特徴を持つ一方、貯蔵性には劣る。「日本書紀」にも記載が見られ、時代が下がってからも各藩主が幕府朝廷献上する例が多く見られた。このことで名声が高まり、参勤交代などを通じて全国に広まることになり、祝儀物として珍重されてきた。丹波地方の気候風土が生育に適しその後、度重なる改良によりさらに実も大きくなるとともに味も優れ、色艶も美しくなり、全国的に多くの菓子パン、その他の食品にもしばしば使用されるようになる。特に黒豆を使ったパンは篠山市の出口食品によって初めて商品化され、その後多くのメーカーによって製造販売されるようになった。丹波栗は正月おせち黒豆の煮豆にもよく使われる丹波黒とともに丹波地方の特産物となっている。

主成分は、炭水化物だが、普通種のクリに比較しブドウ糖蔗糖を多く含有するため特に甘みに優れている。ビタミンB1ビタミンCも多く含み、消化、吸収に優れる特徴をあわせ持つ。近年、こうした特長から健康食品としても人気が高い。丹波篠山地方にはこの栗を使った数多くの栗菓子や栗酒鳳鳴酒造によって『マロン・デ・キッス』の名で発売されている)も製造販売されている。

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