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「ラヂオの時間」の版間の差分

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*七代目弁天ガール([[遠藤久美子]])(局内に貼られているポスターのみ)
*七代目弁天ガール([[遠藤久美子]])(局内に貼られているポスターのみ)
*局内に流れるアナウンスの声([[八木亜希子]](声のみ)、[[野島卓]](声のみ))
*局内に流れるアナウンスの声([[八木亜希子]](声のみ)、[[野島卓]](声のみ))
*:[[主調整室]]スタッフ([[市川染五郎_(7代目)|市川染五郎]])
*寺公彦:[[主調整室]]スタッフ([[市川染五郎_(7代目)|市川染五郎]])
*[[古畑任三郎#仕掛け|中浦たか子]]:[[ディスクジョッキー|DJ]]([[桃井かおり]])
*[[古畑任三郎#仕掛け|中浦たか子]]:[[ディスクジョッキー|DJ]]([[桃井かおり]])
*鴨田巌:中浦たか子の番組スタッフ([[佐藤B作]])
*鴨田巌:中浦たか子の番組スタッフ([[佐藤B作]])

2012年7月7日 (土) 16:49時点における版

ラヂオの時間
監督 三谷幸喜
脚本 三谷幸喜
原作 三谷幸喜東京サンシャインボーイズ
製作 村上光一
高井英幸
出演者 唐沢寿明
鈴木京香
西村雅彦
音楽 服部隆之
主題歌 布施明
撮影 高間賢治
編集 阿部浩英
配給 東宝
公開 1997年11月8日 日本の旗
上映時間 103分
製作国 日本
言語 日本語
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ラジオの時間』(ラジオのじかん)は、1993年に上演された、劇団東京サンシャインボーイズ演劇脚本演出三谷幸喜1997年には三谷幸喜の初監督作品として、『ラヂオの時間』のタイトルで映画化された。

なお、舞台版は「ラジオの時間(Radio Time)」と記述し、映画版は「ラヂオの時間(Welcome Back Mr. McDonald)」と記述する。

概要

三谷が初めて手がけた連続ドラマ「振り返れば奴がいる」の脚本が、三谷の与り知らぬところで書き直されていた、という経験から生まれた作品で、1993年に三谷幸喜が主宰する劇団「東京サンシャインボーイズ」の作品として脚本が書かれ、上演された。

映画化されると、ラジオという低予算な世界で想像と声だけで演ずることから生まれる壮大なスケールのストーリー、テンポの良い展開、絶妙な笑いで人気を博し各賞を総嘗めにした。またベルリン映画祭にも出品され、三谷曰く「ドイツ人がこれほど笑うところを見たことがない」。


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


あらすじ

とあるラジオ局「ラジオ弁天」で、普通の主婦である鈴木みやこが脚本を手がけた作品が、初めてラジオドラマで使われることになった。ドラマは生放送で、熱海を舞台にした平凡な主婦と漁師の物語。

リハーサルも成功しプロデューサー牛島龍彦の言葉にみやこは期待を寄せるが、主演女優である千本のっこのワガママから端を発し、放送直前で次々と脚本に変更が加えられていく。そして舞台はアメリカシカゴ、人物は女弁護士パイロットに変更となった。

SEも間に合わず、途中で辻褄が合わなくなってしまうことを知るが、生放送中なのでやり直しが効かない。急場を凌ぐ形で、様々な設定を変更して辻褄を合わせていった結果、メロドラマは大スペクタクル映画のように。しかし、辻褄を合わせる度に次々と様々な問題が浮上して来る。そしてラストまで変更されることになり、自分の作品を台無しにされた鈴木みやこは、ついに堪忍袋の緒が切れて、スタジオに立てこもってしまい……。

キャスト(左が映画版、右が舞台版)

番組の進行を指揮するディレクター。たとえ低俗な内容であろうと番組を無事終わらせることを第一としているが、理不尽な台本の変更には内心疑問を持っている。舞台版では、気弱な性格。
ラジオドラマの主人公と同じ平凡な主婦。シナリオコンクールに応募した自身の環境を投影させた自由奔放に愛に生きる女の物語「運命の女」が採用され生放送の現場に立ち会うが、次々と変更される台本に戸惑いを見せる。
番組を統括するプロデューサー。出演者などそれぞれに気を使い気苦労が絶えず妥協を許してしまうが、ラジオドラマにかけるひそかな夢を持っている。
  • 千本のっこ:律子⇒メアリー・ジェーン(戸田恵子/斎藤清子)
旬は過ぎているが元スターで、牛島たちからは格別に配慮されている。ドラマでは主演を務めるが、後輩に譲られた仕事であるため内心は不機嫌で次々と我侭を言い出す。その一方で、出演者に椅子や飲み物を勧める細やかな気遣いも見せている。
深夜のパーソナリティを10年務めたベテラン。急遽変更になったドイツ人青年役をアドリブを交えてコミカルに演じる。
  • 浜村錠:寅造⇒マイケル・ピーター⇒ドナルド・マクドナルドに変更(細川俊之/小林隆
往年の二枚目俳優で、演技に対してプライドを持っている。そのため、いちいち難癖をつける千本ノッコとその難癖にいちいち応える牛島を疎ましく思っている。
演技にこだわりがあるものの、あまり相手にされない。生放送中の辻褄合わせの過程で登場回数が減らされていく。
真面目一筋のアナウンサー。いつまでも進行しない収録にいらだっている。
  • 鈴木四郎:みやこの夫、ジョージ(近藤芳正/近藤芳正)
自動車のセールスマン。妻の脚本が採用されたことに純粋に感動している。舞台版は押しの強い人物、映画版は気弱な人物に描かれている。
どんな無茶な要求にも必ず応えてくれる謎の構成作家。出たがり。舞台版では、牛島と共にコーヒーが楽しめるそば屋「Cafe de 長寿庵」を作ろうとしている。
  • 大田黒春五郎:効果マン(梶原善/梶原善)
寡黙ながらも、常に工藤を支える腕利きの効果マン
  • 永井スミ子(舞台版は城ノ内)(奥貫薫/西田薫)
映画版では牛島の愛人。牛島を陰で支えながらも、牛島の暴走を心配している。

以下は、舞台版に登場しないキャスト。

ギャング映画に一家言ある。
  • 堀ノ内修司:編成部長(布施明
八方美人ながらも、最終的には千本のっこのわがままを勝手に許してしまう。風貌のモデルは、踊る大捜査線プロデューサー取締役亀山千広
ラジオ弁天の守衛にして、伝説の音効さん。
  • 古川清十郎:のっこのマネージャー(梅野泰靖
その場、その場で、常に勢いのある方に付く癖がある。

スタッフ

他の三谷幸喜作品とのリンク

  • 桃井かおり演ずるDJ中浦たか子は『古畑任三郎』である事件の犯人として登場している。また、副音声では「赤い洗面器の男」の小話を披露するも、例によってオチは語られない。
  • 布施明演ずる堀ノ内修司は『みんなのいえ』でテレビ弁天のスタッフとして登場している。これは堀之内が異動になったという設定。
  • 戸田恵子演ずる千本のっこと、梅野泰靖演ずる古川清十郎は『みんなのいえ』でバーの客として登場している。
  • 千本のっこ演ずるメアリー・ジェーンが裁判シーンで言う台詞は『12人の優しい日本人』で陪審員2号が言う台詞とほぼ同じものである。

舞台版キャスト

  • 甲本雅裕(工藤:ディレクター)
  • 宮地雅子(鈴木都:主婦)
  • 西村雅彦(牛島:プロデューサー)
  • 斉藤清子(千本のっこ:律子⇒メアリー・ジェーン)
  • 伊藤俊人(山田ヒロミツ:ハインリッヒ)
  • 小林隆(浜村錠:寅造⇒マイケル・ピーター⇒ドナルド・マクドナルド)
  • 阿南健治(緒方べん:丸山神父⇒マルチン神父)
  • 相島一之(保坂任三郎:アナウンサー)
  • 近藤芳正(鈴木主水:みやこの夫、ジョージ)
  • 野仲イサオ(バッキーさん:構成作家。裁判官、被告人、副操縦士)
  • 梶原善(大田黒:効果マン)
  • 西田薫(城之内:タイムキーパー)