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「マインドフルネス認知療法」の版間の差分

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'''マインドフルネス認知療法'''(マインドフルネスにんちりょうほう、英:Mindfulness-based cognitive therapy、略称:'''MBCT''')は、[[サティ (仏教)|マインドフルネス]](気づき、注意集中)を基礎に置いた[[認知療法]]で、第3世代の認知療法の1つ。
'''マインドフルネス認知療法'''(マインドフルネスにんちりょうほう、英:Mindfulness-based cognitive therapy、略称:'''MBCT''')は、[[サティ (仏教)|マインドフルネス]](気づき、中立的な意識で注意を向けること)を基礎に置いた[[認知療法]]で、第3世代の認知療法の1つ。


== 概要 ==
== 概要 ==
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== 利点 ==
== 利点 ==
本療法では、瞬間瞬間ごとに注意を払う方法、または集中する方法を学習するため、価値判断なしに優劣順位を付けることが出来る。
本療法では、瞬間瞬間ごとに注意を払う方法、または今現在の瞬間に意識を向ける方法を学習するため、価値判断なしに優劣順位を付けることが出来る。


[[英国国立医療技術評価機構]]は、うつ病の主症状を経験した患者に、この療法を勧めている<ref>http://mbct.co.uk/about-mbct/</ref>。
[[英国国立医療技術評価機構]]は、うつ病の主症状を経験した患者に、この療法を勧めている<ref>http://mbct.co.uk/about-mbct/</ref>。

2012年9月28日 (金) 10:58時点における版

マインドフルネス認知療法(マインドフルネスにんちりょうほう、英:Mindfulness-based cognitive therapy、略称:MBCT)は、マインドフルネス(気づき、中立的な意識で注意を向けること)を基礎に置いた認知療法で、第3世代の認知療法の1つ。

概要

本療法は、心に浮かぶ思考や感情に従ったり、価値判断をするのではなく、ただ思考が湧いたと一歩離れて観察するという、マインドフルネスの技法を取り入れ、否定的な考え、行動を繰り返(自動操縦)さないようにすることで、うつ病の再発を防ぐことを目指す。

本療法の一般的なレッスンは8週間行われ、導入前の面接、グループレッスン、ホームワークからなる。グループレッスンでは、まず干しブドウを味わうことから始まり、呼吸・身体への観察を中心として、静坐瞑想、歩行瞑想に進み、毎日45分間、週6日のホームワーク、1日3回、或いはイライラしそうになった時の3分間呼吸法へ進み、日々の生活で習慣的に行えるように訓練する[1]

沿革

本療法は、1991年にZ・V・シーガルJ・M・G・ウィリアムズJ・D・ティーズデールらによって、既にマインドフルネスを用いた心理療法を行っていたジョン・カバット・ジンマインドフルネスストレス低減法を基に開発された。

利点

本療法では、瞬間瞬間ごとに注意を払う方法、または今現在の瞬間に意識を向ける方法を学習するため、価値判断なしに優劣順位を付けることが出来る。

英国国立医療技術評価機構は、うつ病の主症状を経験した患者に、この療法を勧めている[2]

本療法の開発時の臨床実験により、うつ病を3度以上経験した患者については、従来の療法と比べて再現率が半減した[3]

類似した認知療法

参考文献

脚注

  1. ^ 『マインドフルネス認知療法 うつを予防する新しいアプローチ』(Z・V・シーガル、J・M・G・ウィリアムズ、J・D・ティーズデール共著、越川房子監訳、北大路書房、2007年)
  2. ^ http://mbct.co.uk/about-mbct/
  3. ^ 『マインドフルネス認知療法 うつを予防する新しいアプローチ』(Z・V・シーガル、J・M・G・ウィリアムズ、J・D・ティーズデール共著、越川房子監訳、北大路書房、2007年)

関連論文

関連項目

外部リンク