「日本維新の会 (2012-2014)」の版間の差分
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2013年2月12日 (火) 19:56時点における版
日本維新の会 Japan Restoration Party | |
---|---|
共同代表 |
石原慎太郎 橋下徹 |
副代表 |
平沼赳夫 今井豊 |
国会議員団代表 | 平沼赳夫 |
参議院議員団会長 | 片山虎之助 |
成立年月日 | 2012年(平成24年)9月28日 |
本部所在地 |
〒542-0082 大阪府大阪市中央区島之内一丁目17番16号三栄長堀ビル2F |
衆議院議席数 |
54 / 480 (11%) |
参議院議席数 |
3 / 242 (1%) |
政治的思想・立場 |
地方分権[1] 自由経済[1] |
シンボル | 緑円に日本列島のシルエット |
公式サイト | 日本維新の会 |
日本維新の会(にっぽんいしんのかい、英語: Japan Restoration Party)は、日本の政党。略称は維新の会、維新[2]。
概要
2010年(平成22年)に設立されていた地域政党「大阪維新の会」を母体に、自民党・民主党・みんなの党から離党した国会議員らを加えて2012年(平成24年)9月28日に設立された。また設立直後に日本創新党が、同年11月には太陽の党(旧たちあがれ日本)がいずれも解党して党に合流している。
当初は大阪維新の会代表の橋下徹がそのまま党代表に就いていたが、太陽の党が合流した際に同党で共同代表を務めた石原慎太郎が代表に就任し、橋下は代表代行に退いた。その後2013年(平成25年)1月になって石原・橋下の共同代表制に移行し、現在に至る。
自民党・民主党の二大政党に対抗する「第三極」の中心として注目を集め[3]、2012年(平成24年)12月16日に執行された第46回総選挙では54議席を獲得して国政第三党に躍進した。他方で主要政策に隔たりがあった太陽の党と合流して以降は[4]、橋下共同代表ら結党以来のメンバーと、国会議員の3割近くを占め国会議員団の主導権を握る石原共同代表ら旧太陽の党メンバーの間で[5]、しばしば意見の対立や主張の食い違いが生じている[6]。
日本の政党の中で唯一党本部を東京都内に置いていない政党である。
党史
結党前
結党後
- 2012年(平成24年)
- 9月28日 - 国政政党「日本維新の会」を正式に結党[8]。橋下徹が代表に、松井一郎が幹事長に就任。
- 9月29日 - 日本創新党が維新への合流を理由に解党。
- 10月9日 - 衆議院で院内会派「日本維新の会」を設立。
- 11月16日 - 橋下代表と太陽の党共同代表の石原慎太郎が会談を持ち、太陽の党が維新に合流することで合意[9]。
- 11月17日 - 太陽の党との合流を正式に発表。石原が代表に就任し、橋下は代表代行に退いた。また旧太陽の党共同代表の平沼赳夫が国会議員団代表に就任[10]。
- 12月4日 - 第46回総選挙公示。172名の公認候補(うち小選挙区・比例区重複151名、比例区単独21名)を擁立。
- 12月16日 - 第46回総選挙で54議席(うち小選挙区14議席、比例区40議席)を獲得、国政第三党に躍進。
- 2013年(平成25年)
政策
- 太陽の党合流前は改憲発議要件の緩和を当面の目標として掲げていたが、合流後は「自主憲法の制定」とより踏み込んだ表現に変化した[12]。なお橋下徹共同代表は日本国憲法の有効性を前提とした改憲を主張しているが、石原慎太郎共同代表や平沼赳夫国会議員団代表[13]、西村眞悟[14]・三宅博[15]両衆議院議員など、旧太陽の党メンバーを中心に日本国憲法の無効確認による大日本帝国憲法の復活を主張する憲法無効論者も少なくない。
- 主要政党の中では最も核武装に積極的であり、毎日新聞が衆院選候補者を対象として行ったアンケートでは公認候補者の77%が核武装に前向きな姿勢を示している(自民党の候補者では38%、民主党の候補者では10%)[16]。また集団的自衛権の行使について定める国家安全保障基本法を整備するとしている[17]。
- 竹島や尖閣諸島を巡る領有権問題に関しては、国際司法裁判所を積極的に活用して日本の正当性をアピールすべきとしている[17]。
- 当初はTPP参加を「政策のセンターピン」と位置付けるなど積極的な姿勢を示していたが、TPPに批判的な太陽の党が合流したことで「交渉参加」「国益に反する場合は反対」とやや参加姿勢を弱める方向に修正している[12]。
- 消費税は地方税化して地方公共団体の自主財源にすることを目指しており、税率は11%必要だと試算している[18]。
- 原発に関しては、安全基準・安全確認体制(規制委員・規制庁、事業主)・使用済み核燃料・責任の所在に関するルールを構築し、電力市場の自由化を行うとしている[19]。太陽の党との合流前は「2030年代原発ゼロ」を提唱していたが、脱原発に否定的な石原共同代表への配慮もあり、合流後は表現がトーンダウンした[12]。
- 規制緩和策として最低賃金制度の廃止、解雇規制の緩和、混合診療の解禁を挙げた[20]。ただしこのうち最低賃金制度の廃止については、同制度の「改革」に修正された[21]。
- 当初は目玉政策の一つとして党規約に企業・団体献金の受け取り禁止規定を盛り込み、賛同しない議員の加入を禁止する姿勢を示していた。しかし太陽の党との合流時に、旧太陽側の議員が即時に対応することは困難であるとして、規約を改正して献金の上限額や受領できる期間を定める経過措置を取ることとした[22]。
綱領「維新八策」
党の綱領として「維新八策」を掲げている[23]。なお、同綱領の最終案は2012年(平成24年)8月31日に纏められ提案されたものである[24]。
以下の8項目が掲題されており、それぞれ「理念・実現のための大きな枠組み」「基本方針」と称した詳細内容が箇条書きで記述されている。
- 統治機構の作り直し 〜決定でき、責任を負う統治の仕組みへ〜
- 財政・行政・政治改革 〜スリムで機動的な政府へ〜
- 公務員制度改革 〜官民を超えて活躍できる政策専門家へ〜
- 教育改革 〜世界水準の教育復活へ〜
- 社会保障制度改革 〜真の弱者支援に徹し持続可能な制度へ〜
- 経済政策・雇用政策・税制 〜未来への希望の再構築〜
- 外交・防衛 〜主権・平和・国益を守る万全の備えを〜
- 憲法改正 〜決定できる統治機構の本格的再構築〜
組織
代表
規約では代表に非常に強い権限(拒否権)が与えられており、執行役員会の可決には代表の賛成を含めての過半数が必要とされている[25]。加えて、候補者の公認・推薦から比例代表の名簿登載順にいたるまで代表が決定権(選挙公認権)をもつ[26]。これは、党首が会議に諮らず幹事長の権限まで行使できることを意味する(民主党など他の政党では常任幹事会のような会議に諮った上で幹事長にあたる役職の人物が決定するのが通例)。任期は就任から3年である。
党員
募集する予定であるが、現在は募集していない。
地方組織の形成
全国各地の地域政党・政治団体等を合流させて、日本全国に広げる予定としている。合流には、維新八策等の賛同を条件とする協定書の締結を求める。
維新政治塾
大阪維新の会が、政治家の育成を目的に設立した教育機関。2012年(平成24年)3月に開講し、開講時の塾長には橋下徹が就任した。応募資格は大阪維新の会の政策に賛同する25歳以上の男女。第46回総選挙では一定数の卒塾生が当選を果たしている。
役職
党役員
役職名 | 氏名 | 前所属政党 | 身分 | |
---|---|---|---|---|
共同代表 | 石原慎太郎 | 太陽の党 | 衆議院議員 | |
橋下徹 | 大阪維新の会 | 大阪市長 | ||
幹事長 | 松井一郎 | 大阪維新の会 | 大阪府知事 | |
政調会長 | 浅田均 | 大阪維新の会 | 大阪府議会議長 | |
総務会長 | 東徹 | 大阪維新の会 | 大阪府議会議員 | |
国会議員団 | 代表 | 平沼赳夫 | 太陽の党 | 衆議院議員 |
幹事長 | 松野頼久 | 民主党 | 衆議院議員 | |
政調会長 | 片山虎之助 | 太陽の党 | 参議院議員 | |
総務会長 | 藤井孝男 | 太陽の党 | 衆議院議員 | |
選挙対策委員長 | ||||
国会対策委員長 | 小沢鋭仁 | 民主党 | 衆議院議員 |
母体となった大阪維新の会や維新政治塾出身者は国会議員団人事から外されており、特に政策発信の責任者である政調会長と次期参院選の候補者調整を担当する選対委員長の両ポストを確保した太陽の党が主導権を握った形になっている[5][27]。なお当初国会議員団政調会長には桜内文城衆議院議員(みんなの党出身)が就任する予定だったが、直前になって選挙運動員による買収事件が発覚したため辞退に追い込まれた[28]。
党勢
衆議院
選挙 | 当選/候補者 | 定数 | 得票数(得票率) | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
選挙区 | 比例区 | ||||
(結党時) | 3/- | 480 | - | - | 追加合流+2 |
(太陽の党合流時) | 7/- | 480 | - | - | 追加合流+4 |
第46回総選挙 | ○54/172 | 480 | 6,942,353(11.6%) | 12,262,228(20.3%) |
参議院
選挙 | 当選/候補者 | 定数 | 得票数(得票率) | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
選挙区 | 比例区 | ||||
(結党時) | 4/- | 480 | - | - | |
(太陽の党合流時) | 7/- | 480 | - | - | 鞍替え辞職-4 |
所属国会議員
以前に他の政党で国会議員・地方議員・党幹部・国政選挙区支部長を務めていた者については、合流前の最終所属政党を掲載している。
衆議院議員(54名) | ||||
---|---|---|---|---|
氏名 | 選挙区 | 当選回数 | 前所属政党 | 備考 |
高橋美穂 | 比例北海道ブロック(北海道2区) | 1 | - | |
小熊慎司 | 比例東北ブロック(福島4区) | 1 | みんなの党 | 参議院議員1期 |
村岡敏英 | 比例東北ブロック(秋田3区) | 1 | 太陽の党 | |
上野宏史 | 比例北関東ブロック(群馬1区) | 1 | みんなの党 | 参議院議員1期 |
石関貴史 | 比例北関東ブロック(群馬2区) | 3 | 民主党 | |
鈴木義弘 | 比例北関東ブロック(埼玉14区) | 1 | 自由民主党 | |
坂本祐之輔 | 比例北関東ブロック(埼玉10区) | 1 | - | |
小沢鋭仁 | 比例南関東ブロック(山梨1区) | 7 | 民主党 | |
松田学 | 比例南関東ブロック | 1 | 太陽の党 | |
田沼隆志 | 比例南関東ブロック(千葉1区) | 1 | - | |
西田譲 | 比例南関東ブロック(千葉9区) | 1 | 自由民主党 | |
椎木保 | 比例南関東ブロック(千葉13区) | 1 | - | |
石原慎太郎 | 比例東京ブロック | 9 | 太陽の党 | 共同代表 参議院議員1期 |
今村洋史 | 比例東京ブロック | 1 | 太陽の党 | |
山田宏 | 比例東京ブロック(東京19区) | 2 | 日本創新党 | |
中田宏 | 比例北陸信越ブロック | 4 | 日本創新党 | |
宮沢隆仁 | 比例北陸信越ブロック(長野1区) | 1 | - | |
百瀬智之 | 比例北陸信越ブロック(長野2区) | 1 | - | |
藤井孝男 | 比例東海ブロック | 5 | 太陽の党 | 参議院議員4期 |
今井雅人 | 比例東海ブロック(岐阜4区) | 2 | 民主党 | |
重徳和彦 | 比例東海ブロック(愛知12区) | 1 | - | |
鈴木望 | 比例東海ブロック(静岡3区) | 1 | - | |
井上英孝 | 大阪1区 | 1 | 大阪維新の会 | |
村上政俊 | 大阪4区 | 1 | - | |
木下智彦 | 大阪8区 | 1 | - | |
足立康史 | 大阪9区 | 1 | みんなの党 | |
松浪健太 | 大阪10区 | 4 | 自由民主党 | |
伊東信久 | 大阪11区 | 1 | - | |
西野弘一 | 大阪13区 | 1 | 大阪維新の会 | |
谷畑孝 | 大阪14区 | 6 | 自由民主党 | |
浦野靖人 | 大阪15区 | 1 | 大阪維新の会 | |
馬場伸幸 | 大阪17区 | 1 | 大阪維新の会 | |
遠藤敬 | 大阪18区 | 1 | 自由民主党 | |
丸山穂高 | 大阪19区 | 1 | - | |
東国原英夫 | 比例近畿ブロック | 1 | - | |
西村眞悟 | 比例近畿ブロック | 6 | 太陽の党 | |
阪口直人 | 比例近畿ブロック(和歌山2区) | 2 | 民主党 | |
三木圭恵 | 比例近畿ブロック(兵庫5区) | 1 | 太陽の党 | |
三宅博 | 比例近畿ブロック | 1 | 太陽の党 | |
上西小百合 | 比例近畿ブロック(大阪7区) | 1 | - | |
西根由佳 | 比例近畿ブロック(大阪2区) | 1 | - | |
岩永裕貴 | 比例近畿ブロック(滋賀4区) | 1 | 自由民主党 | |
新原秀人 | 比例近畿ブロック(兵庫3区) | 1 | 自由民主党 | |
杉田水脈 | 比例近畿ブロック(兵庫6区) | 1 | みんなの党 | |
平沼赳夫 | 岡山3区 | 11 | 太陽の党 | 国会議員団代表 |
中丸啓 | 比例中国ブロック(広島3区) | 1 | 太陽の党 | |
坂元大輔 | 比例中国ブロック(広島7区) | 1 | - | |
桜内文城 | 比例四国ブロック(愛媛4区) | 1 | みんなの党 | 参議院議員1期 |
西岡新 | 比例四国ブロック(愛媛2区) | 1 | - | |
園田博之 | 熊本4区 | 9 | 太陽の党 | |
松野頼久 | 比例九州ブロック(熊本1区) | 5 | 民主党 | 国会議員団幹事長 |
河野正美 | 比例九州ブロック(福岡4区) | 1 | 太陽の党 | |
中山成彬 | 比例九州ブロック(宮崎1区) | 7 | 太陽の党 | |
山之内毅 | 比例九州ブロック(鹿児島1区) | 1 | - |
参議院議員(3名) | ||||
---|---|---|---|---|
氏名 | 選挙区 | 当選回数 | 前所属政党 | 備考 |
水戸将史 | 神奈川県選挙区 | 1 | 民主党 | 2013年改選 |
中山恭子 | 比例区 | 1 | 太陽の党 | 2013年改選 |
片山虎之助 | 比例区 | 3 | 太陽の党 | 2016年改選 当選2回は岡山県選挙区 |
所属議員を選出ブロックおよび前所属政党別で見ると以下の通りになる。
区分 | 太陽 | 自民 | 民主 | みんな | 大阪 | 創新 | その他 | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
衆議院 | 北海道 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 |
東北 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | |
北関東 | 0 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 4 | |
南関東 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 5 | |
東京 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 3 | |
北陸信越 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 3 | |
東海 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 4 | |
近畿 | 3 | 5 | 1 | 2 | 4 | 0 | 7 | 22 | |
中国 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | |
四国 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 2 | |
九州 | 3 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 5 | |
参議院 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | |
合計 | 15 | 7 | 6 | 5 | 4 | 2 | 18 | 57 |
報道によっては旧太陽の党に立場が近い田沼隆志を太陽系に加えるものや[29]、自民党離党後2年近く無所属で活動していた西田譲を自民系から除くものも見られる[30]。
他の政党・政治団体との関係
概説
- 2012年(平成24年)9月12日、愛媛県で活動してきた地域政党である「松山維新の会」と「愛媛維新の会」、「西予維新の会」が同会の傘下に入って活動することが明らかとなった[31] [32]。
- 9月28日、滋賀県長浜市議等が「滋賀維新の会」を設立して、連携することで合意したと発表した。
- 9月28日、東京都議会会派「東京維新の会」が27日、都選挙管理委員会に政治団体の届け出をした。橋下徹大阪市長が代表となる新党「日本維新の会」の傘下に入るため[33] 。
- 2012年10月24日、京都府議や城陽市議等が10月6日に設立した「京都維新の会」と連携協定を結んだ[34]。また、京都維新の会は京都乙訓維新の会や福知山維新の会との、合流も模索[35]している。
他の国政政党
- 2013年の夏の参院選では、民主・維新・みんなの結集を目指すと明言している。[36]ものの、2013年1月13日の安倍晋三首相と代表代行の橋下徹大阪市長、幹事長の松井一郎大阪府知事とで3者会談などのために、野党共闘を目指す民主党、みんなの党の両党は疑心暗鬼の状態にあり困惑の念と不快感を示しているという[37]。また、民主党、日本維新の会による「第二極」争いも影響し、野党間の亀裂は2013年1月時点で深まりはじめている[37]。
- 公明党とは選挙協力を行う。第46回衆院選で公明党が独自候補を擁立する全9選挙区で、日本維新の会側は候補者を擁立しない方針である[38]。
- みんなの党とも共通の政策作りが進められていて[39]、維新側も太陽の党の吸収後でも、みんなの党との合併は可能であるとの認識を示している[40]うえ、実際に、代表の橋下が、みんなの党の渡辺代表に対し電話で、「なんとか一本化で一つのグループになろう」と話すなど、合流を呼びかけてもいた[41][42][43]。しかし、みんなの党側は維新と合流した太陽の党のメンバーに関し「理念と政策がかなり違う」と強調し、太陽合流後に候補者の競合が20数選挙区にのぼったこともあり合流拒否を通告した[44]。
- 自民党とは、教育や憲法改正の要件緩和、地方分権改革、構造改革の方向性やデフレ脱却に向けた経済対策、国の成長戦略などの点で考えが近い[45][46][47][48]。そのこともあって、大阪市内で2013年1月11日には自由民主党総裁の安倍晋三首相と代表代行(当時)の橋下徹大阪市長、幹事長の松井一郎大阪府知事とで3者会談が行われ、政策の近さ等がアピールされている[37]。また、菅義偉官房長官も政策ごとに維新側と連携できるという考えを示している[45]。
過去にあった政党
- たちあがれ日本との連携協議は「合理性を感じない人とは政治はやりたくない。」「早く退場願った方がいい」とまで述べていたため困難視されていたが[49]、2012年11月16日、太陽の党(旧たちあがれ日本)の党首石原慎太郎の側が維新側の政策要求をほぼ呑むことで合意し合流した[50]。合流にあたっては、太陽の党が、政党を解党することとなっている[40]。一方で、太陽の党との合併話が進んでいた減税日本との合併については、白紙に戻すとした[40]。
- 日本未来の党については、代表代行(当時)の橋下徹が日本未来の党の結党直前に結党について「ぜひやっていただきたい。嘉田知事ほど原発について知見のある方はいない」として脱原発をスローガンとする新党の結党を歓迎する意見を述べた[51]一方、「僕は政治グループを束ねてきた自信があるが、嘉田知事はその経験がない。脱原発グループができても、何もできないのではないか」、「(嘉田氏には)いくら言っても実行はできない。脱原発は、おまじないではない」と批判もした[52][53]。
傘下の地域政党
協定を結んだ団体
維新八策すべてに賛同し、都道府県または政令指定都市の地方議員が1人以上の団体。
協力団体
- 県政連絡協議会(長野県)
合流した政党や政治団体
名称について
党名の英訳
英語名は「Japan Restoration Party」としている。
一般に「restoration」は「回復、復旧、復興、復活」等と訳される。また、「明治維新」の英訳は「Meiji Restoration」。
関東学院大学教授君塚直隆は、特に「r」を大文字にして「Restoration」とした場合は「王政復古」を意味し、欧米人にはフランスの復古王政やスペインの王政復古を連想させるとし、東京維新の会が都議会で憲法無効論を主張したこともあって、戦前の天皇制に戻す政党という疑念を持たれるであろうと主張している[54]。
類似名称政治団体
多数の「維新」が党名に含まれる政党、政治団体が存在するが、上記の団体以外は原則関連を持っていない。なお、大前研一が代表を務めた平成維新の会、民族派系の維新政党・新風や新左翼系の地球維新党など、同会結成前より「維新」を含む団体は多数存在している。
その他の類似名称
政治運動家のドクター・中松(中松義郎)が2011年12月、「日本維新の会」の名称を商標登録するため特許庁に出願、2012年8月に拒絶査定(却下)されている。中松は同年10月、不服を申し立てるため特許庁に審判請求書を提出し、審判が行われる見通し。特許庁の審判は1年程度かかるという。特許庁の審判結果になお不服の場合は知的財産高等裁判所を経て最高裁判所まで争うことができる。中松は1989年(平成元年)より著書や講演活動などで「維新」の言葉を使用していると主張、既に「東京都維新の会」、「平成維新の会」については中松により「セミナーの企画・運営又は開催」、「書籍の製作」などを指定商品として商標登録が行われている。なお、中松が登録した指定商品やそれに類似する商品以外の商品についてこれらの商標を使用しても商標権侵害には当たらない。
日本維新の会側も商標登録を行う予定であるが、特許や商標登録は先願主義によるため、中松の出願について審判・訴訟で拒絶が確定しない限り、別の者が「日本維新の会」の商標出願をしても登録されることはないことから、同会が商標登録できるのは早くとも2013年末以降になる見通し[55][56]。
脚注
- ^ a b 維新八策(各論)
- ^ 2012年(平成24年)10月16日中央選挙管理会告示第13号「衆議院比例代表選出議員の選挙における政党その他の政治団体の名称、略称等について届出があった件」
- ^ “「ふわっとした民意」つかみかね、伸び悩む維新”. 産経新聞. (2012年12月7日) 2012年12月25日閲覧。
- ^ “日本維新の会:「大同団結」政策骨抜き…太陽の党と合流”. 毎日新聞. (2012年11月18日). オリジナルの2011年11月18日時点におけるアーカイブ。 2012年12月25日閲覧。
- ^ a b “維新:国会議員団人事、旧太陽の党が握る”. 毎日新聞. (2012年12月25日) 2012年12月25日閲覧。
- ^ “メディアが報道しない「日本維新の会」の公約の変質”. 週刊ダイヤモンド. (2012年12月7日) 2012年12月25日閲覧。
- ^ “維新新党に合流表明=松野氏ら国会議員7人”. 時事通信. (2012年9月11日) 2012年12月25日閲覧。
- ^ “「日本維新の会」発足=衆参7議員が参加”. 時事通信. (2012年9月28日) 2012年12月25日閲覧。
- ^ “太陽の党:解党、維新と合流へ 「減税」とは白紙”. 毎日新聞. (2012年11月16日). オリジナルの2012年11月17日時点におけるアーカイブ。 2012年12月25日閲覧。
- ^ “維新の会:太陽が合流、代表に石原氏 1次公認47人発表”. 毎日新聞. (2012年11月17日). オリジナルの2012年11月18日時点におけるアーカイブ。 2012年12月25日閲覧。
- ^ “石原、橋下両氏が維新の会共同代表に”. 産経新聞. (2013年1月19日) 2013年1月19日閲覧。
- ^ a b c “維新が公約発表 原発やTPP 正反対の主張 折衷”. 東京新聞. (2012年11月30日) 2012年12月25日閲覧。
- ^ 平沼赳夫. “平沼は語る 一冊の本「生命の實相」はいつも車の中に”. 2012年12月25日閲覧。
- ^ 西村眞悟 (2011年6月21日). “眞悟の時事通信バックナンバー/無効なものを、改正してどうする”. 2012年12月25日閲覧。
- ^ “マッカーサー幕府の占領憲法を破棄せよ!三宅博 - YouTube” (2010年9月2日). 2012年12月25日閲覧。
- ^ “クローズアップ2012:衆院選候補者アンケート 保守先鋭化の自民 核武装「検討すべきだ」38%”. 毎日新聞. (2012年12月8日) 2012年12月25日閲覧。
- ^ a b 日本維新の会. “骨太2013-2016”. 2012年12月25日閲覧。
- ^ “橋下氏「消費税率11%に」 地方税化で具体案”. 西日本新聞. (2012年10月30日) 2012年12月25日閲覧。
- ^ “維新・太陽、TPP・原発・尖閣など8項目で合意文書”. 朝日新聞. (2012年11月17日) 2012年12月25日閲覧。
- ^ “石原代表「官僚主導を打破」 維新が公約発表”. 日本経済新聞. (2012年11月29日) 2012年12月25日閲覧。
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- ^ “維新:企業献金禁止を撤回 旧「太陽」に譲歩、目玉骨抜き”. 毎日新聞. (2012年11月20日). オリジナルの2012年11月20日時点におけるアーカイブ。 2012年12月25日閲覧。
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- ^ 「日本維新の会」の商標登録、審判の場へ ドクター・中松氏譲らず(1)2012年10月4日 MSN産経ニュース
- ^ 「日本維新の会」の商標登録、審判の場へ ドクター・中松氏譲らず(2)2012年10月4日 MSN産経ニュース